カレーリーフとココナッツをまとったケララビーフフライをパロッタと米に添えた食卓
🔪下準備20分
🔥調理55分
🍽️分量4
🌍料理インド料理
南アジアレシピ

ケララビーフフライの作り方|南インド牛肉炒め

31分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 下味をもみ込む
STEP 11 / 7

下味をもみ込む

所要時間10分

牛肉は3cm角にそろえ、表面の水気をキッチンペーパーで押さえます。ボウルに牛肉、塩小さじ1、にんにく、しょうが、黒胡椒、コリアンダーパウダー、チリパウダー、ターメリック、軽くつぶしたフェンネルシード、クミンシードを入れます。手で2分ほどもみ、肉の赤い部分が見えにくくなるまでスパイスを均一にまとわせます。時間があれば冷蔵で30分休ませると、塩と香味野菜が中までなじみます。

手順2: 圧力鍋で柔らかくする
STEP 22 / 7

圧力鍋で柔らかくする

所要時間20分

下味をつけた牛肉を圧力鍋へ入れ、水120mlを加えます。ふたをして中火にかけ、圧が上がったら弱火に落として10分加圧します。火を止め、自然に圧が抜けるまで8〜10分置きます。ふたを開け、竹串が抵抗なく入る柔らかさなら次へ進みます。硬い場合は弱火で10分追加して煮ます。牛肉は中心まで完全に火を通し、赤い部分を残しません。

手順3: カレーリーフを鳴らす
STEP 33 / 7

カレーリーフを鳴らす

所要時間8分

広いフライパンか厚手鍋にココナッツオイル大さじ3を入れ、中火で温めます。油がさらっと動き、菜箸の先に細かい泡がつく170℃前後になったら、マスタードシードを入れます。30秒ほどで小さく弾けたら、カレーリーフ、薄切り玉ねぎ、青唐辛子、ココナッツスライスを加えます。中火のまま6〜7分炒め、玉ねぎの縁が薄いきつね色になり、カレーリーフがつやつやして香りが立つ状態にします。

手順4: 牛肉を煮汁ごと戻す
STEP 44 / 7

牛肉を煮汁ごと戻す

所要時間5分

圧力鍋の牛肉を煮汁ごとフライパンへ移します。火加減は中火です。木べらで底から大きく返し、玉ねぎとカレーリーフを牛肉へ絡めます。煮汁がふつふつと大きな泡を立て、鍋肌のマサラが牛肉へ戻る状態になれば順調です。油はねが強い時は一度弱めの中火へ落とし、落ち着いてからまた中火に戻します。

手順5: 煮汁を飛ばす
STEP 55 / 7

煮汁を飛ばす

所要時間12分

中火を保ち、2分に1回ほど底から返しながら炒めます。最初はカレーのようにゆるいですが、8分ほどで泡が細かくなり、煮汁が半分以下になります。木べらを引いた時に鍋底が一瞬見え、すぐ濃いマサラが戻る状態が目安です。焦げそうなら水ではなく、圧力鍋に残った煮汁を大さじ1ずつ足します。

手順6: 乾くまで炒め詰める
STEP 66 / 7

乾くまで炒め詰める

所要時間12分

火を弱めの中火に落とし、牛肉を鍋肌へ押しつけるように炒めます。ガラムマサラを加え、3〜4分に1回、焦げ付いた部分を木べらでこそげて肉へ戻します。肉の角が濃い茶色になり、2〜3mm厚のココナッツスライスに焼き色がつき、鍋底に汁が流れなくなれば仕上がりです。油が少しにじみ、香りは強いが焦げ臭くないところで止めます。

手順7: 休ませて盛る
STEP 77 / 7

休ませて盛る

所要時間5分

火を止め、レモンまたはライム汁小さじ2を回しかけます。全体を大きく返し、ふたをせず3分休ませます。余熱で表面の水分が落ち着き、黒胡椒とカレーリーフの香りがなじみます。器の中央へこんもり盛り、余ったカレーリーフとココナッツを上に散らします。食卓へ出す直前に黒胡椒をひとつまみ足すと、香りが戻ります。

厚手鍋に牛肉と水350mlを入れ、ふつふつする弱火で60〜75分煮ます。水が減ったら50mlずつ足し、竹串が通る柔らかさになってから炒め仕上げへ進みます。最初からフライパンだけで作ると、肉が硬いまま表面だけ焦げやすくなります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

ケララビーフフライに使う牛肉、カレーリーフ、ココナッツ、香味野菜、スパイスを台所に並べた様子
牛肉は大きさをそろえ、スパイスと香味野菜は先に量っておくと後半で慌てない

4人分の主菜として作ります。パロッタや米を添えるならこの量で十分です。辛さは中辛より少し控えめにしているので、黒胡椒とチリは最後に足せます。

11品目

牛肉と下味

材料 分量 代替・備考
牛肩ロースまたは牛すね肉 650g 3cm角。薄切り肉ではなく塊肉を使う
小さじ1と1/4 下味小さじ1、仕上げ小さじ1/4
にんにく 4片(約20g) すりおろし。チューブなら小さじ2
しょうが 25g すりおろし。チューブなら小さじ2
黒胡椒(粗びき) 小さじ2 ホールをつぶすと香りが強い
コリアンダーパウダー 大さじ1 味の土台。省くと香りが細くなる
チリパウダー 小さじ1/2 カイエンなら小さじ1/4から
ターメリック 小さじ1/2 色と土っぽい香り
フェンネルシード 小さじ1 粉なら小さじ3/4
クミンシード 小さじ1/2 フェンネルがない時は小さじ1へ増やす
120ml 圧力鍋用。焦げ付き防止
8品目

炒め仕上げ

材料 分量 代替・備考
ココナッツオイル 大さじ3 米油大さじ2+ココナッツオイル大さじ1でも作れる
マスタードシード 小さじ1/2 省く場合は黒胡椒を少し増やす
カレーリーフ 18〜24枚 冷凍品が扱いやすい。乾燥品は香りが弱い
赤玉ねぎまたは玉ねぎ 2個(約300g) 薄切り。赤玉ねぎなら甘みが近い
青唐辛子 2本 辛さを抑えるなら1本、種を除く
ココナッツスライス 60g 生または冷凍。無糖ココナッツファインなら大さじ3
ガラムマサラ 小さじ1 仕上げ用
レモンまたはライム 1/2個 仕上げに小さじ2ほど
アレルギーと食事制限

牛肉、ココナッツ、マスタードを使います。宗教上の食事制限がある食卓では、牛肉料理として明確に分けてください。生肉を触った手、まな板、包丁はすぐ洗い、中心まで火を通してから食べます。


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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
120
kcal
8.5g
タンパク質
8.5g
脂質
3.3g
炭水化物
0.8g
食物繊維
223mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

黒胡椒とカレーリーフが立つ、ケララの乾いた牛肉炒め

ケララビーフフライ、パロッタ、米、ライタ、赤玉ねぎを並べた食卓
乾くまで炒めた牛肉は、パロッタにも米にも合わせやすい

フライパンの底を木べらでこすると、濃い茶色のマサラが少しだけはがれ、カレーリーフと黒胡椒の香りがふっと上がります。汁気たっぷりのカレーとは違い、ケララビーフフライは最後に「乾かす」料理です。煮込んで柔らかくした牛肉を、玉ねぎ、カレーリーフ、ココナッツ、黒胡椒と一緒に、鍋肌へ押しつけるように炒め詰めます。

ケララビーフフライ(Kerala beef fry)は、英語では Beef ularthiyathu とも呼ばれます。マラヤーラム語では「ബീഫ് ഉലർത്തിയത്」と表記され、ularthiyathu は炒めて水分を飛ばした料理に近い言い方です。ケララ州の家庭、酒場、食堂で、パロッタ、アッパム、米、タピオカなどと一緒に食べられます。日本語で「ビーフカレー」とまとめると、いちばん大事な乾いた食感が抜けてしまいます。

日本で作る時の難所は、牛肉を柔らかくすることと、焦がさず乾かすことです。薄切り牛肉で短時間に炒めると焼肉風になり、煮汁を残すとビーフカレー寄りになります。この記事では、牛肩ロースやすね肉を3cm角に切り、圧力鍋で先に柔らかくしてから、フライパンで濃く炒める流れにします。黒胡椒、カレーリーフ、ココナッツの三つを守れば、日本の台所でもかなりケララの食卓へ近づきます。

表記と食文化について

本記事では検索しやすい「ケララビーフフライ」を主表記にします。インドでは地域、宗教、家庭により牛肉の扱いが大きく異なります。ここではケララ州の料理文化として紹介し、日本の家庭で作るためのレシピに整理します。


買い出しで味が変わる材料

ケララビーフフライに使うカレーリーフ、黒胡椒、コリアンダー、クミン、フェンネル、ココナッツを並べた様子
近所で買いにくいのはカレーリーフ、粒の黒胡椒、スパイス類。牛肉や玉ねぎはスーパーで十分

牛肉そのものは、精肉店やスーパーの塊肉で足ります。商品カードにするのは、近所の棚で見つけにくく、ほかのインド料理にも回せる香りの材料だけに絞ります。カレーリーフ、粒の黒胡椒、コリアンダーパウダー、クミンシードがあると、ただ濃い牛肉炒めではなく、ケララらしい輪郭が出ます。

カレーリーフはこの料理の合図です。油に入れた瞬間に青い香りが立ち、牛肉の脂を軽くしてくれます。ドーサのじゃがいもマサラやアヴィアルにも使えるので、冷凍品を持っておく価値があります。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

ケララの黒胡椒は、辛さだけでなく、香りの厚みを作ります。粉末の黒胡椒でも作れますが、ホールを粗くつぶして入れると、噛んだ時に香りがほどけます。

コリアンダーパウダーは、牛肉の濃さを丸くして、炒め詰めた時の苦みを抑えます。ビンディフライチャナマサラにも使えるので、インド料理を続けるなら消費しやすいスパイスです。

クミンシードは主役ではありませんが、油に入れた時の香りで土台を作ります。フェンネルと一緒に使うと、黒胡椒だけの鋭さが丸くなります。


失敗しやすいところ

汁気が残った状態と乾いたケララビーフフライを並べた比較
左は煮汁が残りすぎた状態、右は乾くまで炒め詰めた状態

ケララビーフフライで一番多い失敗は、味が薄いことではなく、仕上がりが「濃いビーフカレー」になることです。煮汁を捨てる必要はありませんが、皿に汁が流れるほど残ると、ularthiyathu らしい乾いた食感から離れます。

症状 原因 直し方
肉が硬い 圧力調理が短い、部位が赤身すぎる 追加で弱火10分煮てから炒める。次回は肩ロース、すね、バラを混ぜる
汁っぽい 煮汁を詰める前に火を止めた 中火で5〜8分追加し、木べらで鍋底が見えるまで飛ばす
苦い 玉ねぎや粉スパイスを焦がした カレーリーフと玉ねぎは薄いきつね色で止め、後半は弱めの中火にする
香りが弱い カレーリーフ不足、黒胡椒が細かすぎる 仕上げに粗びき黒胡椒小さじ1/2を足す。乾燥カレーリーフは量を増やす
油っぽい 油が多い、脂の多い肉を使った 仕上げ前に余分な油を小さじ2ほどすくう。レモンを少し足す
塩辛い 煮詰めで味が濃くなった 無塩のゆでじゃがいも100gを角切りで加え、弱火で3分絡める

水を足して戻すと、せっかく乾かした表面がゆるみます。焦げそうな時は少量の煮汁を戻し、汁っぽい時は広いフライパンへ移す。鍋の直径が小さいと蒸し煮になりやすいので、28cm前後のフライパンが扱いやすいです。

日本の台所で代えてよいものと、守りたいものも分けておきます。

迷う材料 守るなら 日本で現実的な代替 仕上がりへの影響
牛肉 角切りの塊肉 肩ロース、すね、カレー用角切り 薄切りは別料理の食感になる
ココナッツオイル 米油にココナッツオイルを混ぜる 香りは軽くなるが作れる
カレーリーフ 冷凍または生 乾燥品を多めに使う 青い香りは弱くなる
ココナッツ スライス 無糖ココナッツファイン大さじ3 食感は細かくなる
黒胡椒 ホールを粗くつぶす 粗びき黒胡椒 香りの立ち上がりが短い
辛さ 青唐辛子+チリ 青唐辛子を1本に減らす 子ども向けでも黒胡椒の香りは残せる

食べ方、保存、温め直し

ケララビーフフライを保存容器に入れ、フライパンで温め直している様子
冷蔵したケララビーフフライはフライパンで温め直すと、表面の乾いた香ばしさが戻りやすい

いちばん合うのは、層のあるパロッタです。肉の乾いたマサラをパロッタでつまむと、油と黒胡椒が生地に移ります。米に合わせるなら、汁気のあるダルやライタを横に置くと、濃い牛肉が重くなりません。アヴィアルのような白い野菜皿を添えると、ケララ寄りの食卓になります。

作り置きは冷蔵で3日が目安です。完全に冷ましてから密閉容器へ入れ、ふたの内側に水滴がつかないようにします。温め直しは電子レンジでも可能ですが、香ばしさを戻すならフライパンが向きます。油小さじ1を入れ、弱めの中火で4〜5分、肉を広げて温めます。焦げそうなら水ではなく、レモン汁小さじ1と水小さじ2を混ぜたものを鍋肌に落とします。

冷凍する場合は1食分ずつ平らに包み、2週間以内に使います。解凍は冷蔵庫で一晩。電子レンジで一気に熱くすると表面だけ硬くなりやすいので、半解凍でフライパンへ移し、弱火でほぐしながら温めると食感が戻ります。

翌日の使い道もあります。刻んで卵と炒める、薄切り玉ねぎとレモンで和えてサンドイッチにする、ドーサのじゃがいもマサラの横に少量添える。味が濃いので、二日目は主菜というより香りの強い具として使うと飽きにくいです。


よくある質問

薄切り牛肉で作れますか?

作れますが、ケララビーフフライとは食感が変わります。薄切り牛肉は圧力鍋を使わず、下味をつけて玉ねぎと炒め、最後に黒胡椒とカレーリーフを足す方が合います。この記事のように乾くまで炒め詰めるなら、3cm角の塊肉が向いています。

カレーリーフなしでも作れますか?

食べられる料理にはなりますが、香りの芯が変わります。省く場合は、黒胡椒を小さじ1/2増やし、仕上げにレモンを少し強めにします。近い香りの完全代替はありません。何度も作るなら冷凍カレーリーフを用意する方が近道です。

ココナッツスライスがありません。

無糖ココナッツファイン大さじ3で代用できます。フライパンに入れる前に水大さじ1をふって5分置くと、焦げにくくなります。甘い加糖ココナッツは味が大きく変わるので避けます。

辛くない家族向けにできますか?

青唐辛子を1本にし、チリパウダーを小さじ1/4へ減らします。黒胡椒は香りの要なので、完全に抜かず小さじ1は残します。大人は食卓で黒胡椒やチリを足すと分けやすいです。

牛肉の中心温度はどのくらい見ればよいですか?

角切り牛肉は圧力鍋で完全に火を通してから炒めます。食品安全上は、牛のステーキやローストなどは中心温度63℃以上で休ませる目安が示されていますが、この料理では柔らかくなるまで加圧し、その後さらに炒めるため、中心の赤みを残しません。温度計を使う場合は一番大きい肉の中心が63℃を超え、透明な肉汁になっていることを確認してください。

どの主食と合わせるのが現地らしいですか?

ケララの食堂では、パロッタ、アッパム、チャパティ、米、カッパと呼ばれるタピオカなどと合わせます。日本で作るなら、冷凍パロッタやチャパティ、普通の白米で十分です。濃い味なので、米の日はヨーグルト系の副菜を添えると食べやすくなります。


参考にした情報

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