デーツ餡を包んだレバノンのマアムールを皿に盛り、断面と紅茶を添えた様子
🔪下準備55分
🔥調理20分
🍽️分量24
🌍料理レバノン料理・レバント菓子

マアムールの作り方|レバントのデーツ菓子

34分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
STEP 11 / 6

デーツ餡を柔らかくする

所要時間15分

手順1: デーツ餡を柔らかくする

種抜きデーツ250g、水30ml、バター10gを小鍋に入れ、弱火で5分ほど温めます。水分が残ったまま煮立てるのではなく、デーツの表面が柔らかくなり、指で押すとつぶれる状態で火を止めます。シナモン、カルダモン、オレンジフラワーウォーターを加え、フードプロセッサーで短く回してください。

刃を止めた時に、ペーストが刃の周りにまとまり、ボウルを傾けても流れなければ十分です。まだ粒が硬ければ水を小さじ1ずつ足して回し、ゆるくなった時は冷ましてから刻んだデーツを混ぜます。熱いまま丸めると手に張り付くので、バットへ広げて粗熱を取ります。

デーツを一度に多く買わない場合や、すでにペースト状の商品を使う場合は、プロセッサーは不要です。丸ごとのデーツを滑らかにして、くるみやピスタチオの餡にも使い回したい人だけが買う候補です。購入前にリンク先で容量と刃の仕様を確認し、少量の餡だけなら包丁で細かく刻んでからすり鉢で押す方法を選んでください。

STEP 22 / 6

バターを粉へなじませ、生地を休ませる

所要時間15分+休ませ4時間

手順2: バターを粉へなじませ、生地を休ませる

ボウルにセモリナ粉、薄力粉、粉砂糖、ベーキングパウダー、塩を入れて混ぜます。柔らかいバター180gを加え、指先で粉をすくっては押しつぶし、全体が細かい砂のようになるまで5分ほどなじませます。

牛乳とオレンジフラワーウォーターを合わせ、3回ほどに分けて加えます。こねて伸ばすのではなく、底から折るように混ぜ、粉が見えなくなったところで止めてください。表面がなめらかなパン生地になるまでこねると、焼いた時に皮が硬くなります。握ると一つにまとまり、割った断面に細かな粒が見える状態が目安です。

乾いた布巾をかけ、室温で4時間休ませます。途中で1時間後と2時間後に一度ずつ、手のひらで押して折りたたむ程度に触れます。べたつきではなく、バターが溶けている時は冷蔵庫へ移してください。

STEP 33 / 6

生地と餡を24個に分ける

所要時間10分

手順3: 生地と餡を24個に分ける

休ませた生地を24等分し、1個約31gの球にします。デーツ餡は1個約11gに分けて丸めます。生地は乾きやすいので、まだ包まない分をボウルか布巾の下に置きます。

餡が手に張り付く時は、冷蔵庫で10分冷やしてから丸めます。粉をまぶして固めると、焼いた後に餡が粉っぽくなるため避けてください。

STEP 44 / 6

皮で餡を包む

所要時間10分

手順4: 皮で餡を包む

生地を手のひらで直径6cmほどの円盤にし、中央を押して浅い器の形にします。厚さは中央も縁も約3mmを目安にし、餡を置いて縁を少しずつ起こします。継ぎ目を指で閉じ、最後に丸めて、閉じ目を下に置きます。

皮が割れる時は厚みの不足か、生地の乾燥です。割れ目を無理に引っ張らず、余った生地を指先で薄く貼って閉じます。餡が飛び出す時は、次の一個から餡を10gに減らし、皮の底を少し厚くします。

STEP 55 / 6

型で模様を付ける

所要時間10分

手順5: 型で模様を付ける

木型を使う時は、内側へ薄力粉をほんの少しだけはたき、包んだ球を継ぎ目のない面から押し入れます。手のひらで平らにし、台へ軽く一度打ち付けて型から抜きます。型がない場合は、フォークの背や竹串で放射状の線を入れ、中央を軽く押すだけでも成形できます。

生地が型に残る時は、粉を増やす前に型を乾いた布で拭き、次の一個を冷やしてから試します。粉が多いと模様の溝が埋まり、表面が白く粉っぽくなります。

STEP 66 / 6

180度で白く焼く

所要時間15〜20分

手順6: 180度で白く焼く

オーブンを180度に予熱し、オーブンシートを敷いた天板へ間隔を空けて並べます。15分を過ぎたら底を一つ確認し、薄いきつね色なら取り出します。表面は白からごく薄い黄金色で止め、濃い茶色まで焼きません。レシピによっては200度で約20分焼く例もありますが、家庭のオーブンで模様とデーツの香りを残すため、ここでは低めの温度を基準にします。[4][5][7]

天板の上で5分置いてから網へ移し、完全に冷まします。焼きたては皮が柔らかく、持ち上げると割れやすい状態です。冷めてから好みで粉砂糖を振ります。デーツ餡は甘さが強いため、粉砂糖は全量にかけず、半分だけにして食べ比べると差が分かります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

マアムールに使う細挽きセモリナ粉、薄力粉、デーツ、バター、花の水、シナモンを並べた材料
材料はセモリナ粉とデーツを中心に、花の水とスパイスを少量使う
8品目

生地

材料 分量 代替・選び方
細挽きセモリナ粉 300g 粒が大きいものではなく、クスクス用より細かい製菓用。手に入らなければ細挽きデュラム粉
薄力粉 120g セモリナだけにすると崩れやすいため、初回は減らさない
粉砂糖 75g グラニュー糖をミルで細かくしてもよい
無塩バター 180g 室温に置いて指で押せる固さ。溶かさない
ベーキングパウダー 4g 小さじ1。膨らませるより、皮を軽くするために使います
牛乳 50ml 生地をまとめる水分。牛乳がなければ無調整豆乳
食用オレンジフラワーウォーター 20ml ローズウォーター10mlと合わせてもよい。香りが苦手なら牛乳に置き換える
1g バターが有塩なら省く
7品目

デーツ餡と仕上げ

材料 分量 代替・選び方
種抜きデーツ 250g 乾いて硬いものは水分を少し足して戻す。加糖ペーストなら水を省く
無塩バター 10g デーツをなめらかにし、冷めた時のまとまりを助けます
シナモン 1g 小さじ1/2。カルダモンをひとつまみ足してもよい
カルダモンパウダー 0.5g 省略可。強くすると花の香りが隠れます
食用オレンジフラワーウォーター 5ml デーツの香りを立てる。入れすぎない
30ml デーツが柔らかい場合は10mlずつ様子を見る
粉砂糖 適量 食べる直前に振る。デーツ餡だけなら省略できます

細挽きセモリナ粉は、小麦粉だけのクッキーとは違う、ほろっとした粒の口当たりを作ります。粗挽きの粒をそのまま置き換えると、生地がまとまりにくく表面も荒れやすいので、購入時は粒度を確認してください。海外のレシピでも「very fine semolina」や fine semolina が指定される例があります。[1][5]

材料

花の水を買うか、手元の香りで作るか

この菓子で買い足す価値が最も大きいのは、食用のオレンジフラワーウォーターです。数滴ではなく生地と餡に分けて使うため、柑橘の皮だけでは再現できない、白い花の甘い香りが残ります。 買う条件は、中東菓子を何度か作る予定があり、表示に「食用」と明記されていることです。化粧品用や香料用は料理に使いません。今回のカードは原産地がチュニジアですが、レバノン産に限定せず、食用表示と240mlの容量をリンク先で確認できる候補として置いています。今回だけ試す、花の香りが苦手という場合は買わず、薄く削ったレモンの皮を生地に少量混ぜてください。香りは別物ですが、余らせにくくなります。

シナモンはデーツの黒糖のような甘さを引き締めるために少量だけ使います。古い粉は香りが抜けて花の水に負けやすいので、買い足すなら開封後の香りが残る小容量を選びます。今回だけ作るなら、手元の新しい粉で十分です。スティックを削る手間をかける必要はありません。

デーツを一度に多く買わない場合や、すでにペースト状の商品を使う場合は、プロセッサーは不要です。丸ごとのデーツを滑らかにして、くるみやピスタチオの餡にも使い回したい人だけが買う候補です。購入前にリンク先で容量と刃の仕様を確認し、少量の餡だけなら包丁で細かく刻んでからすり鉢で押す方法を選んでください。

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材料表の分量24人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
8
kcal
0.1g
タンパク質
0.3g
脂質
1.1g
炭水化物
0.1g
食物繊維
2mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

ほろほろの皮から、デーツの甘さが出てくる

マアムールは、焼き上がりを割った時に、先にセモリナ生地の香ばしさが崩れ、あとからデーツの濃い甘さが現れる菓子です。 表面は白に近いまま、底だけが薄く色づきます。木型の溝が残った丸い姿も印象的ですが、味の軸は甘い餡を厚すぎない皮で包むことにあります。

レバノンをはじめレバントで作られるマアムール(maamoul、ma'amoul、mahmoul)は、デーツ、くるみ、ピスタチオなどを詰めた小さな菓子です。 この配合では、手に入りやすい細挽きのセモリナ粉で24個に仕立てます。生地を4時間休ませるため、作り始めから焼き上がりまでは長く見えますが、休ませている間に餡を作り、成形の道具を整えられます。

祝祭の日に大皿へ並ぶ菓子

レバノンの祝祭を思わせるマアムールの盛り合わせとデーツ、ピスタチオ、くるみを置いた食卓
デーツやナッツのマアムールを大皿に盛り、祝祭の食卓を思わせる場面

マアムールは、レバノンではキリスト教徒のイースター、イスラム教徒のイード・アル=フィトルなど、特別な日に用意される菓子として紹介されています。[1][2] 訪ねてきた親族や友人に出したり、焼いた分を家族で分けたりする食べ方があり、個包装の菓子というより、人が集まる日に大皿から取る甘味に近い存在です。[1]

家庭で一度に多く作る背景もあります。レバノンの取材記事には、母や叔母から作り方を習い、親族が集まって大きな仕込みを分ける様子が記録されています。[2] 生地を前日に準備して翌日に焼くという段取りも紹介されており、休ませ時間は単なる製菓上の都合ではありません。祝日の台所で、餡を丸める人、皮を包む人、型から抜く人が並んで作業できる余白になります。[1][3]

詰め物は一種類に決まっていません。レバノンの紹介ではデーツ、くるみ、ピスタチオが代表的な三つの餡として並び、店や家庭によって組み合わせが変わります。[2][3] 仕上げの模様で中身を見分ける作り方もあるため、同じ皿に複数の形がある時は、飾りではなく餡の目印として働きます。[3]

食卓での位置づけ 日本で再現する時の判断
デーツ 甘くねっとりした定番の一つ まず試すならこれ。餡がまとまりやすく、包餡の練習にも向きます
くるみ 香ばしく、粒の食感を残しやすい 砂糖とシナモンを混ぜ、粗く刻んで水分を足しすぎません
ピスタチオ 緑色とナッツの香りが皿の差し色になる 砂糖と花の水を少量にし、細かくしすぎず粒を残します

レバント各地で材料名が重なるのは、料理を一つの国の固定レシピに閉じ込めにくいからです。レバノンの食文化資料はセモリナ、薄力粉、バター、オレンジフラワーウォーターを基本の皮として挙げていますが、別のレシピではローズウォーター、マフラブ、ギー、ナッツ餡が加わります。[1][4][5] 日本ではまずデーツ餡に絞り、次にくるみかピスタチオへ分けると、香りと食感の差が分かりやすくなります。

餡を替えると、同じ皿の景色が変わる

マアムールは、デーツ餡だけを作って終わりにする菓子ではありません。レバノンの食卓では、デーツ、くるみ、ピスタチオを混ぜて作り、模様や形で区別することがあります。[2][3] 最初から24個を三種類にすると成形で手が止まりやすいので、今回はデーツを基本にし、次回から6個単位で餡を替えるのが現実的です。

変化 24個のうちの目安 材料と成形の判断
くるみ餡 6〜8個 くるみ60g、粉砂糖20g、シナモン0.5gを粗く刻み、牛乳小さじ1でまとめる。粒を残す
ピスタチオ餡 6〜8個 ピスタチオ60g、粉砂糖20g、オレンジフラワーウォーター小さじ1を混ぜる。緑色を見せたいなら粉砂糖を振らない
デーツとくるみ 6〜8個 デーツ餡へ刻みくるみ20gを混ぜる。なめらかな餡より歯切れが出る
花の水を控えた版 全量 オレンジフラワーウォーターを牛乳に置き換え、レモン皮を少量加える。子どもと食べる時や花香が苦手な時に向く
祝祭の盛り合わせ 各8個 餡ごとに模様を変え、皿の上で見分けられるようにする。焼成温度と時間は揃える

ナッツ餡を作る時は、ナッツをペーストにしすぎないことが大切です。くるみは油が出やすく、細かく回し続けると柔らかくなって皮から漏れます。ピスタチオは粒を少し残すと、デーツ餡との差が口の中で出ます。ナッツアレルギーがある場合は、デーツだけの配合を選び、ナッツ餡と同じ器具を使わないように洗浄してください。

割れる、色づく、餡が漏れる時の戻し方

割れて餡が見えたマアムールと、皮が整った焼き上がりを比べる様子
割れた皮と整った皮を比べると、厚みと餡の量を戻す場所が分かる
起きたこと 考えられる原因 次の一個での直し方
包む時に皮がひび割れる 生地が乾いた、または中央が薄すぎる 作業中の生地を布巾で覆い、円盤の中央を3mmより薄くしない。ひびには少量の生地を貼る
餡が継ぎ目から出る 餡が大きい、または皮の縁を寄せる前に押しつぶした 餡を10gにし、餡を中央へ押すのではなく、皮の縁を回しながら閉じる
型の模様が消える 生地が柔らかすぎる、型に水分が残っている 木型を乾拭きし、成形前の球を冷蔵庫で10分休ませる。粉は薄くする
表面が茶色になる オーブンの上火が強い、または温度が高い 天板を一段下げ、次の焼成を170〜175度から始める。底が色づく前に取り出さない
焼いた後に皮が固い バターを粉へなじませず、練りすぎた 次回は砂状になった段階で水分を加え、粉が消えたらすぐ止める。焼きたてを長く焼き直さない
デーツ餡が流れる 水を一度に足した、または熱いまま包んだ 冷ましてから刻んだデーツを少量混ぜる。次回は水を小さじ1ずつ加える

保存と食べ方

焼き上がったマアムールは天板で5分、網の上で完全に冷ましてから密閉します。デーツ餡だけのこの配合なら、湿気の少ない室内で2〜3日を目安に食べ切る運用が扱いやすいです。現地の文化資料には、焼いた菓子なので数週間保存できると説明する例もありますが、家庭の湿度、密閉容器、餡の水分で状態は変わります。[2] 長く置く場合は一個ずつ包んで冷凍し、食べる分だけ常温で戻してください。

冷蔵庫へ入れると皮が締まりやすいため、冷たいまま食べず、常温に戻してから紅茶やコーヒーと合わせます。粉砂糖を振ったものは表面の香りが先に立ち、デーツだけのものは餡の黒糖に似た深さが前へ出ます。甘い菓子を少量ずつ食べるなら、デーツ餡とピスタチオ餡を同じ皿に置き、皮のほろほろ感を基準に比べると、花の水を入れた効果も判断しやすくなります。

よくある質問

マアムールの木型がありません。作れますか?

作れます。木型は模様と厚みを揃える道具で、味を決める必須品ではありません。包んだ球を少し平らにし、フォークの背や竹串で模様を付けてください。型なしなら餡が漏れた時に修正しやすく、初回はむしろ作業の様子を確認しやすいです。

オレンジフラワーウォーターはローズウォーターで代用できますか?

できます。レバノンのレシピでも、オレンジフラワーウォーターとローズウォーターの両方を使う配合があります。[4][5] ローズウォーターだけにする場合は、生地の20mlを10mlに減らし、残りを牛乳に替えてください。香りの強い製品は、最初から全量を入れず、小さじ1ずつ加えると調整できます。

セモリナ粉を薄力粉だけに置き換えられますか?

焼けますが、マアムールらしいほろほろした粒感が弱くなります。細挽きセモリナが見つからない時は、細挽きデュラム粉を探すか、セモリナ粉を300gから200gへ減らし、薄力粉を220gにして試してください。吸水が変わるため、牛乳は最初に40mlだけ入れ、まとまりを見て追加します。

ナッツアレルギーでも食べられますか?

デーツ餡だけなら、くるみやピスタチオを材料に入れずに作れます。ただし、同じフードプロセッサーやボウルでナッツ餡を作った後は、器具を洗っただけで済ませず、刃の隙間やパッキンまで確認してください。小麦、乳、デーツなど別の原材料にも反応がある場合は、表示を確認し、無理に代替せず作らない判断をしてください。

生地を一晩休ませてもよいですか?

できます。密閉して冷蔵し、成形の20〜30分前に室温へ戻してください。冷たいままでは縁が割れやすく、温めすぎるとバターがにじんで模様が消えます。前日に生地と餡を作り、翌日に包んで焼く段取りは、現地の行事菓子の作り方としても紹介されています。[1][3]

主な参考リンク

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