ホミニー、豆、牛肉、豚肉、根菜を煮込んだコロンビアのムテ
🔪下準備35分
🔥調理1時間45分
🍽️分量4
🌍料理コロンビア・サンタンデール料理
南米レシピ

ムテの作り方|コロンビアのホミニースープ

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 内臓と肉を下ゆでする
STEP 11 / 7

内臓と肉を下ゆでする

所要時間15分

ハチノスは4cm角、牛肉は4cm角、豚肉は3cm角に切ります。鍋に肉とハチノス、かぶる量の水を入れて強火にかけ、沸騰したら5分ゆでます。灰色の泡が大きく出て湯が濁ったら火を止め、ざるにあけてぬるま湯で表面の泡を洗います。ここでにおいを落とすと、仕上がりのスープが重くなりすぎません。

手順2: 肉のだしを取る
STEP 22 / 7

肉のだしを取る

所要時間45分

圧力鍋に下ゆでした肉、玉ねぎ100g、長ねぎの青い部分、包丁の腹で軽く割ったにんにく2片、ローリエ、水1.4L、塩小さじ1を入れます。ふたをして中火で圧をかけ、高圧になったら弱火に落として25分加熱し、火を止めて自然放置10分。普通鍋なら弱火で75分から90分、表面がふつふつ揺れる火加減で煮ます。牛肉に箸がすっと入り、豚肉の脂が透明に近づいたらだしの土台は十分です。

手順3: アチョーテの香味ベースを作る
STEP 33 / 7

アチョーテの香味ベースを作る

所要時間8分

別の大きな鍋に油大さじ2とアナトーシード小さじ1を入れ、弱火で2分温めます。油が赤みを帯びたらシードを取り出し、玉ねぎ100g、長ねぎ60g、にんにく12gを入れて弱めの中火で4分炒めます。玉ねぎが透き通り、クミンシード小さじ1とパプリカ小さじ1を混ぜた時に香りが立てば、粒と肉を受け止めるベースになります。

手順4: 粒と根菜を煮る
STEP 44 / 7

粒と根菜を煮る

所要時間20分

工程2のだしをこして香味野菜を除き、香味ベースの鍋へ1.1L注ぎます。ホミニー、ひよこ豆、赤いんげん豆、じゃがいも、かぼちゃ、にんじんを入れ、弱めの中火でふつふつ沸かします。沸いたら弱火に落とし、じゃがいもに竹串が通り、かぼちゃの角が少し丸くなるまで15分煮ます。粒が崩れないよう、混ぜる時は木べらで底から一度だけ返し、ホミニーの表面につやが残る状態を保ちます。

手順5: 肉を戻して味をなじませる
STEP 55 / 7

肉を戻して味をなじませる

所要時間15分

取り出しておいた肉とハチノスを食べやすい大きさに切り、鍋へ戻します。弱火で15分、表面に細かい泡が出る程度に煮て、肉の脂と豆の甘みをなじませます。スープの表面に小さな油の輪が浮き、牛肉が木べらで押すとほぐれる柔らかさになれば十分です。味見をして塩小さじ1/2、黒こしょう小さじ1/3を足します。

手順6: パスタで濃度を整える
STEP 66 / 7

パスタで濃度を整える

所要時間10分

ショートパスタ50gを入れ、弱めの中火で8分から10分煮ます。鍋底に沈みやすいので、2分に一度だけ底をなでるように混ぜます。パスタの白い芯が消え、スープに軽いとろみが出て木べらに薄く絡む状態が目安です。濃すぎる場合は熱湯100ml、薄い場合はふたを開けたまま弱めの中火で3分煮詰めます。

手順7: 香草を散らして休ませる
STEP 77 / 7

香草を散らして休ませる

所要時間8分

火を止め、パクチー15gと青ねぎの小口切りを入れて3分休ませます。器の中央に肉を置き、周囲にホミニー、豆、根菜が見えるように盛り、残りのパクチー5g、ライム、アボカドを添えます。塩気が強い時はライムを先に搾り、脂が重い時はアボカドを少量にすると、最後まで食べやすくなります。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
5品目

材料

ムテに使うホミニー、豆、肉、根菜、短いパスタを台所に並べた様子
ムテは白いホミニー、豆、牛肉、豚肉、根菜、短いパスタを一つの鍋で重ねる

コロンビア文化省系の伝統料理資料では、ムテをサンタンデールの象徴的なスープとして扱い、牛のモンドンゴや足、白いとうもろこし、ひよこ豆、じゃがいも、かぼちゃ、ホガオを挙げています。現地レシピでも、牛肉、豚肉、ハチノス、ホミニー、豆、にんじん、じゃがいも、アチョーテ、クミン、短いパスタという線はかなり共通しています。

ただし、ムテは一つの正解に閉じた料理ではありません。町や家庭によって、牛の足を入れる、チョリソを足す、黄色いとうもろこしを混ぜる、グアスカスを香りに使うなどの差があります。日本で大事なのは、珍しい部位を全部集めることより、次の役割を崩さないことです。

役割 現地での代表 日本での現実的な寄せ方
粒の芯 maiz mute、maiz pelado ホミニー缶、または乾燥ポソレ用とうもろこし
だしとゼラチン 牛の足、牛あばら、モンドンゴ 牛すね、牛すじ、下処理済みハチノス
脂と厚み 豚肉、チョリソ 豚肩ロース、豚バラを少量
ほくほく感 じゃがいも、かぼちゃ、豆 男爵、かぼちゃ、ひよこ豆、赤いんげん豆
色と香り ホガオ、アチョーテ、クミン ねぎ、玉ねぎ、にんにく、アナトーシード、クミン

ハチノスが苦手なら省いても、牛すねと豚肉でおいしいスープになります。ただ、モンドンゴの噛み心地と香りはムテらしさの一部です。初回は150gだけ入れ、肉と粒を主役にするくらいが、日本の食卓では食べやすい落としどころです。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
155
kcal
9.0g
タンパク質
7.0g
脂質
14.5g
炭水化物
2.5g
食物繊維
295mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

ムテは、週末の鍋で作りたいコロンビアの濃いスープ

休日の昼前、鍋から牛肉と豚肉のだしが立ち上がって、そこへ白いホミニー、ひよこ豆、赤い豆、じゃがいも、かぼちゃを入れる。透明だったスープが少しずつ黄色く濁り、木べらで底をなでると、粒と肉がゆっくり動く。ムテ(Mute)は、そんな「今日は鍋を育てる日だ」と腹をくくるタイプのコロンビア料理です。

コロンビアのサンタンデール周辺で知られるムテ・サンタンデレアーノは、とうもろこし、豆、牛肉、豚肉、モンドンゴ(牛のハチノス)、根菜、短いパスタを合わせる具だくさんのスープです。日本の台所では、牛の足や丸ごとの現地とうもろこしをそろえるのは大変なので、この記事ではホミニー缶、牛すね、豚肩ロース、下処理済みハチノスで作りやすく整理します。

同じコロンビアのスープでも、ボゴタのアヒアコは鶏とじゃがいもの香りを楽しむ一杯です。ムテはもっと土っぽく、粒と肉の食感を食べる料理。大皿料理のバンデハ・パイサと並べると、コロンビア料理が「肉を豪快に食べる国」というだけではなく、豆、とうもろこし、香味野菜を深く使う食文化だと見えてきます。

ムテの現地名

スペイン語ではMute、サンタンデール風はMute santandereanoと書かれます。日本語では「ムテ」と表記し、本文ではサンタンデール系の骨格を軸にしながら、日本で再現しやすい圧力鍋版として調整します。

材料(4人分)

下処理済みのハチノスを使っても、最初に一度ゆでこぼします。ホミニー缶は甘いスイートコーンではなく、粒が大きく白い缶詰を選ぶと、ムテの「噛むスープ」に近づきます。

肉とだし

材料 分量 メモ
牛すね肉または牛肩肉 350g 4cm角。骨付き牛あばらでもよい
豚肩ロースまたは豚バラ塊 220g 3cm角。脂が多い部位なら180gで十分
下処理済みハチノス 150g 4cm角。苦手なら牛すじ150gに置き換える
玉ねぎ 1/2個(100g) だし用。半分に切る
長ねぎの青い部分 1本分 だし用
にんにく 2片(12g) つぶす
ローリエ 1枚 だし用
1.4L 圧力鍋の最大水位を超えない量に調整
小さじ1 だし用。仕上げで追加する

粒、野菜、仕上げ

材料 分量 メモ
ホミニー缶 1缶(固形量約430g) ざるで水気を切る
ひよこ豆缶 150g 水気を切る
赤いんげん豆缶 120g 水気を切る。白いんげん豆でもよい
じゃがいも 2個(260g) 2cm角
かぼちゃ 180g 2cm角。皮はところどころ残す
にんじん 1本(140g) 1.5cm角
玉ねぎ 1/2個(100g) 1cm角
長ねぎまたは青ねぎ 60g 小口切り
にんにく 2片(12g) みじん切り
ショートパスタ 50g 小さなシェル、マカロニ、コンキリエ
アナトーシード 小さじ1 アチョーテパウダー小さじ1/2でもよい
クミンシード 小さじ1 粉なら小さじ3/4
パプリカパウダー 小さじ1 アチョーテが弱い時の色補助
サラダ油 大さじ2 アナトーの色出し用
黒こしょう 小さじ1/3 仕上げ
パクチー 20g ざく切り
ライム 1個 4等分
アボカド 1個 添える。本文では商品カード化しない
食材とアレルギーの注意

牛肉、豚肉、ハチノス、豆、小麦のパスタを使います。ハチノスは下処理済みでもにおいが残ることがあるため、強火でゆでこぼしてから本煮込みへ進めます。小麦を避ける場合はショートパスタを抜き、じゃがいもを80g増やしてください。

日本で買い出しに迷う材料

ホミニー、アナトーシード、豆、圧力鍋を台所に並べた買い出しの目安
ホミニー缶とアナトーシードを押さえると、日本の台所でもムテの粒感と色を作りやすい

肉はスーパーの牛すね、豚肩ロースで作れます。買い出しで迷うのは、ホミニー、アナトー、長時間煮込みに使う鍋です。ホミニーをスイートコーンで置き換えると甘さと粒の張りが変わり、かなり別物になります。アナトーは少量でもスープの色が南米料理らしくなるので、パプリカだけで済ませるより一度そろえる価値があります。

ホミニー缶は、乾燥とうもろこしを戻す時間を短縮できます。缶の汁は料理に入れず、ざるで切ってから使うとスープが濁りすぎません。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

アナトーシードは、弱火の油で色を出してから取り出すと、ザラつかずに使えます。アチョーテパウダーを使う場合は焦げやすいので、油に入れたら30秒ほどで玉ねぎを加えます。

乾燥とうもろこしや乾燥豆で作るなら、圧力鍋があると一気に現実的になります。今回の分量は普通鍋でも作れますが、肉とハチノスの柔らかさは圧力鍋の方が安定します。

水っぽい、重すぎるを直す

水っぽいムテと濃度が出たムテを並べて比べた状態
ムテは水っぽすぎると粒が浮き、煮詰めすぎると重くなるので、濃度を途中で調整する

ムテの失敗は、鍋の中を見ればかなり分かります。さらさらの透明な汁にホミニーが沈んでいるなら、だしと根菜の一体感が足りません。逆に、かぼちゃとじゃがいもが全部崩れて粥のようになっているなら、混ぜすぎか煮込みすぎです。

状態 原因 直し方
水っぽくて味が薄い だしが多い、豆と根菜の煮込み不足 ふたを外し、弱めの中火で5分煮詰める
肉が硬い 圧力時間が短い、普通鍋の火が強すぎる 肉だけ戻し、弱火で20分追加する
ハチノスのにおいが強い 下ゆで不足 次回は5分ゆでこぼし、ライム汁小さじ2を下ゆで湯へ入れる
粒が割れる 強火で煮た、混ぜすぎた ホミニーと豆は工程4以降に入れ、弱火で静かに煮る
脂が重い 豚バラが多い、牛すじの脂を残した 表面の油を大さじ2ほどすくい、ライムを添える

現地のムテは、具が多くて濃い料理です。日本の味噌汁のような軽い汁物ではなく、スプーンで粒をすくう主菜と考えると、少し濃いくらいでちょうどよく感じます。

現地の食べ方と献立

ムテを器に盛り、アボカド、ライム、アレパ、白いご飯を添えた食卓
ムテはアボカド、ライム、アレパ、白いご飯を添えると食卓の主菜になる

ムテは一杯でかなり満腹になります。横に白いご飯、アボカド、ライム、コロンビア風アレパを置けば、昼食として十分です。鍋にライムを搾り込むより、食卓で各自が足す方が、酸味の強さを調整できます。

同じとうもろこしと豆の料理でも、ケニアのギゼリは炒め煮に近く、アルゼンチンのロクロはかぼちゃと豆でさらに濃くなります。ムテはその中間で、スープとして飲める水分を残しながら、肉と粒を主役にします。

コロンビア料理の日にするなら、前菜を増やすより、ムテを主役にして小さなサラダを添えるくらいが食べやすいです。翌日に残ったムテは白いご飯にかけると、豆入りの濃い雑炊のようになります。

保存と温め直し

ムテを浅い保存容器に分け、鍋と一緒に台所へ置いた状態
ムテは浅い容器に分けて冷まし、香草とライムは食べる直前に足す

ムテは肉と豆が多いので、深い鍋のまま冷ますと温度が下がりにくくなります。食べ終えたら浅い保存容器に分け、粗熱が取れたら冷蔵します。冷蔵は2日、冷凍は2週間を目安にしてください。

温め直す時は鍋に戻し、水またはだしを50mlから100ml足して弱火にかけます。底に豆とパスタが沈むので、沸騰させる前に一度底から混ぜます。電子レンジなら深めの器に入れ、600Wで2分温め、一度混ぜてから1分追加します。香草、ライム、アボカドは保存せず、食べる直前に新しく用意すると香りが戻ります。

よくある質問

ハチノスなしでも作れますか?

作れます。牛すじ150g、または牛すね肉を150g増やしてください。ハチノスの弾力と香りは弱くなりますが、ホミニー、豆、アチョーテ、クミンの骨格が残れば、ムテ風のコロンビアスープとして十分おいしく食べられます。

ホミニー缶ではなくスイートコーンでもよいですか?

おすすめしません。スイートコーンは甘みが強く、煮ると粒の張りが弱くなります。どうしても代用するなら、スイートコーンではなく冷凍の粒とうもろこしを100gだけ足し、主役の粒は白いんげん豆やひよこ豆で補う方がまとまりやすいです。

アチョーテがない時はどうしますか?

パプリカパウダー小さじ1、ターメリック小さじ1/4、クミン小さじ1で色と香りを補えます。ただし、アチョーテの赤みと土っぽい香りは完全には置き換わりません。ムテとして覚えたいなら、二回目以降はアナトーシードを使う方が違いが分かります。

乾燥豆と乾燥とうもろこしで作る時の時間は?

乾燥ひよこ豆と乾燥とうもろこしは前夜に水へ浸けます。圧力鍋なら高圧20分から25分、普通鍋なら弱火で70分から90分が目安です。缶詰版より香りは深くなりますが、初回はホミニー缶で料理の輪郭をつかむ方が失敗しにくいです。

まとめ|ムテは粒、肉、香味油の順番で近づく

ムテは、材料リストだけ見ると少し身構える料理です。肉が複数、豆も複数、ハチノス、ホミニー、アチョーテ、パスタまで入ります。でも作り方の軸は単純で、肉でだしを取り、アチョーテの香味油を作り、粒と根菜を崩さず煮て、最後にパスタで濃度を整える。この順番を守ると、日本の台所でもサンタンデールの濃いスープにかなり近づけます。

一度作ると、コロンビア料理の見え方が変わります。アヒアコの軽やかな高地のスープ、バンデハ・パイサの大皿、アレパのとうもろこし生地。その間にムテを置くと、肉、豆、とうもろこし、香草が同じ国の中でどう形を変えるのかが分かります。世界ごはんを一回きりのイベントにしないなら、こういう鍋料理を週末の選択肢に入れておくのが楽しいです。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る