チュニジアのラブラビ。ひよこ豆の薄いスープを吸ったパンに卵とハリッサを添えた一杯
🔪下準備10分
🔥調理30分
🍽️分量4
🌍料理チュニジア料理

ラブラビの作り方|チュニジアのひよこ豆スープ

25分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
STEP 11 / 5

パンを裂いて香ばしさを作る

所要時間6分

手順1: パンを裂いて香ばしさを作る

バゲットを2〜3cmの一口大に手で裂きます。

切り口が平らな角切りより、裂けた部分が多い方がスープを受け止めます。

天板へ重ならないように並べ、オリーブオイル大さじ1を全体へ回しかけてください。

180℃のトースターまたはオーブンで4〜6分焼き、表面が薄く色づき、中心に少し弾力が残るところで止めます。

完全に乾かすと汁を吸う前に硬くなり、焼かないと最初の一口から崩れやすくなります。

STEP 22 / 5

ひよこ豆を薄いスープで温める

所要時間25分

手順2: ひよこ豆を薄いスープで温める

水煮缶のひよこ豆をざるへあけ、缶汁を捨ててさっと洗います。

鍋に豆と水1.1Lを入れ、中火で5〜7分かけて沸騰させます。

沸いたら弱火へ落とし、ふたを少しずらして18〜20分煮てください。

豆を一粒取り出してスプーンの背で押し、薄皮が割れて中身がなめらかにつぶれれば次へ進みます。

汁は完全な透明ではなく、豆の粉が少し溶けて白く濁るくらいが目安です。

乾燥豆の場合は、前日に浸水した豆を新しい水で柔らかくなるまでゆでてから、この工程へ進みます。

煮汁が減りすぎたら熱湯を100mlずつ足し、パンを入れる前に1L前後のさらりとした汁を残します。

STEP 33 / 5

にんにくとクミンをつぶして香りを合わせる

所要時間3分

手順3: にんにくとクミンをつぶして香りを合わせる

にんにく2片、クミン小さじ1、塩ひとつまみ、水小さじ1を乳鉢へ入れます。

2分ほど粗くつぶし、にんにくの粒が1mmほどになり、粉が湿ったペーストにまとまれば十分です。

なめらかにしすぎると香りが一度に広がるので、粒を少し残してください。

乳鉢がない場合は、にんにくをみじん切りにし、包丁の腹で押しつぶしてから小鉢でクミンと混ぜます。

ここでハリッサを小さじ1だけ加えると、辛味がスープ全体へなじみます。

辛さに迷う場合は、ハリッサをこの工程へ入れず、盛り付け時に器ごと調整します。

STEP 44 / 5

香味を加えて、汁の濃さを決める

所要時間7分

手順4: 香味を加えて、汁の濃さを決める

豆の鍋へ、にんにくとクミンのペースト、残りのクミン小さじ1、ハリッサ大さじ1、オリーブオイル大さじ1を加えます。

弱火で5分、鍋底からゆっくり混ぜながら煮てください。

ふつふつと小さな泡が続き、にんにくの生っぽい香りが消えたら火を止めます。

木べらを動かしたあとに汁がすぐ戻り、さらさらと流れ、豆は形を保ちながら一部だけ崩れる状態が完成のサインです。

レモン半個分を搾り、味を見ます。

ぼんやりする場合は塩をひとつまみ、重く感じる場合は水を50ml、酸味が足りない場合はレモンを小さじ1ずつ追加します。

汁を濃く煮詰める料理ではないので、スプーンを厚く覆うようなら水を戻してください。

STEP 55 / 5

器の中でパンと具を重ねる

所要時間8分

手順5: 器の中でパンと具を重ねる

卵を加える場合は、スープを弱火でふつふつさせ、卵を一個ずつ割り入れます。

ふたをして3〜4分、白身が固まり黄身が揺れるところで取り出します。

生卵の安全性を優先する人や、子ども、高齢者、妊娠中の人、免疫機能が弱い人に出す場合は、黄身まで固めてください。

深めの器へ焼いたパンを入れ、熱いスープと豆をたっぷり注ぎます。

卵、汁を切って2cmほどにほぐしたツナ、ケーパー、オリーブ、パセリや青ねぎをのせ、レモン1個を8等分のくし形に切って添えます。

ハリッサはまず小さじ1/2ずつ置き、レモンを添えます。

食卓でスプーンを2本使って底から一度だけ混ぜ、パンの皮がまだ残っているうちに食べ始めてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
12品目

買い出しの前に

今回は水煮缶を使い、4人分を作ります。 缶の内容量はメーカーで違うため、材料表では「正味量」を目安にしてください。

材料 分量 役割と代替
ひよこ豆(水煮) 2缶、正味480g前後 乾燥豆なら200g。前日からたっぷりの水に浸す
1.1L 乾燥豆をゆでる場合は別に必要
バゲットや田舎パン 250g 前日のパンが扱いやすい。焼きすぎたパンも可
にんにく 2片 みじん切り。チューブなら小さじ1と1/2程度
クミンパウダー 小さじ2 粉の香りがスープへ広がりやすい
ハリッサ 大さじ1 仕上げ用に追加分を用意する
小さじ1弱 缶の塩分で加減する
オリーブオイル 大さじ3 仕上げに大さじ1を残す
レモン 1個 半分は汁、残りはくし形
4個 任意。半熟を避ける場合は黄身まで固める
ツナ缶 1缶、70g前後 任意。汁を切って使う
ケーパー、オリーブ、パセリ、青ねぎ 各適量 全部そろえず、2種類ほどでよい

水煮缶を選ぶのは、手抜きではありません。 The Mediterranean Dishのレシピでも缶詰または調理済みのひよこ豆が使われ、短時間で柔らかくする方法として紹介されています。 平日に作るなら、缶の豆を選び、パンを焼いている間にスープを温める方が、器へ注ぐ瞬間の熱を保ちやすいです。

乾燥豆を使う場合は、前日に豆の3倍量以上の水へ浸します。 翌日、浸水水を捨てて新しい水でゆで、指で押すと簡単につぶれるまで火を入れてください。 豆が硬いままスープへ進むと、パンが先に崩れて、豆だけが最後まで残ります。 乾燥豆は香りと食感に満足できる反面、浸水とゆで時間を含めると、缶詰版より1時間以上長くなります。

材料

クミンは少量でも料理の中心になる

ラブラビのスープは、唐辛子だけで押すものではありません。 クミンの乾いた土のような香りが、ひよこ豆の甘さとパンの香ばしさを一本につなぎます。 粉のまま少量を使い、豆料理、焼き野菜、ヨーグルトのソースにも回したい人なら、買う価値があります。 すでに香りのよいクミンを持っている人や、今回だけのために大きな袋を増やしたくない人は、手持ちの粉で十分です。 商品ページでは、ホールではなくパウダーか、容量が65gであるかを確認してください。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
114
kcal
4.0g
タンパク質
3.8g
脂質
16.0g
炭水化物
2.0g
食物繊維
188mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

パンがスープを吸う音から始まる、チュニジアの一杯

冷蔵庫の隅で、バゲットの切れ端が少し固くなっている。

そのままでは手が伸びないパンを2〜3cmに裂き、深めの器へ先に入れる。 上から、にんにくとクミンをきかせた熱いひよこ豆の汁を注ぐと、乾いた表面がじわりとほどけ、焼けた皮だけが最後まで残ります。

ラブラビ(Lablabi)は、チュニジアで親しまれているひよこ豆のスープです。 肉を煮込んだ濃いシチューではなく、豆の丸い甘さとスープの香りを、パンに吸わせて食べる料理です。 仕上げにハリッサ、オリーブオイル、レモンを足し、卵やツナ、ケーパー、オリーブをのせます。

日本で作るときにつまずくのは、特別な技術ではありません。 水煮缶で短時間に仕上げるか、乾燥豆を一晩戻して豆の香りを出すか。 クミンを鍋へ一度に入れるか、器で辛味と一緒に足すか。 この二つを決めれば、味の輪郭はぶれにくくなります。

水煮缶を使う40分の作り方を軸に、乾燥豆を使う日の時間配分、パンが崩れすぎたときの戻し方、チュニジア北部のサンドイッチ型まで整理します。 辛さを一人分ずつ変えられるので、朝食にも遅い夕食にも置きやすい一杯です。

ラブラビとは

ラブラビは、ひよこ豆、パン、にんにく、クミンを中心にした薄いスープです。 チュニジア料理サイトでは、料理名をトルコ語の「焼いたひよこ豆」を意味する語と結びつけて説明していますが、家庭で作るときに語源を覚える必要はありません。 大切なのは、パンを器の底へ置き、豆の汁を注いでから具を重ねる順番です。 ユウキ食品の紹介では、固くなったパンをおいしく食べる家庭料理として紹介され、スプーン2本で混ぜながら食べるスタイルが示されています。

現地の食卓で、朝食にも夜食にもなるパンを捨てない知恵

ラブラビは、ひよこ豆の量で満腹感を出し、パンで汁を受け止める料理です。 チュニジアの食卓では朝食や街の軽食として語られる一方、遅い時間に温かいものを食べたいときにも登場します。 鍋の中で完成させてから配るのではなく、器にパンを敷き、各自がハリッサやレモンを足して混ぜるため、同じ鍋から辛さの違う一杯が生まれます。

ここが、日本の一般的な豆スープと少し違うところです。 スープを先に作ってパンを添えるのではなく、パンを先に置いて、汁を含ませる時間まで料理にする。 最初の数口は皮の歯ごたえがあり、底に近づくほど柔らかくなるので、器の中で食感が変わります。

具の選び方にも余白があります。 卵を落とせば黄身がスープに溶け、ツナをのせれば魚の塩気が豆に重なります。 ケーパーやオリーブは酸味と塩気を足すため、全部をそろえなくても料理は成立します。 辛味を鍋全体へ混ぜ込まず、最後に各自の器へ置く方法が多いのも、家族や友人と同じ鍋を囲みやすい理由です。

ハリッサは単なる辛いソースとして扱うには存在感が大きい調味料です。 赤唐辛子ににんにく、塩、油、香辛料を合わせたペーストで、チュニジアの日々の食卓に根づくものとして、2022年にユネスコ無形文化遺産の代表一覧へ記載されました。 現地では、唐辛子を乾かし、種を取り、香辛料とともにすりつぶす知識や作業も、家族や地域のつながりの中で受け継がれています。

だからラブラビでは、ハリッサを最初から大量に溶かして「辛いスープ」にするより、赤いペーストを少しずつ崩しながら食べる方が、豆とクミンの香りを残しやすいです。 辛味を弱くしたい人の器には油とレモンだけ、強くしたい人の器にはハリッサを追加する。 一つの鍋で食卓の好みを分けられる料理です。

地域で変わる、器を置くかパンに持たせるか

ラブラビの基本形は、パンを敷いた器へ豆と汁を注ぐボウルです。 卵、ツナ、ケーパー、オリーブを足すかどうかは、家庭や店の好みで変わります。 料理サイトの一例では、卵をスープの中で短くポーチし、各人の器へ一つずつ置いています。 ユウキ食品のレシピは温泉卵とツナを合わせ、パン、豆、辛味を一つの器で混ぜる構成です。

地域差として見逃せないのが、北部のビゼルトで知られるサンドイッチ型です。 バゲットにひよこ豆、ツナ、ハリッサ、オリーブを詰めるため、同じ豆の汁でも「スプーンで食べる朝の器」から「手で持てる軽食」へ姿が変わります。 パンが汁を吸う料理だからこそ、汁の量を減らして具をパンへ移す発想が成立します。

日本で作るなら、まずボウル型をすすめます。 パンの乾き具合、汁の濃さ、辛さを一度に確認できるからです。 残った豆があれば、翌日は汁を少なめにしてバゲットへ詰め、ツナとオリーブを足すと、ビゼルト型の食べ方へ寄せられます。 ただし、サンドイッチにする場合はパンを軽く焼き、汁を大さじ1〜2ずつ加えてください。 最初から汁を多く入れると、持ち上げた瞬間にパンが裂けます。

香りを粗くつぶす道具は、買う理由があるか

にんにくとクミンを小さなすり鉢でつぶし、ハリッサを少し混ぜると、香りの粒がそろいます。 ただし、乳鉢がなくても、にんにくを細かく刻み、クミンと水小さじ1で練れば同じ工程はできます。 ハリッサやスパイスを料理ごとに粗くつぶし、ペースト作りを今後も続ける人なら、買い足す意味があります。 粉末スパイスと瓶入りハリッサだけで満足できる人や、収納場所を増やしたくない人は、包丁と小鉢で代用できます。 商品ページでは、花崗岩製か、すり鉢とすりこぎがセットか、サイズを確認してください。

味が決まらないときは、鍋を煮詰めない

ラブラビを作っていて最初に疑うのは、味の薄さです。 けれど、スープを長く煮詰めるとパンを受け止める余白が消え、豆の皮も割れやすくなります。 味見の順番を、塩、クミン、レモン、ハリッサに分けてください。

塩気が足りなければ、ひとつまみずつ追加します。 香りが弱ければクミンを少量足し、酸味が足りなければレモンを小さじ1ずつ加えます。 辛さだけが欲しい場合はハリッサを器へ置き、鍋全体を辛くしません。

逆に、辛すぎた場合は豆と水を足して弱火で3分温め、レモンとオリーブオイルで角を丸めます。 水だけを一気に加えると味がぼやけるので、50mlずつ足してから味を見ます。 パンを入れたあとに汁が足りなくなったときは、熱湯を少しずつ注ぎ、豆をつぶさないよう器の縁から回してください。

保存は豆と汁を分け、パンをその日に入れる

完成したラブラビは、パンが汁を吸い続けるため、作った日の食感がいちばん分かりやすいです。 翌日に回すなら、パンと卵、ツナ、薬味を別にして、豆とスープだけを保存します。 粗熱が取れたら浅い容器へ小分けし、冷蔵で2日以内を目安に使い切ってください。

厚生労働省は、残った食品を早く冷やすため浅い容器へ小分けし、温め直しも75℃以上を目安に十分加熱するよう案内しています。 鍋のまま室温へ置き続けず、食べる分だけ別鍋へ移して、ふつふつするまで温めます。 パンは食べる直前に焼き直し、卵とツナもその日に盛り付けてください。

冷凍するなら、豆と汁だけを一食分ずつ冷まします。 解凍後は豆の皮が割れやすく、汁も少し濃くなるので、温めるときに水を50〜100ml足します。 完成後のパン入りを冷凍する方法は、食感の変化が大きいためおすすめしません。

卵、ツナ、パンの表示を確認する

卵を半熟で使う場合は、購入した卵の表示と保存状態を確認し、十分に加熱したい人は黄身まで固めてください。 ツナ、ハリッサ、パンには商品ごとに原材料やアレルゲン表示の違いがあります。 小麦、卵、魚介、ごまなどにアレルギーがある場合は、材料を替える前に表示を確認してください。

よくある質問

ラブラビはカレー味のスープですか?

カレー粉を主役にする料理ではありません。 クミンとにんにくの香りに、ハリッサの唐辛子、レモン、オリーブオイルを重ねた味です。 日本で手元にあるカレー粉を使うレシピもありますが、クミンを中心にした方が豆とパンの味が見えます。

パンは焼かなくても作れますか?

作れます。 前日のパンをそのまま使えば、汁を吸う速度が上がり、柔らかい部分が早くできます。 表面を4〜6分焼けば、最初の数口に香ばしさが残ります。 柔らかい食感が好きなら焼かず、食感を長く残したいなら薄く焼く、と選んでください。

ハリッサが手に入らないときは?

辛味のないラブラビとして作り、食卓でチリペーストを少量ずつ加えても構いません。 代用品を作るなら、唐辛子ペーストにクミン、にんにく、オリーブオイル、レモンを少し混ぜます。 豆板醤は発酵したうま味と塩気が強いため、使う場合は小さじ1/2から始め、塩を後から調整してください。

ひよこ豆の薄皮が気になります

水煮缶を洗うときに浮いた皮だけを取り除き、全部をむく必要はありません。 スープの中で一部が崩れるまで弱火で煮ると、薄皮の存在感が減ります。 完全になめらかにしたい場合は、豆をおたまの背で2〜3回つぶしますが、つぶしすぎるとパンが吸う汁が重くなります。

次にチュニジア料理を作るなら?

辛味と卵の重ね方を広げるなら、野菜と卵をトマトで煮るチュニジアのチャクチョウカが続きになります。 薄い皮に卵やじゃがいもを包むブリックへ進むと、ハリッサを「混ぜる」料理から「添える」料理へ使い分けられます。 豆とスープの組み合わせを北アフリカで比べたい日は、アルジェリアのショルバ・フリクも参考になります。

主な参考リンク

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