レモンとサラダを添えたアルゼンチンのミラネーサ
🔪下準備35分
🔥調理18分
🍽️分量4
🌍料理アルゼンチン料理
南米レシピ

ミラネーサの作り方|アルゼンチンの薄切りカツ

25分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 牛肉を5mm厚にのばす
STEP 11 / 6

牛肉を5mm厚にのばす

所要時間10分

火は使いません。牛もも肉を1枚ずつラップで挟み、厚い部分を中心に肉たたきで軽く叩きます。目安は5mm厚、端まで同じ厚みです。叩きすぎて繊維が裂けると肉汁が抜けやすいので、強く押しつぶすのではなく、少しずつ外へ広げる感覚で進めます。表面が均一に薄く、穴や裂け目がない状態で止め、両面に塩小さじ2/3、黒こしょう小さじ1/2を振って5分置きます。

手順2: 卵液ににんにくとパセリを混ぜる
STEP 22 / 6

卵液ににんにくとパセリを混ぜる

所要時間5分

火は使いません。にんにく2片はすりおろし、パセリ8gは細かく刻みます。ボウルに卵2個、にんにく、パセリ、塩小さじ1/3を入れ、白身のかたまりが見えなくなるまでよく混ぜます。卵液は泡立てる必要はありません。全体が均一な黄色になり、にんにくとパセリが底に固まらず散った状態が目安です。にんにくの粒が大きいと焦げやすいので、粗みじんではなく、すりおろしにします。

手順3: 薄力粉、卵液、パン粉を薄く付ける
STEP 33 / 6

薄力粉、卵液、パン粉を薄く付ける

所要時間12分

火は使いません。バットを3つ並べ、薄力粉50g、卵液、パン粉140gとオレガノ小さじ1/2を入れます。肉の表面に出た水分を紙で押さえ、薄力粉を薄く付けて余分を落とします。卵液にくぐらせ、最後にパン粉をまぶします。パン粉は手のひらで軽く押す程度です。肉の赤い面が見えず、厚い粉の山も残らない、薄いベージュの衣で均一に覆われた状態を目安にします。

手順4: 網の上で休ませる
STEP 44 / 6

網の上で休ませる

所要時間5分

火は使いません。衣を付けた肉を網付きバットに重ならないよう平らに並べ、室温で5分置きます。表面のパン粉が卵液を少し吸い、指で軽く触れても粉が大きく落ちない状態が目安です。長く置きすぎると肉の水分で衣が湿るので、15分以上は放置しません。この間にフライパン、油、トング、仕上げ用の網を用意します。

手順5: 170から175度で揚げる
STEP 55 / 6

170から175度で揚げる

所要時間14分

厚手フライパンに油を深さ2.5cm入れ、中火で170から175度まで温めます。ミラネーサを1枚入れ、細かい泡が端から出続ける火加減を保ちます。片面2分30秒から3分、裏返して2分から2分30秒が目安です。表面が濃いきつね色になり、肉の縁から赤い肉汁が出ず、中心まで火が入ったら引き上げます。油温が165度を下回ったら次を入れる前に30秒から1分待ち、180度を超えたら火を弱めます。

手順6: 網で油を切り、レモンを添える
STEP 66 / 6

網で油を切り、レモンを添える

所要時間7分

火は使いません。仕上がったミラネーサは紙の上に重ねず、網の上で3分休ませます。紙に直接置くと、下側が湿って油を吸いやすくなります。表面の泡が落ち着き、衣が軽く乾いて指で触れるとカリッとした状態が目安です。残りのパセリ4gを散らし、レモンをくし形に切って添えます。サラダやマッシュポテトを先に皿へ用意しておき、ミラネーサは最後にのせると、衣の音が残ったまま食卓へ出せます。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
13品目

材料

ミラネーサに使う牛もも肉、卵、パン粉、薄力粉、にんにく、パセリ、レモン、油を台所に並べた様子
肉、卵、パン粉を先に分けておくと、衣付けから揚げる工程まで迷いにくい

この分量で大きめのミラネーサを4枚作ります。薄く広げるため、同じ600gでも厚いとんかつより枚数が多く、食卓ではサラダやマッシュポテトを添えてちょうどよい量になります。

材料 分量 役割
牛もも肉 600g、4枚 5mm厚にのばし、赤身の香りを主役にする
小さじ1、約6g 肉と卵液に分けて下味を入れる
黒こしょう 小さじ1/2 衣の甘さを締める
2個、約100g パン粉を薄く密着させる
にんにく 2片、約10g 卵液に混ぜ、アルゼンチン家庭風の香りを足す
パセリ 12g 卵液と仕上げに分けて使う
薄力粉 50g 肉の水分を受け、衣はがれを防ぐ
乾燥パン粉 140g 細かめを使い、薄い衣にする
乾燥オレガノ 小さじ1/2 パン粉に香りを少し入れる
米油または菜種油 700ml 26cm前後のフライパンで深さ2.5cmを目安にする
レモン 1個 仕上げに搾り、油の重さを切る
付け合わせのサラダ 240g レタス、トマト、玉ねぎなど
マッシュポテト 480g 夕食の主食にする場合の添えもの

牛もも肉は、ステーキ用の厚い一枚を叩いて広げると食感がそろいます。薄切り肉を使う場合は、しゃぶしゃぶ用のように薄すぎるものではなく、焼肉用より少し大きい赤身を選びます。肉が2mm以下だと、衣だけが目立って肉の香りが負けます。

パン粉は日本の粗い生パン粉より、細かめの乾燥パン粉が扱いやすいです。粗いパン粉しかない場合は、袋に入れて麺棒で軽く砕きます。粒が細かいほど現地の pan rallado に近く、薄く均一に付きます。とんかつのように厚い衣を目指すと、ミラネーサではなく別の揚げ物に寄ります。

このレシピは小麦、卵、牛肉を使います。豚肉や鶏肉で作る場合も同じ構造で作れますが、加熱目安は変わります。鶏むね肉なら中心温度74度、豚ロースなら中心温度63度以上を確認し、3分休ませてから切ると安心です。牛もも肉でも、薄く広げた肉の中心が赤く残らないところまで火を通します。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
153
kcal
10.3g
タンパク質
8.5g
脂質
8.0g
炭水化物
0.5g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

ミラネーサは、夕方の台所で揚げるアルゼンチンの薄切りカツ

食卓にミラネーサ、サラダ、マッシュポテト、チミチュリを並べた家庭の食事
揚げたてのミラネーサは、レモン、サラダ、マッシュポテトと並べるとアルゼンチンの家庭料理らしい食卓になる

ミラネーサ(milanesa)は、薄くのばした肉に卵とパン粉をまとわせて揚げる、アルゼンチンの食卓でとても身近な料理です。日本の台所で作ると、最初に迷うのは「とんかつと何が違うのか」です。答えは厚みです。ミラネーサは肉を薄く広げ、衣も薄く付け、皿からはみ出しそうな平たい一枚をレモンで食べます。

現地では牛肉の nalga、bola de lomo、peceto など、赤身で薄く切りやすい部位がよく挙げられます。日本なら、牛もも肉のステーキ用を5mmほどに叩くか、脂の少ない牛もも薄切りを重ねず1枚ずつ使うのが現実的です。霜降り肉で作ると豪華に見えますが、衣と油の香りに脂が重なり、ミラネーサらしい軽さから離れます。

名前はイタリアのミラノを思わせます。アルゼンチンでは、19世紀末から20世紀初頭の欧州移民、とくにイタリア系移民の食文化と結びつけて語られることが多い料理です。ただし家庭で大切なのは、由来の断定より、今のアルゼンチンの食卓でどう食べられているかです。レモンを搾る、マッシュポテトやサラダを添える、残ったらサンドイッチにする。そこまで含めて、ミラネーサは「薄いカツ」以上の一皿になります。

アルゼンチン料理で献立を組むなら、肉を主役にする日はアサード、香草ソースを添える日はチミチュリ、軽い前菜にはエンパナーダがつながります。同じ揚げ物でも、じゃがいもと卵をまとめるレブエルト・グラマホとは、火加減と食べる速度が少し違います。

買い出しで迷うもの

肉たたき、揚げ物用温度計、厚手フライパン、網付きバットを並べたミラネーサ用の道具
通販で見る価値があるのは、肉を均一に薄くする道具、油温を読む道具、広く揚げられる厚手フライパンに絞る

牛肉、卵、パン粉、レモンは近所のスーパーでそろいます。商品カードにするのは、味を大きく左右する道具だけです。ミラネーサは、肉の薄さ、油温、油切りで仕上がりが変わります。ここを道具で安定させると、初回から「衣は色づいたのに肉が硬い」「紙の上で油を吸って重い」という失敗を減らせます。

肉を薄くする道具があると、5mm厚をそろえやすくなります。瓶や麺棒でも代用できますが、厚い部分だけを狙って軽く叩ける肉たたきは、ミラネーサやチヴィトーのような南米の薄切り肉料理で出番があります。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

ミラネーサは油温が低いと衣が油を吸い、高すぎると外だけ焦げます。温度計は、170から175度を保つための道具として役に立ちます。とくに薄い肉を複数枚揚げると、2枚目以降で油温が落ちやすくなります。

広い一枚を揚げるので、薄い小鍋より厚手のフライパンが扱いやすいです。26cm前後なら1枚ずつ広げられ、油の深さを2.5cmほど確保しやすくなります。揚げ終えたら紙に重ねず、網の上で油を落とします。

代替食材と失敗原因

左に油を吸って色の薄いミラネーサ、右に網で油を切ったきつね色のミラネーサを並べた比較
油温が低いと左のように重くなり、網で油を切ると右のように軽い衣が残る

ミラネーサの代替は、肉よりも厚みと衣の薄さで考えます。牛ももが手に入らない日は、豚ロース、鶏むね肉、鶏ささみでも作れます。ただし鶏肉は中心温度74度を確認し、豚肉は中心温度63度以上と休ませ時間を取ります。ナスや大豆ミートで作る場合は、同じ名前の家庭料理として楽しめますが、牛肉の香りは別物です。

現地での考え方 日本での置き換え 守るポイント
牛の赤身を薄くのばす 牛ももステーキ用、牛もも焼肉用 5mm厚にそろえ、脂の多い部位を避ける
pan rallado の細かい衣 細かめ乾燥パン粉、砕いた生パン粉 厚く押し固めず、薄く均一に付ける
卵液に香りを入れる にんにく、パセリ、少量のオレガノ パン粉に頼らず、卵側で香りを入れる
レモンで油を切る レモン、軽いサラダ、チミチュリ少量 ソースをかけすぎず、衣の軽さを残す
ナポリターナにする トマトソース、ハム、チーズをのせて焼く 基本のミラネーサを揚げてから短く焼く
困りごと 原因 直し方
衣がはがれる 肉の水分が残った、粉が厚すぎた 紙で水分を押さえ、薄力粉を薄く付けて余分を落とす
油っぽい 油温が165度未満、紙に重ねて置いた 170から175度まで待ち、揚げ上がりは網で休ませる
肉が硬い 厚いまま長く揚げた 5mm厚にそろえ、1枚ずつ揚げる
衣が焦げる にんにくの粒が大きい、油温が180度超え にんにくはすりおろし、火を弱めて油温を戻す
とんかつのように重い 粗いパン粉を厚く付けた パン粉を砕き、押し固めず薄く付ける

ナポリターナ(milanesa napolitana)にしたい場合は、揚げたミラネーサにトマトソース大さじ2、薄いハム1枚、溶けるチーズ25gをのせ、220度のトースターで3から4分焼きます。これは基本のミラネーサの上にもう一つ料理を重ねる感覚です。初回はまずレモンだけで食べ、衣と肉の薄さを確認してから試す方が違いが分かります。

食べ方、保存、温め直し

トースターの網でミラネーサを温め直し、サラダとレモンを添えている様子
温め直しは網にのせて短く焼き、衣の水分を飛ばす

揚げたては、レモンを搾ってサラダと食べるのが一番軽いです。夕食の主役にするならマッシュポテト、昼食ならパンに挟んでサンドイッチにします。アルゼンチンでは、ミラネーサのサンドイッチも身近な食べ方です。日本の食卓でパンに挟むなら、ソースを塗りすぎず、レタスとトマトを薄く入れる程度にすると衣の香りが残ります。

作り置きするなら、揚げる前ではなく、衣を付けた状態で冷蔵2時間までです。揚げた後は冷蔵で2日。粗熱を取り、紙で軽く包んでから保存容器に入れます。紙は油を吸うためのものですが、長く密着させると衣が湿ります。翌日に食べる前に紙を外し、トースターやオーブンで温めます。

状態 保存 温め直し
衣付け前の肉 下味後、冷蔵半日 揚げる20分前に冷蔵庫から出す
衣付け済み 冷蔵2時間 表面が湿っていたらパン粉を小さじ2ほど足す
揚げたミラネーサ 冷蔵2日 180度のトースターで5から6分、網にのせて温める
サンドイッチ用 冷蔵1日 肉だけ温め、パンと野菜は食べる直前に合わせる

冷凍もできますが、家庭の冷凍庫では衣の軽さが落ちます。冷凍する場合は、揚げたミラネーサを1枚ずつラップで包み、保存袋に入れて2週間以内に食べます。温め直しは凍ったまま180度のオーブンで12から14分です。中心まで温まったら、最後にトースターで2分焼くと表面が戻りやすくなります。

よくある質問

牛肉ではなく鶏むね肉でも作れますか?

作れます。鶏むね肉は厚い部分を開いて7mm以下にし、170から175度で揚げます。中心温度は74度を目安にします。牛肉より水分が多いため、下味後に表面を紙で押さえてから粉を付けると衣がはがれにくくなります。

パン粉は粗い日本の生パン粉でも大丈夫ですか?

作れますが、ミラネーサらしい薄さは出にくくなります。袋に入れて麺棒で軽く砕き、粒を細かくしてから使ってください。粗いまま厚く付けると、とんかつ寄りの食感になります。

油を少なくして焼けますか?

焼き揚げはできます。油を深さ1cmに減らす場合は、肉を小さめに切り、片面3分、裏返して2分30秒を目安にします。ただし油面が浅いと衣の側面が乾きやすく、色むらも出やすいです。初回は深さ2.5cmで揚げる方が再現性は高いです。

ナポリターナとの違いは何ですか?

基本のミラネーサに、トマトソース、ハム、チーズをのせて焼いたものがナポリターナです。名前はナポリを思わせますが、アルゼンチンの食堂や家庭で広がった派生として知られます。まず基本を揚げ、最後に短く焼くと衣が重くなりにくいです。

余ったミラネーサはサンドイッチにできますか?

できます。冷蔵したミラネーサをトースターで温め、パンにはレモンを少し搾ったマヨネーズ、レタス、トマトを薄く重ねます。水分の多いソースを塗ると衣が湿るので、食べる直前に挟んでください。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る