赤パーム油と唐辛子で煮たナイジェリアのヤム粥アサロ
🔪下準備20分
🔥調理45分
🍽️分量4
🌍料理ナイジェリア料理
アフリカレシピ

アサロの作り方|ナイジェリアのヤム粥

30分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: ヤムを切って水にさらす
STEP 11 / 7

ヤムを切って水にさらす

所要時間10分

ヤムは厚めに皮をむき、3cm角に切ります。長芋を使う場合はぬめりで滑るので、キッチンペーパーで手元を拭きながら切ります。切ったらすぐ水にさらし、表面のでんぷんと変色を落とします。里芋を組み合わせる場合は2.5cm角にして、長芋より少し小さくすると火通りがそろいます。

手順2: ペッパーベースを粗く回す
STEP 22 / 7

ペッパーベースを粗く回す

所要時間5分

ミキサーにトマト、赤パプリカ、玉ねぎ1/2個、スコッチボネット、しょうが、にんにくを入れます。水大さじ3を足し、完全なジュースにせず、細かい粒が残る程度に回します。辛味を控えたい場合は唐辛子の種とワタを取り、ここでは1/4個だけ入れ、残りは最後に足します。

手順3: ヤムを下ゆでする
STEP 33 / 7

ヤムを下ゆでする

所要時間12分

鍋に水を切ったヤム、残りの玉ねぎ、塩小さじ1/2、水700mlを入れて中火にかけます。沸いたら弱めの中火にし、表面がふつふつ動く状態で10〜12分煮ます。竹串を刺すと中心に少し抵抗が残るくらいで止めます。ここで柔らかくしすぎると、後半で全部崩れてのり状になります。

手順4: 赤いソースとパーム油を入れる
STEP 44 / 7

赤いソースとパーム油を入れる

所要時間5分

鍋にペッパーベース、赤パーム油大さじ3、ストックキューブ、干しえび粉を加えます。火加減は中火です。木べらで底から大きく混ぜ、赤い油が表面に大きく浮くだけでなく、ヤムの角にまとわる状態にします。沸き方が強いと油がはねるので、ふつふつしたら弱火寄りに落とします。

手順5: 魚を加えて煮詰める
STEP 55 / 7

魚を加えて煮詰める

所要時間15分

燻製魚または焼き魚のほぐし身を加え、弱めの中火で12〜15分煮ます。表面は静かに泡立ち、ソースにとろみが出て、鍋底を木べらでなぞると赤いソースが一瞬だけ分かれるくらいが目安です。魚の骨はここで必ず確認します。水分が少なすぎる場合は湯を大さじ2ずつ足し、逆に薄い場合はふたを外して煮詰めます。

手順6: ヤムを粗くつぶす
STEP 66 / 7

ヤムを粗くつぶす

所要時間4分

木べらの背でヤム全体の3割ほどを鍋肌に押しつけてつぶします。全部をつぶさず、角の残る塊を残します。正しい粘度は、木べらを引いた跡が2〜3秒残り、すぐ水のように戻らない状態です。長芋だけで作っている場合は崩れやすいので、つぶす量を2割ほどに抑えます。

手順7: 青菜を加えて仕上げる
STEP 77 / 7

青菜を加えて仕上げる

所要時間4分

2cm幅に刻んだほうれん草または小松菜を加え、弱火で2〜3分だけ混ぜます。葉が鮮やかな緑から少し濃くなり、ソースが全体になじみ、茎がしんなりしたら火を止めます。黒こしょうを振り、塩で味を整えます。鍋の中で5分休ませると、ヤムがソースを吸って落ち着きます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
22品目

材料

アサロに使う白いヤム、長芋、赤パーム油、干し魚、干しえび粉、トマト、唐辛子を台所に並べた様子
アサロの買い出しで迷うのはヤム、赤パーム油、干しえび粉。普通の野菜は近所のスーパーで十分そろう

4人分です。主食として食べる量なので、軽い副菜にする場合は半量にしてください。輸入ヤムが手に入る場合はそれを使います。ない場合は、長芋と里芋を混ぜて食感を寄せます。

材料 分量 代替・備考
ホワイトヤム 正味900g 入手不可なら長芋550gと里芋350g。じゃがいもだけだと別料理になる
700ml ヤムが七分目ほど浸る量。多すぎると薄くなる
玉ねぎ 1個(約200g) 半分はペッパーベース、半分は鍋に入れる
トマト 2個(約250g) カットトマト缶なら150gまで。入れすぎると酸味が強い
赤パプリカ 1個(約150g) 色と甘み用。赤ピーマンでも可
スコッチボネットまたは青唐辛子 1/2〜1個 辛さに弱い場合は種とワタを取り、1/4個から
赤パーム油 大さじ3 色と香りの核。米油代替ならパプリカ小さじ1を足すが香りは変わる
干しえび粉 大さじ1 ナイジェリアの crayfish powder の代替。甲殻類を避ける場合は削り節粉小さじ2
燻製魚または焼き魚のほぐし身 120g サバ、鮭、タラなど。骨を必ず取る
しょうが 10g すりおろし。チューブなら小さじ2
にんにく 2片 すりおろし。チューブなら小さじ2
小さじ1と1/4 魚の塩分で調整
チキンストックキューブ 1個 無添加ブイヨン小さじ1でも可。魚を多めにするなら省略可
ほうれん草または小松菜 80g 現地の ugu の代替。最後に加える
黒こしょう 小さじ1/4 仕上げ
アレルギーと辛味の注意

このレシピは魚と干しえびを使います。甲殻類アレルギーがある場合は干しえび粉を使わず、削り節粉や昆布だしに替えてください。スコッチボネットは少量でも強く辛いので、初回は1/4個または市販ホットソース少量から調整します。

近所で買いやすい長芋、里芋、玉ねぎ、トマト、青菜には商品カードを置きません。探す価値があるのは、アサロの香りを決める赤パーム油、crayfish powder の代わりになる干しえび粉、そして唐辛子の香りを足すスコッチボネット系の辛味です。輸入ヤムを先に探すと買い出しが止まりやすいので、初回は「香りの柱」を先にそろえる方が成功します。

優先度 買うもの 料理での役割 代替した場合の落としどころ
最優先 赤パーム油 赤い色、ナッツのような香り、ヤムの淡い甘みを支える油 米油とパプリカでは見た目だけ近づく。香りは別物として魚介を少し増やす
高い 干しえび粉 crayfish powder に近い乾いた魚介のうま味 削り節粉でも支えられるが、和風のだし感が出やすい
高い スコッチボネット系ソース 鍋全体を辛くせず、食卓で香りと辛味を足す ハバネロソースでもよいが、酸味と塩気が強い商品は少量から
後回し可 輸入ホワイトヤム 現地に近いほくっとした主役の食感 長芋と里芋を混ぜ、つぶす量を控える

赤パーム油は、色を赤くするためだけの油ではありません。鍋に入れた瞬間、ナッツのような香りが立ち、ヤムの淡い甘みをナイジェリア料理の方向へ引っ張ります。干しえび粉は少量でだしが出るので、燻製魚が手に入りにくい時の保険になります。スコッチボネット系のソースは、家族で辛さの好みが分かれる家庭ほど便利です。鍋全体を激辛にせず、大人の皿だけ香りと辛味を足せます。

買った材料をアサロだけで終わらせないなら、赤パーム油と干しえび粉はエグシスープにも回せます。唐辛子の香りはジョロフライスの仕上げにも合いますが、スコッチボネットソースは塩気や酸味が商品ごとに違うので、鍋に直接入れるより皿で調整する方が味が崩れません。アサロを作ったあとに残る材料から、同じナイジェリアの食卓へ広げやすい買い方です。

残った材料 次に使いやすい料理 使い方の目安
赤パーム油 エグシスープアバチャ 炒め油や和え油として少量ずつ使う。香りが強いので最初は大さじ1から
干しえび粉 エグシスープ、魚介の煮込み、味噌汁の隠し味 塩分なしの商品なら小さじ1/2から。入れすぎると乾物の香りが前に出る
スコッチボネット系ソース ジョロフライス、スヤ、焼き魚 鍋に混ぜず、皿で数滴ずつ。酸味の強い商品はレモンを控える

こうして考えると、アサロ用の買い物は一回きりの特殊材料ではなく、ナイジェリア料理を続けて作るための小さな土台になります。輸入ヤムは買えた時に楽しめばよく、常備の軸は赤パーム油、魚介の粉、唐辛子の香りに置く。この順番にしておくと、次に同じ鍋料理を作る時も買い出しの心理的な重さがかなり下がります。


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買い出しガイド
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📊 栄養情報(1人分)
108
kcal
3.5g
タンパク質
3.5g
脂質
16.5g
炭水化物
2.0g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(4人分)

アサロに使う白いヤム、長芋、赤パーム油、干し魚、干しえび粉、トマト、唐辛子を台所に並べた様子
アサロの買い出しで迷うのはヤム、赤パーム油、干しえび粉。普通の野菜は近所のスーパーで十分そろう

4人分です。主食として食べる量なので、軽い副菜にする場合は半量にしてください。輸入ヤムが手に入る場合はそれを使います。ない場合は、長芋と里芋を混ぜて食感を寄せます。

材料 分量 代替・備考
ホワイトヤム 正味900 g 入手不可なら長芋550 gと里芋350 g。じゃがいもだけだと別料理になる
700 ml ヤムが七分目ほど浸る量。多すぎると薄くなる
玉ねぎ 1 個(約200 g) 半分はペッパーベース、半分は鍋に入れる
トマト 2 個(約250 g) カットトマト缶なら150 gまで。入れすぎると酸味が強い
赤パプリカ 1 個(約150 g) 色と甘み用。赤ピーマンでも可
スコッチボネットまたは青唐辛子 1/2〜1 個 辛さに弱い場合は種とワタを取り、1/4 個から
赤パーム油 大さじ3 色と香りの核。米油代替ならパプリカ小さじ1を足すが香りは変わる
干しえび粉 大さじ1 ナイジェリアの crayfish powder の代替。甲殻類を避ける場合は削り節粉小さじ2
燻製魚または焼き魚のほぐし身 120 g サバ、鮭、タラなど。骨を必ず取る
しょうが 10 g すりおろし。チューブなら小さじ2
にんにく 2 片 すりおろし。チューブなら小さじ2
小さじ1と1/4 魚の塩分で調整
チキンストックキューブ 1 個 無添加ブイヨン小さじ1でも可。魚を多めにするなら省略可
ほうれん草または小松菜 80 g 現地の ugu の代替。最後に加える
黒こしょう 小さじ1/4 仕上げ
アレルギーと辛味の注意

このレシピは魚と干しえびを使います。甲殻類アレルギーがある場合は干しえび粉を使わず、削り節粉や昆布だしに替えてください。スコッチボネットは少量でも強く辛いので、初回は1/4 個または市販ホットソース少量から調整します。

近所で買いやすい長芋、里芋、玉ねぎ、トマト、青菜には商品カードを置きません。探す価値があるのは、アサロの香りを決める赤パーム油、crayfish powder の代わりになる干しえび粉、そして唐辛子の香りを足すスコッチボネット系の辛味です。輸入ヤムを先に探すと買い出しが止まりやすいので、初回は「香りの柱」を先にそろえる方が成功します。

優先度 買うもの 料理での役割 代替した場合の落としどころ
最優先 赤パーム油 赤い色、ナッツのような香り、ヤムの淡い甘みを支える油 米油とパプリカでは見た目だけ近づく。香りは別物として魚介を少し増やす
高い 干しえび粉 crayfish powder に近い乾いた魚介のうま味 削り節粉でも支えられるが、和風のだし感が出やすい
高い スコッチボネット系ソース 鍋全体を辛くせず、食卓で香りと辛味を足す ハバネロソースでもよいが、酸味と塩気が強い商品は少量から
後回し可 輸入ホワイトヤム 現地に近いほくっとした主役の食感 長芋と里芋を混ぜ、つぶす量を控える

赤パーム油は、色を赤くするためだけの油ではありません。鍋に入れた瞬間、ナッツのような香りが立ち、ヤムの淡い甘みをナイジェリア料理の方向へ引っ張ります。干しえび粉は少量でだしが出るので、燻製魚が手に入りにくい時の保険になります。スコッチボネット系のソースは、家族で辛さの好みが分かれる家庭ほど便利です。鍋全体を激辛にせず、大人の皿だけ香りと辛味を足せます。

買った材料をアサロだけで終わらせないなら、赤パーム油と干しえび粉はエグシスープにも回せます。唐辛子の香りはジョロフライスの仕上げにも合いますが、スコッチボネットソースは塩気や酸味が商品ごとに違うので、鍋に直接入れるより皿で調整する方が味が崩れません。アサロを作ったあとに残る材料から、同じナイジェリアの食卓へ広げやすい買い方です。

残った材料 次に使いやすい料理 使い方の目安
赤パーム油 エグシスープアバチャ 炒め油や和え油として少量ずつ使う。香りが強いので最初は大さじ1から
干しえび粉 エグシスープ、魚介の煮込み、味噌汁の隠し味 塩分なしの商品なら小さじ1/2から。入れすぎると乾物の香りが前に出る
スコッチボネット系ソース ジョロフライス、スヤ、焼き魚 鍋に混ぜず、皿で数滴ずつ。酸味の強い商品はレモンを控える

こうして考えると、アサロ用の買い物は一回きりの特殊材料ではなく、ナイジェリア料理を続けて作るための小さな土台になります。輸入ヤムは買えた時に楽しめばよく、常備の軸は赤パーム油、魚介の粉、唐辛子の香りに置く。この順番にしておくと、次に同じ鍋料理を作る時も買い出しの心理的な重さがかなり下がります。


アサロの物語 — 赤い油とヤムの湯気

鍋のふたを開けた瞬間、赤パーム油のナッツのような香りと、唐辛子の青い辛さが湯気に混じります。そこへ白いヤムが少しずつ崩れて、赤い汁を吸いながら重い粥になっていく。アサロ(Àsàró / Asaro)は、ナイジェリア南西部のヨルバ系の食卓でよく語られるヤムの粥です。

英語圏では Nigerian yam porridge、Yam pottage とも呼ばれます。名前だけ見るとおかゆのようですが、日本の米粥とはかなり違います。主役は米ではなくホワイトヤム。大きく切った芋を唐辛子、トマト、玉ねぎ、赤パーム油、干しえび粉や燻製魚と煮て、半分だけ崩します。さらさらのスープでも、完全なマッシュでもなく、木べらを入れると筋が残るくらいの濃度がアサロらしいところです。

日本で迷うのはヤムです。ナイジェリアの white yam は、日本のさつまいもやじゃがいもとは別物で、甘さが控えめで、煮るとほくっとしながら粘りすぎません。輸入ヤムが手に入らなければ、長芋だけで作るより、長芋と里芋を混ぜると近づけやすいです。長芋は軽く、里芋は粘る。この二つを合わせ、赤パーム油と干しえび粉で香りを寄せるのが家庭向けの着地点になります。

ジョロフライスがナイジェリアの祝いの赤い米なら、アサロはもっと日常寄りの赤い鍋です。エグシスープアバチャのように、パーム油、魚介のうま味、唐辛子の勢いを使いますが、ヤムが入るぶん一皿で食事になります。炊飯器の米を用意しなくても、鍋ひとつで昼ごはんになるところが魅力です。

アサロで守りたい輪郭

守りたいのは、赤パーム油の香り、唐辛子と玉ねぎのベース、干しえび粉や燻製魚のうま味、そしてヤムを完全につぶし切らない食感です。日本の台所では、輸入ヤムがなくても作れます。ただし赤パーム油を普通のサラダ油に替えると、色だけでなく香りの芯が薄くなります。


日本の台所で守る材料と代替

水っぽいアサロ、固すぎるアサロ、ちょうどよいアサロを小鉢で比べた様子
アサロは水分の見極めが大事。さらさらでも固いマッシュでもなく、木べらの跡が残る濃度を目指す

アサロの代替でいちばん大事なのは、ヤムを何で置き換えるかです。さつまいもは甘さが前に出るので、初回の代替にはあまり向きません。じゃがいもだけで作るとポテトシチューに寄ります。長芋は淡白で使いやすい一方、水分が多く崩れやすい。里芋は粘りが出るので、長芋と混ぜると「ほくっと崩れるが、のり状になりすぎない」ところへ寄せやすくなります。

ヨルバの家庭で出てくる濃度に寄せる

アサロは、スプーンですくうと塊が残るのに、皿の底には赤いソースが少し広がるくらいが食べやすいです。日本語で「ヤム粥」と訳すとさらさらの粥を想像しがちですが、現地の家庭料理としての感覚は、主食と煮込みの間にあります。鍋の中でヤムの角が全部消えてしまうと、食べ進めた時に単調になります。反対に塊が硬いままだと、ソースとヤムが別々の料理のように感じます。

木べらを入れた時の跡で判断すると失敗が減ります。底をなぞって赤いソースが一瞬だけ分かれ、二、三秒でゆっくり戻るならちょうどよい濃度です。すぐに水のように戻るなら、ふたを外して弱めの中火で数分煮詰めます。跡が残ったまま動かないほど固ければ、湯を大さじ2ずつ足して戻してください。

鍋の状態 原因 直し方
さらさらしてヤムに絡まない 水が多い、ヤムをつぶす量が少ない ふたを外して弱めの中火で煮詰め、ヤムを少しだけ追加でつぶす
のり状で重すぎる 長芋をつぶしすぎた、里芋が多い 湯を少量ずつ足し、魚や青菜を崩さないよう底から混ぜる
香りが薄い 赤パーム油と干しえび粉が少ない 火を止める前に赤パーム油小さじ1、干しえび粉小さじ1/2を足してなじませる
現地の材料 日本での代替 守りたい理由
White yam 輸入ヤム、長芋+里芋 甘さ控えめで、煮崩しながら塊も残す
Crayfish powder 干しえび粉 魚介の乾いたうま味を足す
Smoked fish 焼きサバ、焼き鮭、甘塩でない干し魚 煙と魚の香りで単調さを切る
Red palm oil 赤パーム油 色だけでなくナッツのような香りが出る
Ugu leaves ほうれん草、小松菜 最後に青い苦味と色を足す

初回の買い出しでは、輸入ヤムを探すより先に赤パーム油と干しえび粉を押さえる方が成功しやすいです。ヤムは長芋と里芋で食感を寄せられますが、油と乾いた魚介の香りが抜けると、ただの芋のトマト煮に近づきます。アフリカ食材店で white yam が見つかったらもちろん使いたいものの、重くて大きい一本を買う前に、赤パーム油の香りに慣れておくと次回の調整が楽です。

長芋と里芋で作る場合は、鍋に入れる前の水分管理も大事です。長芋は切ったあと水に長く浸けすぎると表面が水っぽくなり、煮崩した時にソースが薄まります。水にさらすのは変色を防ぐ程度にして、ざるに上げたら5分ほど置き、表面の水気を切ってから鍋へ入れてください。里芋は冷凍品でも使えますが、その場合は凍ったまま入れず、半解凍して表面の霜を落とすと粘度が安定します。

赤パーム油を米油に替える場合は、別料理として考える方が気が楽です。米油大さじ2にパプリカ小さじ1を加えれば赤い見た目には寄りますが、パーム油の香りは出ません。どうしても苦手なら、油を控えめにして干しえび粉と魚を少し増やし、うま味側で支えます。

魚は入れなくても作れますが、入ると急にナイジェリア料理らしい奥行きが出ます。スヤのような焼いた香りとは違い、アサロでは燻製魚や干しえび粉の乾いた香りが、甘みの少ないヤムを支えます。魚の骨が残ると食べにくいので、鍋へ入れる前に指でよく確認してください。


食べ方・保存・献立

アサロを器に盛り、揚げプランテン、焼き魚、スプーンと一緒に食卓へ出した様子
アサロは一皿で食事になる。揚げプランテンや焼き魚を添えると、昼食にも夕食にも出しやすい

アサロはできたてを温かいうちに食べます。器に盛り、好みで揚げプランテン、ゆで卵、焼き魚を添えると食事としてまとまります。辛味が足りなければ、スコッチボネットソースを小皿で出し、鍋全体ではなく各自の皿で足す方が家族向きです。

一皿で完結させる日は、焼き魚かゆで卵を添えてたんぱく質を足します。ほかのナイジェリア料理と並べる日は、アサロを少し小さめに盛り、豆や葉野菜の料理へ余白を残します。赤パーム油の香りは強いので、同じ食卓に脂の重い揚げ物ばかりを重ねるより、酸味、青菜、焼いた香りを一つずつ置くと食べ疲れしません。

食卓の組み方 合わせるもの 向いている日
一皿で食べる 焼き魚、ゆで卵、少量の青菜 平日の昼食、米を炊かない夕食
ナイジェリア寄りに広げる アカラエグシスープ 週末に数品並べる日
辛さを分ける 鍋は控えめ、スコッチボネットソースを食卓へ 子どもや辛味が苦手な人と食べる日
香りを軽くする レモン、酢漬け玉ねぎ、ゆで青菜 赤パーム油の香りが強く感じる日

保存は冷蔵で翌日までが目安です。粗熱を取り、浅い容器に分けて冷蔵します。翌日は水分が締まり、かなり固くなります。温め直す時は鍋に移し、水またはだしを大さじ3〜4加え、弱火で8分ほどゆっくり戻します。電子レンジなら600Wで2分温め、一度混ぜてからさらに1分。中心まで熱くなり、木べらで混ぜると粘りが戻る状態にします。

冷凍はおすすめしません。長芋や里芋の水分が抜け、解凍後にざらつきやすいからです。どうしても残す場合は、完全にマッシュした部分だけを小分けし、再加熱時に水を足してポタージュ寄りに戻します。塊の食感は落ちます。

献立として広げるなら、ナイジェリア料理の赤い流れでジョロフライスと比べると楽しいです。米の粒にソースを吸わせるジョロフと、芋を崩してソースにするアサロでは、同じトマトと唐辛子でも着地点が違います。豆料理へ進むならアカラ、葉野菜と種子の濃いスープへ進むならエグシスープがよい対照になります。


よくある質問

アサロはじゃがいもで作れますか?

作れますが、アサロらしさは弱くなります。じゃがいもは甘さとでんぷんの質が違い、煮崩すとポテトシチューに寄ります。どうしても使うなら、じゃがいも600gと里芋300gにし、つぶす量を控えめにしてください。

赤パーム油は必須ですか?

必須に近い材料です。色だけならパプリカで補えますが、赤パーム油の香ばしい香りは代替しにくいです。初回は大さじ3ではなく大さじ2から始め、香りが強すぎると感じたら次回調整する方が失敗しにくいです。

赤パーム油や干しえび粉は余りませんか?

余りますが、同じナイジェリア料理へ回しやすい材料です。赤パーム油と干しえび粉はエグシスープでそのまま使えます。赤パーム油はアバチャの和え油にも向きます。干しえび粉は塩分がない商品なら、味噌汁や炒め物に少量だけ入れても使い切れますが、アサロ用には魚介の香りが強いものを選ぶ方が現地の crayfish powder に寄せやすいです。

辛くないアサロにできますか?

できます。スコッチボネットを1/4個にし、種とワタを取り、赤パプリカを増やします。ただし唐辛子を完全に抜くと、赤パーム油と魚の香りが前に出すぎることがあります。子ども用には鍋全体を辛さ控えめにし、大人の皿だけホットソースを足してください。

魚なしでも成立しますか?

成立しますが、味の奥行きは浅くなります。魚を避ける場合は、干ししいたけの戻し汁を100mlだけ加え、削り節粉または昆布だしで支えるとよいです。ヴィーガンに寄せる場合は、干しえび粉も抜き、赤パーム油と玉ねぎをやや丁寧に炒めて香りを作ります。

作り置きするならどこまで準備できますか?

ペッパーベースだけ前日に作れます。冷蔵で1日保存し、使う前ににおいを確認してください。ヤムは切って長く置くと変色しやすいので、当日に切る方が安全です。どうしても先に切る場合は水に浸けて冷蔵し、半日以内に使います。


参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行アサロの作り方|ナイジェリアのヤム粥
URL
https://sekaigohan.com/recipes/africa/nigeria/asaro
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月24日
主な参考リンク
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