プルーンと杏をのせたアルジェリアの甘い羊肉タジン、ラハムラフル
🔪下準備25分
🔥調理1時間25分
🍽️分量4
🌍料理アルジェリア料理
アフリカレシピ

ラハムラフルの作り方|甘い羊肉タジン

15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 干し果物とサフランを戻す
STEP 11 / 6

干し果物とサフランを戻す

所要時間15分

プルーン、ドライアプリコット、レーズンをボウルに入れ、ぬるま湯200mlを注いで15分置きます。この工程では火を使いません。果物の表面が少しふくらみ、指で押すと硬い芯がなくなる状態が目安です。別の小皿にサフランを入れ、40度前後のぬるま湯大さじ2をかけて色を出します。戻し汁は後で100mlだけ使うので捨てません。

手順2: 羊肉に焼き色をつける
STEP 22 / 6

羊肉に焼き色をつける

所要時間10分

厚手鍋にバター20gとサラダ油大さじ1を入れ、中火で1分温めます。羊肉の水気を拭き、鍋に重ならないよう広げ、片面3分、返して2分焼きます。表面が薄く茶色くなり、鍋底に香ばしい焼き目が残るところで止めます。焦げが黒くなるほど強火にしないでください。シナモンスティック、しょうが、ターメリック、塩を加え、中火のまま30秒だけ混ぜます。粉っぽさが消え、油が薄い琥珀色になれば次へ進みます。

手順3: 羊肉を弱火で煮る
STEP 33 / 6

羊肉を弱火で煮る

所要時間45分

水550mlとサフランの戻し湯を鍋に入れます。中火で沸く直前まで温め、鍋の縁に小さな泡が出たら弱火に落とします。ふたを少しずらし、45分煮ます。液面が静かに揺れ、肉の角が丸くなり、竹串を刺すと抵抗が減る状態が目安です。途中で水分が半分以下に減ったら、熱湯を50mlずつ足します。温度計を使う場合は、肉の中心が75度Cを十分に超えていることを確認します。

手順4: 干し果物と甘みを加える
STEP 44 / 6

干し果物と甘みを加える

所要時間20分

戻した果物をざるに上げ、表面の水滴が落ちたら、戻し汁100ml、きび砂糖35g、蜂蜜大さじ1と一緒に鍋へ入れます。火加減は弱火です。果物は大きいまま使い、プルーンは丸ごと、杏は半割りの形が残る状態にします。ソースの表面に細かい泡が出る状態で15分から20分煮ます。プルーンがふっくらし、杏の角が少し丸くなり、ソースが果物の表面に薄くまとわり始めたら次へ進みます。木べらで何度も混ぜると果物が崩れるので、鍋をゆする程度にしてください。

手順5: ソースを琥珀色まで詰める
STEP 55 / 6

ソースを琥珀色まで詰める

所要時間10分

ふたを外し、火を弱めの中火へ上げます。鍋底を時々ゆすりながら8分から10分煮詰めます。ソースがさらさら流れる状態から、スプーンの背を薄く覆う状態になったら止めます。鍋底に大きな泡がゆっくり出て、果物がつやっと光るのが目安です。別の小さなフライパンでアーモンドを弱火で3分乾煎りし、淡いきつね色にします。焦げ色がつき始めたら余熱で進むので、早めに皿へ出します。

手順6: 花の香りを入れて盛る
STEP 66 / 6

花の香りを入れて盛る

所要時間5分

火を止め、オレンジフラワーウォーター小さじ2とレモン汁小さじ1を加えます。ここから煮立てません。鍋を静かにゆすり、香りを全体へ回します。皿に肉と果物を盛り、ソースを少しずつかけ、乾煎りしたアーモンドと白ごまを散らします。食べる直前にソースが皿の底で薄く広がり、肉の上にはつやだけが残る程度が食べやすい濃度です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

羊肉、プルーン、杏、レーズン、アーモンド、シナモン、サフラン、花の水を並べた材料
ラハムラフルは肉、干し果物、花の香り、少量のスパイスで輪郭を作る
9品目

肉と香り

材料 分量 役割
羊肩肉またはラムもも角切り 600g 3cm角。脂が多すぎる部分は少し落とす
無塩バター 20g 肉を焼く油脂。ギーでもよい
サラダ油 大さじ1 バターの焦げを防ぐ
シナモンスティック 1本、5cm パウダーなら小さじ1/3
しょうがパウダー 小さじ1/2 肉の香りを軽く締める
ターメリック 小さじ1/4 色づけ。省いてもよい
サフラン ひとつまみ、約0.1g ぬるま湯大さじ2で戻す
550ml 肉を煮る水分
小さじ1/4、約1.5g 甘さを前に出すなら省略可
9品目

果物と仕上げ

材料 分量 役割
種なしプルーン 160g ソースの濃度と深い甘み
ドライアプリコット 100g 酸味と明るい甘み
レーズン 50g 小さな甘みの粒を足す
きび砂糖 35g ソースを琥珀色にまとめる
蜂蜜 大さじ1、約20g つやを出す。砂糖だけでも可
オレンジフラワーウォーター 小さじ2 最後に入れる。入れすぎない
レモン汁 小さじ1 甘さを締める
皮なしアーモンド 40g 乾煎りして仕上げへ
白ごま 小さじ2 仕上げ。あればでよい
アレルギーと食材の注意

この料理には羊肉、乳製品、アーモンド、ごまを使います。ナッツやごまにアレルギーがある場合は、仕上げのアーモンドとごまを省いてください。ラム肉は中心まで十分に加熱し、中心温度計を使う場合は75度Cを十分に超えていることを確認します。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
130
kcal
7.0g
タンパク質
6.8g
脂質
10.5g
炭水化物
1.3g
食物繊維
65mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

甘い肉料理が、食卓の空気を変える

ラハムラフル(Tajine Lham-Lahlou / Lham Lahlou)は、アルジェリアで親しまれる甘い肉の煮込みです。羊肉をシナモンやサフランで煮て、プルーン、杏、レーズンを後半に加え、最後にオレンジフラワーウォーターで香りを立てます。肉料理でありながら、塩気でご飯を進ませる主菜というより、ラマダンの食卓や祝いの席に少量置かれる甘い小皿として考えると輪郭がつかみやすいです。

日本の台所で迷いやすいのは、甘さをどこまで残すか、ラムの香りをどう扱うか、果物を崩さずにソースを詰めるにはどのタイミングでふたを外すかです。砂糖を極端に減らすと料理の性格が変わりますが、蜂蜜、レモン汁、花の香りを使えば、甘さを重くせずにまとめられます。

ラハムラフルとは

アラビア語系の名前では「甘い肉」を意味する説明で紹介されることが多い料理です。アルジェリアではラマダンの食卓に出る甘い肉料理として知られ、地域や家庭によってプルーンを多くしたり、杏やレーズン、りんごを加えたりします。本記事では、プルーンと杏を中心にした日本の家庭向け分量に整理します。

買い出しで迷う材料と道具

ラハムラフルは材料数は多くありません。通販で確認する価値があるのは、近所のスーパーで見つかりにくいオレンジフラワーウォーター、香りの差が出やすいサフラン、肉の火通りを確かめる中心温度計です。プルーン、レーズン、アーモンド、蜂蜜はスーパーの製菓材料売り場で十分そろいます。

オレンジフラワーウォーターは、火を止めてから入れます。煮立てると花の軽さが消え、砂糖と蜂蜜の重さだけが残ります。余った分はムヘンチャバスブーサのシロップにも回せます。

掲載商品は、価格・在庫・レビュー傾向・入手しやすさを確認して選定しています。
チュニジア産オレンジフラワーウォーター 240ml
チュニジア産オレンジフラワーウォーター 240ml
リサーチ日時:2026-07-04

サフランは高価なので、ひとつまみで十分です。色を出すために直接鍋へ入れるより、40度前後のぬるま湯で先に戻した方が、少量でも全体に広がります。

サフラン 1g スペイン産(クーペグレード)
サフラン 1g スペイン産(クーペグレード)
リサーチ日時:2026-07-04

ラムや羊肉を煮込む料理は、見た目だけでは中心の火通りを判断しにくいことがあります。煮込み時間を守っても肉の大きさで差が出るので、初回は温度計があると安心です。

現地の食卓と文化背景

アルジェリアの食卓で、ラハムラフル、パン、スープ、小皿が並ぶ様子
ラハムラフルは大盛りの主菜ではなく、甘い小皿として食卓の流れを変える

ラハムラフルは、単なる「甘いラム煮」ではありません。アルジェリアの食卓では、塩気の料理、スープ、パン、甘い菓子が一つの食事の中で緩やかにつながります。ラマダンの時期に語られることが多いのも、断食明けの食事で温かいスープから入り、重い主菜だけでなく甘い香りの小皿を置く流れがあるからです。

日本の家庭で作ると、肉に砂糖を入れることに違和感が出やすいです。けれど、しょうゆと砂糖で煮る角煮や甘辛い照り焼きを思えば、甘みで肉を包む考え方自体は遠くありません。違うのは、しょうゆの塩気ではなく、シナモン、サフラン、花の水、干し果物の香りで甘さを支える点です。

家庭ごとの違いも大きく、プルーンを前に出すと深く黒いソースに、杏を増やすと酸味のある明るい仕上がりになります。りんごや洋梨を加える家もあり、果物の水分で少し軽くなります。だから本記事では、最初の一回はプルーンと杏を中心にし、二回目以降に果物を増やす方針にしています。

アルジェリア料理の流れで食べるなら、最初にショルバ・フリクのようなスープ、塩気の主菜にムテウェム、食後にムヘンチャを置くと、甘さと塩気の行き来が自然になります。モロッコのタジンと比べると、ラハムラフルはより甘く、少量をゆっくり食べる料理です。

家庭ごとに果物の種類が違うラハムラフルを小鉢で比べた様子
甘い肉料理は祝いの食卓、ラマダン、家庭の味の文脈で語られる

地域差と日本での置き換え

プルーン、杏、りんご入りの甘い羊肉タジンを小鉢で比べた地域差
果物の種類で、同じ甘い肉料理でも香りと重さが変わる
方向性 使う果物 仕上がり 日本での判断
濃厚 プルーン多め ソースが黒く、甘みが深い 肉の量を減らさず、少量を食べる日に向く
軽め 杏とレーズン多め 酸味と明るい甘みが出る 初回に食べやすい
食卓向け りんご、洋梨を少量 水分が出て柔らかい 煮込み後半に入れ、崩しすぎない
菓子寄り 蜂蜜と花の水を増やす 香りが強く、食後向き 小皿で出す。主菜量にはしない

羊肉が苦手な場合は、牛すね肉や牛肩ロースでも作れます。ただし牛肉は甘い香りを受け止める力が強いので、シナモンを少し控え、オレンジフラワーウォーターを最後に必ず入れると後味が重くなりにくいです。鶏肉で作ると別の料理としておいしいですが、煮込み時間は短くなり、ラハムラフルらしい濃さは弱くなります。

専用タジン鍋はなくても大丈夫です。厚手の鍋にふたをして弱火で煮れば、家庭では十分作れます。大事なのは、果物を最初から入れないこと、最後にふたを外してソースを詰めること、花の香りを煮立てないことです。

失敗しやすいところ

水っぽいソースと、照りが出たソースの違いを比べたラハムラフル
失敗は甘さそのものより、煮詰め不足と果物の崩れに出やすい
症状 原因 直し方
ソースが水っぽい ふたを外す時間が短い 肉を先に取り出し、弱めの中火で3分から5分だけ煮詰める
甘さが重い 砂糖と蜂蜜を増やしすぎた レモン汁を小さじ1/2足し、平パンや無糖のクスクスと合わせる
果物が崩れる 最初から入れた、混ぜすぎた 果物は後半に入れ、木べらではなく鍋をゆする
肉が硬い 煮込み時間不足、火が強すぎた 水を100ml足し、弱火で15分追加する
香りが香水っぽい オレンジフラワーウォーターを煮立てた、量が多い 火を止めてから小さじ2まで。増やすなら食卓で数滴

戻し汁を全部入れると、果物の甘みは出ますが水分も増えます。初回は100mlだけ使い、残りはソースが詰まりすぎたときの調整用に残してください。ラハムラフルは、汁だくで食べる煮込みではなく、肉と果物に甘いソースが薄くまとわる料理です。

保存と食べ方

ラハムラフルを保存容器へ入れ、小鍋で温め直す準備
保存は肉と果物をソースごと。温め直しは少量の水で焦げを防ぐ

冷蔵保存は2日が目安です。完全に冷ましてから、肉、果物、ソースを一緒に密閉容器へ入れます。ソースだけ先に固まることがあるので、温め直す前に水小さじ2から大さじ1を足します。

温め直しは小鍋が向いています。弱火で4分から5分、ソースがゆるみ、肉の中心まで湯気が立つまで温めます。電子レンジなら1人分を600Wで1分30秒温め、いったん混ぜてから30秒追加します。砂糖と蜂蜜が入るので、強火で放置すると鍋底が焦げます。

食べ方は、少量をゆっくりです。ケスラのような素朴な平パンならソースをぬぐえますし、無糖のクスクスなら甘いソースを吸っても重くなりません。白いご飯に合わせる場合は、茶碗一杯にかけるより、小鉢に盛って添える方が食べやすいです。

FAQ

スプーンですくったラハムラフルの羊肉、プルーン、杏、琥珀色のソース
肉、果物、ソースを一口にのせると甘さと香りのバランスが分かる

ラムではなく牛肉でも作れますか?

作れます。牛すね肉、牛肩ロース、カレー用牛肉なら使いやすいです。ただし牛肉は羊肉より香りが重く感じることがあるので、シナモンをやや控えめにし、最後のオレンジフラワーウォーターとレモン汁で軽さを足してください。煮込み時間は部位により15分ほど伸びることがあります。

砂糖を大きく減らしてもよいですか?

少しなら減らせます。35gを25gまで減らしても形になりますが、それ以下にするとラハムラフルらしい照りと甘いソースが弱くなります。甘さが心配な場合は砂糖を25gで始め、最後の煮詰めで味見して蜂蜜を小さじ1ずつ足す方が調整しやすいです。

オレンジフラワーウォーターがない場合は?

完全な代替にはなりませんが、国産オレンジまたはレモンの皮を少量すりおろし、火を止めてから加えると香りの方向は近づきます。ただし柑橘皮は苦みが出やすいので、小さじ1/4程度から始めてください。花の香りが入ったときの軽さがこの料理の面白いところなので、繰り返し作るなら小瓶を用意すると違いが分かります。

塩は入れない方が現地風ですか?

甘い肉料理として塩をかなり控える作り方があります。本記事では日本の食卓で肉の味がぼやけないよう、小さじ1/4だけ入れています。より甘い小皿として出すなら塩を抜き、主菜として食べるなら小さじ1/4を入れる、と考えると分かりやすいです。

主な参考リンク

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