ルーマニアのミティティをマスタード、パン、ピクルス、フライドポテトと盛り合わせた皿
🔪下準備35分
🔥調理14分
🍽️分量4
🌍料理ルーマニア料理
東欧・コーカサスレシピ

ミティティの作り方|ルーマニアの皮なし肉焼き

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 肉だねを練る
STEP 11 / 6

肉だねを練る

所要時間12分

火は使いません。大きなボウルに牛ひき肉、豚ひき肉、ラムひき肉を入れ、塩、黒こしょう、クミン、コリアンダー、パプリカ、タイム、オレガノ、ナツメグ、重曹を加えます。にんにくはすりおろして冷たい炭酸水大さじ2と混ぜ、肉へ回しかけます。手を冷水で冷やしてから4分ほど練り、残りの炭酸水を3回に分けて入れます。肉が白っぽく粘り、ボウルの底に水が残らず、手に吸いつくようになったら止めます。温まると脂が溶けるので、室温が高い日は途中で5分冷蔵庫へ戻してください。

手順2: 冷蔵庫で休ませる
STEP 22 / 6

冷蔵庫で休ませる

所要時間6時間から一晩

火加減・温度は加熱なしで、冷蔵庫は5度C以下を目安にします。肉だねを平らな容器へ移し、表面にラップを密着させます。冷蔵庫のチルド室または奥の冷たい場所で6時間以上休ませます。急ぐ場合でも2時間は置いてください。柔らかさの目安は、表面が冷たく締まり、指で押すとゆっくり戻る粘りがあることです。休ませる間に塩、にんにく、香草が肉全体へ回り、重曹と水分がなじみます。焼く30分前に取り出す必要はありません。冷たいまま成形した方が形を保ちやすいです。

手順3: 短い筒に成形する
STEP 33 / 6

短い筒に成形する

所要時間15分

火加減・温度は加熱なしで、肉だねを冷たいまま扱います。手に薄く油を塗り、肉だねを12等分します。1本あたり約65g、長さ9cm、直径2.5cmを目安に、両端を丸めすぎず、少し角のある筒にします。柔らかさとまとまりの目安は、持ち上げても折れず、表面の小さなひびを水でなでると閉じる状態です。ふわっとした食感を残したいので、ぎゅっと握り潰さないでください。成形後は油を薄く塗ったトレイに並べ、焼くまで冷蔵庫へ戻します。

手順4: 表面を焼き固める
STEP 44 / 6

表面を焼き固める

所要時間8分

グリルパンなら中火で3分予熱し、薄く油を塗ります。炭火なら網の上10cmに手をかざして3秒で熱くなる程度の中強火にします。煙が軽く上がる状態でミティティを並べ、最初の2分は動かしません。表面が茶色く固まり、トングで持ち上げても網に貼りつかなくなったら90度回します。4面を各2分ずつ焼き、全体に焼き色をつけます。強火で黒く焦がすより、中強火で脂をにじませながら焼く方が中まで火が入りやすいです。

手順5: 中心温度を確認して休ませる
STEP 55 / 6

中心温度を確認して休ませる

所要時間6分

火加減を弱めの中火に落とし、転がしながらさらに3から4分焼きます。太い1本に温度計を差し、中心温度が71度C以上になったら取り出します。温度計がない場合は、1本を割って中心まで熱く、赤い生肉の粘りが残らない状態を確認します。ただし、ひき肉は色だけで安全を判断しにくいため、できれば温度計を使ってください。焼き上がったら網の上で3分休ませ、肉汁を落ち着かせます。

手順6: マスタードとパンで食卓へ出す
STEP 66 / 6

マスタードとパンで食卓へ出す

所要時間3分

火加減・温度は加熱なしで、焼き上がりを休ませた後に盛ります。皿にミティティを3本ずつ置き、マスタード、パン、ピクルス、薄切り玉ねぎを添えます。焼き色と柔らかさの目安は、表面につやが残り、皿へ移しても肉汁が大量に流れ出ないことです。フライドポテトを出すなら、先に揚げておくかトースターで温め、ミティティを休ませている間に盛ります。肉にソースをかけ込むより、マスタードを横に置いて、パンで肉汁を受ける方が現地の屋台らしい食べ方に近くなります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

4人分で、長さ9cm前後のミティティが12本できます。主菜なら1人3本、前菜やつまみなら6人で分けても十分です。肉だねは冷蔵庫で休ませる時間が必要なので、当日の朝か前夜に仕込むと焼く直前が楽です。

ミティティに使う合いびき肉、スパイス、にんにく、重曹、炭酸水を並べた材料
ミティティは肉の配合、冷たい水分、重曹、香草のバランスで食感が決まる
15品目

肉だね

材料 分量 代替・備考
牛ひき肉 450g 脂が少ない赤身だけだと硬い。合いびきで作るなら牛多めを選ぶ
豚ひき肉 250g 豚肩または豚バラを粗く刻んで混ぜてもよい
ラムひき肉 80g あれば加える。なければ豚ひき肉を80g増やす
にんにく 4片(約20g) すりおろし。チューブなら小さじ4だが香りは弱い
冷たい炭酸水 120ml 冷水または冷たいビーフブイヨンでも可
重曹 小さじ1/2弱(約2g) 入れすぎると苦味が出るため量る
小さじ1と1/3(約8g) 肉量の約1%を目安にする
黒こしょう 小さじ1 粗びき
クミンパウダー 小さじ1 ホールを挽くと香りが強い
コリアンダーパウダー 小さじ1 省略すると香りが平らになる
パプリカパウダー 小さじ2 スモークパプリカなら小さじ1に減らす
乾燥タイム 小さじ1 cimbru代替の中心
乾燥オレガノ 小さじ1/4 入れすぎると地中海寄りになるので控えめ
ナツメグ 小さじ1/8 あれば。入れすぎない
サラダ油 小さじ2 成形時に手とトレイへ塗る
6品目

食卓用

材料 分量 代替・備考
粒なしマスタード 大さじ6 ルーマニアでは辛味のある黄色いマスタードがよく合う
バゲットまたは食事パン 1本 食パンではなく、噛みごたえのあるパンが合う
きゅうりピクルス 120g 酸味で肉の脂を切る
フライドポテト 300g 省略可。屋台感を出すなら添える
紫玉ねぎ 1/2個 薄切りにして水に3分さらす
ママリガ 適量 作れるならママリガを添える
アレルギーと食品安全

この料理には牛肉、豚肉、羊肉を使います。市販のマスタードやパンには小麦、卵、大豆を含むことがあるため、食卓に出す前に表示を確認してください。ひき肉を使うため、中心温度は71度C以上を目安にし、色だけで判断しないでください。

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この料理の買い出し

買い出しガイド

この料理に使う食材・道具

肉、パン、ピクルスは近所のスーパーでそろえられます。通販で見る価値があるのは、香りを決めるパプリカとクミン、そしてひき肉料理を安全に焼き切る温度計です。セイボリーが手に入るなら足してよいですが、初回はタイムとオレガノで十分寄せられます。


掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
140
kcal
8.5g
タンパク質
9.8g
脂質
4.5g
炭水化物
0.5g
食物繊維
305mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(4人分) — 肉、香草、水分を分けて量る

4人分で、長さ9cm前後のミティティが12 本できます。主菜なら1人3 本、前菜やつまみなら6人で分けても十分です。肉だねは冷蔵庫で休ませる時間が必要なので、当日の朝か前夜に仕込むと焼く直前が楽です。

ミティティに使う合いびき肉、スパイス、にんにく、重曹、炭酸水を並べた材料
ミティティは肉の配合、冷たい水分、重曹、香草のバランスで食感が決まる

肉だね

材料 分量 代替・備考
牛ひき肉 450 g 脂が少ない赤身だけだと硬い。合いびきで作るなら牛多めを選ぶ
豚ひき肉 250 g 豚肩または豚バラを粗く刻んで混ぜてもよい
ラムひき肉 80 g あれば加える。なければ豚ひき肉を80 g増やす
にんにく 4 片(約20 g) すりおろし。チューブなら小さじ4だが香りは弱い
冷たい炭酸水 120 ml 冷水または冷たいビーフブイヨンでも可
重曹 小さじ1/2弱(約2 g) 入れすぎると苦味が出るため量る
小さじ1と1/3(約8 g) 肉量の約1%を目安にする
黒こしょう 小さじ1 粗びき
クミンパウダー 小さじ1 ホールを挽くと香りが強い
コリアンダーパウダー 小さじ1 省略すると香りが平らになる
パプリカパウダー 小さじ2 スモークパプリカなら小さじ1に減らす
乾燥タイム 小さじ1 cimbru代替の中心
乾燥オレガノ 小さじ1/4 入れすぎると地中海寄りになるので控えめ
ナツメグ 小さじ1/8 あれば。入れすぎない
サラダ油 小さじ2 成形時に手とトレイへ塗る

食卓用

材料 分量 代替・備考
粒なしマスタード 大さじ6 ルーマニアでは辛味のある黄色いマスタードがよく合う
バゲットまたは食事パン 1 本 食パンではなく、噛みごたえのあるパンが合う
きゅうりピクルス 120 g 酸味で肉の脂を切る
フライドポテト 300 g 省略可。屋台感を出すなら添える
紫玉ねぎ 1/2 個 薄切りにして水に3分さらす
ママリガ 適量 作れるならママリガを添える
アレルギーと食品安全

この料理には牛肉、豚肉、羊肉を使います。市販のマスタードやパンには小麦、卵、大豆を含むことがあるため、食卓に出す前に表示を確認してください。ひき肉を使うため、中心温度は71度C以上を目安にし、色だけで判断しないでください。

夕方の炭火で、小さな肉の筒がふくらむ

屋外のグリルで肉が焼ける匂いは、どの国でも人を足止めします。ルーマニアでその匂いの中心にいるのが、ミティティ(Mititei)です。短い筒状に丸めたひき肉を、腸詰めにせずそのまま焼く。外側は香ばしく、内側はふわっと弾力があり、皿には黄色いマスタード、パン、ピクルス、時にはフライドポテトが並びます。

炭火の上で焼けるミティティと、横に用意したマスタード、パン、ピクルス
ミティティは焼き上がる香りと、横に置くマスタード、パン、ピクルスまで含めて現地の食卓になる

日本で作る時の難所は、見た目よりも「生地」です。普通のハンバーグのように丸めてすぐ焼くと、硬く、割れやすく、肉汁が抜けます。ルーマニアのmiciは、冷たいスープや水を少しずつ練り込み、重曹を少量入れ、冷蔵庫で休ませてから成形します。ここを守ると、皮なしなのにソーセージのようにぷりっとした食感が出ます。

同じひき肉の焼き料理でも、セルビアのチェヴァプチチはよりバルカンの香り、トルコのキョフテはスパイスと玉ねぎの方向へ寄ります。ミティティは、にんにく、cimbruに近い香草、こしょう、コリアンダー、クミン、少量のパプリカを使い、最後はマスタードで食べるところにルーマニアらしさがあります。

表記について

ルーマニア語では mici と mititei の両方が使われます。どちらも「小さいもの」という意味合いを持ち、英語圏のレシピでは mici の方が短くよく使われます。本記事では日本語表記を「ミティティ」にし、現地名として mici も併記します。


miciとmititeiの違い、日本で守るべき芯

WikipediaのMititei項目やChef's Pencilの解説では、ミティティは牛、羊、豚などのひき肉に、にんにく、黒こしょう、タイム、コリアンダー、アニス、セイボリー、時にパプリカを合わせる皮なしの焼きソーセージとして整理されています。現地レシピを読むと、肉の種類や香辛料の配合はかなり揺れますが、共通しているのは次の三つです。

守る要素 現地寄せ 日本の台所での現実解
肉の脂 牛肉に羊または豚の脂を足す 牛7、豚3の合いびきに、あればラム少量を足す
冷たい水分 骨スープや冷水を練り込む 冷たい炭酸水または冷水を少量ずつ入れる
香草 cimbru、コリアンダー、クミン、こしょう、にんにく 乾燥タイムとオレガノ少量で代替し、クミンとパプリカで香りを補う
食卓 マスタード、パン、ピクルス、ビール マスタード、バゲット、きゅうりピクルス、フライドポテト

セイボリー(summer savory)は、日本の普通のスーパーではまず見つかりません。通販で買うならよいのですが、初回からそこに詰まる必要はありません。乾燥タイム小さじ1と乾燥オレガノ小さじ1/4を合わせると、完全ではないものの、肉を焼いた時に青く温かい香りが残ります。

重曹も大事です。多く入れると苦味と石けんのような後味が出ますが、少量なら肉だねのpHに働き、焼いた時に少しふっくらします。Savori Urbaneの現地語レシピでも、重曹は入れすぎないことが強調されています。この記事では肉700gに対して小さじ1/2弱、約2gに抑えます。

ミティティをマスタード、パン、ピクルス、ママリガと並べた食卓
ミティティは単体の肉料理ではなく、マスタード、パン、ピクルスと一緒に食べると現地の屋台らしさが出る

日本で作る時の分岐と代替

断面が乾いたミティティと、肉汁が残ったミティティを比べた状態
ミティティは水分不足や焼きすぎで断面が乾く。冷水、休ませ時間、中心温度で差が出る

ミティティを日本で作る時、すべてを現地と同じにする必要はありません。大事なのは、皮なしソーセージらしい食感と、ルーマニアのグリル料理らしい食卓の組み合わせです。

迷う点 現地寄せ 日本での現実解 判断
肉の配合 牛、羊、豚を混ぜる 牛豚合いびきにラム少量、または牛7豚3 脂が少なすぎると硬い
水分 骨スープを練り込む 冷たい炭酸水か冷水 温かい水は脂が溶けるので避ける
香草 cimbru、セイボリー タイム+オレガノ少量 オレガノを増やしすぎない
焼き方 炭火 グリルパン、魚焼きグリル、ホットプレート 強火で焦がさず中心温度を確認
食べ方 マスタード、パン、ピクルス 粒なしマスタード、バゲット、きゅうりピクルス ケチャップ中心にすると別料理になる

魚焼きグリルで作る場合は、網に薄く油を塗り、中火で片面4分、返して4分、さらに様子を見て2から3分焼きます。表面が焦げやすいので、上火が強い機種ではアルミホイルを軽くかぶせてください。ホットプレートなら200度Cで予熱し、ふたをせず各面を焼きます。蒸し焼きにすると肉団子寄りになるため、表面の水分を飛ばす意識が必要です。

現地の屋外感を出したいなら、ミティティを焼く横でパンを軽く温めます。パンの断面に肉汁とマスタードが少し染みると、白いご飯にのせるより味のまとまりがよくなります。東欧らしい食卓へ寄せるなら、サルマーレで使ったザワークラウトや、プラチンタを前菜に回すと、ルーマニアのページ内回遊としても自然です。


失敗原因、保存、よくある質問

焼いたミティティを保存容器に分け、フライパンで温め直している様子
残ったミティティは浅い容器で冷まし、温め直しは弱火で焦がさず行う

断面がぼそぼそになります

水分不足、脂不足、練り不足、焼きすぎのどれかです。肉700gに対して冷たい炭酸水120mlを少しずつ入れ、肉が吸い込むまで練ってください。赤身の牛肉だけで作ると乾きやすいので、豚ひき肉か少量のラムを足します。焼きでは中心温度が71度Cを超えたら、長く焼き続けないことも大事です。

焼いている途中で割れます

肉だねが温かい、休ませ時間が短い、成形時に表面のひびを残したまま焼いた可能性があります。成形後に10分だけでも冷蔵庫へ戻し、表面を水でなでてから焼きます。最初の2分は触らず、焼き固まってから返してください。

重曹は入れないとだめですか?

完全に省いても肉の筒は焼けますが、ミティティらしいふわっとした弾力は出にくくなります。入れるなら肉700gに約2gで十分です。増やすと苦味が出るので、膨らませたいからといって小さじ1以上にしないでください。

セイボリーがありません

乾燥タイム小さじ1と乾燥オレガノ小さじ1/4で代替してください。バジルやローズマリーを多く入れると、ルーマニアのmiciというより別のグリル肉になります。セイボリーを買うなら、次回はチェヴァプチチルラケバブとの食べ比べにも回せます。

前日に仕込めますか?

仕込めます。肉だねを練ってラップを密着させ、冷蔵庫で一晩置くのがむしろ向いています。成形まで前日に済ませる場合は、表面に薄く油を塗り、乾かないように覆ってください。焼く直前まで冷蔵庫に置きます。

保存と温め直しはどうしますか?

焼いたミティティは浅い容器で粗熱を取り、冷蔵で2日を目安に食べ切ります。温め直しはフライパンの弱火で片面2分ずつ、またはトースター200度Cで5分ほど。電子レンジだけだと表面がやわらかくなりやすいので、最後にフライパンで表面を戻すと食べやすくなります。USDA FSISは、ひき肉は71.1度C、残り物は十分な温度まで加熱することを示しています。

何と一緒に出すと食卓になりますか?

最小構成はミティティ、マスタード、パン、ピクルスです。野菜を足すなら、紫玉ねぎの薄切りかトマトのサラダが合います。東欧の食卓として広げるなら、とうもろこし粉のママリガ、酸味のあるサルマーレ、煮込みのグヤーシュを別日に作ると、肉、酸味、粉もののつながりが見えてきます。


参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行ミティティの作り方|ルーマニアの皮なし肉焼き
URL
https://sekaigohan.com/recipes/east-europe/romania/mititei
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月25日
主な参考リンク
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