黒いスキレットに盛ったケーゼシュペッツレに焦がし玉ねぎとチャイブをのせ、葉野菜のサラダを添えた食卓
🔪下準備35分
🔥調理35分
🍽️分量4
🌍料理ドイツ料理・シュヴァーベン料理
ヨーロッパレシピ

ケーゼシュペッツレの作り方|南ドイツのチーズ麺

29分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 生地を混ぜる
STEP 11 / 7

生地を混ぜる

所要時間8分

火は使いません。ボウルに薄力粉260g、塩小さじ3/4、ナツメグ小さじ1/8を入れて混ぜます。卵3個と水110mlを加え、木べらで3分ほど強めに混ぜます。最初は粉が残りますが、底から返すように混ぜると、粉っぽさが消え、粘りが出て、黄色い生地にまとまります。持ち上げた時に重い帯でゆっくり垂れ、ボウルの底にすぐ広がらない硬さが目安です。硬すぎる時だけ、水大さじ1を足します。

手順2: 生地を休ませ、玉ねぎを切る
STEP 22 / 7

生地を休ませ、玉ねぎを切る

所要時間12分

火は使いません。ボウルに布巾をかけ、10分休ませます。休ませている間に、玉ねぎ2個を2から3mm幅の薄切りにします。チーズは5mm幅ほどの粗めに削り、チャイブまたは細ねぎは3mm幅に刻みます。生地は休ませた後、木べらですくうとゆっくり垂れ、表面に小さな気泡が見える状態が目安です。さらさら流れる場合は薄力粉大さじ1を混ぜ、逆に固くて落ちない場合は水小さじ2を足します。

手順3: 生地を湯へ落とす
STEP 33 / 7

生地を湯へ落とす

所要時間7分

厚手鍋に水2Lを入れて強火にかけ、沸いたら塩大さじ1弱を加えます。湯は95から100度Cで小さく沸いている状態を保ちます。穴の大きいざる、または穴あきお玉を鍋の上に置き、生地の半量を木べらで押し出します。落とした直後は10秒触らず、表面が固まってから箸で軽くほぐします。湯が急に静かになったら中火から強火へ戻し、麺が沈まず浮く状態を保ちます。

手順4: 浮いた麺を引き上げる
STEP 44 / 7

浮いた麺を引き上げる

所要時間6分

麺が浮いてから1分茹でます。湯は中火から強火でふつふつした状態を保ち、表面に白い粉気が残らず、断面が黄色く弾力を持てば引き上げ時です。穴あきお玉でボウルへ取り、茹で湯80mlを別に取っておきます。残り半量の生地も同じように茹でます。茹で上がった麺同士がくっつく時は、熱いうちにバター5gを絡めます。水で長く洗うと卵の香りが抜けるので、ざるや穴あきお玉で5秒ほど水気を落とすだけで十分です。

手順5: 玉ねぎをゆっくり色づける
STEP 55 / 7

玉ねぎをゆっくり色づける

所要時間14分

スキレットまたは厚手フライパンにバター25gとサラダ油小さじ2を入れ、弱めの中火にかけます。バターが泡立ったら玉ねぎを広げ、最初の5分はあまり動かさず水分を飛ばします。その後、木べらで返しながら8から9分炒めます。火加減は中火より少し弱く、鍋肌で細かい泡が続く程度です。玉ねぎ全体に油がなじみ、しんなりまとまり、縁が茶色で中央が薄い飴色になったら、半量を仕上げ用に取り出します。黒く焦げる前に止めるのが大事です。

手順6: 麺とチーズを重ねる
STEP 66 / 7

麺とチーズを重ねる

所要時間6分

フライパンの火を弱火に落とし、残した玉ねぎの上に茹でたシュペッツレの半量を広げます。チーズの半量、茹で湯40ml、バター5gを重ね、木べらで底から返します。チーズが糸を引き始めたら、残りのシュペッツレ、チーズ、茹で湯40ml、バター5gを重ねます。火加減は弱火で、チーズが一気に焼き付かず、麺の隙間に溶け込む状態を目安にします。水分が足りない時は茹で湯を大さじ1ずつ足します。

手順7: 焼き色をつけて仕上げる
STEP 77 / 7

焼き色をつけて仕上げる

所要時間7分

オーブンを180度Cに予熱し、フライパンごと入れられる場合は5から7分焼きます。表面のチーズがふつふつし、ところどころ薄い焼き色がついたら取り出します。オーブンに入れられないフライパンの場合は、ふたをして弱火で4分温め、最後に中火で30秒だけ鍋底を香ばしくします。取り分けた焦がし玉ねぎ、黒こしょう、チャイブをのせます。麺の間にチーズが残り、スプーンですくうと糸が伸びる状態が食べ頃です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

ケーゼシュペッツレに使う小麦粉、卵、水、玉ねぎ、チーズ、バター、チャイブ、ナツメグを台所に並べた材料
小麦粉と卵で短い麺を作り、チーズ、焦がし玉ねぎ、チャイブで仕上げる

4人分です。主食として出す量なので、軽めの夕食ならサラダを多めに添えます。チーズは一種類で押し切るより、香りの強いものと溶けやすいものを混ぜる方が、家庭のフライパンでもまとまりやすいです。

7品目

シュペッツレ

材料 分量 代替・備考
薄力粉 260g 強力粉を40gまで混ぜると弾力が出る
3個、約165g Mサイズ
120ml 生地の硬さを見て大さじ1だけ追加可
小さじ3/4、約4.5g 生地用
ナツメグ 小さじ1/8 粉でもよい。入れすぎると甘い香りが勝つ
茹で湯 2L 麺を茹でる用
茹で湯用の塩 大さじ1弱、約15g 湯2Lに対して
8品目

チーズと仕上げ

材料 分量 代替・備考
グリュイエール、またはコンテ 140g 5mm幅ほどに粗く削る
エメンタール 120g 溶けやすさを足す。国産シュレッドチーズだけで作る時も混ぜすぎない
玉ねぎ 2個、約360g 2から3mm幅の薄切り
バター 35g 玉ねぎ用25g、仕上げ用10g
サラダ油 小さじ2 玉ねぎの焦げを防ぐ
チャイブ、または細ねぎ 15g 3mm幅に刻む
黒こしょう 小さじ1/3 粗びき
茹で湯 80ml チーズを伸ばす用。捨てずに取る
5品目

添えるサラダ

材料 分量 代替・備考
葉野菜 160g サニーレタス、グリーンリーフ、ベビーリーフ
白ワインビネガー 大さじ1と1/2 りんご酢でもよい
米油、またはひまわり油 大さじ2 香りの弱い油
小さじ1/4 サラダ用
砂糖 小さじ1/3 酸味を丸める
アレルギーと加熱の注意

小麦、卵、乳を使います。チーズは加熱してもアレルゲンがなくなるわけではありません。卵入りの生地は茹で湯でしっかり火を通し、浮いてから1分を目安に引き上げます。作った後は常温に長く置かず、残りは浅い容器に移して2時間以内に冷蔵してください。


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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
160
kcal
7.0g
タンパク質
8.5g
脂質
14.0g
炭水化物
0.8g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

玉ねぎの甘い湯気で、短い麺が主役になる

台所で玉ねぎをバターに落とすと、最初は静かな泡が立ち、数分後に甘い匂いへ変わります。そこへ茹でたてのシュペッツレ、削ったチーズ、ほんの少しの茹で湯を重ねる。木べらで混ぜるたびに、短い麺の間へチーズが入り込み、フライパンの底から焦げた乳の香りが上がってきます。

ケーゼシュペッツレ(Käsespätzle、Kässpätzle)は、ドイツ南部のシュヴァーベン地方やアルゴイ地方、オーストリア西部、スイスのドイツ語圏でも親しまれる、卵入りの短い麺とチーズを合わせた料理です。アルゴイでは Kässpatzen と呼ばれることもあり、山のチーズ、焦がし玉ねぎ、葉野菜のサラダを一緒に食べる組み立てがよく語られます。

日本で難しいのは、料理名よりも材料の判断です。シュペッツレメーカーは必要なのか。チーズは何を使うのか。現地の Bergkäse が見つからない時に、どこまで代えてよいのか。この記事では、ざるや穴あきお玉で作る短い家庭版シュペッツレを軸に、溶け方の違うチーズを混ぜ、焦がし玉ねぎとサラダで重さを逃がす形に整理します。

同じシュペッツレでも、牛だしに合わせるとガイスブルガー・マルシュのような主食入りスープになります。ケーゼシュペッツレは、スープに入れるのではなく、チーズの熱で麺をつなぐ一皿です。スロバキアのブリンゾヴェー・ハルシュキと比べると、酸味のある羊乳チーズより、焼いた玉ねぎと山のチーズの甘い香りが前に出ます。

現地名と地域差

Käsespätzle は「チーズのシュペッツレ」という意味です。Allgäuer Kässpatzen と呼ぶ場合は、アルゴイ地方らしい山のチーズを意識する呼び方になります。Schwäbische Spätzle / Schwäbische Knöpfle はEUの地理的表示保護に登録されていますが、日本の台所で作るこの記事のレシピは、その地域で製造された商品を名乗るものではなく、料理の構造を家庭向けに再現するものとして扱います。


買い出しで迷うもの

ケーゼシュペッツレに使うスキレット、厚手鍋、白ワインビネガー、ざる、チーズグレーターを台所に並べた買い出し道具
通販で見る価値があるのは、湯を安定させる鍋、焼き付け用のスキレット、サラダの酸味を作る白ワインビネガー

近所で買うものは、小麦粉、卵、玉ねぎ、チーズ、葉野菜です。通販で見る価値があるのは、湯量を保てる厚手鍋、最後に焼き色を作れるスキレット、そして重いチーズ麺を食べやすくする白ワインビネガーです。チーズそのものは乳製品なので商品カード化せず、買い出しの判断だけ本文で説明します。

シュペッツレは2Lの湯で茹でると、生地を落とした瞬間に湯温が下がりすぎません。薄い鍋や小鍋だと、最初の一回はよくても、二回目以降に湯が濁って麺がくっつきやすくなります。4人分なら22cm前後の厚手鍋が扱いやすいです。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

焦がし玉ねぎとチーズの仕上げは、底が安定したフライパンがあると楽です。テフロンでも作れますが、最後に鍋肌へ薄く焼き色をつけたい時は、鉄や鋳鉄の方が香りを作りやすい。食卓へそのまま出せる点でも、スキレットはこの料理と相性がよいです。

現地の食べ方に寄せるなら、甘いチーズ麺だけで完結させず、酸味のある葉野菜を横に置きます。白ワインビネガーのサラダは、通販で見る価値がはっきりしています。キャベツ料理のバイリッシュクラウトにも回せるので、ドイツ料理を続けて作るなら使い切りやすい一本です。


日本の台所で寄せるところ

ケーゼシュペッツレで守りたいのは、麺の形よりも、卵麺、溶けたチーズ、焦がし玉ねぎ、酸味の逃げ場です。現地の道具がなくても、ざるや穴あきお玉で短い Knöpfle 風に落とせば、家庭の一皿として十分に成立します。

迷う点 初回のおすすめ 理由
成形道具 穴の大きいざる、穴あきお玉 専用器具なしでも短い麺にできる
チーズ グリュイエール系140g+エメンタール120g 香りと溶けやすさを両立しやすい
玉ねぎ 薄切りを弱めの中火で飴色手前 苦味を出さず、甘い香りをのせられる
水分 茹で湯80mlを取る チーズを伸ばし、麺と一体化させる
付け合わせ ビネガーの葉野菜サラダ 乳製品の重さを切る

プロセスチーズや加熱用シュレッドチーズだけで作ると、味はまとまりますが、香りが平たくなりやすいです。初回は、スーパーで買いやすいエメンタール、グリュイエール、コンテ、ラクレット用チーズのいずれかを混ぜます。ピザ用チーズを使う場合は半量までにして、残りを香りの強いチーズにすると、ただのマカロニチーズに寄りにくくなります。

ナツメグは主役ではありません。小さじ1/8だけ入れると、卵とチーズの匂いが丸くなります。増やすと甘い菓子のような香りになるので、香りを足すなら黒こしょうやチャイブで調整します。


失敗しやすいところ

チーズが固まったシュペッツレと、茹で湯でなめらかにつないだシュペッツレを並べて比べている様子
チーズが固まった時は茹で湯を少し足し、弱火で戻すと麺へ絡みやすい

生地が穴から落ちない

水分が少ないか、休ませた後に粘りが強くなりすぎています。水小さじ2を加え、木べらで30秒混ぜてからもう一度試します。さらさら流れるほど薄くすると、湯の中で短い麺にならず、細かいだんご状になります。

麺が鍋底に沈んでくっつく

湯温が低いか、落とした直後に触りすぎています。湯は95から100度Cで小さく沸かし、生地を入れたら10秒待ちます。鍋底についたものは、無理にはがさず、表面が固まってから木べらでそっと動かします。

チーズが固まる

火が強すぎる、茹で湯が少ない、チーズを一気に入れすぎたことが原因です。弱火に落とし、茹で湯大さじ1を足し、木べらで底から返します。完全に分離した場合は、無理に炒め続けず、器に盛って焦がし玉ねぎとサラダで食べる方が救いやすいです。

重くて食べ疲れる

チーズ量より、酸味の不足が原因になりやすいです。葉野菜のサラダを別皿にして、白ワインビネガーと油を1対1.3くらいで合わせます。甘い玉ねぎとチーズの間に酸味を挟むと、最後まで食べやすくなります。


現地の食べ方と食卓へのつなぎ方

ケーゼシュペッツレをスキレットから取り分け、葉野菜のサラダと黒パンを添えた食卓
チーズ麺は熱いうちに取り分け、酸味のあるサラダを横に置くと食べ疲れしにくい

現地の食卓に寄せるなら、熱いフライパンのまま中央へ置き、焦がし玉ねぎを上にのせて取り分けます。サラダは同じ皿に盛らず、別皿で酸味をはっきりさせます。パンは必須ではありませんが、黒パンやライ麦パンを少し添えると、チーズの油を受け止めます。

アルゴイやシュヴァーベンの料理として見ると、ケーゼシュペッツレは「麺をチーズで濃くする料理」ではなく、寒い地域の腹持ちを支える主食です。肉料理を横に置くより、キャベツ、きゅうりのピクルス、葉野菜のサラダのような軽い副菜が向きます。ドイツ料理の献立として厚みを出すなら、別日にバイリッシュクラウトを作り、酸味とキャベツの甘さを覚えておくと、この料理の付け合わせも決めやすくなります。


保存と温め直し

残ったケーゼシュペッツレを浅い保存容器に入れ、別のフライパンで少量を温め直している様子
残りは浅い容器で早く冷まし、温め直しは水を少し足して弱火で戻す

ケーゼシュペッツレは作りたてが一番です。残った場合は、熱いまま深い容器に詰めず、浅い容器に広げて湯気を逃がし、2時間以内に冷蔵します。冷蔵は2日が目安です。冷凍はできますが、解凍後に麺の表面がぼそっとしやすいので、初回は冷蔵で食べ切る方が向きます。

温め直しは電子レンジだけだとチーズが固まりやすいです。フライパンに残りを入れ、水大さじ1から2を振り、ふたをして弱火で3から4分温めます。全体がほぐれたら中火で30秒だけ底を焼き、香りを戻します。サラダは温め直さず、別に作り直します。


FAQ

シュペッツレメーカーなしで作れますか?

作れます。穴の大きいざる、穴あきお玉、または平たいまな板と包丁の背で代用できます。ざるで押し出すと短い Knöpfle 風、まな板から削ると不揃いな細長い形になります。初回はざるの方が湯へ落としやすいです。

乾燥シュペッツレで作る場合は?

袋表示より1分短く茹で、茹で湯80mlを取ってからチーズと合わせます。乾燥品は生地の香りが弱いので、焦がし玉ねぎを丁寧に作り、黒こしょうとチャイブで香りを足します。塩分はチーズにより変わるので、最後に調整します。

チーズは国産シュレッドチーズだけでもよいですか?

作れますが、香りはかなり穏やかになります。国産シュレッドチーズを使う場合は120gまでにし、残りをグリュイエール、コンテ、エメンタール、ラクレット用チーズなどにすると、南ドイツの山のチーズ料理に近づきます。

玉ねぎはフライドオニオンで代用できますか?

急ぐ日は少量なら使えます。ただし、市販フライドオニオンは油と塩の香りが強く、バターで炒めた玉ねぎの甘さとは違います。初回は玉ねぎを自分で炒め、時間がない日の代替として小さじ2から試すのがおすすめです。

サラダは必須ですか?

料理としては必須ではありませんが、食べやすさは大きく変わります。チーズ、バター、玉ねぎが重なるので、酸味のある葉野菜を別皿に置くと最後まで飽きにくいです。甘いドレッシングより、白ワインビネガー、油、塩、少量の砂糖で作る軽いものが合います。


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