マヨネーズとカレーケチャップ、刻み玉ねぎをのせたオランダのフリカンデル・スペシャルとフライドポテト
🔪下準備35分
🔥調理30分
🍽️分量4
🌍料理オランダ料理
ヨーロッパレシピ

フリカンデルの作り方|オランダ揚げソーセージ

34分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 肉と道具を冷やす
STEP 11 / 6

肉と道具を冷やす

所要時間10分

火は使いません。合いびき肉300gと鶏ひき肉250gを金属ボウルへ入れ、冷凍庫で10分冷やします。フードプロセッサーの刃と容器も冷蔵庫へ入れ、氷水45mlを用意します。肉の縁だけが少し締まり、中央はまだ指でほぐせる0から4度C前後が目安です。凍らせず、脂が白く固い状態で止めます。

手順2: 肉だねを細かく回す
STEP 22 / 6

肉だねを細かく回す

所要時間8分

火は使いません。冷やした容器へ肉、すりおろし玉ねぎ40g、パン粉40g、卵白、マスタード、塩、全スパイスを入れます。10秒回して止め、氷水15mlを加える作業を3回繰り返します。合計60から90秒を目安に、へらですくうと太い帯になって落ち、肉粒がほぼ見えない状態まで細かくします。容器が温かくなったら5分冷やし、連続運転で脂を溶かさないようにします。

手順3: 75から80gに分けて包む
STEP 33 / 6

75から80gに分けて包む

所要時間12分

火は使いません。肉だねを8等分し、1本75から80gに量ります。耐熱ラップの中央へ長さ17から18cm、太さ2.5cmの棒状に置き、空気を押し出しながら一周半巻きます。両端をねじって結び、太さをそろえます。気泡が見える部分は指先で外へ逃がしてください。太さが3cmを超えると10分のポーチでは中心温度が上がりにくくなります。

手順4: 静かな湯でポーチする
STEP 44 / 6

静かな湯でポーチする

所要時間15分

鍋の湯を中火で90度Cまで温め、弱火へ落とします。包んだ肉を4本ずつ入れ、85から90度Cを保って10分ポーチします。激しく沸かすと肉だねが膨らみ、表面が波打ちます。10分後に一本を取り出し、ラップの上から中央へ温度計を刺して75度C以上を確認します。届かなければ同じ火加減で2分ずつ追加し、取り出して5分休ませます。

手順5: 水気を拭いて短く揚げる
STEP 55 / 6

水気を拭いて短く揚げる

所要時間8分

深鍋へ揚げ油を深さ4から5cm入れます。鍋の半分を超えない量にし、中火で170から175度Cへ温めます。ポーチした肉のラップを外し、表面の水分をペーパーで完全に拭きます。2本ずつ油へ入れ、転がしながら3分揚げます。細かな泡が続き、表面が均一な濃いきつね色になれば引き上げます。黒い点が急に増えるなら油温が高いので、火を弱めて175度C以下へ戻します。

手順6: 縦に切ってスペシャルにする
STEP 66 / 6

縦に切ってスペシャルにする

所要時間5分

火は使いません。ケチャップ50g、カレー粉2g、はちみつ5g、ウスターソース5mlを混ぜます。粉のだまが消え、へらの筋がすぐ閉じるなめらかな濃度になればソースの準備は完了です。揚げたフリカンデルを1分休ませ、上面へ深さ1cmの切れ目を端から端まで入れます。切り離さずに溝を開き、マヨネーズ約15g、カレーケチャップ約15gを細く入れ、5mm角の生玉ねぎ20gをのせます。玉ねぎが端まで散り、ソースが皿へ流れず溝に収まれば完成です。

オランダのVoedingscentrumは、油温を最大175度Cにし、一度に入れすぎないよう案内しています。鍋へ油を半分以上入れず、肉の水分を拭き、2本ずつ揚げます。火が出た時に水をかけてはいけません。火を止め、可能なら蓋をかぶせ、無理に動かさず消火器などで対応します。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

この分量で長さ17から18cmのフリカンデルが8本できます。1人2本を主菜にする4人分です。ポテトと一緒に軽く食べるなら、1本ずつ8人分にもできます。

合いびき肉、鶏ひき肉、パン粉、卵、玉ねぎ、スパイスを並べたフリカンデルの材料
肉を冷やしたまま細かく挽き、パン粉と卵白で水分を抱かせます
15品目

肉だね

材料 分量 代替・備考
牛豚合いびき肉 300g 赤身多め。豚ひき肉200gと牛ひき肉100gでもよい
鶏ももひき肉 250g 鶏むねひき肉なら米油を小さじ2足す
玉ねぎ 40g すりおろして水気ごと使う。約1/4個
パン粉 40g 乾燥の細目。生パン粉なら55g
卵白 1個分(約30g) 全卵ではなく卵白だけを使う
氷水 45ml 15mlずつ加える
粒マスタード 8g 練りからしではなくマスタード
9g 肉重量の約1.6%
コリアンダーパウダー 3g 小さじ1と1/2
オールスパイス 1g 小さじ1/2。ナツメグ、シナモン、クローブを混ぜた代替も可
ナツメグ 0.5g 小さじ1/4
ジンジャーパウダー 0.5g 小さじ1/4
黒こしょう 1g 小さじ1/2
耐熱ラップ 8枚 25cm角。加熱使用でき、耐熱温度140度C以上の表示があるもの
揚げ油 800ml 鍋の深さに合わせ、半分を超えて入れない
7品目

フリカンデル・スペシャル

材料 分量 代替・備考
マヨネーズ 60g 酸味が強ければ牛乳小さじ1でのばす
トマトケチャップ 50g カレーケチャップの土台
カレー粉 2g 小さじ1。甘口でよい
はちみつ 5g 小さじ1。カレーケチャップの甘み
ウスターソース 5ml 小さじ1
玉ねぎ 80g 5mm角。水にさらさず辛味を残す
冷凍フライドポテト 400g 添える場合。表示どおりに加熱する
アレルギーと加熱用ラップ

卵、小麦、牛肉、豚肉、鶏肉、マスタード、大豆を含みます。ソース類の原材料も確認してください。ラップは商品表示で加熱使用と耐熱温度を確認します。油脂を多く含む食品との加熱を禁じる製品、鍋でのポーチを想定していない製品は使わず、耐熱袋や調理用フィルムなど用途に合うものへ替えてください。

材料

近所で買うもの、通販で探すもの

肉、卵、玉ねぎ、パン粉は近所で新鮮なものを買うほうが扱いやすい材料です。買い足すなら、香りの輪郭を作るコリアンダーとオールスパイス、ポーチ後の火通りを測れる中心温度計に絞ります。どれもフリカンデルだけで終わらず、挽き肉料理や煮込みへ回せます。

コリアンダーパウダーは、カレー味にするためではなく、肉の甘さの後ろに柑橘に似た乾いた香りを残す役です。市販の小瓶で足ります。挽き肉料理をよく作る家庭なら、使い切れる容量かを見て選んでください。

オールスパイスは、ナツメグ、シナモン、クローブをまとめたような香りです。量を増やすと肉より菓子の印象が強くなるので、小さじ1/2を上限にします。

ポーチ後の表面は白っぽく、見た目だけでは中心の火通りが分かりません。鶏とひき肉を含むので、初回は一本の中央へ刺して75度C以上を確認します。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

Shopping

この料理の買い出し

買い出しガイド
掲載商品は、価格・在庫・レビュー傾向・入手しやすさを確認して選定しています。
コリアンダーパウダー インド料理用
コリアンダーパウダー インド料理用
リサーチ日時:2026-07-10
GABAN オールスパイス パウダー 65g
GABAN オールスパイス パウダー 65g
リサーチ日時:2026-07-10
📊 栄養情報(1人分)
133
kcal
8.5g
タンパク質
8.8g
脂質
4.3g
炭水化物
0.3g
食物繊維
290mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

揚げ油の音が止むと、玉ねぎを刻む音が聞こえる

夕方のオランダ。小さなスナックバーのカウンターでは、揚げたての細長い肉が一本、紙のトレーに置かれます。店員が縦に切れ目を入れ、白いマヨネーズと茶色いカレーケチャップを細く引き、最後に生の玉ねぎをぱらぱら。湯気のある肉へ冷たい玉ねぎが落ちた瞬間が、フリカンデル・スペシャルの食べ時です。

フリカンデル(frikandel)は、牛、豚、鶏などの肉を細かく挽き、皮を使わず細長く成形し、いったん火を通してから短く揚げるオランダのスナックです。見た目はソーセージに近いものの、粗挽き肉を腸へ詰めるタイプとは別物。断面はなめらかで、かじると表面だけが薄く香ばしく、内側はやわらかくほどけます。

日本で作る難所は、味付けよりも形と温度です。普通のハンバーグだねを細長くして揚げるだけでは、表面が割れて肉汁が抜けます。このレシピでは、合いびき肉と鶏ひき肉を冷たいまま細かく回し、耐熱ラップで形を固定してポーチし、中心75度Cを確認してから170から175度Cの油へ入れます。冷たい肉だねを先に固め、最後の油は色と香りを付けるだけ。この順番なら、家庭の鍋でもスナックバーらしい一本に近づけます。

名前は「フリカデル」ではなく「フリカンデル」

オランダ語の言語機関 Onze Taal は、細長い揚げスナックを n ありの frikandel、古くからある肉団子や肉の円盤を n なしの frikadel と説明しています。ベルギーの一部では同じ細長い品を curryworst と呼ぶため、国境を越えるとメニューの名前が変わることがあります。

フリカンデルの歴史|肉団子からスナックバーの主役へ

夕方のオランダのスナックバーで揚げ物ケースとフライドポテトが並ぶカウンター
近所のスナックバーから揚げ物を持ち帰る習慣の中で、フリカンデルは定番の一本です

フリカンデルの発祥を追うと、二人の肉屋が登場します。KRO-NCRVと現地のスナック史資料は、1954年にドルトレヒトのGerrit de Vriesが、当時の規格変更で従来の肉団子を同じ名前で売れなくなり、肉だねを棒状にしたと伝えています。1958年にはデュールネのJan Bekkersが肉をもっと細かく挽き、表面も断面もなめらかな現在に近い形へ整えました。粗い肉団子の延長だったものが、数年をかけて「皮なしの細挽きソーセージ」へ変わった料理です。

もう一つの節目が、1970年代半ばに広がった speciaal です。オランダのNederlands Frituurcentrumが運営するSnack- en Fastfoodmuseumは、マヨネーズまたはフリットソース、刻み玉ねぎ、ケチャップ、その後は主にカレーケチャップを合わせる食べ方が1975年前後に定番化したと記録しています。細長い肉へ縦に溝を作るのは飾りではありません。ソースが流れ落ちず、生玉ねぎを一緒にすくえる、小さな器の役目をします。

現地での居場所は、レストランの前菜というより街角のスナックバーです。揚げ物とフライドポテトを持ち帰る「週に一度の気楽な夕食」は、オランダの無形文化遺産を扱うKenniscentrum Immaterieel Erfgoed Nederlandも、何世代にも続く生活習慣として紹介しています。駅前で一本だけ食べる日もあれば、家族分のポテト、クロケット、フリカンデルを大きな紙袋で受け取る日もある。アムステルダムでは温かい小窓から軽食を取り出すオートマティークも、この揚げ物文化の風景になっています。

地域差は、名前とソースに出ます。ベルギー側へ行くと、curryworst の呼び名が目立ち、フリカデルは肉団子を指すことがあります。日本で工業製品と同じ肉配合まで追う必要はありません。舌に肉粒が残らない程度まで細かくし、コリアンダーとオールスパイスを効かせ、ポーチ後に短く揚げます。最後に甘いカレーケチャップと生玉ねぎを添えれば、料理の輪郭は残ります。同じ皮なし肉料理でも、炭火で粗く焼くルーマニアのミティティとは、食感も火入れも反対方向です。

滑らかにならない、割れる、油っぽい時の戻し方

フリカンデルは、肉の配合より断面に失敗が出ます。粗く崩れた断面なら、肉を回す時間か冷たさが足りません。小さな空洞が連続するなら、成形時に空気を巻き込んでいます。揚げる前のポーチで形と火通りを作っておけば、最後の油は味と色を付ける短い工程になります。

滑らかで密な断面と粗く崩れた断面を並べたフリカンデルの失敗比較
左のような細かく密な断面を目指し、右のように粗い時は冷却と細挽きを見直します
状態 主な原因 次に直すこと
断面がハンバーグのように粗い 細挽き不足、肉が温かい 肉と刃を10分冷やし、10秒ずつ追加で回す
表面に長い割れ目が出る 成形時の空気、ポーチの沸騰 ラップを密着させ、湯を85から90度Cに下げる
ポーチ後に細く縮む 赤身が多すぎる、水分不足 鶏むねではなく鶏ももを使い、氷水45mlを3回に分ける
揚げると油っぽい 油温が低い、一度に入れすぎ 170度Cへ戻して2本ずつ揚げる
外が黒く中がぬるい ポーチ不足、油温が高い ポーチ時に中心75度Cを確認し、油は175度C以下にする
スパイスが菓子のように甘い香り オールスパイス、ナツメグ過多 オールスパイス1g、ナツメグ0.5gを上限にする

肉だねがゆるすぎて棒状にならない時は、パン粉をいきなり増やしません。まず冷蔵庫で20分休ませます。それでも広がる場合だけパン粉5gを加え、30秒混ぜてから成形してください。粉を多くすると形は安定しますが、揚げた後に口の水分を取りやすくなります。

保存と食べ方|揚げる直前で止めると使いやすい

作り置きは、工程4のポーチ後で止めます。粗熱が取れたらラップを外し、表面の水気を拭きます。清潔な容器へ入れて冷蔵なら2日、1本ずつ離して冷凍してから袋へまとめるなら1か月を目安にします。家庭の冷凍庫は開閉で温度が動くため、現地レシピに見られる長い保存目安より短めに設定しています。解凍は冷蔵庫で一晩。室温に放置せず、170から175度Cで3分揚げ、中心まで熱くします。

ポーチ済みのフリカンデルを冷蔵容器と冷凍用袋へ分けた作り置き
揚げる前の段階で冷蔵・冷凍すると、食べる時に表面の香ばしさを戻せます

注文の言葉で仕上がりが変わる

オランダのスナックバーで frikandel とだけ頼めば、まずは揚げた一本が出てきます。frikandel speciaal なら、縦の切れ目にマヨネーズ系の白いソース、カレーケチャップ、刻み生玉ねぎが入るのが基本です。Snack- en Fastfoodmuseumの記録では、この組み合わせが広がったのは1970年代半ば。古くから何百年も同じ形で食べられてきた伝統料理ではなく、街の揚げ物店と一緒に育った比較的新しい定番です。

ベルギーの一部では curryworst の名で通じます。ここでいうカレーは肉だねが黄色いカレー味という意味ではなく、仕上げのソースと結びついた呼び方です。日本で再現する時も、肉へカレー粉を多く入れるより、コリアンダー、ナツメグ、オールスパイスで肉の香りを作り、カレー粉はケチャップ側へ回すほうが現地の食べ分けに近くなります。生玉ねぎの辛味が苦手なら水にさらしたくなりますが、最初は量を半分にし、冷たい辛味を少し残すと熱い肉とソースの甘さがぼやけません。

スペシャル以外では、パンに挟む frikandelbroodje があります。家庭で試すなら、冷凍パイシートを幅10cmに切り、ポーチ済みを包み、カレーケチャップを小さじ2だけ入れ、200度Cのオーブンで20から25分焼きます。生肉だねをそのまま包まず、中心75度Cまでポーチしたものを使うと火通りを管理しやすくなります。

食卓を低地地方の料理でつなぐなら、ビールで牛肉を煮るベルギーのカルボナードを主菜にし、フリカンデルは半分に切って前菜へ回せます。揚げ物の後の甘味にはベルギーワッフルを小さく焼くと、街角で買う軽食同士がつながります。ポテト、肉、ソースを夜食の一皿にまとめる発想は、オーストラリアのハラルスナックパックと比べても面白いところです。

カレーケチャップは作ってから10分置く

混ぜた直後はカレー粉の香りが尖っています。10分置くとケチャップの水分を吸ってなじみます。冷蔵で3日保存できますが、玉ねぎは混ぜ込まず食べる直前に刻みます。

よくある質問

フードプロセッサーなしでも作れますか?

作れますが、断面は少し粗くなります。ひき肉を包丁でさらに5分たたき、金属ボウルの底を氷水へ当てながら、材料を木べらで3から4分練ります。手の熱で脂が溶けやすいので、素手で長くこねません。肉だねがへらへ粘ってまとまり、ボウルの底に薄い膜が付けば成形できます。

牛、豚、鶏の三種類を使わないといけませんか?

必須ではありません。日本で扱いやすいのは合いびき肉300gと鶏ももひき肉250gです。豚だけならやわらかく脂が強め、鶏だけなら淡く締まった食感になります。肉を替えても、冷たく細かく挽くことと中心75度Cは変えません。

耐熱ラップを湯へ入れたくない場合は?

加熱用のソーセージ袋や調理用フィルムを使う方法があります。どちらも商品が想定する温度と用途を確認してください。もう一つは、肉だねを細長く絞って冷凍庫で30分締め、オーブンシートを敷いた蒸し器で弱い蒸気を当てる方法です。ただし表面が少し平らになり、丸い棒状は保ちにくくなります。

揚げずにオーブンやエアフライヤーで仕上げられますか?

ポーチ済みへ油を小さじ1ずつ薄く塗り、200度Cのオーブンまたはエアフライヤーで8から10分、途中で一度返します。表面の色は付きますが、油へ沈めた時の薄い皮と香りは弱くなります。中心75度Cまでポーチ済みであることを確認してから仕上げてください。

「スペシャル」にカレー粉を直接かけてもよいですか?

粉のままでは口に残ります。ケチャップ、はちみつ、ウスターソースと混ぜて10分置きます。日本のカレー粉は辛さが製品で違うため、最初は2gから。通常のケチャップだけでも食べられますが、カレーケチャップの甘いスパイス感が入ると現地のスナックバーに近づきます。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る