魚、じゃがいも、海老、ムール貝を黄金色のサフランスープに盛ったブイヤベース
🔪下準備35分
🔥調理1時間15分
🍽️分量4
🌍料理フランス料理・プロヴァンス料理
ヨーロッパレシピ

ブイヤベースの作り方|マルセイユ魚スープ

29分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 魚介を分けて冷やす
STEP 11 / 8

魚介を分けて冷やす

所要時間12分

火は使いません。魚あらは血合いを水で洗い、水気をしっかり拭きます。白身魚は4〜5cm角に切り、塩小さじ1/2と白こしょうを振って冷蔵庫へ戻します。えびは背わたを取り、貝は割れたものや口が閉じないものを外します。魚あらと切り身を同じ皿に置かないと、あとで鍋へ入れる順番を間違えにくくなります。

手順2: 香味野菜を甘くする
STEP 22 / 8

香味野菜を甘くする

所要時間10分

厚手鍋にオリーブオイルを入れ、中弱火で温めます。玉ねぎ、セロリ、にんにく、フェンネルシードを入れて6分炒め、玉ねぎの角が透き通ったらトマトを加えてさらに4分。鍋底に軽く水分が残り、木べらで寄せると野菜がゆっくり戻るくらいが目安です。ここで焦がすとスープが苦くなるので、強火にはしません。

手順3: 魚あらでスープを取る
STEP 33 / 8

魚あらでスープを取る

所要時間35分

魚あら、白ワイン、水、ローリエ、タイム、オレンジの皮を鍋に入れます。強めの中火で一度沸く直前まで温め、泡が出始めたら弱火に落とします。表面がふつふつ揺れる80〜90度Cくらいを保ち、35分煮ます。途中で浮いた泡と脂を2〜3回すくいます。ぐらぐら沸かすと魚の細かい骨や身が暴れて濁るので、静かな泡を保ちます。

手順4: スープをこしてサフランを入れる
STEP 44 / 8

スープをこしてサフランを入れる

所要時間10分

火を止め、ざるでスープをこします。木べらで強く押しつぶすと細かい骨と苦みが出るので、自然に落ちる液体を受け、最後に軽く押す程度にします。鍋を洗ってスープを戻し、ぬるま湯で開いたサフランを湯ごと加えます。スープは細かい骨や野菜の粒が残らず、粘度は水に近く、なめらかに流れる状態が目安です。この時点で約900ml残っていれば十分です。少なければ水を足し、多ければ次の工程で少し長めに煮ます。

手順5: じゃがいもを煮る
STEP 55 / 8

じゃがいもを煮る

所要時間15分

じゃがいもを鍋に入れ、中火で沸く直前まで温めたら弱火にします。表面が小さく揺れる火加減で15分煮て、竹串が中心まで通るが、角はまだ崩れていない状態にします。ルイユ用にじゃがいも40gを取り分け、残りは鍋に戻します。ここで完全に崩すと、あとで魚を入れたときにスープが重くなります。

手順6: 魚介を短く火入れする
STEP 66 / 8

魚介を短く火入れする

所要時間10分

弱火のまま、白身魚を先に入れて5分煮ます。スープは80〜90度C、表面が静かに動く程度に保ちます。えびと貝を加え、さらに3〜5分。魚の中心が白く不透明になり、厚い部分が63度Cに届き、えびが桃色、貝が開いたら火を止めます。魚の表面はなめらかに固まり、箸で押すと層がほろっと分かれる状態が目安です。開かない貝は食べません。木べらで混ぜず、鍋を軽く揺らして位置を整えるだけにすると身が割れにくいです。

手順7: ルイユを作りパンを焼く
STEP 77 / 8

ルイユを作りパンを焼く

所要時間8分

火はルイユには使いません。取り分けたじゃがいも40gをつぶし、マヨネーズ、すりおろしにんにく、サフラン湯、カイエンペッパー、レモン汁を混ぜます。なめらかで、スプーンですくうとゆっくり落ちる固さが目安です。バゲットは1.5cm厚に切り、トースター200度Cで3分ほど焼き、縁に焼き色がついたら取り出します。にんにくは多いほど本格的に見えますが、入れすぎると辛みだけが前へ出ます。

手順8: 魚とスープを分けて出す
STEP 88 / 8

魚とスープを分けて出す

所要時間5分

火は止めたまま仕上げます。穴あきお玉で魚、じゃがいも、えび、貝を大皿へ移し、スープは深皿またはボウルへ注ぎます。パンにルイユを塗ってスープに浮かべ、魚を少しずつ崩しながら食べます。日本の食卓で一皿盛りにするなら、深皿の中央にじゃがいもと魚を置き、スープを縁から注ぐと、身が崩れにくく見た目も整います。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

ブイヤベースに使う魚あら、白身魚、海老、ムール貝、じゃがいも、トマト、香味野菜、サフラン、フェンネル、オレンジの皮を台所に並べたところ
魚あらと食べる魚は分け、サフラン、フェンネル、オレンジの皮を先に出しておくとスープ作りで慌てない

直径22〜24cmの厚手鍋で作る分量です。魚あらは白身魚が向きます。青魚のあらでも作れますが、香りが強く出やすいので初回は避けたほうが失敗しにくいです。貝はムール貝が雰囲気に合いますが、手に入りにくければ砂抜きしたあさりで構いません。

6品目

魚介

材料 分量 日本での買い方・代替
白身魚のあら 500g 鯛、すずき、たら、かさごなど。血合いを洗い、水気を拭く
白身魚の切り身 600g たら300g、鯛またはすずき300gが扱いやすい。4〜5cm角
殻付きえび 8尾(約200g) 背わたを取る。むきえびなら最後の加熱を短くする
ムール貝またはあさり 250g 割れたもの、加熱後に開かないものは使わない
小さじ1 魚介の下味と臭み抜き
白こしょう 小さじ1/4 黒こしょうより色が濁りにくい
14品目

スープと野菜

材料 分量 役割・代替
オリーブオイル 大さじ4(60ml) 香味野菜を甘くし、スープに丸みを出す
玉ねぎ 1個(200g) 1cm角。甘みの土台
セロリ 1本(90g) 7mm幅。葉も少量使える
にんにく 3片(15g) つぶしてから粗みじん
トマト 2個(300g) ざく切り。カットトマト缶200gでもよい
じゃがいも 400g メークイン系。皮をむき、4cm大
フェンネルシード 小さじ1/2 生フェンネルがあれば薄切り80gでもよい
サフラン 0.2g ぬるま湯大さじ2に10分浸す
ローリエ 1枚 魚の香りを整える
タイム 2枝 乾燥なら小さじ1/2
オレンジの皮 5cm角1枚 白いワタを削る。香りが強ければ半量
白ワイン 150ml 辛口。なければ水100mlと酢小さじ1
1.2L 煮詰まったら少量ずつ足す
小さじ1/2〜 最後に調整
7品目

ルイユとパン

材料 分量 役割・代替
マヨネーズ 100g 家庭では扱いやすい土台。卵を含む
ゆでたじゃがいも 40g スープで煮たものを少し取り分ける
にんにく 1/2片(2g) すりおろす。入れすぎると辛い
サフランを浸した湯 小さじ1 色と香り
カイエンペッパー 小さじ1/8 パプリカ小さじ1/4でもよい
レモン汁 小さじ1 重さを切る
バゲット 1/2本 1.5cm厚に切り、焼く
材料

アレルギーと安全

魚、えび、貝、卵、 wheat を含みます。えびと貝を省いて白身魚だけでも作れますが、貝を使う場合は砂抜きと殻の割れを必ず確認します。FoodSafety.govは魚の安全な中心温度を145度F、約63度Cとしています。切り身が厚い日は、身が白く不透明になり、中心が63度Cに届いたところで火を止めます。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
153
kcal
11.5g
タンパク質
6.3g
脂質
10.5g
炭水化物
1.3g
食物繊維
395mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

鍋からサフランと魚の香りが立つ、港町のスープ

魚売り場で「あら」を見つけた日は、献立の選択肢が少し広がります。ぶり大根へ行くのもいいけれど、白身魚の頭や骨なら、玉ねぎ、トマト、にんにく、フェンネル、サフランと一緒に煮て、黄金色のスープにする道があります。台所にオレンジの皮と魚の香りが立ち、トーストしたバゲットににんにくの効いたルイユを塗ると、いつもの魚介鍋とは違う方向へ空気が変わります。

ブイヤベースのスープ、魚の盛り合わせ、ルイユを塗ったバゲットを食卓に並べたところ
マルセイユ式に寄せるなら、魚とスープを分け、パンとルイユを添えて食卓へ出す

ブイヤベース、フランス語では Bouillabaisse。マルセイユを代表する魚スープで、魚をただ煮込む料理ではありません。マルセイユ観光局は、ブイヤベースを街の象徴的な料理として紹介し、魚、スープ、ルイユまたはアイオリ、にんにくをこすりつけたクルトンを組み合わせて食べる形を説明しています。現地の本格店では魚種にもこだわりますが、日本の家庭で同じ魚をそろえるのは現実的ではありません。

この記事では、守るところと代えるところを分けます。守るのは、魚あらでスープを取ること、サフランとフェンネルを使うこと、魚の切り身をぐらぐら煮込まないこと、ルイユとパンを添えること。代えるのは魚種です。カサゴやホウボウがなくても、白身魚のあら、たら、鯛、すずき、えび、ムール貝またはあさりで、家庭の鍋に落とし込めます。

同じフランスの煮込みでも、肉と野菜の澄んだ旨みを楽しむポトフや、豆と肉で厚みを作るガルビュールとは方向が違います。ブイヤベースは魚のゼラチン、オリーブオイル、トマト、香草、サフランが重なり、最後はパンがスープを受け止めます。スペインのフィデウアパエリア・バレンシアーナでサフランを買った人なら、その小瓶をいちばん気持ちよく使える料理のひとつです。

先に押さえる要点

ブイヤベースは、魚を長く煮るほどおいしくなる料理ではありません。魚あらで35分ほどスープを取り、こしたスープでじゃがいもを煮て、切り身と貝は最後の8〜10分だけ。火加減は強火ではなく、表面がふつふつ揺れる程度に保ちます。

買い出しで差が出る材料と道具

ブイヤベースに使うサフラン、厚手鍋、料理用温度計、フェンネルシード、バゲットを台所に並べたところ
魚介は近所で買い、サフラン、厚手鍋、温度計のように仕上がりを左右するものだけを補う

魚やじゃがいもは近所の店で買えます。通販で見る価値があるのは、少量でも香りを決めるサフラン、火加減を安定させる厚手鍋、魚の中心温度を確認できる温度計です。数合わせで生鮮品を買うより、失敗を減らす道具と香りの核に絞ります。

サフランは色だけでなく、ブイヤベースらしい乾いた花の香りを作ります。ターメリックで黄色くすることはできますが、香りは別物です。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

ブイヤベースは沸騰させ続けると魚が崩れ、スープも濁ります。厚手鍋は熱が急に上下しにくく、弱火のふつふつを保ちやすいです。

白身魚は見た目だけでは火通りを迷いやすい食材です。厚い切り身を使う日、子どもや高齢の家族へ出す日は、温度計があると安心して火を止められます。

日本の台所で本場に寄せる分岐表

ブイヤベースは「本場の魚がないから作れない」と考えると止まります。大事なのは、魚種名を完璧にそろえることより、だしを出す部分、食べる部分、香りを作る部分を分けることです。

迷うところ 現地寄せ 日本での現実解 代えるときに守ること
カサゴ、ホウボウ、アナゴ系、アンコウなど複数 白身魚のあら500g、たら、鯛、すずき 青魚だけにしない。あらと切り身を分ける
ムール貝 あさり、はまぐり 砂抜きし、開かない貝を捨てる
香り 生フェンネル、サフラン、オレンジの皮 フェンネルシード、サフラン、国産柑橘の皮 サフランとフェンネルはどちらか一方だけにしない
ルイユ 卵黄、油、にんにく、サフラン、唐辛子 マヨネーズ、じゃがいも、にんにく、サフラン湯 にんにくを入れすぎず、スープに溶ける固さにする
食べ方 スープ、魚、パン、ルイユを分ける 深皿にまとめてもよい パンとルイユを省くと、ただの魚スープに寄りやすい

魚売り場であらが見つからない日は、無理に高い切り身だけで作るより、魚屋で「白身魚のあらはありますか」と聞くほうが近道です。あらがない場合は、切り身を100gだけスープ用に回し、残りを具として最後に入れます。だしが弱い日は、トマトを少し煮詰めるより、フェンネルとサフランをきちんと出したほうがブイヤベースらしさが残ります。

失敗しやすいところ

薄い魚スープと黄金色にまとまったブイヤベースのスープを並べたところ
スープが薄いときは煮詰めるより、魚あら、サフラン、油の入り方を見直す
状態 原因 直し方
魚が崩れる 切り身を早く入れた、沸騰が強い 切り身は最後の8〜10分だけ。弱火で鍋を揺らす
スープが濁る 魚あらを強火で沸かした、ざるで押しすぎた 80〜90度Cの小さな泡に落とし、こすときは軽く押す
生臭い 血合いが残った、青魚が多い あらを洗って水気を拭く。初回は白身魚中心にする
味が平ら サフラン、フェンネル、オレンジのどれかが弱い サフラン湯を最後に足し、フェンネルシードを少量つぶして加える
ルイユが辛い にんにくが多い、唐辛子が強い じゃがいもとマヨネーズを少し足し、レモン汁で整える
貝が開かない もともと弱っていた、加熱不足 追加で1分だけ加熱し、それでも開かないものは捨てる

スープが薄いときに長く煮詰めると、塩だけが立つことがあります。魚あらの量が足りなかった日は、次回にあらを増やすのが正解です。その場で直すなら、塩を急に足さず、サフラン湯を少量、オリーブオイルを小さじ1、レモン汁を数滴の順に試すと輪郭が戻ります。

食べ方と保存

ブイヤベースのスープ、魚、パン、ルイユを保存容器と鍋のそばに分けて置いたところ
保存するときはスープと魚を分け、温め直しはスープを先に行う

マルセイユ式に寄せるなら、最初にスープをパンとルイユで味わい、次に魚とじゃがいもを食べます。家庭では一皿に盛っても構いませんが、パンとルイユを途中で足すと、同じスープの中で香りと重さが変わります。白ワインを合わせるなら、酸のある辛口が合います。ノンアルコールなら、レモンを絞った炭酸水や、冷たい麦茶でも油の重さを切れます。

保存はスープと魚を分けます。冷蔵は1日、スープだけなら冷凍で2週間が目安です。魚は冷凍すると身がぱさつくため、翌日に食べ切るほうが向きます。温め直すときはスープを先に弱火で温め、沸騰させず80度C前後にしたところへ魚を戻して2〜3分だけ。電子レンジで一気に温めると魚が硬くなりやすいので、鍋で戻すほうが安定します。

残ったスープは、翌日に少量の米を入れて雑炊にできます。ただし、貝やえびを入れたまま何度も温め直すのは避けます。具を取り出したスープを温め、炊いた米を加えて5分煮て、最後に残った魚を戻すと、魚の身が崩れすぎません。

現地の食べ方を知る

プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール観光局のレシピでは、マルセイユのブイヤベースに複数の地中海魚、オリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、フェンネル、パセリ、サフランなどを使い、ルイユとにんにくのクルトンを添える流れが紹介されています。魚の種類は日本の家庭で置き換えるとしても、香味野菜、フェンネル、サフラン、ルイユ、パンという骨格は残したいところです。

マルセイユ観光局は、ブイヤベースの名前について、煮立ててから火を落とす調理の動きに由来する説明を紹介しています。家庭で作るときも、この感覚は役に立ちます。一度温度を上げて香りを出し、魚を入れる段階では火を落とす。豪快な港町料理に見えて、最後はかなり繊細です。

日本の魚で作るなら、全部を「本場と同じ」にしようとしないほうがうまくいきます。守るべきは、魚介の鮮度、火加減、香りの組み合わせ、食卓でパンとルイユを合わせる楽しさです。カサゴがなくても、鍋の中でサフランの色が広がり、焼いたパンがスープを吸った瞬間、かなりブイヤベースへ近づきます。

FAQ

サフランなしで作れますか?

作れますが、ブイヤベースらしい香りは弱くなります。色だけならターメリック少量で黄色くできますが、フェンネル、トマト、魚の香りとの重なりはサフランのほうが自然です。初回は0.2gだけでも入れることをすすめます。

魚は一種類でも大丈夫ですか?

食べる切り身は一種類でも大丈夫です。ただし、スープ用のあらは別に用意したほうが味が出ます。切り身だけで作るなら、全量を煮込まず、100gだけスープ用に先に入れ、残りは最後に火を通します。

ムール貝が手に入りません。

あさりやはまぐりで代用できます。どちらも砂抜きし、殻が割れているもの、加熱しても開かないものは使いません。貝を抜く場合は、魚あらを100g増やすとスープの厚みを補いやすいです。

ルイユは必須ですか?

必須ではありませんが、あると食べ方が大きく変わります。魚スープだけだと軽く感じるところを、ルイユを塗ったパンが受け止めます。にんにくが苦手なら、量を1/4片まで減らしても構いません。

前日に仕込めますか?

魚あらでスープを取ってこすところまでなら前日にできます。冷蔵し、翌日にじゃがいも、切り身、貝を入れて仕上げます。切り身を入れた完成状態で一晩置くと、魚が硬くなりやすいです。

子ども向けに辛くしない方法は?

ルイユのカイエンペッパーを抜き、パプリカ少量に替えます。スープ本体は辛くないので、ルイユを大人用と子ども用に分けると食卓で調整しやすいです。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る