澄んだ牛肉と鶏肉のだしに小さな肉団子、卵の寄せ物、白アスパラを入れた北ドイツのホッホツァイツズッペ
🔪下準備45分
🔥調理2時間
🍽️分量6
🌍料理ドイツ料理・ニーダーザクセン料理
ヨーロッパレシピ

ホッホツァイツズッペの作り方|北ドイツの婚礼スープ

40分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 牛すねと玉ねぎを焼きつける
STEP 11 / 7

牛すねと玉ねぎを焼きつける

所要時間10分

火加減: 中火で2分予熱し、中火から強めの中火で片面3分ずつ焼きます。

牛すね500gの表面をキッチンペーパーで拭きます。厚手鍋へ米油大さじ1を入れて中火で2分温め、肉を重ならないように置きます。横半分に切った玉ねぎは、皮を残して切り口を鍋底へ。肉は片面3分ずつ、玉ねぎは切り口が濃いきつね色になるまで5分ほど動かしません。鍋底に茶色い焼きつきができ、黒く焦げる前で止めます。この焼き色が、透明なだしへ薄い琥珀色を移します。

手順2: 鶏手羽と香味野菜を静かに煮る
STEP 22 / 7

鶏手羽と香味野菜を静かに煮る

所要時間100分

火加減: 中火で沸騰直前まで約15分、その後は弱火で85度Cから90度Cを85分保ちます。

鍋へ水3Lを注ぎ、木べらで底の焼きつきを軽くはがします。鶏手羽350g、にんじん150g、セロリアック150g、ポロねぎ120g、パセリの茎10g、黒こしょう粒10個を加えます。中火で温め、灰色の泡が浮き始めたら網じゃくしで一方向へ集めて取ります。水面全体がぐらぐらする前に弱火へ落とし、ふたを2cmずらして85分。鍋の縁に小さな泡が続き、中央は静かな状態を守ります。水位が3cm以上下がったら熱湯200mlを足してください。

手順3: だしを濾して味の土台を整える
STEP 33 / 7

だしを濾して味の土台を整える

所要時間12分

火加減: 火を止め、濾した後は弱火で5分だけ温めます。

大きなざるへ濡らして固く絞った清潔な布か厚手のキッチンペーパーを敷き、別の鍋の上へ置きます。具をお玉で先に移し、最後にだしを静かに注ぎます。肉や野菜を押すと細かな繊維が落ちて濁るため、自然に切れるまで3分待ちます。濾しただしを弱火へ戻し、鍋底が見えるほど透き通った状態を確かめてから、表面の脂を大さじ1から2だけすくいます。完全に除くと薄くなるので、金色の小さな油滴は少し残します。牛すねと鶏肉は捨てず、粗熱を取ってサンドイッチや翌日の煮込みへ回せます。

手順4: Eierstichを水浴で固める
STEP 44 / 7

Eierstichを水浴で固める

所要時間25分

火加減: 湯を中火で80度Cから85度Cにし、弱火で20分保ちます。

卵2個、卵黄1個、牛乳120ml、塩2g、ナツメグ0.2gをボウルへ入れます。泡立て器を底につけ、空気を入れず1分混ぜます。卵白の筋が消え、色が均一になれば十分です。茶こしで一度濾し、バター3gを薄く塗った耐熱カップ2個へ分け、アルミホイルをふわりとかけます。鍋底に布巾を敷き、カップの半分まで湯を注ぎます。湯を沸騰させず20分。中央へ竹串を刺して透明な汁が出て、中心温度71度Cに達したら取り出します。10分冷ましてから1.5cm角へ切ります。

手順5: 小さな肉団子を丸める
STEP 55 / 7

小さな肉団子を丸める

所要時間15分

火加減: 火は使いません。材料は冷たい状態で混ぜます。

ボウルへ合いびき肉300g、卵1個、パン粉25g、冷水30ml、塩4g、黒こしょう0.5g、ナツメグ0.2gを入れます。指先を熊手のように開き、1分だけ混ぜます。肉だねがひとまとまりになり、ボウルの底へ水分が残らなくなったら止めます。白く粘るまで練ると団子が硬くなります。手を水で濡らし、直径1.5cm、1個約8gに丸めます。約38個が目安です。現地の観光局レシピは直径約1cmですが、家庭では1.5cmの方が丸めやすく、温度計も刺しやすくなります。

手順6: 肉団子を静かに火入れする
STEP 66 / 7

肉団子を静かに火入れする

所要時間10分

火加減: だしを弱めの中火で85度Cまで温め、投入後は弱火で8分保ちます。

濾しただし600mlを小鍋へ取り分け、弱めの中火で85度Cまで温めます。肉団子を一つずつ入れ、鍋底へついた最初の30秒だけ木べらでそっと離します。弱火で8分、肉団子が浮き、表面の赤みが消えるまで加熱します。最大の一個へ温度計を横から刺し、中心71度Cを確認します。達していなければ同じ火加減で2分延長してください。ぐらぐら沸かすと脂がだしへ散り、団子も締まります。

手順7: アスパラ、にんじん、卵を最後に合わせる
STEP 77 / 7

アスパラ、にんじん、卵を最後に合わせる

所要時間12分

火加減: 弱めの中火で75度Cから85度Cを保ち、沸騰させません。

残りのだしを大鍋へ戻し、厚さ5mmのひし形に切ったにんじん120gを入れて弱めの中火で6分煮ます。生の白アスパラ250gは皮をむいて長さ4cmに切り、ここで加えてさらに6分。瓶詰なら最後の2分だけ加えます。にんじんへ竹串が少し抵抗を残して入り、アスパラの中心が白くほろりと割れたら、肉団子とEierstichを戻します。75度C以上まで2分温め、塩を2gずつ加えて味を決めます。器へ注いでからパセリを散らします。卵を入れた後はお玉でかき回さず、鍋を小さく揺するだけにします。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

牛すね、鶏手羽、ひき肉、卵、白アスパラ、根菜を並べた材料
だし用の肉と、食べる具の肉団子を分けて用意すると作業が混線しない

完成量は約2.1Lです。前菜なら6人分、軽い昼食なら4人分ほど。白アスパラは生でも瓶詰でも作れます。瓶詰を使う場合は塩気があるので、だしの塩を最後まで控えます。

11品目

澄んだだし

材料 分量 代替・備考
骨付き牛すね肉 500g 骨なしなら牛すね400gと鶏手羽を100g増やす
鶏手羽先 350g 手羽元400gでも可
3L 仕上がり約2.1Lを想定
玉ねぎ 1個(約200g) 皮を洗い、横半分に切る
にんじん 1本(約150g) だし用。皮をよく洗う
セロリアック 150g セロリ1本と小かぶ100gで代用可
ポロねぎ 1/2本(約120g) 長ねぎの白い部分1本で代用可
パセリの茎 10g 葉は仕上げへ回す
黒こしょう粒 10粒 粗びきこしょう小さじ1/3でも可
米油 大さじ1 肉と玉ねぎの焼きつけ用
8g 最後に2gずつ加えて調整
6品目

Eierstich(卵の寄せ物)

材料 分量 代替・備考
2個(約100g) Mサイズ
卵黄 1個分(約18g) 省くと色とコクが軽くなる
牛乳 120ml 無調整豆乳では風味が変わる
2g 小さじ1/3
ナツメグ 0.2g 2振り程度。入れすぎない
バター 3g 容器へ薄く塗る
7品目

Fleischklößchen(小さな肉団子)

材料 分量 代替・備考
牛豚合いびき肉 300g 牛ひき肉だけでも可
1個(約50g) つなぎ
パン粉 25g 細目がまとまりやすい
冷水 30ml 肉だねを硬くしすぎない
4g 肉重量の約1.3%
黒こしょう 0.5g 小さじ1/4弱
ナツメグ 0.2g 2振り程度
4品目

仕上げの具

材料 分量 代替・備考
白アスパラ 250g 瓶詰は水気を切る。グリーンなら加熱を短くする
にんじん 120g 厚さ5mmのひし形切り
パセリの葉 12g みじん切り
0gから4g 瓶詰アスパラ使用時は味見して決める
アレルギーと加熱

牛肉、鶏肉、豚肉、卵、乳、小麦を使います。商品ごとのアレルゲン表示も確認してください。肉団子は最大の一個で中心71度C、Eierstichも中心71度Cを目安にします。米国FoodSafety.govの基準では、ひき肉と卵料理はいずれも71度Cです。色や浮き方だけで安全を判断せず、温度計で確認してください。

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材料表の分量6人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
68
kcal
6.0g
タンパク質
4.0g
脂質
1.7g
炭水化物
0.3g
食物繊維
163mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

祝いの席では、まず澄んだスープを注ぐ

大きな白いスープ鉢のふたを開けると、肉より先に、牛と鶏を静かに煮た丸い香りが立ちます。お玉が底へ入るたび、小さな肉団子、薄黄色の卵、白アスパラが一緒にすくわれる。長い一日の食卓を落ち着かせる、控えめな最初の一杯です。

お玉から澄んだスープと肉団子を器へ注ぐホッホツァイツズッペ
グリーンアスパラを使う春の代用版でも、だしを煮立てないことが澄んだ仕上がりの分かれ目

ホッホツァイツズッペ(Hochzeitssuppe)は、ドイツ語でそのまま「結婚式のスープ」という意味です。北ドイツから南ドイツ、さらにソルブ人の暮らす地域まで名前は広がりますが、中身は一つではありません。共通するのは、澄んだ肉のだしへ、肉団子や卵の寄せ物、季節の野菜、麺や米など、祝宴にふさわしい具を少しずつ重ねること。当地の家庭や宴会場ごとに、鍋の中身が変わります。

ここでは、ニーダーザクセン州観光局が紹介するWendland地方の構成を軸にします。牛すねと鶏手羽でだしを取り、Fleischklößchenと呼ばれる小さな肉団子、Eierstichと呼ばれる卵の寄せ物、白アスパラを合わせます。日本の茶碗蒸しに似て見えるEierstichも、ここでは主役ではなく、澄んだスープの中に黄色い角を置くための具です。

手間はかかりますが、難しい技が一度に押し寄せる料理ではありません。だし、肉団子、卵、野菜を別々に仕上げ、食べる直前に一つの鍋へ戻す。台所には小鍋やカップが少し増えるものの、この順番なら濁りと煮崩れを避けやすくなります。牛だしを家庭の鍋で静かに取る感覚は、シュヴァーベン地方のガイスブルガー・マルシュにもつながります。

現地語名と読み方

Hochzeit は「結婚式」、Suppe は「スープ」です。日本語表記はホッホツァイツズッペとし、検索しやすいよう原語の Hochzeitssuppe も併記します。地域名が付く Wendländische Hochzeitssuppe は「Wendland地方の婚礼スープ」という意味です。

婚礼の鍋が見せる北ドイツの祝い方

北ドイツの素朴な婚礼会場で大きなスープ鉢を囲む食卓
大鍋から同じ一杯を取り分ける料理は、披露宴の最初の皿として人数をつなぐ

ニーダーザクセン州観光局のWendland版レシピは、最初から10人から12人分です。水5Lに牛すね、牛の骨、丸鶏、セロリアック、ポロねぎを入れ、2時間かけてだしを取る。肉団子は750gのひき肉から作り、白アスパラは800g。家庭の夕食というより、誰かを迎える鍋の分量です。同ページも「よい祝宴には欠かせない」と紹介しています。分量も工程も、大鍋からまとまった人数へ最初の一皿を配るために組まれています。

鍋をのぞいても、高価な材料が一つだけ威張っているわけではありません。牛と鶏のだしに、肉団子、卵、白アスパラ。それぞれ準備の違う具が同じお玉へ収まります。肉団子を丸める人の横でEierstichを切り、別の人がアスパラを整えられるため、宴会の厨房でも仕事を分けやすい。大鍋へ戻せば、どの席にも同じ組み合わせを配れます。具だくさんであることには、祝いの日の実用が混じっています。

地域が変わると、同じ名前の中身も動きます。エルベ川とヴェーザー川にはさまれたLand Hadelnでは、肉団子、米、カリフラワー、アスパラを入れるHadler Hochzeitssuppeが知られます。ザクセン州の公的なソルブ文化紹介では、ソルブ語名を kwasna poliwka とし、牛と野菜のだし、麺、にんじん、セロリアック、Eierstich、肉団子を使う家庭的な姿を紹介しています。伝統的にはレバー団子を使う説明もあり、肉団子一つを見ても地方差があります。

REWEのレシピに出る「新郎新婦のどちらが先にスプーンを入れるか」という話は、食卓に残る小さな言い伝えとして読むのがよさそうです。式のあとの席で、皆が同じ湯気を前に座る。日本で作る時も、飾りを増やすより、スープを澄ませて大きな器から取り分ける方が、料理名の由来を食卓で感じられます。

買い出し|珍しい香辛料より、火加減を見る道具

厚手鍋、圧力鍋、中心温度計を並べた買い出しの目安
通販で見る価値があるのは、澄んだだしと肉団子の安全な火入れを助ける道具

近所で買うものは牛すね、鶏手羽、ひき肉、卵、根菜です。普通の肉や乳製品を商品カードにする必要はありません。差が出るのは、2L以上のだしを静かに保てる厚手鍋、肉団子の中心を見られる温度計、長いだし取りを短縮する圧力鍋です。

薄い鍋は悪くありませんが、弱火へ落としたあとも鍋底だけ強く沸きやすく、アクがスープへ散ります。4L以上で底が厚い鍋なら、水面の揺れを小さく保ちやすくなります。

掲載商品は、価格・在庫・レビュー傾向・入手しやすさを確認して選定しています。
厚手の鋳物鍋 22cm
厚手の鋳物鍋 22cm
リサーチ日時:2026-07-10

肉団子が浮くのは火が通り始めた合図で、71度Cへ達した証明ではありません。最大の一個へ横から細いプローブを刺し、中心を測ると、加熱しすぎて硬くする失敗も減らせます。

祝いの日だけ作るなら普通鍋で十分です。寒い季節に何度も作る、あるいは前日に仕込み時間を取りにくい場合は、だしの工程だけ圧力鍋へ任せる価値があります。具を圧力にかけず、澄んだだしを作る道具として使います。

日本の台所で澄んだ一杯へ寄せる判断

澄んだだしと強く沸かして濁っただしの比較
同じ具でも、静かに煮ただしは底が透け、沸かし続けただしは白く濁る

日本の売り場で足が止まりやすいのは、牛の骨、セロリアック、白アスパラです。三つとも輸入食材店で探し回る必要はありません。牛と鶏を重ねただし、肉団子とEierstich、そして具を別々に仕上げる順番。この組み合わせを守れば、食べた時の印象は大きく離れません。

迷う材料・工程 守る理由 日本での現実解
骨付き牛すね 牛の香りとゼラチン 骨なし牛すね400gと鶏手羽450gにする
セロリアック 根菜の甘さと土の香り セロリ1本と小かぶ100gを組み合わせる
白アスパラ 北ドイツの春らしい具 瓶詰を水切りして最後に温める
グリーンアスパラ 色と青い香りが強い 代用時は長さ4cmに切り、最後の3分だけ煮る
Eierstich 黄色い具と柔らかな口当たり 茶碗蒸しのだしを入れず、牛乳と卵で固める
澄んだだし 祝いの最初の皿らしい軽さ 沸かさず、具を押さずに濾す

だしが濁っても食べられます。無理に卵白で清澄しようとすると作業が増え、家庭では味まで薄くしがちです。濁った日は布で一度だけ濾し、透明度より塩と肉の香りを整えて出してください。次回は「泡を取る」より先に「沸騰を止める」と覚える方が直しやすくなります。

圧力鍋を使う短縮版では、焼きつけた牛すね、鶏手羽、香味野菜、水2.5Lを入れ、高圧25分、自然放置20分で圧を抜きます。濾したあと普通鍋へ移し、肉団子、Eierstich、アスパラは通常どおり別々に仕上げます。圧力鍋の中で肉団子や卵まで加熱しないこと。早く作る場所と、形を守る場所を分けます。

地域差|同じ名前でも、鍋の具は変わる

Wendland、Hadeln、ソルブ地域の婚礼スープを三つの器で比べる
白アスパラと卵、米とカリフラワー、麺と根菜。地域差は澄んだだしの中に表れる

Hochzeitssuppeの具は全国で固定されていません。結婚式という場面が先にあり、その土地の肉、野菜、麺や米が鍋へ集まります。

地域・呼び名 主な具 食卓の性格
Wendland、ニーダーザクセン 牛と鶏のだし、肉団子、Eierstich、白アスパラ 大人数の祝宴向け。具を別に作って大鍋へ合わせる
Land Hadeln、Hadler Hochzeitssuppe 牛だし、肉団子、米、カリフラワー、白アスパラ 米が入り、一杯の満足感が少し強い
ソルブ地域、kwasna poliwka 牛と野菜のだし、肉団子またはレバー団子、麺、根菜、Eierstich 大きなテリーヌから家庭のように取り分ける
南ドイツの諸版 Flädle、Grießnockerl、Brätspätzleなど 粉ものの具が増え、地方の麺文化が前へ出る

Wendland版とHadeln版の両方に白アスパラが現れるのは、北ドイツの季節と無関係ではありません。ニーダーザクセン州観光局は、州の白アスパラの旬を4月から6月末までと案内しています。春から初夏の婚礼なら、畑の季節がそのまま祝いの鍋へ入るわけです。日本では生の白アスパラが高価なこともあるので、旬に手頃なものを見つけた時だけ生を選び、それ以外は瓶詰を使う方が無理がありません。白い色を残しながら、季節外にも同じ構成を作れます。

日本の一回目は、Wendland版が作りやすいです。米や麺まで入れず、だしの透け方と四つの具に集中できるからです。二回目に余裕があれば、Hadeln風にご飯を一人20gずつ加える、あるいはソルブ風に細い卵麺を少量入れる。変える場所が分かっていれば、地域差はアレンジではなく、土地の違いとして楽しめます。

役割を比べると、具と豆を重ねて一皿の主菜になるフランスのガルビュールや、鮭と乳製品で白く仕上げるフィンランドのロヒケイットとは対照的です。婚礼スープは具が多くても、あくまで次の皿を迎える澄んだ入口。器へ盛る量を控える理由も、そこにあります。

食べ方と保存|大きな器から、最初の一皿へ

大きなスープ鉢を囲み、ホッホツァイツズッペを最初の一皿として出す食卓
肉団子と卵が入っても、前菜としては一人300mlほどにすると次の皿へ進みやすい

婚礼の献立らしく出すなら、一人250mlから300mlを深めの皿へ注ぎます。肉団子は5個から6個、Eierstichは4個ほど。具を欲張ると、澄んだスープより煮物に見えます。大きなテリーヌや深鉢を食卓へ置けば、肉団子が多い皿、アスパラが多い皿と、取り分けるたびに少し差が出るのも家庭の大鍋らしさです。

続く皿は重くしすぎない方がまとまります。ドイツの食卓へつなぐなら、甘酸っぱいバイリッシュクラウトを副菜にし、主菜の代わりにケーゼシュペッツレを少量出す組み方もできます。肉のスープのあとにさらに大きな肉料理を重ねるより、酸味や粉ものへ逃げ道を作る方が、最後まで食べやすくなります。

保存は、だし、肉団子、Eierstich、アスパラを分けます。浅い容器へ移し、湯気が落ち着いたらふたをして早く冷蔵してください。USDA FSISは加熱済みの残り物を冷蔵3日から4日としています。本記事では食感を優先し、だしと肉団子は冷蔵3日、Eierstichとアスパラは冷蔵2日を目安にします。再加熱は、だしと肉団子を先に74度Cまで温め、Eierstichとアスパラを最後の2分だけ加えます。

冷凍するなら、だしと肉団子だけを分けて1か月。Eierstichは水が出てすが立ち、アスパラは繊維が柔らかくなるため冷凍しません。解凍は冷蔵庫で一晩置くか、鍋の弱火で直接温めます。

火を急がない料理をもう一つ続けるなら、スウェーデンのチョールクヌルへ。凍った肉を低温のオーブンへ入れるため見た目はまるで違いますが、強火で時間を取り戻そうとしない判断は共通しています。

よくある質問

だし、肉団子、Eierstich、白アスパラを別々の容器で冷蔵する
前日に仕込む時は部品を分け、食べる直前に同じ鍋へ戻す

前日にどこまで作れますか?

だし、肉団子、Eierstichまで作れます。すべて別の浅い容器で冷やし、冷蔵してください。当日はだしと肉団子を先に温め、アスパラとにんじんを火入れし、Eierstichを最後に戻します。前日のうちに全部を一鍋へ合わせると、卵が角から崩れ、アスパラも柔らかくなります。

白アスパラが見つからない時は?

瓶詰が最も扱いやすく、現地の白い見た目も残ります。水気を切り、長さ4cmにして最後の2分だけ温めます。グリーンアスパラでも作れますが、青い香りが強く、色も別の印象になります。使う場合は最後の3分だけ煮て、柔らかくしすぎないでください。

Eierstichに穴が開きました。直せますか?

食べる分には問題ありません。大きな穴は、卵液を泡立てたか、水浴を沸騰させた時に出やすくなります。次回は卵液を茶こしで濾し、80度Cから85度Cの湯で固めます。今回は1.5cm角より少し小さく切ると、断面の穴が目立ちにくくなります。

牛の骨が手に入らなくても味は出ますか?

出せます。骨なし牛すね400gと鶏手羽450gを使い、同じ時間を静かに煮てください。鶏手羽の骨と皮がゼラチンを補います。市販コンソメを最初から足すと塩と香りが強くなるので、濾したあと味が弱い時だけ小さじ1/2までにします。

肉団子を牛肉だけで作れますか?

作れます。牛ひき肉300gに替え、冷水を40mlへ増やします。豚肉を抜くと脂が減り、少し締まりやすいためです。混ぜる時間は1分以内、火入れは弱火のままにします。中心71度Cの基準は変えません。

冷凍したスープはどう戻しますか?

冷蔵庫で一晩解凍するか、凍ったまま鍋へ入れて弱火で温めます。沸騰させ続けず、完全に溶けたら肉団子を加え、全体を74度Cまで再加熱します。Eierstichとアスパラは冷凍せず、当日または前日に用意する方が食感を保てます。

参考にした資料

最後に鍋を小さく揺らし、卵の角が崩れず、肉団子の間から金色のだしが見えれば火を止めます。大きな器を食卓へ運び、お玉で肉団子と卵を一緒にすくう。その一杯を配り終えるまでが、ホッホツァイツズッペの仕上げです。

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