裂いた塩だら、トマト、玉ねぎ、黒オリーブを盛ったカタルーニャのエスケイシャーダ
🔪下準備12時間45分
🔥調理0分
🍽️分量4
🌍料理スペイン料理・カタルーニャ料理
ヨーロッパレシピ

エスケイシャーダの作り方|カタルーニャの塩だら

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 塩だらを水で戻す
STEP 11 / 6

塩だらを水で戻す

所要時間12時間から24時間

乾いた塩蔵だら220gから250gを軽く洗い、表面の塩を落とします。大きな保存容器に冷水1.5Lを入れ、塩だらを沈めて冷蔵庫に置きます。水は6時間から8時間ごとに替えます。12時間たったら端を幅1cmほど裂いて味見し、中心に強い塩気が残る場合はさらに6時間から12時間戻します。火は使わず、冷たい状態を保つのが安全です。

手順2: 水気を拭いて身を裂く
STEP 22 / 6

水気を拭いて身を裂く

所要時間8分

戻した塩だらをざるに上げ、キッチンペーパーで表面の水気をしっかり拭きます。皮と骨を外し、身を繊維に沿って幅1cm前後、長さ3cmから5cmに裂きます。細かくしすぎると野菜の汁を吸って重くなるので、フォークでほぐれる程度の大きさを残します。味見してまだ塩辛ければ、冷水300mlに30分だけ浸け直し、もう一度水気を拭きます。

手順3: 野菜を切る
STEP 33 / 6

野菜を切る

所要時間10分

トマト450gはへたを取り、1.5cm角に切ります。紫玉ねぎ100gは1mmから2mmの薄切り、赤パプリカ80gは5mm幅の細切り、ピーマン40gは5mm角に切ります。玉ねぎの辛みが強い場合は、冷水300mlに5分さらしてから水気を切ります。トマトの種を全部捨てる必要はありませんが、切った時にまな板へ大きく流れた汁は、あとで水っぽくなるのでボウルには入れすぎません。

手順4: 野菜の水気を整える
STEP 44 / 6

野菜の水気を整える

所要時間10分

トマトは1.5cm角、玉ねぎは1mmから2mm幅、赤パプリカは5mm幅、ピーマンは5mm角に切った状態でざるに広げ、ボウルで受けながら10分置きます。トマトの底に水分が大さじ2以上たまったら、その汁はスープやドレッシングに回し、エスケイシャーダには戻しません。塩はまだ入れません。ここで塩を振ると野菜からさらに水が出て、冷蔵庫で休ませたあとに皿の底が薄い汁でいっぱいになります。

手順5: 塩だらと野菜を和える
STEP 55 / 6

塩だらと野菜を和える

所要時間5分

大きなボウルに幅1cm前後に裂いた塩だら、角切りと薄切りにした野菜、黒オリーブ16粒、ケーパー12gを入れます。オリーブオイル50ml、シェリービネガー15ml、レモン汁10ml、黒こしょう小さじ1/4を加え、木べらで下から返します。目安は、塩だらの白い身に油のつやが出て、トマトの赤い汁がボウルの底に流れすぎない状態です。味見をして塩気が足りない時だけ、塩小さじ1/4の半量から足します。

手順6: 冷蔵庫で休ませて仕上げる
STEP 66 / 6

冷蔵庫で休ませて仕上げる

所要時間25分

ボウルにふたをして、冷蔵庫で20分休ませます。食べる直前に全体を軽く混ぜ、2mmから3mm幅に刻んだパセリ10gと残りのオリーブオイル10mlをかけます。底に薄く油が残り、具材がひとまとまりになりすぎず、フォークで取ると塩だらと野菜が一緒に持ち上がる状態が目安です。味見では、最初にトマトの酸味、次に塩だらのうま味、最後にオリーブオイルの苦みが少し残ることを確認します。しょっぱい場合はトマトを50g追加し、ぼやける場合はシェリービネガー小さじ1を足します。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
13品目

買い出しの前に

まず塩だらの種類を決めます。乾いた塩蔵だらを使う場合は、戻す前220gから250gで、戻したあと約300gが目安です。すでに戻してあるバカリャウなら300g。甘塩たらで代用するなら350gを使い、塩抜き時間を短くします。

塩だら、トマト、赤玉ねぎ、パプリカ、ピーマン、黒オリーブ、オリーブオイル、ビネガー、パセリを並べたエスケイシャーダの買い出し材料
塩だら、完熟トマト、玉ねぎ、ピーマン、黒オリーブ、油と酢を先にそろえる
材料 分量 日本での選び方
乾いた塩蔵だら 220gから250g 戻して約300gにする。戻し済みなら300g
完熟トマト 3個・約450g 1.5cm角。ミニトマトなら半割りで450g
紫玉ねぎ 1/2個・約100g 1mmから2mmの薄切り。辛ければ水に5分さらす
赤パプリカ 1/2個・約80g 5mm幅。甘みを足す役割
ピーマン 1個・約40g 5mm角。青い香りを少し残す
黒オリーブ 16粒・約60g 種抜きで可。塩気が強いものは水気を拭く
ケーパー 大さじ1・約12g 任意。瓶詰めなら汁を切る
エキストラバージンオリーブオイル 60ml 仕上げ用に小さじ2ほど残す
シェリービネガー 15ml 白ワインビネガーなら同量。米酢なら12mlから
レモン汁 10ml 酸味を軽くしたい時は省かず、ビネガーを少し減らす
パセリ 10g 粗く刻む。イタリアンパセリでも可
黒こしょう 小さじ1/4 粗びき
小さじ1/4 最後の調整用。塩だらの塩気次第で使わないこともある
アレルギーと食品安全

魚、オリーブ、酢を使います。加熱しない料理なので、野菜は流水で洗い、まな板と包丁は魚用と野菜用で洗い分けます。戻した塩だらと完成後のサラダは冷蔵保存し、常温に長く置かないでください。妊娠中、免疫が弱っている方、小さな子どもに出す場合は、塩抜き済み魚の扱いと保存時間をより短めにします。

材料

甘塩たらで代用する場合

甘塩たらは、干しダラの香りと繊維感は弱くなりますが、日本のスーパーで買いやすい代替です。350gを使い、表面の水気を拭いてから、冷水600mlに塩小さじ1/2を溶かした薄い塩水へ20分浸けます。真水に長く浸けると魚のうま味まで抜けるので、完全に塩を抜こうとしないほうがよいです。

甘塩たらを使う場合は、身がやわらかく崩れやすいため、裂く工程を短くします。皮と骨を外し、2cmから3cmの大きめにほぐし、オリーブオイルを先に小さじ2だけ絡めると、野菜と混ぜてもそぼろ状になりにくいです。ビネガーは15mlでは強く感じることがあるので、最初は10mlにして、最後に足します。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
245
kcal
21.5g
タンパク質
14.5g
脂質
10.0g
炭水化物
2.3g
食物繊維
900mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

塩だらを裂くと、台所に夏のバルの匂いが立つ

冷蔵庫から戻した塩だらを取り出し、指でほぐすと、白い身が繊維に沿ってするすると裂けます。そこへトマトの赤、紫玉ねぎの薄い線、黒オリーブ、青いオリーブオイルを重ねる。鍋を出さないのに、まな板の上ではかなりスペインらしい香りが立ちます。

エスケイシャーダ(Esqueixada / esqueixada de bacallà)は、スペイン北東部カタルーニャで食べられる塩だらの冷たいサラダです。現地語の bacallà は塩蔵だら、esqueixar は裂く、ほぐすという意味で、料理名も「裂いた塩だら」に由来します。魚を細かく切るのではなく、戻した身を繊維に沿って裂くところに、この料理の手触りがあります。

日本で作るときの難所は、材料の名前よりも水分です。塩だらの塩が抜けすぎると味がぼやけ、抜けなければ一口目でしょっぱくなる。トマトの汁をそのまま入れると、せっかくのオリーブオイルが薄まり、皿の底に水がたまります。この記事では、干しダラを戻す作り方を軸にしつつ、甘塩たらで寄せる場合の調整も分けます。

ガスパチョがアンダルシアの火を使わないスープなら、エスケイシャーダはカタルーニャの火を使わない塩だら料理です。週末の主菜にするならパエリア・バレンシアーナ、同じカタルーニャの食卓に寄せるならカルソターダの前菜としてもつながります。塩だらの戻し方に慣れたら、ポルトガルのバカリャウ・ア・ブラスにも進みやすくなります。

エスケイシャーダをパン、黒オリーブ、水のグラスと一緒に食卓へ出した様子
エスケイシャーダは冷やしてからパンと一緒に出すと、塩だらのうま味と油の香りが食卓でまとまる
このレシピの方針

現地の塩蔵だらを日本で毎回買えるとは限りません。基本は干しダラを12時間以上戻して作り、手に入らない場合は甘塩たらを短く塩抜きして使います。生だらだけで作ると、この料理らしい塩気と繊維感が出にくいため、代替としては最後の手段にします。

エスケイシャーダとは何か

カタルーニャ料理では、塩だらは保存食であり、家庭料理の土台でもあります。エスケイシャーダはその中でも火を使わない形で、戻した塩だらを裂き、トマト、玉ねぎ、ピーマン、黒オリーブ、オリーブオイルで和えます。ゆで卵をのせる家庭、白いんげん豆を合わせる地域、酢をほとんど使わず油でまとめる作り方もあり、皿の姿はかなり自由です。

ただし、自由だからこそ守る芯があります。ひとつは、塩だらを包丁で細かく刻みすぎないこと。断面が細かいそぼろ状になると、トマトの汁と油を吸って重たくなります。もうひとつは、野菜を水っぽくしないこと。夏野菜の汁はおいしいのですが、皿の底に流れると味が薄まり、冷蔵庫で休ませたあとにぼやけます。

現地では冷たい前菜として出ることが多く、パンと一緒に食べると皿に残った油まできれいに使えます。日本の献立なら、暑い日の夕食に白ワイン、パン、オムレツ、豆の煮込みを合わせると食べやすいです。米に合わせたい場合は、強い塩気が白ごはん向きというより、酢飯ではない小さな押し麦サラダやじゃがいも料理のほうがなじみます。

買い出しで迷う材料

トマト、玉ねぎ、パプリカ、ピーマンは近所のスーパーで十分です。商品カードで見る価値があるのは、近所で見つかりにくい塩だら、味の輪郭を決めるシェリービネガー、仕上げに直接かけるスペイン産のオリーブオイルです。エスケイシャーダは火を使わないので、油と酢の香りがそのまま皿に出ます。

塩だらは、この料理の中心です。甘塩たらでも作れますが、裂いた時の繊維感と香りを出したいなら、干しダラやバカリャウを一度見ておく価値があります。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

シェリービネガーは少量でも香りが立ちます。米酢だけで作ると和風の酸味に寄りやすいので、スペイン料理らしい輪郭を出したい時に見る材料です。

オリーブオイルはドレッシングではなく、塩だらと野菜をつなぐ主材料です。仕上げに直接かけるので、香りの残るものを選ぶと皿の印象が変わります。

失敗原因 しょっぱい、水っぽい、魚臭い

一番多い失敗は、塩抜きの不足です。表面だけ味見すると抜けたように感じても、中心に塩が残ることがあります。必ず端を裂いて、中心の身を少し食べて確認します。塩気が強い時は真水に長く浸けるより、30分単位で様子を見るほうが魚の味を残せます。

水っぽい場合は、トマトと玉ねぎの水切り不足です。エスケイシャーダはドレッシングをかけるサラダではなく、塩だらと野菜を油でまとめる料理です。切った野菜をざるで10分置くだけで、皿の底にたまる水がかなり減ります。翌日に食べる予定なら、トマトだけ別にして、食べる2時間前に合わせるほうが食感が残ります。

魚臭さが出る場合は、戻した塩だらの水気が残っているか、油が弱いことが多いです。戻した魚はキッチンペーパーで拭き、油を先にまとわせます。レモン汁を増やしすぎると酸っぱいだけになり、塩だらの香りは消えません。どうしても気になる時は、パセリを15gまで増やし、黒こしょうを少し多めにします。

保存と作り置き

完成後は清潔な保存容器に入れ、冷蔵で当日中から翌日までを目安に食べます。塩だら自体は保存食ですが、野菜と和えたあとは生野菜の水分が入るため、常温放置には向きません。食卓に出す時も、暑い日は30分以上置きっぱなしにしないでください。

作り置きするなら、塩だらだけを戻して裂き、オリーブオイル小さじ2を絡めた状態で冷蔵しておくのが扱いやすいです。野菜は食べる当日に切り、水気を切ってから合わせます。完成後に味が濃くなった場合は、水で薄めず、追加のトマト、ゆでた白いんげん豆、または薄切りじゃがいもで受けると、料理として崩れにくいです。

冷凍はおすすめしません。戻した塩だらだけなら冷凍できますが、トマトと玉ねぎを合わせた後に凍らせると、解凍時に水が出て繊維も崩れます。余ったら、翌日にゆでたじゃがいもや白いんげん豆を加え、冷たい一皿として食べ切るほうがよいです。

現地の食べ方と献立

エスケイシャーダは、冷たい前菜として少量ずつ食べるとよさが出ます。パンを添えるのは、塩だらとトマトの汁を吸ったオリーブオイルを最後まで食べるためです。酸味を強くした場合は、パンを多めにするとバランスが取りやすく、塩気が強い場合は白いんげん豆やじゃがいもを足すと主菜寄りになります。

スペイン料理の流れで並べるなら、最初にエスケイシャーダ、次にトルティージャ、主菜にフィデウアが扱いやすいです。どれも家庭の台所で作りやすく、火を使う料理と冷たい料理の役割が分かれます。夏ならガスパチョと重ねてもよいですが、どちらもトマトを使うので、片方は小さめの器にします。

飲み物は、辛口の白ワイン、炭酸水、レモンを入れた冷たい水が合います。ビールに合わせるなら、酢を少し控え、黒オリーブを増やすと苦みと塩気が寄ります。子どもや酸味が苦手な人がいる食卓では、ビネガーを10mlに減らし、レモン汁を別添えにすると調整しやすいです。

FAQ

生だらで作れますか

作れますが、エスケイシャーダらしさは弱くなります。生だらは塩蔵だらほど繊維が締まっておらず、裂いた時に水っぽく崩れやすいです。使う場合は、切り身300gに塩6gをまぶして冷蔵庫で2時間置き、水気を拭いてから使います。この場合は食品安全のため、刺身用として扱える品質か、または別料理として加熱する選択も検討してください。

塩抜きは一晩で十分ですか

薄い塩蔵だらなら12時間で足りることがありますが、厚いものは24時間かかります。時間だけで判断せず、中心を裂いて味見します。しょっぱい場合は30分から1時間ずつ追加で戻し、水を替えます。抜きすぎた場合は、仕上げの塩で戻せますが、塩だら特有の香りは戻りません。

トマトの汁は捨てるべきですか

全部捨てる必要はありません。ただ、切った時にまな板へ大きく流れた薄い汁や、ざるの下にたまった水分を全部戻すと、油と酢が薄まります。果肉に絡んでいる汁はそのまま使い、底にたまった水だけ控える、という感覚がちょうどよいです。

オリーブは何を使えばいいですか

黒オリーブが定番です。種抜きで構いませんが、缶詰の水っぽいものは水気を拭き、塩気が強いものはさっとすすぎます。グリーンオリーブでも作れますが、酸味と香りが強くなるため、シェリービネガーを少し減らします。

前日に作ってもいいですか

塩だらを戻して裂くところまでは前日にできます。完成形で前日から置くと、トマトと玉ねぎの水が出て食感が落ちます。どうしても前日に仕込むなら、塩だら、野菜、調味料を別々に用意し、食べる30分前に和えて休ませます。

参考にした情報

レシピ一覧に戻る