エチオピア料理に使う赤いスパイスミックス、ベルベレ
🔪下準備12分
🔥調理5分
🌍ジャンルエチオピア料理

ベルベレの作り方と使い方、赤い香りを日本の台所で

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 6

材料を計量する

所要時間3分

手順1: 材料を計量する

粒と粉を別々の器へ分けます。カルダモンのさやは使わず、種を取り出します。乾いたボウル、計量スプーン、清潔な保存瓶を用意します。

STEP 22 / 6

粒だけを乾煎りする

所要時間2〜3分

手順2: 粒だけを乾煎りする

コリアンダー、クミン、フェヌグリーク、粒で使うカルダモン・黒こしょう・クローブをフライパンに入れ、弱火で油なしで動かし続けます。香りが出てわずかに色づいたら火から外します。黒くなる、煙が出る、刺激的な焦げ臭がする前に止めてください。

STEP 33 / 6

粒を冷ます

所要時間5分

手順3: 粒を冷ます

乾煎りした粒を小皿へ広げ、約5分を目安に室温まで冷まします。5分たってもまだ温かければ、冷めるまで待ってから次の工程へ進んでください。熱いまま密閉容器やミルへ移さないようにします。

STEP 44 / 6

細かく挽く

所要時間1分(すり鉢ではもう少しかかります)

手順4: 細かく挽く

ミルで短く区切りながら、大きな粒がほぼなくなり、粉状になるまで挽きます。粉砕道具は乾燥香辛料に使えるものを選び、取扱説明書に従ってください。

STEP 55 / 6

粉スパイスを混ぜる

所要時間2分

手順5: 粉スパイスを混ぜる

ボウルに赤い粉、香味粉末、塩、挽いた粒を合わせ、底から返して混ぜます。全体が均一な赤茶色になり、白い塩や黄色い粉のかたまりが残らなければ混ぜ終わりです。

STEP 66 / 6

乾いた瓶へ移す

所要時間1分

手順6: 乾いた瓶へ移す

完全に乾いた清潔な瓶へ移して密閉し、仕込んだ日付を書いておきます。休ませる時間は必須ではなく、すぐ料理に使えます。

材料をすべて粉で揃えたなら、乾煎りと冷却と粉砕は省けます。計量して、均一になるまで混ぜ、瓶へ詰めるだけです。粉だけなら混ぜて瓶へ進んでください。粉は粒より焦げやすいので、香りを出そうとして粉だけを乾いたフライパンで煎ってはいけません。

カルダモンは、粉の小さじ1/2か、4さやから取った種のどちらか一方だけを入れます。二重に入れないでください。クローブも2粒のままで、香りを足したくても初回から増やさないでください。粒を大量に買い込むより、必要な分を計量してから煎ります。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ベルベレの赤い粉、コリアンダー、クミン、フェヌグリークなどの材料
乾燥材料だけで作り、粒と粉を分けて計量します

大さじ1は小さじ3として計量します。下の表の体積を合計すると約小さじ26で、計量上は大さじ9弱です。粒を挽いたあとの体積や粉の詰まり方で、出来上がりの量は変わります。料理1回に大さじ2〜3を使うなら、12回分にはなりません。初回は半量で作っても構いません。計量スプーンはすり切りで量り、粒のカルダモンはさやを除いて種だけを使います。

3品目

赤い色と辛味を作る粉

材料 分量 代替・備考
パプリカパウダー 大さじ4 辛くないタイプ
韓国唐辛子 大さじ2 辛味を抑える場合は大さじ1。減らした分をパプリカ大さじ1へ置き換える
カイエンペッパー 小さじ1/2〜1 初回は小さじ1/2。辛味が苦手なら省略する
6品目

乾煎りして挽く粒

材料 分量 代替・備考
コリアンダーシード 小さじ2 パウダーなら小さじ1.5。粉は乾煎りしない
クミンシード 小さじ1 パウダーなら小さじ3/4。粉は乾煎りしない
フェヌグリークシード 小さじ1/2 省略も可。ただし風味が変わる
カルダモン 小さじ1/2 粉の場合。ホールを使うなら4さやから取り出した種に置き換え、粒側へ入れる
黒こしょう 小さじ1/2 粉なら後から混ぜる
クローブ 2粒 粉ならひとつまみ。粉は後から混ぜる
6品目

後から混ぜる香味粉末

材料 分量 代替・備考
シナモン 小さじ1/4 パウダー
オールスパイス 小さじ1/4 パウダー。なければ省略できる
ジンジャーパウダー 小さじ1 生しょうがに置き換えない
ガーリックパウダー 小さじ1/2 生にんにくに置き換えない
ターメリック 小さじ1/4 パウダー。増量すると風味と色が変わる
塩 小さじ1/2 料理側だけで塩を調整したい場合は省略する

すべて粉で揃える場合は、粉に置き換えたコリアンダー、クミン、カルダモン、黒こしょう、クローブを乾煎りせず、最後に混ぜます。粉は乾煎りしないことが決まりです。ホールとパウダーでは体積が一致しないため、表にある置き換えの分量を使い、ホールと粉を両方入れないでください。フェヌグリークを省いたとき、七味や山椒を同量で足して補うのもやめておきましょう。

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栄養情報 1人分の目安
156kcal
エネルギー
7.1g
タンパク質
6.9g
脂質
29.6g
炭水化物
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

エチオピアの台所の軒先に広げた、乾燥赤唐辛子の深い赤。石臼のそばには香辛料が並び、粉を受ける器へ赤い粉がさらさらと落ちていきます。やがて誰かの手が、挽きたての粉を瓶へ移していく。

ベルベレ(berbere / በርበሬ)は、エチオピアとエリトリアで使われる、唐辛子が主体の香辛料ミックスです。現地には、唐辛子と香味材料を合わせて干し、製粉する方法があります。唐辛子に香辛料を重ねることで、赤い色と辛さの奥に、甘い香りやほろ苦さが立ち上がります。

ベルベレに合わせる赤い粉と粒の香辛料を小皿に並べた状態
赤い粉のほかに、粒の香辛料と香味粉末を重ねます

この赤い粉が入るのは、ドロワットの鶏煮込みや、赤レンズ豆のミスルワット、肉や野菜の味付けです。日本の台所で作りやすいように調整した乾燥配合を紹介します。パプリカで赤い色を、唐辛子で辛味を、少量のフェヌグリークとカルダモンで香りを組み立てる配合です。スパイスを一度に大量に買わず、小瓶1仕込みから始めてください。色と辛さを分けて調整できるので、辛さは料理に入れる量でも加減できます。

家庭の数だけ違う、ベルベレの赤い香り

ボウルのベルベレをスプーンで小瓶へ移している手元
赤い粉を仕込む仕事が、家ごとの煮込みにつながります

同じように赤い煮込みでも、家が変われば香りが違います。ベルベレには決まったひとつの配合がありません。乾燥赤唐辛子を土台に、フェヌグリーク、しょうが、にんにく、カルダモン系の香りなどを重ねていきますが、何をどれだけ入れるかは好みや地域、そこで手に入る香辛料、文化、暮らし向きによって変わります。エチオピアとエリトリアのどちらでも使われますが、国ごとに決まったフェヌグリークやクミンの比率はありません。配合は家庭ごとに違うのが基本です。

現地の製法では、まず生の香味材料をすり潰し、乾燥赤唐辛子と合わせて天日で乾かします。そこへ乾燥した香辛料を混ぜて製粉する、という流れです。干して挽く台所の仕事が、あの赤い粉になります。この配合は、最初から乾燥材料だけを使います。生しょうがや生にんにくを乾燥粉の瓶へ加えてはいけません。また、時間も乾燥環境も違う現地の天日干しを、保存用ペーストの安全な作り方として真似しないでください。

豆知識

2023年の時点で、エチオピアではベルベレに加える香辛料やハーブが21種確認されています。特定の王国や伝説の人物に起源を結び付けなくても、製法と家庭ごとの幅を見るだけで、この粉の奥行きは十分に伝わります。

赤い粉と挽いた香辛料をボウルで混ぜたベルベレ
配合が変われば、同じ赤い粉でも香りが変わります

配合の幅を象徴する香辛料が、コラリマです。エチオピアンカルダモンとも呼ばれ、ベルベレの配合に使われます。日本では、グリーンカルダモンで香りを補うレシピもありますが、グリーンカルダモンはコラリマと同じ原料ではなく、香りも別です。コラリマ、ルー、ニゲラなどを使う配合もありますが、初回から全部を揃える必要はありません。同じ名前でも香りは一つではないので、手に入る香辛料から始めて構いません。

日本で揃えるなら、赤い粉と少量の粒から

フェヌグリークなどの粒と赤い粉を小皿に並べた材料
フェヌグリークは少量を計量して使います

最初の買い出しで用意したいのは、辛くないパプリカパウダー、韓国唐辛子、フェヌグリーク、カルダモンです。クローブ、シナモン、黒こしょう、しょうが粉は、手持ちの瓶を使えます。フェヌグリークはほろ苦い香りを加えてくれます。省くと香りは変わりますが、配合は作れます。少量だけ揃えましょう。粉だけで作るなら粉砕道具は要りません。粒から挽くときだけ、すり鉢か、乾燥香辛料を粉砕できるミルを用意してください。

赤い色の土台になるパプリカパウダー
辛くないタイプを選び、色と辛味を別々に調整します
材料・選択肢 選ぶときに見る表示 味への影響
パプリカパウダー 辛くないタイプ。スモークの有無 色と穏やかな香り。スモーク入りでは燻製香が加わる
韓国唐辛子 粉・粗挽きの別と辛さの表示 赤い色と辛味。銘柄差があり、一律の辛さにはならない
フェヌグリーク シードかパウダーか ほろ苦さ。粒なら乾煎りと粉砕が必要
カルダモン 粉、種、さや付きホールの別 香りを補う。さや付きなら種を取り出す
完成したベルベレ 原材料、食塩の有無、辛さの案内、賞味期限 配合と辛さが異なる。料理の塩と投入量を調整する

完成したミックスを買う道もあります。自家配合は辛味を個別に減らせる反面、完成ミックスなら複数の香辛料を計量して挽く手間がありません。商品によって配合が違うので、原材料、辛さ、食塩の有無を表示で確かめてください。完成品は食塩と辛さを確認しておくと、料理側の塩加減を合わせやすくなります。量は作る料理の頻度に合わせ、最初から業務用の袋や保存瓶を買い足す必要はありません。

赤茶色のベルベレスパイスミックス
完成ミックスを使う場合も、最初は少量を料理へ加えます
注意

アレルギーのある方は、市販のミックスも、代用に使うカレー粉も、原材料とアレルギー表示を確認してください。香辛料は人によってアレルギーの原因になることがあります。唐辛子の辛さは製品によって差があります。辛いものが苦手な方はカイエンを省き、料理へ加える量も減らしましょう。


カレー粉で代えると、どこが変わる?

ボウルのベルベレを保存瓶へ移している手元
乾燥粉は瓶へ。油や香味野菜は料理に使う分へ混ぜます

カレー粉やガラムマサラも複数の香辛料を合わせたものですが、ベルベレとは配合が違います。カレー粉だけでは、赤い色も辛味も置き換えられません。パプリカと少量の唐辛子を土台にして、カレー粉を少量加えるのが家庭向けの応急案です。ガラムマサラは甘い香辛料の香りを補えますが、製品によって配合が異なります。代用で香りは変わることを承知のうえで使ってください。

足りないもの・状況 家庭向けの応急案 残る違い
ベルベレを持っていない パプリカ大さじ2+カレー粉小さじ1+カイエン小さじ1/4から カレー粉の配合が前に出る。家庭向けの赤いミックスで、同じ風味ではない
フェヌグリークがない 省略する。カレー粉を使うなら基本配合全量に小さじ1/2だけ フェヌグリーク単体の代用ではなく、別の香辛料も加わる
コラリマがない 材料表どおりグリーンカルダモンを使う 地域の香りを完全には再現しない
唐辛子が強く辛い 基本配合の韓国唐辛子を大さじ1へ減らし、パプリカを大さじ1増やす 色を残して辛味を減らす家庭向け調整
既製のベルベレが辛い 使う分だけ別器へ取り、パプリカを少量ずつ混ぜる 他の香辛料も薄まる。全瓶を一度に調整しない

七味や山椒を、最後の逃げ道にするのはおすすめしません。七味にはごまや陳皮などが入る配合があり、赤い唐辛子だけの風味ではありませんし、商品によって原材料も違います。山椒はカルダモンと同じ香辛料ではなく、置き換えれば別の風味になります。すべてが揃わない日は、粉の応急配合を炒め物や焼き野菜に使い、次に作るときに不足している材料だけを足してください。足りない材料だけ補うほうが、結局は近い香りに届きます。

コツ

辛味の調整は、1回分を別の器に取り分けて行います。唐辛子を増やす場合も少量ずつです。元の配合、あとから足したパプリカの量、料理に使った量をメモしておけば、次回の調整に役立ちます。

赤い粉を、肉と豆の鍋へ

肉料理に使う前のベルベレをボウルで混ぜた状態
肉や豆の料理へ使う前に、粉の配合を均一にします

下の表は、この配合の開始目安です。市販品や別の配合には、そのまま当てはめないでください。初回は少量から入れて、加熱してから味見をします。足すときは小さじ1/2ずつ、料理へ均一に混ぜて再加熱します。この配合には塩小さじ1/2が含まれているので、市販のミックスを使う場合も、食塩の有無を見て料理側で塩を調整してください。

使う料理・具材 この配合の開始目安 入れるところ・仕上がり
ドロワット(4人分) 大さじ1から。好みに合わせ大さじ2〜3へ 炒めた玉ねぎと油脂へなじませ、焦げそうなら水を足して煮込みへ進む
ティブス(肉400〜600g) 小さじ2から。好みに合わせ大さじ1へ 肉に薄く絡めるか、水分のある玉ねぎやトマトと合わせる
ミスルワット(4人分) 大さじ1から。好みに合わせ大さじ1.5へ 玉ねぎに混ぜてからレンズ豆と水を加える
焼き野菜(400g) 小さじ1 油大さじ1と混ぜて薄く絡める。黒く焦がさない
鶏肉の下味(400g) 小さじ1 油大さじ1と混ぜて調理直前に絡める
トマトスープ(600ml) 小さじ1/2 少量を溶かして煮る。辛味を確認して足す
白ごはん(炊いたもの400g) 小さじ1/2 炒めごはんに混ぜる家庭向けアレンジ
赤レンズ豆の煮込みに使うベルベレをボウルで混ぜた状態
豆料理に使う場合も、粉は少なめから加えます

肉を使わずに試すなら、赤レンズ豆の煮込みです。ベルベレの代表的な使い道のひとつで、ミスルワットは赤レンズ豆と玉ねぎを煮込む料理です。玉ねぎと水分になじませる使い方なら、粉の香りが鍋全体へ広がります。豆が辛味成分を吸って消してくれるわけではありません。表の開始量はこの配合のためのもので、ほかの配合のベルベレを使うときは、その配合の辛さを見て量を調整してください。

赤レンズ豆のミスルワットの作り方

時間をかけたい日は、鶏の煮込みのドロワットです。玉ねぎのソースに鶏を煮込む料理なので、ベルベレだけを強火で焼きつけず、玉ねぎと油脂になじませてから煮ます。ティブスのような肉の料理では、少量を薄くまとわせる程度にとどめ、乾いた粉だけを熱い鍋底へ落とさないでください。香りの弱い粉に頼って大量に足すと、辛さや苦み、塩分まで増えてしまいます。にんにくやしょうがなどは、料理の側で組み合わせるほうがうまくいきます。

玉ねぎから作るドロワット

辛い、苦い、粉っぽいときの戻し方

赤いベルベレをボウルから保存瓶へ移す手元
鍋へ使う前に取り分ければ、全瓶の味を変えずに調整できます

混ぜた粉が辛すぎるときと、できあがった料理が辛すぎるときでは、やることが違います。粉と鍋で対処を分けるのが基本です。粉なら別の器へ取り、パプリカを加えて薄めます。そのぶん、カルダモンなどの香りも薄まります。料理の場合は、スパイスを入れていない同じ具材やソースを足して薄めます。水だけで薄めると、濃度まで変わってしまいます。

状態 考えられる原因 対処
粉が辛すぎる 唐辛子の種類や投入量 使う分だけ別器へ取り、パプリカを少量ずつ加える
鍋全体が辛い 最初の投入量が多い スパイスなしの具材・ソースで薄める。豆や乳製品を添えるだけで辛味が除去されるとは考えない
焦げ臭く、黒い粒がある 乾煎りの火が強い、加熱しすぎ 焦げた粒は混ぜない。作り直す
焦げていないのに苦い フェヌグリークやクローブの増量 元の配合へ戻す。全瓶へ他の香辛料を足し続けない
粗い粒が口に残る 粉砕不足 粉の段階なら再び挽く。次回は粒を細かくしてから混ぜる
料理が粉っぽい 水分不足、粉の量が多い、混ざり不足 少量の水分を加えて混ぜ、弱火で煮る。表の開始量へ戻す
色は赤いが香りが弱い 香辛料の保管状態、長期使用 香りの弱い材料を見直す。唐辛子やクローブだけを増量しない

乾煎りは、同じ2〜3分でも鍋の厚さや火力で仕上がりが変わります。黒い変色や焦げ臭は、終わりの目安ではなく、すでに行きすぎたサインです。焦げた粒は混ぜないで、作り直してください。パプリカや唐辛子の粉は粒より焦げやすいので、単独で乾煎りしてはいけません。出てしまった苦みを、砂糖やもっと強い香りで隠すことも勧めません。

保存は、乾いた粉と生のペーストを分ける

ボウルから赤いベルベレを移しているガラス瓶
完全に乾いた瓶へ移し、ふたをして保管します

乾燥した粉は、密閉して光と熱と湿気を避けます。鍋の湯気の上で瓶を直接振るのは避け、乾いたスプーンで取り分けてください。乾燥配合は、冷暗所で密閉して保存し、香りを楽しむ目安は3か月以内です。材料の表示と保存条件を優先し、少量ずつ仕込みましょう。香りの目安と安全期限は別のものです。

完成したベルベレをスプーンで乾いた瓶へ移す手元
乾燥粉の保管と、調理済みの料理の保存は別に考えます

密閉したガラス瓶に入れて冷蔵保存する方法があります。暖かく湿った場所しかない場合は、小分けにして密閉し、取り出すときの湿気や結露を避けてください。乾いたスプーンで取り分けることが、ここでも大切です。香りの劣化と、湿気や異物の混入は別の話で、湿気で固まった粉は、崩しても安全ではありません。また、調理済みの肉や豆の料理に、乾燥粉の3か月という目安を当てはめてはいけません。

注意

生にんにくと油を混ぜたものは、常温ではボツリヌス症のリスクがあります。生にんにくの油漬けは、4.4℃以下で冷蔵し、4日以内を目安にします。長く置くなら冷凍します。家庭では、保存瓶に入れるのは乾燥粉だけにして、油、生しょうが、生にんにくは、料理に使う分にその都度混ぜてください。生にんにくと油を常温保存しないでください。

よくある質問

赤い粉と粒の香辛料を小皿に並べたベルベレの材料
粉か粒か、何を代えるかで必要な工程が変わります

ベルベレはカレー粉で代用できますか?

手元のカレー粉なら、パプリカ大さじ2、カレー粉小さじ1、カイエン小さじ1/4からの家庭向け案があります。赤い色と辛さは別に補い、カレー粉の種類によって味が変わるので、ベルベレと同じ香りにはなりません。カレー粉だけでは同じ味にならないため、足し続けて再現しようとせず、次回はフェヌグリークとカルダモンを用意してみてください。

フェヌグリークなしでも作れますか?

省略しても作れますが、ほろ苦い香りは変わります。香りを補うなら、カレー粉小さじ1/2を応急案として使ってください。初回は他の香辛料を増やしすぎず、材料表の量で作りましょう。

ホールを揃えず、粉だけでもよいですか?

すでに粉を持っているなら、買い直さずに作れます。材料表にある粉への置き換え量を使い、乾煎りと粉砕を省いて、よく混ぜて乾いた瓶へ移します。粒を煎って挽く場合は、冷ます手間と道具が要ります。粉だけでも作れるので、初回の手間は粉のほうが少なくて済みます。

辛すぎる市販品はどう使いますか?

まず原材料と食塩の有無を確かめ、この自家配合と同じ使用量を前提にしないでください。使う分だけパプリカで薄める、料理への投入量を減らす、加熱後に味見して足す、といった方法があります。すでに料理へ入れてしまった場合は、別の香辛料では辛さを取り除けません。スパイスなしの同じ具材やソースで薄めましょう。

小さな瓶から、インジェラを囲む食卓へ

完成した赤茶色のベルベレを瓶へ詰める手元
一仕込みの粉を、次の肉や豆の料理へ使います

粉を仕込んだら、最初は赤レンズ豆のミスルワットがおすすめです。鶏の煮込みに時間を取れる日は、ドロワットへ。白ごはんに添える家庭向けの食べ方もできますし、現地の発酵パンを作りたい日は、インジェラへ進んでみてください。一つの煮込みから始めると、粉の量と料理の関係がつかみやすくなります。辛さを増やすことが完成ではありません。作った粉の量と使った量を記録して、自分の台所で再び作れる配合にしていきましょう。

煮込みに添えるインジェラの作り方

パプリカと唐辛子に、少量のフェヌグリークとカルダモン、甘い香辛料を組み合わせた、家庭向けの配合です。粉は乾いた瓶へ、香味野菜と油脂は料理の鍋へ。香味野菜と油脂は料理の鍋へ分けておけば、瓶の粉は長く使えます。小瓶を放置してしまうより、使う料理を決めて少量ずつ作るのが、赤い香りをいちばんおいしく味わう道です。

主な参考リンク

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