エチオピアのティブス。角切りの牛肉と野菜がスパイシーに炒められ、インジェラの上に盛られている
🔪下準備20分
🔥調理20分
🍽️分量4
🌍料理エチオピア料理
アフリカレシピ

ティブスの作り方|エチオピアの香味炒め

33分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 肉にスパイスをなじませる(15分)
STEP 11 / 4

肉にスパイスをなじませる(15分)

牛もも肉500gを2cm角に切り、ベルベレスパイス大さじ1、塩小さじ1/2、黒こしょう小さじ1/4をまぶします。表面全体が赤く均一に染まるまで揉み込み、15分置いて常温に近づけると、焼いた時に中心までむらなく火が入ります。

手順2: 肉を強火で焼き付ける
STEP 22 / 4

肉を強火で焼き付ける

大きなスキレットにニテル・キベ大さじ3を強火で熱し、肉を入れたら2〜3分動かさず表面を焼きます。濃い焼き色がついたら返して1〜2分焼き、一度取り出します。一度に入れすぎると鍋温度が下がるため、肉が重なる時は2回に分けます。

手順3: 野菜を手早く炒める(6〜7分)
STEP 33 / 4

野菜を手早く炒める(6〜7分)

同じ鍋に玉ねぎのくし切りを入れ、中火で3〜4分炒めます。にんにくと生姜を加えて1分、ハラペーニョとパプリカを加えて2分炒めます。玉ねぎの縁が透明になり、パプリカの中心にシャキシャキ感が残るくらいで止めます。

手順4: トマトと香草で仕上げる(2分)
STEP 44 / 4

トマトと香草で仕上げる(2分)

肉を鍋に戻し、トマトのくし切り2個分を加えて1〜2分炒めます。トマトの角が少し崩れ、果汁とバターが乳化して肉に絡んだらローズマリー2枝を加え、火を止めます。加熱しすぎるとソース状になるので、野菜のつやと肉の焼き色が残る状態で塩を調整します。

---

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
1品目

材料 分量 代替・備考
牛もも肉(または牛サーロイン) 500g 角切り(2cm角)。羊肉やの鶏もも肉でも可
7品目

野菜

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 2個(くし切り)
パプリカ(赤) 1個(2cm角) ピーマン2個で代用可
パプリカ(緑) 1個(2cm角)
ハラペーニョ 2本(薄切り) ティブスの辛味の核。獅子唐6本で代用可
トマト 2個(くし切り)
にんにく 4片(みじん切り)
生姜 1片(みじん切り) 約10g
5品目

調味料

材料 分量 代替・備考
ベルベレスパイス 大さじ1〜2 エチオピア料理の核。自作レシピは下記参照
ニテル・キベ(スパイスバター) 大さじ3 無塩バター大さじ3で代用可
ローズマリー(生) 2枝 エチオピアではコソレット(koseret)を使う
小さじ1
黒こしょう 小さじ1/2
ベルベレスパイスの自作レシピ

エチオピア料理に不可欠なベルベレ(Berbere / ብርብር)は、以下の配合で自作できます。まずベースとなる辛味と色味のスパイスを用意します。

  • 唐辛子パウダー: 大さじ3
  • パプリカパウダー: 大さじ1
  • フェヌグリーク: 小さじ1/2
  • コリアンダーパウダー: 小さじ1
  • カルダモン: 小さじ1/2

続いて、香りと深みを加えるスパイスを加えます。

  • クミン: 小さじ1/2
  • 黒こしょう: 小さじ1/2
  • オールスパイス: 小さじ1/4
  • シナモン: 小さじ1/4
  • クローブ: 小さじ1/8

全てをフライパンで弱火1分乾煎りし、冷ましてから瓶に保存します。密閉容器で3ヶ月保存可能です。カルディやAmazonでは完成品のベルベレスパイスも購入可能(600〜1,000円/瓶)。

ニテル・キベ(スパイスバター)とは

エチオピア料理では普通のバターではなく、ニテル・キベ(Niter Kibbeh)と呼ばれるスパイス入り澄ましバターを使います。バターにターメリック、カルダモン、フェヌグリーク、生姜などを加えて弱火でゆっくり溶かし、固形物を漉して作ります。作り方は簡単ですが時間がかかるため、日常的には無塩バターで十分代用可能です。ギー(インド料理のスパイスバター)とも非常に似た存在です。

0 / 0
Shopping

この料理の買い出し

買い出しガイド

この料理に使う食材・道具


掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
95
kcal
8.5g
タンパク質
5.0g
脂質
3.0g
炭水化物
0.8g
食物繊維
163mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(4人分)

材料 分量 代替・備考
牛もも肉(または牛サーロイン) 500 g 角切り(2cm角)。羊肉やの鶏もも肉でも可

野菜

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 2 個(くし切り)
パプリカ(赤) 1 個(2cm角) ピーマン2 個で代用可
パプリカ(緑) 1 個(2cm角)
ハラペーニョ 2 本(薄切り) ティブスの辛味の核。獅子唐6 本で代用可
トマト 2 個(くし切り)
にんにく 4 片(みじん切り)
生姜 1 片(みじん切り) 約10 g

調味料

材料 分量 代替・備考
ベルベレスパイス 大さじ1〜2 エチオピア料理の核。自作レシピは下記参照
ニテル・キベ(スパイスバター) 大さじ3 無塩バター大さじ3で代用可
ローズマリー(生) 2枝 エチオピアではコソレット(koseret)を使う
小さじ1
黒こしょう 小さじ1/2
ベルベレスパイスの自作レシピ

エチオピア料理に不可欠なベルベレ(Berbere / ብርብር)は、以下の配合で自作できます。まずベースとなる辛味と色味のスパイスを用意します。

  • 唐辛子パウダー: 大さじ3
  • パプリカパウダー: 大さじ1
  • フェヌグリーク: 小さじ1/2
  • コリアンダーパウダー: 小さじ1
  • カルダモン: 小さじ1/2

続いて、香りと深みを加えるスパイスを加えます。

  • クミン: 小さじ1/2
  • 黒こしょう: 小さじ1/2
  • オールスパイス: 小さじ1/4
  • シナモン: 小さじ1/4
  • クローブ: 小さじ1/8

全てをフライパンで弱火1分乾煎りし、冷ましてから瓶に保存します。密閉容器で3ヶ月保存可能です。カルディやAmazonでは完成品のベルベレスパイスも購入可能(600〜1,000円/瓶)。

ニテル・キベ(スパイスバター)とは

エチオピア料理では普通のバターではなく、ニテル・キベ(Niter Kibbeh)と呼ばれるスパイス入り澄ましバターを使います。バターにターメリック、カルダモン、フェヌグリーク、生姜などを加えて弱火でゆっくり溶かし、固形物を漉して作ります。作り方は簡単ですが時間がかかるため、日常的には無塩バターで十分代用可能です。ギー(インド料理のスパイスバター)とも非常に似た存在です。

エチオピアの食卓を彩る「炒め物の王」

エチオピアの首都アディスアベバ。夜の繁華街ピアッサ地区で、レストランの鋳鉄鍋から立ち上る煙と肉の焼ける香ばしい匂いに引き寄せられます。客の前に運ばれる土鍋の中では、角切りの牛肉と色とりどりの野菜がまだジュージューと音を立てている——それがティブス(Tibs / ጥብስ)です。

ティブスは、角切りまたは薄切りの肉(牛肉・羊肉・山羊肉)を、玉ねぎ、パプリカ、ハラペーニョ、トマト、にんにく、生姜と共に高温で手早く炒めるエチオピアの伝統料理です。ドロワット(Doro Wot)がじっくり煮込むシチュー料理であるのに対し、ティブスは高温短時間で仕上げる「炒め物」で、中華の炒め物に近いダイナミックな調理法が特徴です。

エチオピアではインジェラ(発酵クレープ状のパン)の上にティブスを乗せ、インジェラで包んで手で食べるのが一般的です。ティブスはエチオピアのレストランメニューで最も注文率が高い料理のひとつであり、「客人をもてなす料理」としても定番で、家にゲストを招く際にはティブスが出される確率が非常に高いのです。

ティブスとは

ゲエズ語(古代エチオピア語)の「ጥብስ(tibs)」は「炒める・焼く」を意味する動詞に由来。肉を高温で手早く炒める調理法そのものを指す言葉でもあり、使う肉や切り方、辛さによって様々なバリエーションがある。エチオピアの「ワット(Wot / シチュー系料理)」と並ぶ二大調理カテゴリのひとつ。


この料理の歴史 — エチオピアの「もてなし」の象徴

エチオピアのインジェラ
エチオピアの主食インジェラ。発酵テフ粉のクレープで、ティブスやワットの「皿」として機能する

ティブスの歴史は、エチオピアの社会構造と祝祭文化に深く根ざしています。

エチオピアはアフリカ大陸で唯一ヨーロッパの植民地支配を受けなかった国(イタリアの短期占領を除く)であり、食文化は3,000年以上にわたって独自の進化を遂げてきました。ティブスはその中でも「ハレの日の料理」として特別な位置を占めています。

伝統的にエチオピアでは、ゲストを迎える際に牛や羊を屠って新鮮な肉でティブスを作るのが最高のもてなしとされてきました。肉の鮮度がそのまま味に直結するティブスは、「この肉はあなたのために今日屠ったものです」という無言のメッセージでもあるのです。この文化は現在も田舎の村で生き続けており、結婚式や洗礼式、イースターなどの祝祭日にはティブスが大量に作られます。

エチオピアの食文化を理解するには、「ワット」と「ティブス」の二大カテゴリを知る必要があります。「ワット(Wot / ወጥ)」はじっくり煮込むシチュー系の料理で、ドロワットがその代表格です。一方「ティブス(Tibs / ጥብስ)」は高温で手早く炒める料理群で、両者はインジェラの上で共存します。

ティブスが「炒め物」であることは、中国料理との共通点を示唆しています。実際、ティブスの「強火+短時間+大きな鍋」という調理法は中華鍋の炒め物と驚くほど似ており、一部の食文化研究者は古代の交易路(紅海ルート)を通じた東アジアとの文化交流の可能性を指摘しています。

エチオピア正教では年間約200日が断食日(肉・乳製品禁止)に指定されており、ティブスは断食明けの食事として特に待ち望まれます。断食中は「イェツォム・ティブス(Yetsom Tibs / 断食ティブス)」として、肉の代わりにきのこやアボカドを使ったベジタリアン版が食べられます。


調理のコツ — 完璧なティブスを作る4つの技術

ベルベレスパイスミックス
ベルベレスパイス。唐辛子ベースの複合スパイスで、エチオピア料理の風味の根幹を成す

1. 肉は「室温に戻す」が鉄則

冷蔵庫から出したばかりの冷たい肉を強火のフライパンに入れると、鍋の温度が急激に下がって蒸し焼き状態になり、焼き色がつかずに水分が出てしまいます。調理の30分前に冷蔵庫から出して室温に戻すだけで、焼き上がりが劇的に変わります。レンダンのように長時間煮込む料理とは真逆のアプローチで、ティブスは「最初の2分」で勝負が決まります。

2. 鍋は「煙が出るまで」熱する

ティブスを美味しく作る最大のポイントは鍋の温度です。バターを入れた時にジュワッと泡立ち、わずかに煙が出始めるくらい(約200度)が理想で、この温度で肉を入れると表面が一瞬で焼き固まり、肉汁が中に閉じ込められます。温度が低いと肉から水分が流れ出し、「茹でた肉の炒め物」になってしまうので注意してください。

3. 野菜は「逆順」で入れる

ティブスの野菜は火の通りにくいものから順に入れていくのが基本で、具体的には玉ねぎ → にんにく・生姜 → ハラペーニョ・パプリカ → トマトの順番になります。トマトは最後に入れ、形が崩れない程度にさっと炒めるだけにすることで、ティブスのフレッシュ感が保たれます。ナシゴレンの具材投入順序と同じ考え方です。

4. ローズマリーは「最後の10秒」

仕上げにローズマリーを加えるタイミングが重要で、早く入れすぎると苦味が出てしまいます。火を止める直前の10秒間だけ鍋に入れ、余熱で香りを立たせてからすぐに取り出すのが正解です。エチオピアではローズマリーの代わりにコソレット(Koseret)というエチオピア固有のハーブを使いますが、日本では入手困難なため、ローズマリーが最も近い代替品です。

インジェラなしでティブスを楽しむ方法

インジェラ(エチオピアの発酵クレープ)が手に入らない場合、以下で代用できます。

  • ナン: 最も食感が近い。インド食品店やスーパーの冷凍コーナーで入手可能
  • トルティーヤ: 薄くて柔らかく、包みやすい
  • 白米: ティブスをおかずとして白米と食べるのも十分美味しい
  • そば粉のガレット: インジェラのテフ粉に似た穀物の風味がある

インジェラの自作レシピは別記事で詳しく解説しています。


ティブスのバリエーション — エチオピアの炒め物の世界

エチオピアではティブスは単一の料理ではなく、肉の種類・切り方・辛さ・調理法によって多数のバリエーションが存在します。

名称 特徴 主な材料
デレク・ティブス(Derek Tibs) 乾燥仕上げ。水分を完全に飛ばしてカリカリに 牛肉+玉ねぎ+ハラペーニョ
レブレブ・ティブス(Lebleb Tibs) ウェット仕上げ。ソースを残して汁気あり 牛肉+トマト+パプリカ
アウェーゼ・ティブス(Awaze Tibs) アワゼ(辛味ペースト)をソースに使った激辛版 牛肉+アワゼ
イェベグ・ティブス(Yebeg Tibs) 羊肉版。山岳地帯で特に人気 羊肉+玉ねぎ+ローズマリー
イェツォム・ティブス(Yetsom Tibs) 断食用ベジタリアン版 きのこ+野菜
シガ・ティブス(Siga Tibs) 牛肉の最もスタンダードな版 牛肉+基本の野菜

今回紹介したレシピは「シガ・ティブス」と「レブレブ・ティブス」の中間で、日本の家庭で最も再現しやすいバージョンです。

エチオピアの食事風景。大きな皿にインジェラとティブスなど複数のおかずが盛られている
エチオピアの伝統的な食事スタイル。大きなインジェラの上にティブスやワットが並び、手で包んで食べる

食材の入手ガイド — ティブスの材料を日本で揃える

ティブスの材料のうち、日本のスーパーで入手困難なのはベルベレスパイスとハラペーニョ程度で、他は全て一般的なスーパーで揃います。

主要材料の入手先

材料 入手先 価格目安
牛もも肉 スーパー 400〜600円/300g
ハラペーニョ カルディ・成城石井(瓶詰め) 300〜500円/瓶
ベルベレスパイス Amazon・ハラール食品店 600〜1,000円/瓶
ローズマリー(生) スーパーのハーブコーナー 100〜200円/パック
無塩バター スーパー 300〜500円/200g
ハラペーニョの代用

生のハラペーニョは日本のスーパーでは見つかりにくい食材ですが、カルディや成城石井でピクルス漬けのハラペーニョ(スライス)が常時販売されています。ピクルスの酸味が加わりますが、ティブスの味わいには十分フィットします。生のハラペーニョが見つからない場合は、獅子唐(ししとう)6本と鷹の爪1本の組み合わせで辛味と青い風味を代用できます。


アレンジ・バリエーション

鶏肉版(ドロ・ティブス)

牛肉の代わりに鶏もも肉500gを使い、同じ工程で作ります。鶏肉は薄めにスライスして火の通りを早くし、ベルベレスパイスの量を大さじ1に抑えると、あっさりしたティブスに仕上がります。鶏肉版はエチオピアでも一般的で、アドボのフィリピン流鶏料理とはスパイス使いが全く異なりますが、「鶏肉を香味野菜で炒める」という基本構造に共通点があります。

きのこティブス(断食版)

エチオピア正教の断食日用に、肉の代わりにしいたけ・まいたけ・エリンギを合計300g使います。きのこは大きめに切って歯ごたえを残し、バターの代わりにオリーブオイルを使ってヴィーガン仕様にできます。きのこの旨味がベルベレスパイスと見事に調和し、肉なしとは思えない満足感があります。

日本の食材アレンジ

ベルベレスパイスの代わりに一味唐辛子大さじ1+カレー粉小さじ1+花椒小さじ1/4を使うと、和のスパイス感を加えたティブスが作れます。パプリカの代わりにピーマンとナス、ハラペーニョの代わりに万願寺唐辛子を使えば、日本の食材だけで完成します。


よくある質問

Q1. ドロワットとティブスの違いは?

調理法が根本的に異なります。ドロワットは玉ねぎをじっくり30分以上炒めてから、スパイスと水を加えて長時間煮込む「シチュー」です。ティブスは強火で手早く炒める「炒め物」で、調理時間は20分程度と短く仕上がりもあっさりしています。どちらもインジェラと共に食べますが、食感も味わいも全く異なる料理です。

Q2. ベルベレスパイスなしでも作れる?

作れますが、エチオピア料理の風味は出ません。代替として最も近いのはカイエンペッパー大さじ1+クミン小さじ1/2+パプリカパウダー小さじ1+オールスパイス小さじ1/4の組み合わせです。七味唐辛子でも方向性は合いますが、仕上がりはかなり和風寄りになります。

Q3. 冷蔵保存できる?

翌日までなら冷蔵保存可能ですが、野菜から水分が出て食感が落ちます。再加熱は強火で手早く行い、シャキシャキ感をなるべく取り戻してください。冷凍保存は野菜の食感が大きく損なわれるため推奨しません。

Q4. フライパンの種類は重要?

非常に重要です。テフロンのフライパンでは十分な焼き色がつかないため、鉄のスキレットやカーボンスチールのフライパンを推奨します。エチオピアのレストランでは鋳鉄の小鍋でティブスを作り、そのまま客に提供するスタイルが一般的です。チャクチョウカと同じく、鋳鉄は「作ってそのまま出す」料理に最適です。

Q5. 辛くない版は作れる?

ベルベレスパイスの量を小さじ1〜2に減らし、ハラペーニョを省略(またはピーマンに置き換え)すれば、辛味の少ないマイルド版が作れます。子供にも食べやすくなるため、エチオピアの家庭でも子供用はベルベレを控えめにする場合が多いです。


関連記事 — エチオピア・アフリカの食卓

同じエチオピアの料理: ドロワットはエチオピアの辛味チキンシチューで、ティブスとは「炒め vs 煮込み」の対照的な存在。インジェラはエチオピアの発酵クレープで、ティブスの「皿」として機能します。エチオピア料理入門ではエチオピア食文化の全体像を解説しています。

アフリカの肉料理: ジャークチキンはジャマイカのスパイシーなグリル鶏で、「スパイスと肉」の組み合わせという点でティブスと共通点があります。ンドレはカメルーンの苦菜シチューで、アフリカの多様な肉料理の世界を垣間見られます。

世界の炒め物: ナシゴレンはインドネシアの炒め飯、ガパオはタイのバジル炒めで、「強火+手早く+スパイス」の炒め物文化がアジアとアフリカに共通していることが分かります。


まとめ — 「強火で手早く」が生む爆発的な旨味

ティブスは、エチオピアの食文化が3,000年かけて磨き上げた「炒め物の最高傑作」です。

角切りの肉をベルベレスパイスで赤く染め、煙が立つほど熱したスキレットで一気に焼き付ける。玉ねぎ、パプリカ、ハラペーニョが加わり、最後にトマトとローズマリーの香りを纏わせる。所要時間はわずか20分。しかしその20分で、スーパーの牛もも肉は「アディスアベバのレストランの一皿」に変わります。

ベルベレスパイスさえ用意すれば(自作も簡単です)、あとは日本のスーパーの食材だけで完璧なティブスが作れます。インジェラがなくても、白米やナンと一緒にぜひ試してみてください。スキレットから立ち上るスパイスの香りと、焼き色のついた肉の旨味に、エチオピアの「もてなしの心」を感じていただけたら幸いです。


参考文献

書籍・論文:

報告・記事:


アレルギー情報

ティブスには乳製品(バター / ニテル・キベ)が含まれます。乳製品アレルギーの方は、バターの代わりにオリーブオイルを使用してください(エチオピアの断食版と同じ)。ベルベレスパイスには唐辛子が大量に含まれるため、カプサイシンに敏感な方は量を控えてください。

ティブスの栄養成分(1食あたりの目安)
項目
エネルギー 380 kcal
タンパク質 34 g
脂質 20 g
炭水化物 12 g
食物繊維 3 g
塩分 1.6 g

高タンパク・低炭水化物で、パプリカのビタミンCとベルベレスパイスのカプサイシンによる代謝促進効果が期待できる。インジェラ(テフ粉)と合わせることで食物繊維と鉄分も補える。

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行ティブスの作り方|エチオピアの香味炒め
URL
https://sekaigohan.com/recipes/africa/ethiopia/tibs
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年4月7日
主な参考リンク
レシピ一覧に戻る