黄色いスパイスソースをかけた西スマトラのサテ・パダンとロントン風の米
🔪下準備30分
🔥調理1時間20分
🍽️分量4
🌍料理インドネシア料理
東南アジアレシピ

サテ・パダンの作り方|西スマトラの濃厚牛串

31分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 香味ペーストを作る
STEP 11 / 6

香味ペーストを作る

所要時間10分

紫玉ねぎ、にんにく、しょうが、ガランガル、赤唐辛子、ターメリック、コリアンダー、クミン、白こしょうをすり鉢かフードプロセッサーで粗いペーストにします。火は使いません。完全な液体にせず、玉ねぎの粒が少し残る程度で止めます。クミンシードを使う場合は、先に包丁の腹で軽くつぶすと香りが出やすくなります。

手順2: 牛肉を香味スープで煮る
STEP 22 / 6

牛肉を香味スープで煮る

所要時間60分

厚手の鍋に油大さじ2を入れ、弱めの中火で香味ペーストを5分炒めます。油が黄色くにじみ、玉ねぎの生っぽいにおいが消えたら、水1.2L、牛肉、塩、きび砂糖、レモングラス、こぶみかんの葉、ローリエ、タマリンドを入れます。中火で沸かし、泡が出たら弱火へ落とします。表面がふつふつ揺れる程度で50分煮て、竹串がすっと入るが崩れない硬さで止めます。

手順3: 肉を切って串に刺す
STEP 33 / 6

肉を切って串に刺す

所要時間12分

牛肉を鍋から取り出し、触れる温度まで10分ほど冷まします。煮汁はこして700mlを量り、ソース用に取っておきます。肉は2.5cm角に切り、1本の串に3〜4切れずつ刺します。煮崩れしやすい端の部分は串に刺さず、細かく刻んでソースの具に回しても構いません。火は使いません。

手順4: 串を焼いて香りを戻す
STEP 44 / 6

串を焼いて香りを戻す

所要時間8分

グリルパンまたはフライパンを中火で2分温め、薄く油をなじませます。串を並べ、片面2分ずつ焼きます。魚焼きグリルなら中火で片面3分、返して2分が目安です。肉はすでに火が通っているので、強火で長く焼く必要はありません。表面に軽い焼き色がつき、スパイスの香りが立ったら取り出します。

手順5: 米粉でソースをとろめる
STEP 55 / 6

米粉でソースをとろめる

所要時間8分

こした煮汁700mlを鍋に戻し、中火でふつふつするまで温めます。米粉40gを水100mlでよく溶き、鍋へ細く流し入れながら泡立て器で混ぜます。弱火へ落とし、木べらで鍋底をなでながら5〜6分煮ます。なめらかで白いだまがなく、粘度はポタージュより少し強いくらいが目安です。ソースがスプーンの背に薄く残り、落ちる時にゆっくり線を引けばよい状態です。濃すぎる時は湯大さじ2ずつ、薄い時は弱火で1分ずつ追加で煮ます。

手順6: ロントン風の米と盛る
STEP 66 / 6

ロントン風の米と盛る

所要時間5分

皿にロントン風の米、きゅうり、焼いた串を置きます。火は使いません。熱い黄色いソースを串と米の上からかけ、フライドオニオンを散らします。ライムは横に添え、辛さを足したい人だけサンバルを少量のせます。ソースは冷めると重くなるので、食卓へ出す直前にかけると、米と串へ自然に絡みます。

サテ・パダンの肉は、焼いて火を通すのではなく、煮た肉に香ばしさを戻すために焼きます。強火で焦がすと肉が硬くなるので、短時間で焼き色だけを作ります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

サテ・パダンの牛肉、米粉、スパイス、香味野菜、竹串を並べた台所
牛肉、米粉、ターメリック、コリアンダー、クミン、レモングラスを先に量ると作業が落ち着く

4人分で、短い串が16本前後できます。主菜にするなら4人分、ナシウドゥックや野菜料理と合わせるなら5〜6人でつまめる量です。牛肉は脂が少なすぎると硬く感じるので、すね肉だけでなく肩ロースや肩バラも候補に入れてください。

10品目

牛肉と煮汁

材料 分量 代替・備考
牛すね肉、肩ロース、肩バラかたまり 600g 牛タン、ハツ、胃袋は上級者向け。薄切り肉は不向き
1.2L 煮詰まったら湯を足す
小さじ1と1/2 煮汁と肉の下味
きび砂糖 小さじ1 角を丸める。甘くしない
サラダ油 大さじ2 香味ペーストを炒める
レモングラス 2本 根元10cmを叩く。乾燥なら小さじ2
こぶみかんの葉 3枚 冷凍で可。なければ省略
ローリエ 1枚 daun salam の代替
タマリンドペースト 小さじ1 なければレモン汁小さじ2を仕上げに
竹串 16〜20本 15cm前後。水へ30分浸す
9品目

香味ペースト

材料 分量 代替・備考
紫玉ねぎまたは玉ねぎ 120g 現地のシャロット代替
にんにく 4片 20g前後
しょうが 20g 皮を薄くむく
ガランガル 20g なければしょうが10gを追加。香りは変わる
赤唐辛子 1〜2本 辛さ控えめなら種を抜く
ターメリック 小さじ1と1/2 生なら20g。色と土っぽい香りの芯
コリアンダーパウダー 大さじ1 香りの土台。省略しない
クミンシード 小さじ1 軽くつぶす。粉なら小さじ3/4
白こしょう 小さじ1/2 黒こしょうでも可
10品目

黄色いソースと盛り付け

材料 分量 代替・備考
煮汁 700ml 足りなければ湯を足す
米粉 40g 上新粉でも可。片栗粉だけは避ける
100ml 米粉を溶く
小さじ1/4〜 最後に調整
きび砂糖 小さじ1/2 入れすぎない
固めに炊いたご飯 600g ロントン代わり。冷まして切る
きゅうり 1本 斜め薄切り
フライドオニオン 大さじ3 bawang goreng 代替
ライムまたはレモン 1個 くし形
サンバル 適量 辛さを卓上で足す
アレルギー情報

この料理には牛肉を使います。市販のフライドオニオン、サンバル、スパイスミックスには小麦、大豆、えび、ナッツが含まれる場合があります。原材料表示を確認し、アレルギーがある場合は安全な製品へ替えてください。

材料

ロントン風の米を簡単に用意する

固めに炊いた温かいご飯600gをラップにのせ、厚さ2cmほどの長方形に押し固めます。粗熱が取れたら冷蔵庫で30分ほど冷やし、2.5cm角に切ります。現地のロントンやクトゥパットとは別物ですが、黄色いソースを受け止める役割は十分に果たします。時間がなければ、白ご飯を小盛りにして横へ添えても構いません。


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📊 栄養情報(1人分)
130
kcal
8.5g
タンパク質
6.0g
脂質
10.3g
炭水化物
0.8g
食物繊維
363mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(4人分)|牛肉と黄色いソースを分けて考える

サテ・パダンの牛肉、米粉、スパイス、香味野菜、竹串を並べた台所
牛肉、米粉、ターメリック、コリアンダー、クミン、レモングラスを先に量ると作業が落ち着く

4人分で、短い串が16 本前後できます。主菜にするなら4人分、ナシウドゥックや野菜料理と合わせるなら5〜6人でつまめる量です。牛肉は脂が少なすぎると硬く感じるので、すね肉だけでなく肩ロースや肩バラも候補に入れてください。

牛肉と煮汁

材料 分量 代替・備考
牛すね肉、肩ロース、肩バラかたまり 600 g 牛タン、ハツ、胃袋は上級者向け。薄切り肉は不向き
1.2L 煮詰まったら湯を足す
小さじ1と1/2 煮汁と肉の下味
きび砂糖 小さじ1 角を丸める。甘くしない
サラダ油 大さじ2 香味ペーストを炒める
レモングラス 2 本 根元10cmを叩く。乾燥なら小さじ2
こぶみかんの葉 3 枚 冷凍で可。なければ省略
ローリエ 1 枚 daun salam の代替
タマリンドペースト 小さじ1 なければレモン汁小さじ2を仕上げに
竹串 16〜20 本 15cm前後。水へ30分浸す

香味ペースト

材料 分量 代替・備考
紫玉ねぎまたは玉ねぎ 120 g 現地のシャロット代替
にんにく 4 片 20 g前後
しょうが 20 g 皮を薄くむく
ガランガル 20 g なければしょうが10 gを追加。香りは変わる
赤唐辛子 1〜2 本 辛さ控えめなら種を抜く
ターメリック 小さじ1と1/2 生なら20 g。色と土っぽい香りの芯
コリアンダーパウダー 大さじ1 香りの土台。省略しない
クミンシード 小さじ1 軽くつぶす。粉なら小さじ3/4
白こしょう 小さじ1/2 黒こしょうでも可

黄色いソースと盛り付け

材料 分量 代替・備考
煮汁 700 ml 足りなければ湯を足す
米粉 40 g 上新粉でも可。片栗粉だけは避ける
100 ml 米粉を溶く
小さじ1/4〜 最後に調整
きび砂糖 小さじ1/2 入れすぎない
固めに炊いたご飯 600 g ロントン代わり。冷まして切る
きゅうり 1 本 斜め薄切り
フライドオニオン 大さじ3 bawang goreng 代替
ライムまたはレモン 1 個 くし形
サンバル 適量 辛さを卓上で足す
アレルギー情報

この料理には牛肉を使います。市販のフライドオニオン、サンバル、スパイスミックスには小麦、大豆、えび、ナッツが含まれる場合があります。原材料表示を確認し、アレルギーがある場合は安全な製品へ替えてください。

ロントン風の米を簡単に用意する

固めに炊いた温かいご飯600 gをラップにのせ、厚さ2cmほどの長方形に押し固めます。粗熱が取れたら冷蔵庫で30分ほど冷やし、2.5cm角に切ります。現地のロントンやクトゥパットとは別物ですが、黄色いソースを受け止める役割は十分に果たします。時間がなければ、白ご飯を小盛りにして横へ添えても構いません。


黄色いソースが串を覆う、西スマトラのサテ

焼き鳥のような串を想像して皿を見ると、サテ・パダンは少し驚きます。肉の輪郭が見えないほど、黄色いソースが上からどろりとかかっているからです。ピーナッツだれの甘いサテアヤムとは違い、ターメリック、コリアンダー、クミン、ガランガル、レモングラスの香りが先に立ちます。甘いというより、熱いスープの香りをまとった串焼きです。

サテ・パダン(Sate Padang)は、インドネシア西スマトラのミナンカバウ文化圏で親しまれる牛肉のサテです。牛肉や牛タン、内臓を香味スープでやわらかく煮てから串に刺し、香ばしく焼き、その煮汁を米粉でとろめたソースをかけます。串焼きなのに、先に煮る。焼き物なのに、最後はソースが主役。この二段構えが、ほかのサテと大きく違うところです。

日本の台所で作るなら、初回から牛タンや内臓をそろえる必要はありません。牛すね、肩ロース、肩バラのかたまり肉を使い、香味スープで煮てから小さく串に刺せば、家庭でもかなり近い皿になります。大事なのは、肉を焼くだけで終わらせず、煮汁の香りを米粉ソースへ戻すことです。

この記事では、パダン風の黄色いソースを軸に、日本のスーパーで買える牛かたまり肉で作る配合にします。現地の強い辛味は少し控え、卓上のサンバルで調整できる形にします。買い出しで迷いやすいスパイス、米粉ソースのだま、牛肉の硬さ、保存と温め直しまで整理します。

表記について

インドネシア語では sate Padang、英語圏では Padang satay とも書かれます。本記事では、日本語の読みやすさを優先して「サテ・パダン」と表記します。Padang は西スマトラ州の都市名で、料理名としては周辺地域のスタイルも含んで語られます。


背景|パダン、パリアマン、長い屋台のソース

黄色、赤み、茶色のソースを小鉢に分けたサテ・パダンの地域差
サテ・パダンは地域でソースの色と辛味が変わる。家庭ではまず黄色いパダン風を軸にすると作りやすい

インドネシアのサテは、ひとつの料理名でくくれないほど地域差があります。ジャワやマドゥラの甘いピーナッツだれ、バリの魚や鶏を巻きつけるサテ・リリット、山羊肉を甘い醤油で食べるサテ・カンビン。その中でサテ・パダンは、牛肉を煮たスープをソースに戻す点が目立ちます。

現地の紹介では、サテ・パダンはパダン、パリアマン、パダン・パンジャン周辺で色や辛味が変わる料理として説明されます。大まかに言えば、パダンは黄色寄り、パリアマンは赤みが強く辛め、パダン・パンジャンはやや茶色く濃い方向です。家庭で全部を再現しようとすると散らかるので、この記事では黄色いパダン風を基準にします。

方向性 ソースの印象 辛味 日本で作るなら
Padang ターメリックの黄色、米粉のとろみ 中辛 初回向き。肉とソースの輪郭が分かりやすい
Pariaman 赤唐辛子の色が前に出る 辛め 卓上サンバルで後から寄せる
Padang Panjang 褐色で濃いスパイス感 中辛から辛め 煮汁を少し濃く詰めると近づく

サテ・パダンを日本で作る時に迷うのは、牛肉の部位です。現地では牛タンや内臓もよく使われますが、家庭では下処理の手間とにおいの管理が難しい。初回は牛すねや肩ロースを煮て、串に刺せる硬さまで火を入れる方が安全です。焼くだけのサテと違い、煮る工程があるので、少し硬めの部位でも時間をかければ食べやすくなります。

米粉でとろみをつけるソースも、この料理の要です。片栗粉だけで作ると透明で中華あんのようになり、薄力粉だと重くなります。米粉はやわらかく濁り、スパイスの黄色を抱え込むので、サテ・パダンらしい屋台のソースに寄せやすい材料です。


買い出しで迷う材料|肉ではなく香りに投資する

牛肉、玉ねぎ、米粉は近所のスーパーで十分です。通販で見る価値があるのは、サテ・パダンの香りを決めるスパイスです。とくにターメリック、コリアンダー、クミンは、黄色いソースの骨格になります。レンダンソトアヤムにも回せるので、単発の買い物になりにくいのも利点です。

黄色い色だけならカレー粉でも出ますが、日本のカレー味へ寄りやすくなります。サテ・パダンでは、ターメリックを単独で使う方が、米粉ソースの土っぽさと屋台らしさを作りやすいです。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

クミンは粉でも作れますが、ホールを軽くつぶして入れると、煮汁の奥に香ばしさが残ります。油で弾けさせるインド料理とは違い、ここでは香味ペーストの一部として煮汁へ溶かします。

コリアンダーパウダーは、辛さではなく厚みを作るスパイスです。牛肉の煮汁に入れると、しょうがやガランガルの鋭さが丸くなり、米粉ソースが単調になりません。


日本の台所で本場に寄せる分岐表

サテ・パダンは材料の名前だけを見ると難しく感じますが、役割ごとに分けると判断しやすくなります。動かしにくいのは、牛肉を煮ること、黄色いスパイス、米粉のとろみです。動かしてよいのは、部位、辛さ、ロントンの作り方です。

迷うところ 現地寄せ 日本での現実解 判断
牛タン、内臓、牛肉 牛すね、肩ロース、肩バラ 初回はかたまり肉が扱いやすい
香り シャロット、ガランガル、ターメリックリーフ 玉ねぎ、しょうが追加、ローリエ 完全再現より煮汁の香りを濃くする
生ターメリック ターメリック粉 入れすぎると苦いので小さじ単位で
とろみ 米粉 上新粉でも可 片栗粉だけだと別の質感になる
辛味 赤唐辛子を多めに煮込む 唐辛子控えめ、サンバル別添え 家族で辛さを分けやすい
ロントン、クトゥパット 固めご飯を押し固める 初回は白ご飯でもよい
焼き 炭火 グリルパン、魚焼きグリル 短時間で香りを戻す

ガランガルがない場合、しょうがだけで完全な代替にはなりません。ガランガルはしょうがより柑橘と木のような香りがあり、煮汁の後味を軽くします。ただ、日本で最初に作るなら、ガランガルを探すより、レモングラスとこぶみかんの葉を少し足す方が買い出しの成功率は上がります。

米粉の代わりに片栗粉を使うと、透明なあんになり、サテ・パダンの鈍い黄色いソースから離れます。どうしても米粉がない時は、片栗粉小さじ2と薄力粉小さじ2を水で溶くより、上新粉を買う方が安定します。米粉は揚げ物の衣や米粉パンケーキにも回せるので、使い切りに困りにくい材料です。


失敗原因|肉が硬い、ソースがだまになる、味が薄い

薄いソースと適度にとろみのある黄色いソースを比べた様子
サテ・パダンのソースは、スプーンにゆっくり残る程度が扱いやすい
失敗 主な原因 直し方
肉が硬い 強く煮立てた、煮込み不足 弱火で20分追加。湯を足して煮汁を保つ
肉が崩れる 煮すぎ、熱いうちに切った 冷ましてから切る。崩れた肉はソースへ入れる
ソースがだまになる 米粉水を一気に入れた 別鍋へこし、弱火で混ぜ直す
ソースが薄い 煮汁が薄い、米粉が少ない 弱火で煮詰める。米粉小さじ2を水で溶いて追加
カレー味になる カレー粉を多く入れた ターメリック、コリアンダー、クミンで組む
香りが重い 酸味がない、油が多い 仕上げにライムを搾り、きゅうりを添える

米粉ソースは、沸騰した煮汁へ粉を直接入れるとすぐだまになります。必ず冷たい水でよく溶き、細く流し入れます。もしだまが残ったら、慌てて強火にしないでください。弱火を保ち、泡立て器で混ぜます。大きなだまが多い場合は、ざるでこしてから鍋へ戻す方が早いです。

味が薄い時は、塩だけで直そうとしない方がよいです。まず煮汁を少し煮詰め、香りを濃くします。それでも弱い場合は、ターメリックではなくコリアンダーとクミンを少量足します。ターメリックを増やすと色は濃くなりますが、土っぽさと苦味が出やすくなります。


食べ方・保存・作り置き

サテ・パダンの串、黄色いソース、ロントン風の米を別容器で保存する台所
保存は串、ソース、米を分ける。温め直しでソースを先に熱くすると食べやすい

サテ・パダンは、米と一緒に食べて完成します。串だけをつまむより、ロントン風の米や固めの白ご飯に黄色いソースを吸わせる方が満足感があります。横には、きゅうり、ライム、サンバル、軽い野菜を置くと、濃いソースが続いても重くなりません。

食卓へ出す時は、最初から全員分を辛くしない方がうまく回ります。皿の中心にロントン風の米と串を置き、黄色いソースをたっぷりかけます。辛味はサンバル、酸味はライム、軽さはきゅうりで別に調整します。サテ・パダンのソースは米粉で重さが出るので、口直しを皿の外へ置くより、同じ皿の端に少しずつ置いた方が、ひと口ごとに戻りやすくなります。

白ご飯で出す場合は、茶碗に盛るより平皿に薄く広げる方が合います。ソースがご飯の表面に絡み、串を外した肉も一緒にすくえます。子どもや辛さが苦手な人には、ソースを少なめにかけ、別の小鉢で追加できるようにすると食べ残しが減ります。大人向けには、食べる直前にライムを搾り、フライドオニオンを足すと、屋台の皿に近い香りが戻ります。

インドネシア献立として広げるなら、同じ牛肉でも濃厚なレンダンとは日を分ける方が食べやすいです。串焼き同士で比べるなら甘いピーナッツだれのサテアヤム、米料理ならココナッツの香りがやさしいナシウドゥック、辛味調整にはサンバル代用が自然につながります。

保存は、串、ソース、米、野菜を分けます。焼いた串は粗熱を取り、冷蔵で翌日まで。ソースは清潔な容器に入れ、冷蔵で2日が目安です。米粉ソースは冷えると固くなるため、温め直す時は鍋へ入れ、湯大さじ2〜3を足して弱火で混ぜます。電子レンジだけで温めると端だけ固まりやすいので、できれば鍋で戻してください。

冷凍するなら、焼く前の煮た肉だけが向いています。煮た肉を串に刺さず、小分けして冷凍し、2週間以内に使います。解凍は冷蔵庫で行い、当日に串へ刺して焼きます。米粉ソースは冷凍で分離しやすいので、煮汁だけ冷凍し、食べる日に米粉でとろみをつけ直す方がきれいです。


よくある質問

牛薄切り肉で作れますか?

おすすめしません。サテ・パダンは肉を煮てから串に刺す料理なので、薄切り肉では崩れやすく、串焼きらしい噛み応えが出ません。どうしても使う場合は、薄切り肉を煮ずに香味だれで下味をつけ、別料理として短時間で焼いてください。

牛タンや内臓を使う場合はどう変えますか?

牛タンは下ゆでして皮をむいたものを使うと扱いやすいです。内臓はにおいの下処理が必要なので、家庭では無理に使わない方が安定します。現地らしさよりも食べやすさを優先するなら、牛すねや肩ロースで十分です。

米粉がない場合、片栗粉で代用できますか?

少量ならとろみはつきますが、透明でぷるっとした質感になります。サテ・パダンらしい濁った黄色いソースにするなら、上新粉か米粉を使ってください。片栗粉を使う場合は、米粉の半量程度にして、あんかけのように固めすぎないことが大切です。

辛くないサテ・パダンは作れますか?

作れます。赤唐辛子を1本にし、種を抜いてください。辛さはサンバルを別皿にして、食べる人ごとに足すと分けやすいです。ただし唐辛子を完全に抜くと香りが丸くなりすぎるので、辛味が苦手でも少量は入れる方が味が締まります。

炭火がないと本場らしくなりませんか?

炭火の香りは魅力ですが、家庭では必須ではありません。サテ・パダンはソースの比重が大きい料理なので、グリルパンや魚焼きグリルで表面に焼き色をつければ十分です。室内で炭を使うのは危険なので、家庭では無理に再現しないでください。

作り置きするなら、どこまで前日にできますか?

牛肉を煮るところまで前日にできます。煮た肉と煮汁を分けて冷蔵し、当日に肉を切って串に刺し、焼いてから煮汁を米粉でとろめます。ソースまで作ると冷蔵で固くなりやすいので、食べる日に仕上げる方がきれいです。


まとめ|サテ・パダンは「焼き」より煮汁の料理

サテ・パダンは、串焼きという名前から想像するより、煮汁とソースの料理です。牛肉を香味スープで煮て、その香りを米粉でとろめたソースに戻す。最後に焼く工程は、火を通すためではなく、肉の表面へ香ばしさを足すためです。

初回は、牛すねか肩ロース、ターメリック、コリアンダー、クミン、米粉だけをきちんと押さえれば十分です。ガランガルやこぶみかんの葉は、手に入る範囲で足してください。黄色いソースが米と串に絡むと、ピーナッツだれのサテアヤムとはまったく違う、西スマトラの屋台らしい濃さが出ます。

インドネシア料理を続けて作るなら、同じ串料理のサテアヤムで甘いピーナッツだれとの違いを比べ、濃厚な牛肉料理へ進むならレンダンへ。米の横に置く野菜皿ならガドガドも合います。スパイスを一度そろえると、西スマトラからインドネシア各地の食卓へかなり広げられます。


参考にした情報

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行サテ・パダンの作り方|西スマトラの濃厚牛串
URL
https://sekaigohan.com/recipes/southeast-asia/indonesia/sate-padang
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年6月1日
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