焼きピーマンとトマト、白い塩味チーズ、卵を厚手のフライパンで合わせたブルガリアのミッシュマッシュ
🔪下準備20分
🔥調理25分
🍽️分量4
🌍料理ブルガリア料理
東欧・コーカサスレシピ

ミッシュマッシュの作り方|ブルガリアの卵料理

25分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 赤ピーマンを焼いて皮をむく
STEP 11 / 5

赤ピーマンを焼いて皮をむく

所要時間10分

赤ピーマンを縦半分に割って種を外し、魚焼きグリルまたは230度Cのオーブンで、皮が黒く膨らむまで8〜10分焼きます。熱いうちに耐熱容器へ入れてふたをし、5分蒸らしてから皮をむき、1.5cm幅に切ります。身まで黒く焦がさないのが目安です。

手順2: 野菜を切り、卵とチーズを分けておく
STEP 22 / 5

野菜を切り、卵とチーズを分けておく

所要時間8分

緑ピーマンは5mm幅、玉ねぎは5mm幅、トマトは1.5cm角に切ります。卵6個は溶きすぎず、白身の筋が少し残るなめらかさで止めます。フェタ200gは1cmほどの塊に崩し、パセリは粗く刻みます。具材ごとの切り方を先に決めておくと、野菜だけ先に煮崩れるのを防げます。

手順3: 玉ねぎとピーマンを炒める
STEP 33 / 5

玉ねぎとピーマンを炒める

所要時間8分

厚手のフライパンに油大さじ2を入れ、中火で玉ねぎを3分炒めます。透き通って縁が少し色づいたら、にんにく、緑ピーマン、焼いた赤ピーマンを加え、さらに5分。ピーマンがしなる一方で、皮の形がまだ残っている状態で次へ進みます。

手順4: トマトの水分を煮詰める
STEP 44 / 5

トマトの水分を煮詰める

所要時間10〜12分

トマト、黒こしょう、甘口パプリカを加え、ふたをせず中火で煮ます。最初は赤い汁が底を覆いますが、木べらで線を引いたときに2秒ほど底が見え、油が縁に薄く戻れば十分です。水が多いトマトなら弱めの中火にして、焦げる前に大さじ1の水で戻します。

手順5: チーズと卵を加え、しっとり止める
STEP 55 / 5

チーズと卵を加え、しっとり止める

所要時間4〜5分

火を弱め、チーズを混ぜてから卵を細く回し入れます。木べらで底から大きく返し、40秒混ぜて20秒休む動作を3〜4回繰り返します。卵が流れず、とろりとなめらかな光沢が残り、木べらの跡が2秒ほど消えず、鍋底に水が戻らないところで火を止めます。余熱で1分置き、パセリを散らします。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

赤と緑のピーマン、トマト、卵、白いチーズを並べたブルガリア料理の材料
ミッシュマッシュは野菜、卵、白い塩味チーズを先に分けておくと、加える順番を迷いにくい

本場の白い塩味チーズはsirene(シレネ)です。ブルガリアの白い塩水チーズは、EUの原産地呼称登録で「Bulgarsko byalo salamureno sirene」として扱われ、ミッシュマッシュも伝統的な用途の一つに挙げられています。日本で同じものを見つけられない場合は、塩気のあるフェタを使います。クリームチーズやモッツァレラのように水分と塩気の方向が違うチーズでは、料理の輪郭がぼやけます。

8品目

野菜と卵

材料 分量 代替・備考
赤パプリカまたは赤ピーマン 2個(約300g) 肉厚のもの。赤ピーマン1個+黄パプリカ1個でも可
緑ピーマン 2個(約180g) 青唐辛子ではなく、まずは甘みのあるピーマンを使う
トマト 3個(約450g) 完熟。カットトマト缶なら400g
玉ねぎ 1個(約180g) 5mm幅の薄切り
にんにく 2片(約10g) みじん切り。香りを強くしたい場合だけ3片
6個 溶きすぎず、白身が少し残る程度
パセリ 15g 仕上げ用。香菜や青ねぎでは別の香りになる
ひまわり油または米油 大さじ2 オリーブ油でもよいが、香りを強くしすぎない
4品目

チーズと味付け

材料 分量 代替・備考
sireneまたはフェタ 200g 粗く崩す。塩分が強い商品は150gから調整
0〜小さじ1/4 チーズを味見してから決める
黒こしょう 小さじ1/3 粗びき。卵を入れる直前に加える
甘口パプリカパウダー 小さじ1/2 必須ではない。ピーマンの香りが弱い日の補助

塩を最初に決めないのがコツです。sireneやフェタは製品によって塩分が大きく違い、野菜を炒める段階で塩を入れると戻せません。パンを添えるなら少し強め、単体で食べるなら薄めにしておくと、最後に調整しやすくなります。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
103
kcal
5.5g
タンパク質
7.3g
脂質
5.0g
炭水化物
1.3g
食物繊維
275mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド
ロッジ スキレット 10インチ(26cm)
ロッジ スキレット 10インチ(26cm)
リサーチ日時:2026-07-12
フェタチーズ 200g
フェタチーズ 200g
リサーチ日時:2026-07-12

トマトの水分が消えたところで、卵を入れる

想像してみてください。夕方、フライパンの底で玉ねぎが小さく鳴り、赤と緑のピーマンから甘い香りが出てくる。トマトを加えた直後は、鍋の中が赤いスープのようです。ここで卵を入れたくなりますが、まだ早い。木べらを走らせたとき、底に水が戻ってこなくなってからチーズと卵を入れると、ミッシュマッシュは「野菜入り炒り卵」から、しっとりした一皿に変わります。

ミッシュマッシュ(Mish-mash、ブルガリア語では Миш-маш)は、トマト、ピーマン、玉ねぎ、白い塩味チーズ、卵を合わせるブルガリアの家庭料理です。プラヴディフ大学の英語によるブルガリア料理紹介でも、夏に人気の料理としてこの組み合わせが挙げられています。朝食にも昼食にも出せる料理ですが、家庭によって野菜の切り方、チーズの量、ピーマンを焼くかどうかが変わります。

日本で再現するときに守りたいのは、材料を増やすことではなく、順番です。ピーマンとトマトを先に柔らかくし、汁気を煮詰め、チーズの塩気を見て卵を加える。最後まで強火で押し切ると卵がぼそぼそになり、早く火を止めると皿の底に赤い水がたまります。見た目は気楽でも、鍋の中の変化を読む料理です。

名前と表記

「mish-mash」は英語でも「いろいろ混ざったもの」「ごちゃ混ぜ」に近い意味で説明されます。料理の正確な起源が一つに定まっているわけではないため、ここでは名前の響きと家庭ごとの自由な配合を楽しむ料理として紹介します。日本語では「ミッシュマッシュ」「ミシュマシュ」などの表記がありますが、本記事では検索で見つけやすい「ミッシュマッシュ」に統一します。

買い出しで迷うもの|チーズ、パプリカ、鍋

玉ねぎ、トマト、ピーマン、卵はスーパーで買えば十分です。通販を見る価値があるのは、近所で見つけにくい塩味チーズと、季節外れのピーマンを補うスパイス。道具は、すでに厚手のフライパンがあるなら買い足しません。

sireneに寄せるチーズを買う条件

買うなら、原材料と容量を確認できるフェタを選びます。sireneそのものではありませんが、塩水で熟成した白いチーズなので、卵と野菜に混ぜたときの塩気とほろりとした崩れ方を近づけやすい材料です。フェタを使う予定がなく、家に塩味のある白チーズがあるなら見送って構いません。リンク先では、まず「200g入りか」「冷蔵品か」を確認してください。

甘口パプリカを買う条件

赤ピーマンが旬で香りも甘みもあるなら、パプリカパウダーは不要です。冬に輸入パプリカで作る、または野菜の香りより赤い香りを少し前に出したいときだけ、小さじ1/2を使います。買うなら甘口の商品を選び、スモークタイプは別料理の方向へ寄るので初回は見送ります。リンク先では、燻製ではない「パプリカパウダー」か、容量が90g前後かを確認してください。

フライパンを買う条件

ミッシュマッシュは、野菜の水分を飛ばすため、底の厚い鍋のほうが火の当たりを急にしにくくなります。買うなら26cm前後で、玉ねぎから卵まで一つの鍋で作れるもの。すでに厚手のフライパンがある人、4人分を小さめの鍋で二回に分ける人は見送って構いません。リンク先では、26cm、鋳鉄製、ふたの有無を確認してください。

仕上がりを決める三つの見分け方

水分は「なくす」のではなく、ソースにする

トマトを煮詰める目的は、汁を完全に消すことではありません。木べらの跡が残り、赤いソースが野菜にまとわりつく濃度まで持っていきます。乾かしすぎると卵が入った瞬間にぱさつくので、フライパンの底に薄い油の輪が見えたら卵へ進みます。

チーズは塩味と食感を足す

sireneやフェタは、溶かして均一なソースにする材料ではありません。粗く崩した塊がところどころ残り、卵のやわらかさに塩気の芯を作ります。細かく砕きすぎると全体が塩辛くなりやすいので、1cmほどの塊を残してください。

火を止めるのは、完成の少し前

卵が完全に乾いてから火を止めると、皿に盛る頃には硬くなります。鍋底を木べらで押して、液体が流れ込まず、表面に薄い光沢が残っている状態が止め時です。半熟を好む場合でも、生の部分が残ることがあるため、子ども、高齢者、妊娠中の人などが食べる場合は卵を十分に固めます。

ピーマンを全部焼くか迷ったら

焼きピーマンだけで作ると甘く丸い味、生ピーマンだけなら青い香りと歯ごたえが残ります。初回は赤だけ焼く今回の分け方が扱いやすいです。焼く時間がない日は、全量を5mm幅に切り、工程3の炒め時間を合計10分に延ばしてください。

変化をつけるなら、主材料を増やしすぎない

旬のトマトで水分を調整する

夏の完熟トマトなら、酸味と甘みが自然に出ます。水分が多い品種は、種の周りを少し除いてから1.5cm角に切ると煮詰め時間を短くできます。冬のトマトなら、甘口パプリカを小さじ1/2足すと香りの骨格を補えます。

なすを少量足す

なす1本(約100g)を1cm角に切り、ピーマンと一緒に炒めます。水分を抱えるので、トマトを入れる前に表面がしんなりするまで5分ほど加熱します。入れすぎると卵料理ではなく野菜煮込みに近づくため、100gを上限にします。

青唐辛子で辛味を別にする

辛味を全体に混ぜるより、青唐辛子1本を薄切りにして食卓で添えるほうが、食べる人ごとに辛さを分けられます。ブルガリアの家庭料理らしい穏やかな味も保ちやすい方法です。

卵を減らして野菜の皿にする

卵を4個に減らし、フェタを150gにすると、野菜の酸味が前に出ます。パンを添える昼食や、肉料理の横に置く副菜向きです。卵を減らした分だけ水っぽく感じる場合は、トマトを入れた後の煮詰めを2〜3分延ばします。

肉を足す場合は別に焼く

ひき肉やソーセージを加える家庭版もありますが、最初から野菜と一緒に炒めると脂と水分で味が重くなります。加えるなら、別のフライパンで150gを焼き、最後の卵と同じタイミングで合わせます。料理の中心を野菜とチーズに置くなら、肉は見送っても満足感があります。

この料理の背景|白いチーズがつなぐブルガリアの食卓

ブルガリア料理は、トマトやピーマンなどの野菜、ハーブ、乳製品を使う料理が多く、近隣のトルコやギリシャと共通する料理もあります。プラヴディフ大学の紹介がミッシュマッシュを「夏に人気の料理」としているのは、季節の野菜を鍋に入れ、卵とチーズで一皿にまとめる性格によく合います。決まった祝祭料理というより、台所にあるものを組み合わせる日常の料理です。

sireneは単なる「白いチーズ」ではありません。EUの仕様書では、ブルガリアの白い塩水チーズは発酵と塩水での熟成を経て、適度な塩気と乳酸の風味を持つ食品として定義されています。加熱すると弾力が出る性質も記され、ミッシュマッシュ、ショップスカサラダ、バニツァなどの料理に使われると説明されています。フェタで代用してもおいしく作れますが、sireneと同じものだと言い切らないほうが正確です。

焼いたピーマンを使うか、生のピーマンを使うかも、正解が一つに決まっていません。英語圏のレシピでは、ローストして皮をむく方法と、生のまま煮る方法の両方が紹介されています。ここに、卵をどれだけ固めるか、チーズをどれだけ残すかという家庭の判断が加わります。名前の通り具材は混ざりますが、雑に作る料理ではありません。同じ料理名の中に、台所ごとの余白が残っています。

ブルガリアの近隣料理と比べるなら、白いチーズと野菜を生で楽しむギリシャ風サラダとは異なり、ミッシュマッシュは火と卵でまとめる料理です。粉ものの食卓を見たい人は、白いチーズを使うことがあるハチャプリへ、野菜をトマトと油で煮る方向を比べたい人はフェルゲセへ進むと、バルカンの近さと違いが見えてきます。

保存とよくある質問

冷蔵できますか?

粗熱を取り、2時間以内を目安に浅い保存容器へ移して冷蔵します。卵とチーズを含むため、2〜3日を目安に食べ切ってください。食べる分だけ小鍋に取り、中火で混ぜながら中心まで温めます。冷凍すると卵とチーズの食感が崩れやすいので、作り置きするなら卵を入れる前の野菜ベースで保存します。

フェタ以外で代用できますか?

塩味のある白いチーズなら、食感は変わりますが使えます。水分が多いカッテージチーズは、ざるで10分水切りしてから150〜200gを目安にしてください。モッツァレラは塩気が弱く伸びるため、ミッシュマッシュの代替としては優先度が下がります。

トマトの水が減りません。

ふたを外し、火を中火に戻して2〜3分ずつ様子を見ます。フライパンが小さい、トマトが冷たい、野菜を重ねすぎた場合は水分が飛びにくくなります。焦げそうなら火を弱め、広いフライパンへ移します。卵を入れてから煮詰めると、卵が固まりすぎるので戻しにくくなります。

朝食に向きますか?

向いています。野菜を前夜に切り、当日は炒めて卵を入れるだけにすると、45分の料理を25分ほどに短縮できます。ただし卵を加えた完成品の長時間放置は避け、食卓へ出す直前に仕上げてください。

パン以外に何を添えますか?

薄切りのパン、焼いたじゃがいも、白いごはんのいずれでも食べられます。酸味のあるサラダを少量添えると、チーズの塩気と油が重く残りません。付け合わせを増やしすぎず、赤い野菜と白いチーズが見えるくらいに盛れば十分です。

主な参考リンク

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