焼いた豚肉、クネドリーキ、ザワークラウトを盛ったチェコ料理ヴェプショ・クネドロ・ゼロ
🔪下準備45分
🔥調理1時間55分
🍽️分量4
🌍料理チェコ料理
ヨーロッパレシピ

ヴェプショ・クネドロ・ゼロの作り方|チェコ

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 豚肉に塩と香りを入れる
STEP 11 / 9

豚肉に塩と香りを入れる

所要時間15分

火は使いません。豚肩ロース700gの表面をキッチンペーパーで拭き、塩小さじ1と1/2、黒こしょう小さじ1/2、みじん切りのにんにく3片、キャラウェイ小さじ1を全体にもみ込みます。肉の厚い面にも香りが行き渡るように、手で押し付けながら2分ほどなじませます。室温に15分置き、表面の塩がしっとり溶けた状態にします。

手順2: 玉ねぎの上に肉を置いて焼き始める
STEP 22 / 9

玉ねぎの上に肉を置いて焼き始める

所要時間10分

オーブンを180度Cに予熱します。厚手の耐熱鍋または深めの天板にラード大さじ1を薄く塗り、1.5cm幅に切った玉ねぎ1個を敷きます。肉を脂の多い面を上にして置き、水200mlを鍋底へ注ぎます。玉ねぎが肉の下で一層になり、肉が水に沈まず、表面が乾かない状態なら焼き汁が濁りにくくなります。

手順3: 豚肉を焼いて中心温度を見る
STEP 33 / 9

豚肉を焼いて中心温度を見る

所要時間70分

180度Cのオーブン中段で55分焼き、いったん取り出して鍋底の焼き汁を肉へかけます。水分がほとんど飛んで焦げそうなら水50mlを足します。さらに10分から15分焼き、中心温度計を厚い部分へ斜めに刺して70度C以上を確認します。表面に濃い焼き色があり、刺した穴から透明な肉汁が出れば休ませます。

手順4: クネドリーキの生地を作る
STEP 44 / 9

クネドリーキの生地を作る

所要時間20分

ボウルに強力粉280g、ドライイースト小さじ1、塩小さじ1/2を入れて混ぜます。35度C前後の牛乳150mlと卵1個を加え、粉っぽさが消えるまで手で3分混ぜます。1.5cm角にした食パン60gを加え、パンが全体に散るまでさらに5分こねます。生地は耳たぶより少し固く、手にべたっと残らない状態が目安です。

手順5: 棒状にしてゆでる
STEP 55 / 9

棒状にしてゆでる

所要時間45分

生地を丸めてボウルに戻し、濡れ布巾をかけて30分発酵させます。1.5倍ほどに膨らんだら2等分し、打ち粉をした台で直径6cm、長さ18cmの棒状に整えます。大鍋に湯2Lを沸かし、弱めの中火でふつふつする状態に落としてから生地を入れます。ふたを少しずらして20分ゆで、途中で一度だけ転がします。表面がふくらみ、指で押すとゆっくり戻る弾力が出れば取り出します。

手順6: ザワークラウトを甘酸っぱく煮る
STEP 66 / 9

ザワークラウトを甘酸っぱく煮る

所要時間25分

ザワークラウト500gは汁を切り、半量だけ軽く水ですすいで絞ります。鍋にラード大さじ1を入れて中火で温め、粗みじん切りの玉ねぎ1/2個を4分炒めます。玉ねぎが透明になったらザワークラウト、すりおろしたりんご100g、砂糖小さじ2、キャラウェイ小さじ1/2を入れます。弱火に落として18分煮て、キャベツが薄い黄金色になり、鍋底に汁が大さじ3ほど残る状態にします。酸味が弱い時だけ白ワインビネガー大さじ1を足します。

手順7: 焼き汁をグレービーにする
STEP 77 / 9

焼き汁をグレービーにする

所要時間10分

肉をまな板へ移し、アルミホイルをふんわりかけて10分休ませます。焼き鍋に残った玉ねぎと焼き汁を中火にかけ、薄力粉大さじ1を振り入れて1分混ぜます。粉っぽさが消えたら水または無塩チキンストック150mlを少しずつ加え、木べらで鍋底の焦げではない茶色い部分を溶かします。弱火で4分煮て、スプーンの背に薄くまとわるとろみになれば火を止めます。

手順8: クネドリーキを糸で切る
STEP 88 / 9

クネドリーキを糸で切る

所要時間5分

ゆでたクネドリーキをまな板に置き、清潔な木綿糸を下から回します。2cm厚になる位置で糸の両端を交差させ、手前へ引いて切ります。包丁で押し切ると断面がつぶれやすいので、糸で切ると穴が残り、グレービーを吸いやすい断面になります。切った後は乾きやすいので、布巾をかけて盛り付けまで待たせます。

手順9: 皿で三点を合わせる
STEP 99 / 9

皿で三点を合わせる

所要時間5分

休ませた豚肉を繊維に直角に7mm厚で切ります。皿の手前に豚肉を2枚から3枚重ね、横にクネドリーキを3切れ、反対側にザワークラウトを山形に置きます。グレービーは肉の上から大さじ3ほどかけ、クネドリーキには端だけかかる程度にします。全部に汁をかけると皿が重くなるので、キャベツの酸味を残して食べ進めます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

豚肩ロース、ザワークラウト、キャラウェイ、パン、粉、卵、牛乳を台所に並べた材料
豚肉、クネドリーキ、発酵キャベツを別々の役割として準備すると、皿全体の重さを調整しやすい
8品目

豚ロースト

材料 分量 代替・備考
豚肩ロースブロック 700g 脂が少なすぎるもも肉より肩ロースが安定
にんにく 3片 みじん切り
キャラウェイシード 小さじ1 なければ省略。クミン代用は非推奨
小さじ1と1/2 肉の重さの約1.2%
黒こしょう 小さじ1/2 粗びき
玉ねぎ 1個(200g) 1.5cm幅に切る
ラードまたは米油 大さじ1 ラードならより現地寄り
200ml 焼き汁用
7品目

クネドリーキ

材料 分量 代替・備考
強力粉 280g 薄力粉だけだと崩れやすい
ドライイースト 小さじ1(3g) 予備発酵不要タイプでよい
牛乳 150ml 35度C前後に温める
1個 Mサイズ
小さじ1/2 生地用
食パン 1枚(60g) 1.5cm角に切り、軽く乾かす
打ち粉 大さじ2 成形用
10品目

ザワークラウトとグレービー

材料 分量 代替・備考
瓶詰めザワークラウト 500g 半量だけ軽くすすぐ
りんご 1/2個(100g) すりおろす
玉ねぎ 1/2個(100g) 粗みじん切り
白ワインビネガー 大さじ1 酸味が弱い時だけ足す
砂糖 小さじ2 酸味の角を取る
キャラウェイシード 小さじ1/2 キャベツ用
ラードまたは米油 大さじ1 キャベツ炒め用
薄力粉 大さじ1 グレービー用
水または無塩チキンストック 150ml 焼き汁を伸ばす
小さじ1/4から 最後に調整

この料理には小麦、卵、乳、豚肉を含みます。ザワークラウトは製品ごとに塩分が違うので、最初に全量をそのまま入れず、半量だけすすいで塩気を見ます。豚肉は中心温度70度C以上を目安にし、焼き色だけで火通りを判断しません。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
198
kcal
10.5g
タンパク質
9.5g
脂質
16.3g
炭水化物
1.5g
食物繊維
365mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

肉汁をパンで受け止めるチェコの昼食

オーブンから豚肉を出すと、にんにくとキャラウェイの香りが先に立ちます。皿の横には白くふかふかしたクネドリーキ。もう片側には、酸味を少し丸めた発酵キャベツ。そこへ焼き汁のグレービーをかけると、パンでもご飯でもない「ソースを吸う主食」の意味が急に分かります。

ヴェプショ・クネドロ・ゼロ(Vepřo knedlo zelo)は、チェコ語で豚肉、クネドリーキ、キャベツを並べたような名前です。Vepřo は豚肉、knedlo はクネドリーキ、zelo はキャベツ。現地では日曜の昼、ビールの横、家庭料理店の定番皿として出会う料理で、難しいソースよりも、焼いた豚肉の脂と発酵キャベツの酸味をどう受け止めるかが肝になります。

日本で作る時の山場は、豚肉を生焼けにしないこと、クネドリーキを重くしないこと、ザワークラウトを酸っぱすぎるまま出さないことです。近所で買う豚肩ロース、瓶詰めザワークラウト、普通の小麦粉で作れますが、火入れと酸味の調整だけは数字で決めた方が安定します。

現地らしさで守るところ

ヴェプショ・クネドロ・ゼロは、豪華な材料で勝つ料理ではありません。現地らしさは、肉、パン団子、酸っぱいキャベツの三点が同じ皿にあることです。

役割 守りたい材料 日本での現実的な選び方 変わるところ
豚肩または豚首に近い脂のある塊 豚肩ロースブロック700g もも肉だけだとやや乾きやすい
香り にんにく、キャラウェイ キャラウェイシードは小さじ1を探す クミン代用は香りが別方向へ寄る
主食 houskové knedlíky 型のパン入りクネドリーキ 強力粉と食パンで作る 市販パンの甘みで少し家庭寄りになる
酸味 dušené zelí 型の煮たキャベツ 瓶詰めザワークラウトを半量すすぐ 酸味が強すぎる失敗を避けやすい
焼き汁のグレービー 玉ねぎと焼き汁を薄力粉でまとめる 濃いソースではなく、肉汁を伸ばす

チェコのスヴィチコヴァーが根菜クリームソースの特別感なら、ヴェプショ・クネドロ・ゼロはもっと素朴です。ドイツのバイリッシュクラウトやエストニアのムルギカプサッドと同じく、キャベツの酸味で肉の脂を軽くする知恵が皿の中心にあります。

買い出しで見る価値があるもの

白ワインビネガー、厚手鍋、中心温度計、キャラウェイ、ザワークラウトを台所に並べた買い出しの目安
通販で見る価値があるのは、酸味調整のビネガー、厚手鍋、中心温度計。肉や粉は近所で買えばよい

豚肉、粉、卵、牛乳は近所で買う方が鮮度も価格も見やすいです。通販で見る価値があるのは、酸味をきれいに整える白ワインビネガー、焼き汁を焦がしにくい厚手鍋、塊肉の火通りを確認する中心温度計です。キャラウェイは大きめのスーパーや輸入食材店で見つけたら買い、純正の商品カードがない場合は本文の説明に留めます。

白ワインビネガーは、ザワークラウトが甘めだった時の酸味調整に使います。穀物酢でも作れますが、鋭くなりやすいので最初は半量から入れる方が安全です。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

厚手鍋は、豚肉の焼き汁と玉ねぎを焦げではなく香ばしいフォンにしやすい道具です。薄い天板しかない場合は、焼き上がり後に小鍋へ移してグレービーを作ります。

中心温度計は、塊肉を安心して止めるための道具です。豚肩ロースは焼き色がついても中心が遅れることがあるので、初回は温度で確認します。

失敗しやすいところ

失敗 原因 次回の直し方
肉が乾く もも肉を使った、または焼きすぎた 肩ロースに替え、中心温度70度Cで休ませる
グレービーが焦げ臭い 鍋底の黒い焦げまで溶かした 黒い焦げは避け、茶色い玉ねぎと焼き汁だけを使う
クネドリーキが重い 生地が柔らかすぎる、湯が強すぎる 生地を耳たぶより固めにし、弱めの中火でふつふつ保つ
キャベツが酸っぱすぎる ザワークラウトを全量そのまま使った 半量だけすすぎ、りんごと砂糖を先に入れて煮る
皿が単調 グレービーを全体へかけすぎた 肉中心にかけ、キャベツは酸味を残す

クネドリーキは主食ですが、白米のように汁を全部受けるものではありません。パンに近いので、汁を吸わせすぎると重くなります。皿の上で少しずつグレービーを拾わせると、豚肉の塩気、キャベツの酸味、パン団子の甘みが交互に出ます。

現地の食べ方と献立

チェコの食堂では、豚肉、クネドリーキ、キャベツが一皿にまとまって出ます。前菜を厚くするより、この一皿とビールで昼食にする雰囲気です。家庭では、翌日に残った肉を薄切りにし、温め直したキャベツとパンで食べることもできます。

同じ中欧の酸味ある肉料理へ広げるなら、ポーランドのビゴスやドイツのバイリッシュクラウトが近いです。クネドリーキの食感をもう少し麺寄りに見たいなら、ドイツのケーゼシュペッツレも比較しやすいです。

保存と温め直し

豚肉、クネドリーキ、ザワークラウトは分けて保存します。豚肉は薄く切ってから密閉容器に入れ、グレービーを大さじ2ほどかけて冷蔵2日。クネドリーキは乾きやすいので、切った面を重ねずにラップで包み、冷蔵2日。ザワークラウトは冷蔵3日が目安です。

温め直す時は、豚肉とグレービーを小鍋に入れ、弱火で4分温めます。電子レンジなら600Wで1分、上下を返してさらに30秒です。クネドリーキは蒸し器で3分、または濡らしたキッチンペーパーをかけて600Wで30秒温めます。キャベツは小鍋で弱火4分、汁が足りなければ水小さじ2を足します。

よくある質問

キャラウェイなしでも作れますか?

作れますが、チェコらしい香りは弱くなります。クミンで代用すると方向が中東やインド寄りになるので、初回は入れない方が味が乱れません。ローリエ1枚と黒こしょうを少し増やし、次回用にキャラウェイを探す方が安全です。

クネドリーキは市販パンで代用できますか?

代用できますが、別の食べ方になります。食パンやバゲットを添える場合は、グレービーを少し濃いめにして、パンを浸しながら食べます。現地の皿に近づけるなら、簡単でもクネドリーキをゆでる方が満足度は上がります。

ザワークラウトではなく普通のキャベツで作れますか?

作れますが、酸味の芯が弱くなります。普通のキャベツ400gを5mm幅に切り、白ワインビネガー大さじ2、塩小さじ1/2、水100mlで20分煮ると近づきます。ただし乳酸発酵の香りは出ないため、瓶詰めザワークラウトを200gだけでも混ぜる方が自然です。

豚肉はどの部位が向いていますか?

肩ロースが一番安定します。バラ肉は脂が多くて重く、もも肉は乾きやすいです。ロースブロックを使う場合は、焼き時間を10分短くし、中心温度70度Cを見て止めます。

参考にした現地情報

Cook Like Czechs の Vepřo knedlo zelo では、豚ロースト、パン入りクネドリーキ、煮たザワークラウトを一皿にする基本構成が確認できます。同サイトの bread dumplings レシピでは、パン角を入れた houskové knedlíky の成形とゆで方が説明されています。Wikipedia の Vepřo knedlo zelo 項目では、この料理がチェコの豚肉、クネドリーキ、キャベツの定番皿として扱われています。

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