フィリピンのエンブティード。卵とソーセージを巻き込んだ豚ひき肉の蒸し肉巻きを切り、バナナケチャップ、ごはん、きゅうり、トマトを添えた皿
🔪下準備40分
🔥調理55分
🍽️分量6
🌍料理フィリピン料理
東南アジアレシピ

エンブティードの作り方|フィリピン祝い肉巻き

31分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 卵と野菜を準備する
STEP 11 / 8

卵と野菜を準備する

所要時間15分

中火。小鍋に卵3個とかぶる量の水を入れ、沸騰したら弱めの中火にして10分ゆでます。冷水に取り、殻をむいて縦4等分に切ります。にんじん、玉ねぎ、赤パプリカは5mm角に切り、ピクルスはざるで5分水気を切ります。ピクルスは指で押すとぽたぽた落ちる汁が止まり、具だけがしっとり残る状態にします。肉だねへ入る野菜が大きいと巻いた時に空洞ができるので、スプーンにのる細かさを目安にします。

手順2: 肉だねを混ぜる
STEP 22 / 8

肉だねを混ぜる

所要時間10分

火は使いません。大きなボウルに豚ひき肉、玉ねぎ、にんじん、赤パプリカ、ピクルス、レーズン、パン粉、卵2個、バナナケチャップ、しょうゆ、ウスターソース、アナトー油、塩、黒こしょう、ナツメグを入れます。ゴムべらで底から返し、赤みと具材が全体に散り、肉が少し粘ってボウルの側面に薄く貼りつくまで混ぜます。肉だねがひとつにまとまり、ゴムべらですくうと重く落ちる状態が目安です。手で長くこねると締まりすぎるので、白い脂の粒が少し見える程度で止めます。

手順3: 小さく焼いて味を見る
STEP 33 / 8

小さく焼いて味を見る

所要時間5分

中火。肉だねを大さじ1だけ取り、厚さ1cmの小さな丸にしてフライパンで片面2分ずつ焼きます。中心まで色が変わり、透明な肉汁が出たら味を見ます。薄ければ塩を小さじ1/4、甘さが足りなければバナナケチャップを小さじ2足します。ここで生の肉だねをなめて確認しないこと。焼いた試食で塩分を決めると、蒸し上がりの失敗が減ります。

手順4: ホイルに広げて芯を置く
STEP 44 / 8

ホイルに広げて芯を置く

所要時間12分

火は使いません。アルミホイルを40cmほど広げ、その上にクッキングシートを重ねます。肉だねの半量をのせ、横20cm、縦18cm、厚さ1.5cmほどの長方形に広げます。中央にゆで卵、縦半分に切ったソーセージ、1cm角のチーズを一直線に置きます。端まで芯を置くと巻き終わりから漏れるので、左右2cmは空けます。

手順5: 筒状に巻いて二重に包む
STEP 55 / 8

筒状に巻いて二重に包む

所要時間10分

火は使いません。クッキングシートごと手前から持ち上げ、肉だねで芯を包むように巻きます。直径6cm前後の筒に整え、合わせ目を指で軽く閉じます。クッキングシートを内側にしたままホイルで包み、両端をキャンディー包みのようにねじります。さらにもう1枚のホイルで二重に包みます。強く締めすぎると蒸気の中で破れやすいので、形を保つ程度にします。

手順6: 蒸し器で中心まで火を通す
STEP 66 / 8

蒸し器で中心まで火を通す

所要時間45分

強火で蒸気を上げてから中火。蒸し器に水を入れ、しっかり湯気が上がったら、直径6cmほどの筒にしたエンブティードを並べます。ふたをして中火に落とし、蒸気が出続け、湯がふつふつ続く火加減で45分蒸します。途中で湯が少なくなりそうなら熱湯を足します。包みが湯に浸かると水っぽくなるので、蒸し台より下に水位を保ちます。

手順7: 中心温度を確認して休ませる
STEP 77 / 8

中心温度を確認して休ませる

所要時間35分

火を止めます。包みを開け、最も太い部分の中心に温度計を差し、71度C以上になっているか確認します。届かない場合は包み直し、中火の蒸し器に戻して10分追加します。温度が取れたらホイルを少し開け、肉汁をこぼさないように粗熱を20分取ります。その後、包み直して冷蔵庫で15分以上冷やすと、幅1.5cmの輪切りにしても崩れにくくなります。

手順8: 切って、好みで焼き色をつける
STEP 88 / 8

切って、好みで焼き色をつける

所要時間8分

中火。冷ましたエンブティードを幅1.5cmに切ります。そのままでも食べられますが、香ばしくしたい場合はフライパンにサラダ油小さじ2を熱し、切り口を片面1分半から2分ずつ焼きます。表面に薄い焼き色がつき、卵の黄身が温まる程度で止めます。強火で焼くとレーズンとケチャップの糖分が焦げるので、焼き色がついたらすぐ皿へ移します。

蒸した直後のエンブティードは、肉汁が熱く、パン粉もまだ水分を抱えきっていません。熱いまま切ると断面が崩れ、卵の周りに隙間ができます。20分粗熱を取り、さらに短時間冷やすと、肉と具が落ち着いて薄く切れます。温かく食べたい時は、切ってから軽く焼く方がきれいです。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

6人分、約20cmの筒を2本作ります。大皿料理として切り分ける量です。4人家族なら1本を当日、もう1本を翌日の朝食や弁当に回すと無理なく食べ切れます。

豚ひき肉、にんじん、玉ねぎ、赤パプリカ、ピクルス、レーズン、パン粉、卵、ソーセージ、バナナケチャップ、アナトーシード、ホイルを並べた材料
エンブティードは豚ひき肉に甘いピクルス、レーズン、卵、ソーセージを組み合わせて断面を作る
15品目

肉だね

材料 分量 代替・備考
豚ひき肉 700g 脂が少ない場合は豚バラ薄切り80gを5mm幅に刻んで混ぜる
玉ねぎ 100g 5mm角。水っぽい場合は軽く絞る
にんじん 90g 5mm角。断面の色になる
赤パプリカ 70g 5mm角。ピーマンでも可
甘いピクルスのみじん切り 60g ざるで5分水気を切る。スイートレリッシュでもよい
レーズン 45g 大きければ半分に刻む
パン粉 55g 乾いたまま入れる。肉汁を抱かせる
2個 肉だね用。よく溶く
バナナケチャップ 大さじ2 肉だねに甘い赤みを入れる
しょうゆ 大さじ1と1/2 フィリピンしょうゆがあれば同量
ウスターソース 大さじ1 甘みと香味の補助
アナトー油 小さじ2 下の作り方を参照。省く場合はパプリカパウダー小さじ1
小さじ1 ソーセージの塩分が強い場合は小さじ3/4
黒こしょう 小さじ1/2 粗びきがおすすめ
ナツメグ 小さじ1/4 なければ省く
8品目

芯と仕上げ

材料 分量 代替・備考
ゆで卵 3個 1個を縦4等分に切る
ソーセージ 4本 長さ10cm程度。縦半分に切る
プロセスチーズ 60g 1cm角の棒状。入れすぎると漏れやすい
アルミホイル 40cm長さを4枚 二重に使う
クッキングシート 30cm長さを2枚 肉だねがホイルへ貼りつくのを防ぐ
バナナケチャップ 大さじ4 食卓用
大さじ3 刻み玉ねぎ20gと唐辛子少量を入れて小鉢にする
サラダ油 小さじ2 切って焼く場合
2品目

アナトー油

材料 分量 使い方
アナトーシード 小さじ2 色出し用。食べる前にこす
サラダ油 大さじ2 弱火で温める

小鍋に油とアナトーシードを入れ、弱火で2分ほど温めます。油が橙色になり、種の周りに小さな泡が出たら火を止めてこします。種を黒く焦がすと苦味が出るので、強火にしません。アナトー油は香りより色の役割が大きいので、なければ無理に代替スパイスを増やさず、バナナケチャップの赤みで補えば十分です。

アレルギーと食品安全

このレシピは豚肉、卵、小麦を含む可能性のあるパン粉とソース、大豆を含むしょうゆを使います。ひき肉料理は中心まで菌が入りやすいため、中心温度71度C以上を目安に完全に火を通します。生肉を混ぜたボウル、へら、まな板は、加熱後の肉巻きや盛り付け皿に使い回さないでください。

通販で見る価値があるのは、近所のスーパーに置かれにくいフィリピンらしい調味料と、火通りを確認する道具です。豚ひき肉、卵、ソーセージ、チーズは、普段買う店で選べば問題ありません。


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この料理の買い出し

買い出しガイド
掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
72
kcal
4.2g
タンパク質
4.0g
脂質
4.5g
炭水化物
0.3g
食物繊維
163mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
6人分

材料|日本の豚ひき肉で作るエンブティード

6人分、約20cmの筒を2 本作ります。大皿料理として切り分ける量です。4人家族なら1 本を当日、もう1 本を翌日の朝食や弁当に回すと無理なく食べ切れます。

豚ひき肉、にんじん、玉ねぎ、赤パプリカ、ピクルス、レーズン、パン粉、卵、ソーセージ、バナナケチャップ、アナトーシード、ホイルを並べた材料
エンブティードは豚ひき肉に甘いピクルス、レーズン、卵、ソーセージを組み合わせて断面を作る

肉だね

材料 分量 代替・備考
豚ひき肉 700 g 脂が少ない場合は豚バラ薄切り80 gを5mm幅に刻んで混ぜる
玉ねぎ 100 g 5mm角。水っぽい場合は軽く絞る
にんじん 90 g 5mm角。断面の色になる
赤パプリカ 70 g 5mm角。ピーマンでも可
甘いピクルスのみじん切り 60 g ざるで5分水気を切る。スイートレリッシュでもよい
レーズン 45 g 大きければ半分に刻む
パン粉 55 g 乾いたまま入れる。肉汁を抱かせる
2 個 肉だね用。よく溶く
バナナケチャップ 大さじ2 肉だねに甘い赤みを入れる
しょうゆ 大さじ1と1/2 フィリピンしょうゆがあれば同量
ウスターソース 大さじ1 甘みと香味の補助
アナトー油 小さじ2 下の作り方を参照。省く場合はパプリカパウダー小さじ1
小さじ1 ソーセージの塩分が強い場合は小さじ3/4
黒こしょう 小さじ1/2 粗びきがおすすめ
ナツメグ 小さじ1/4 なければ省く

芯と仕上げ

材料 分量 代替・備考
ゆで卵 3 個 1 個を縦4等分に切る
ソーセージ 4 本 長さ10cm程度。縦半分に切る
プロセスチーズ 60 g 1cm角の棒状。入れすぎると漏れやすい
アルミホイル 40cm長さを4 枚 二重に使う
クッキングシート 30cm長さを2 枚 肉だねがホイルへ貼りつくのを防ぐ
バナナケチャップ 大さじ4 食卓用
大さじ3 刻み玉ねぎ20 gと唐辛子少量を入れて小鉢にする
サラダ油 小さじ2 切って焼く場合

アナトー油

材料 分量 使い方
アナトーシード 小さじ2 色出し用。食べる前にこす
サラダ油 大さじ2 弱火で温める

小鍋に油とアナトーシードを入れ、弱火で2分ほど温めます。油が橙色になり、種の周りに小さな泡が出たら火を止めてこします。種を黒く焦がすと苦味が出るので、強火にしません。アナトー油は香りより色の役割が大きいので、なければ無理に代替スパイスを増やさず、バナナケチャップの赤みで補えば十分です。

アレルギーと食品安全

このレシピは豚肉、卵、小麦を含む可能性のあるパン粉とソース、大豆を含むしょうゆを使います。ひき肉料理は中心まで菌が入りやすいため、中心温度71度C以上を目安に完全に火を通します。生肉を混ぜたボウル、へら、まな板は、加熱後の肉巻きや盛り付け皿に使い回さないでください。

通販で見る価値があるのは、近所のスーパーに置かれにくいフィリピンらしい調味料と、火通りを確認する道具です。豚ひき肉、卵、ソーセージ、チーズは、普段買う店で選べば問題ありません。


祝いの日の台所で、湯気の中から肉巻きが出る

蒸し器のふたを少し開けると、アルミホイルの筒から肉汁とピクルスの甘酸っぱい香りが上がる。切る前は地味な銀色の包みなのに、少し冷まして包丁を入れると、卵の黄色、ソーセージの赤、にんじんの橙が断面に現れます。エンブティードは、フィリピンの食卓で「大皿に置いておけば、人が自然に集まる」タイプの肉料理です。

エンブティード、白ごはん、ガーリックライス、酢の小鉢、バナナケチャップを並べた家庭の食卓
エンブティードは切って大皿に置き、ごはん、酸味、甘いソースを添えると食卓の中心になる

Embutido はスペイン語圏では広く腸詰めや詰め物肉を指す言葉ですが、フィリピンのエンブティードは、腸に詰めず、ひき肉を卵やソーセージの芯に巻き、ホイルで包んで蒸す家庭の肉巻きです。Panlasang Pinoy でも、フィリピン版は焼くミートローフではなく、アルミホイルに包んで蒸す料理として紹介されています。Kawaling Pinoy の説明でも、豚ひき肉ににんじん、甘いピクルス、レーズンなどを混ぜるのが基本です。

日本の台所で作る時に難しいのは、味そのものよりも段取りです。肉だねをゆるくしすぎない。卵を中心に置く。包んだら蒸し、すぐ切らずに休ませる。ひき肉なので中心温度を確認する。この四つを守れば、特別な調理器具がなくても、フィリピンの祝い料理らしい甘じょっぱさと断面の楽しさにかなり近づけます。

食べ方は、ロンガニーサのようにごはんと卵へ寄せても、ルンピア・シャンハイのようにパーティーの取り分け皿へ寄せても合います。脂の香ばしさはレチョンほど強くありませんが、甘いケチャップと酢の小鉢を置くと、白ごはんがかなり進みます。パンシット・カントンアドボと並べると、祝いの日の大皿が一気にフィリピン寄りになります。

表記について

日本語では「エンブティード」「エンブチード」「エンブティド」と揺れます。英語圏のフィリピン料理情報では Embutido、フィリピン内では Embotido と表記されることもあります。本記事では Embutido に合わせ、エンブティードで統一します。


Embutidoとは|スペイン語の名前とフィリピンの家庭料理

バナナケチャップ、アナトーシード、温度計、ホイル、蒸し器、レーズン、ピクルスを台所に並べた買い物の判断材料
エンブティードは肉よりも、甘いソース、色出し、蒸し器、中心温度の判断で迷いやすい

エンブティードを日本語で説明するなら「フィリピンの蒸しミートローフ」ですが、ただのミートローフと言い切ると少し薄くなります。焼き型に入れてオーブンで焼く料理ではなく、ホイルで巻いた筒を蒸し、冷ましてから輪切りにする。芯にゆで卵やソーセージを置くので、切った時に模様が出る。甘いピクルスやレーズンが入り、バナナケチャップや甘いソースを添える。このあたりが、フィリピンの食卓らしさです。

名前の由来はスペイン語の embutido です。スペイン語圏ではソーセージや詰め物肉を指す言葉として使われますが、フィリピンの料理としては、スペインの腸詰めをそのまま移したというより、植民地時代以降の肉料理、缶詰や加工肉、家庭の蒸し料理が混ざって、今の祝い肉巻きの形になったと考える方が自然です。TagalogLang でも、名前はスペイン語の「sausage」に由来しつつ、フィリピン版は肉巻きに近いものとして説明されています。

Noche Buena、つまりクリスマスイブの夜食卓や、誕生日、フィエスタのような人が集まる日に出ることが多い料理です。よいところは、前日に蒸して冷蔵しておけること。来客前に切るだけでも出せますし、切ってから軽く焼けば香ばしさも出ます。日本の年末年始や持ち寄りにも向くのはこの点です。

現地でよく見る要素 日本で守るところ 代替してよいところ
豚ひき肉の肉だね 脂が少なすぎないひき肉を使う 合いびき肉を3割まで混ぜる
甘いピクルスとレーズン 甘酸っぱさを肉の中に入れる ピクルスがなければ刻みらっきょう少量
ゆで卵とソーセージの芯 断面の見た目と食べごたえを作る ソーセージはフィリピン風でなくてよい
ホイルで巻いて蒸す 筒形にして蒸気で火を通す 内側にクッキングシートを敷く
バナナケチャップ 食卓で甘い赤いソースを足す なければケチャップに酢を少し混ぜる

日本で作る時、最初から「本場の赤いホットドッグ」や「フィリピンの甘いチーズ」を探しすぎなくて構いません。守るべきは、ひき肉に甘酸っぱさを入れること、筒状に蒸すこと、切った時の中心を作ること、食卓に甘いソースと酸味を置くことです。反対に、肉や卵そのものは近所のスーパーで十分です。


失敗しない分岐|水っぽさ、崩れ、半生を先に潰す

エンブティードの失敗は、味付けの微差よりも、肉だねの水分と火通りで起きます。甘いピクルス、野菜、卵、ケチャップが入るので、ハンバーグより水分が多くなりやすい料理です。ゆるい肉だねを無理に巻くと、蒸している間に空洞ができ、切ると卵だけが抜けます。

症状 主な原因 直し方
巻く前からだれる ピクルスや玉ねぎの水気が多い パン粉大さじ2を足し、冷蔵庫で20分休ませる
切ると崩れる 蒸し上げ直後に切った 粗熱20分、冷蔵15分以上を入れる
中心が赤い 筒が太い、蒸気が弱い 直径6cm以下にし、湯気が途切れない中火で蒸す
ホイルから汁が漏れる 包みが一重、端のねじりが弱い ホイルを二重にし、芯を端から2cm内側に置く
甘すぎる レーズンとケチャップが多い 酢の小鉢を添え、次回はレーズン30gにする
色がぼんやりする アナトーなし、焼き色なし アナトー油を小さじ2、または切って中火で焼く

味の調整は、肉だねを全部蒸してからでは遅いです。工程3の小さな試し焼きは、面倒に見えて一番効きます。フィリピンの家庭料理らしい甘さは残しつつ、日本の白ごはんで食べるなら、塩分は少しはっきりさせた方が食卓でぼやけません。

もう一つ大事なのは、温度と色を分けて考えることです。アナトーやケチャップを入れたひき肉は、中心が少し赤みを帯びて見えることがあります。反対に、色が茶色くても温度が足りないことがあります。FoodSafety.gov は、ひき肉とソーセージを160度F、約71度Cまで加熱する目安を示しています。エンブティードは太い筒なので、温度計を横から中心へ差すと確認しやすいです。


保存・献立・FAQ

切ったエンブティードと保存容器、包んだ肉巻き、ごはん、バナナケチャップを台所に置いた保存の場面
エンブティードは蒸してから冷蔵・冷凍し、切って焼くと翌日も食べやすい

蒸し上げたエンブティードは、粗熱が取れたら2時間以内に冷蔵庫へ入れます。ホイルのまま密閉容器に入れ、冷蔵で3日。切ってから保存する場合は、切り口が乾きやすいので、1枚ずつ重ねずに容器へ入れ、翌日はフライパンで温めます。冷凍するなら、筒のままラップで包み、さらに保存袋へ入れて2週間を目安にします。解凍は冷蔵庫で一晩、急ぐ時はホイルを外して耐熱皿にのせ、ラップをふんわりかけて電子レンジ600Wで2分ずつ様子を見ます。

献立では、白ごはん、ガーリックライス、酢の小鉢、バナナケチャップが基本です。野菜を足すなら、きゅうり、トマト、ゆでキャベツのようなさっぱりしたものが合います。甘い肉巻きなので、同じフィリピン料理でもビコール・エクスプレスのような辛いココナッツ煮や、シニガンの酸っぱいスープを合わせると、食卓が重くなりません。朝食に回すなら、トルタン・タロンや目玉焼きと一緒にごはんへ乗せてもよいです。

よくある質問

Q. オーブンで焼けますか?

A. 焼けますが、初回は蒸し器をすすめます。オーブンならホイルで包んだまま180度Cで45から55分焼き、中心温度71度C以上を確認します。焼き型に入れると水分の逃げ方が変わるので、フィリピンの家庭版らしいしっとり感は蒸し器の方が出しやすいです。

Q. バナナケチャップがない時はどうしますか?

A. 肉だねには普通のケチャップ大さじ2と酢小さじ1/2、砂糖小さじ1を混ぜれば代替できます。食卓用はケチャップ大さじ4に酢小さじ1、砂糖小さじ1/2を混ぜると、少し近い甘酸っぱさになります。ただし、バナナケチャップ特有の丸い甘さは別物なので、フィリピン料理を続けて作るなら1本あると使い回せます。

Q. レーズンは抜けますか?

A. 抜けます。甘さの粒がなくなるので、ピクルスを70gに増やすか、肉だねに砂糖小さじ1を足します。レーズンが苦手な家族がいる場合は、片方の筒だけレーズンなしにすると食卓で分けやすいです。

Q. ソーセージではなくハムでも作れますか?

A. 作れます。ハムは細長く切るより、1cm幅に折りたたんで芯にすると空洞ができにくいです。ただし断面の赤い線はソーセージの方が出ます。日本の普通のウインナーを使う場合は、塩分が強いことがあるので肉だねの塩を小さじ3/4に減らしてください。

Q. 弁当に入れても大丈夫ですか?

A. 入れるなら、前日に蒸して冷蔵し、当日の朝に切って中火で両面を焼き直します。弁当箱へ入れる前に冷まし、汁気の多いソースは別容器にします。暑い時期や長時間持ち歩く日は避け、保冷剤を使ってください。

参考にした現地情報

エンブティードは、派手なスパイスで押す料理ではありません。肉だねの中に甘いピクルスとレーズンを入れ、卵とソーセージを巻き、蒸した後に冷まして切る。手順は少し多いけれど、皿に並べた時の「作った感」はかなり大きいです。フィリピン料理を続けて作るなら、次は揚げて軽くつまめるルンピア・シャンハイ、朝食へ寄せるロンガニーサ、大皿の主役になるレチョンへつなげると、同じバナナケチャップやアツエテを無駄なく使えます。

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行エンブティードの作り方|フィリピン祝い肉巻き
URL
https://sekaigohan.com/recipes/southeast-asia/philippines/embutido
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年6月1日
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