滑らかな乾燥そら豆のビサラにオリーブオイルとクミン、パプリカを添えた器
🔪下準備8時間15分
🔥調理1時間15分
🌍料理モロッコ料理

ビサラの作り方|乾燥そら豆で作るモロッコの濃厚スープ

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

豆を洗い、一晩浸す

手順1: 豆を洗い、一晩浸す

皮なし割りそら豆250gを2〜3回水を替えて洗い、浸水用の水1500mlに8時間以上浸します。室温が高いときは冷蔵庫へ。膨らんだ豆の水を捨て、残った茶色い皮を取り除きます。にんにく5片は皮をむき、包丁の腹で押し、割れ目が入る程度に軽く潰します。下準備の実作業は約10分です。

STEP 22 / 5

水と香辛料を加えて煮立てる

手順2: 水と香辛料を加えて煮立てる

鍋に水を切った豆、水1100ml、にんにく、油45ml、クミン小さじ1.5、パプリカ小さじ1.5、塩4gを入れます。中火で約10分かけて沸騰させ、大きな泡が出たら弱火へ。表面の泡をすくい、ふたを少しずらして、小さな泡が続く火加減にします。吹きこぼれそうなら火を弱めます。

STEP 33 / 5

豆が簡単に潰れるまで煮る

手順3: 豆が簡単に潰れるまで煮る

弱火で約60分、ふたをずらして煮ます。10分ごとに底から静かに混ぜ、豆が煮汁から出るなら調整用の熱湯を50mlずつ補います。豆を1つ取り、少し冷ましてスプーンで押し、芯まで抵抗なく潰れたら次へ。硬い芯が残るときは10分ずつ延長し、液量も確かめます。

STEP 44 / 5

煮汁を残して滑らかにする

手順4: 煮汁を残して滑らかにする

火を止めて5分ほど置き、ざるの下に耐熱ボウルを置いて煮汁を受けます。豆を鍋へ戻し、煮汁をまず200ml戻します。ブレンダーの刃を液面の下に沈め、2〜3分を目安に潰します。固くて刃が回りにくければ煮汁を50mlずつ追加。粒やざらつきがなくなるまで滑らかにします。

STEP 55 / 5

濃さを調整して器に注ぐ

手順5: 濃さを調整して器に注ぐ

残りの煮汁を50mlずつ戻し、スプーンから太い帯状に落ちる濃さにします。中弱火で3〜5分、底を混ぜながら小さな泡が出るまで温めます。塩の残り2g以内と任意のレモン汁10mlで調味。4つの器へ注ぎ、油15mlと仕上げのクミン小さじ0.5を分け、パプリカと辛味は別添えにします。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

売り場で「乾燥ファバビーンズ」と書かれているのは、そら豆のことです。必要なのは淡いクリーム色をした皮なしの割り豆で、茶色い皮付きの丸い豆や、塩味の揚げそら豆はこの工程の対象外です。商品名だけで選ばず、原材料と加工状態の表示を見て、皮と加工状態を確認してください。なお、日本での在庫や販売店舗については、ここでは保証できません。スパイスは、クミンは粉末、パプリカパウダーは辛くないものを使います。カレー粉は複数の香辛料を混ぜたもので、クミン単独とは風味が異なります。

7品目

豆のスープ

材料 分量 代替・備考
乾燥ファバビーンズ(そら豆・皮なし割り豆) 250g 生・冷凍・揚げ豆では置き換えない
水(煮込み用) 1100ml 浸水用とは別。煮詰まった場合の追加分は下表
にんにく 5片(約25g) 包丁の腹で軽く潰す
オリーブオイル 大さじ3(45ml) 鍋に加える分
クミンパウダー 小さじ1.5 粒のクミンを使う場合は粉に挽いて計量
パプリカパウダー 小さじ1.5 辛くないもの
塩 6g 最初に4g、仕上げに残りを少しずつ加える
8品目

仕上げと調整

材料 分量 代替・備考
エキストラバージンオリーブオイル 大さじ1(15ml) 4人分の器に分けてかける
クミンパウダー 小さじ0.5 卓上で少量ずつ振る
パプリカパウダー 小さじ0.25 仕上げの彩り。省略可
カイエンペッパー 小さじ0.125 辛味を付ける場合のみ。別添えにする
レモン汁 小さじ2(10ml) 酸味を足す場合のみ
水(浸水用) 1500ml 豆が膨らんでも十分に浸かる量。浸水後は捨てる
熱湯(調整用) 300ml 必要な場合だけ50mlずつ使う。全量を入れる必要はない
パン 4切れ(約160g) 添える場合。固めの食事パンなど

皮なし乾燥割りそら豆、にんにく、クミン、パプリカ、油を並べたビサラの材料

コツ

輸入食材店や通販で探すときは、乾燥そら豆の皮なし割り豆を優先してください。検索結果に缶詰や揚げ豆が混ざっていても、同じ材料としては選ばないこと。にんにく、塩、パン、普段使いの油は日々の買い物でそろうので、豆とクミンを先に確保しておくと安心です。

栄養値は、スープ4人分の全量での概算です。パン、任意のレモン汁、辛味は含まれておらず、油を追加すれば値も変わります。準備時間の8時間15分には、浸水の8時間が入っています。豆の古さや鍋、火力によっては、軟らかくなるまでの時間がさらに延びることがあります。

道具は、3L程度の厚手の鍋、ざる、煮汁を受ける耐熱ボウル、木べら、ハンドブレンダーを用意します。ブレンダーがなければ、軟らかく煮た豆をざるで裏ごしする方法もありますが、手間も時間も増えます。順番は、豆の柔らかさを確かめてから潰すこと。煮汁は捨てず、煮汁を取り置くようにして、あとで濃さを整えるときに使います。

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栄養情報 1人分の目安
340kcal
エネルギー
16.5g
タンパク質
14.3g
脂質
38.5g
炭水化物
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

器に盛られているのは、淡いクリーム色の豆のピュレ。表面に落としたオリーブオイルが小さな金色の輪をつくり、脇にはちぎったパンが積まれ、卓の上にはクミンの小瓶が置かれています。パンの端を豆に浸してすくい上げ、クミンをひと振りして口に運ぶ。これがビサラの典型的な食べ方です。乾燥そら豆のスープと呼ばれることもあるこの料理は、皮をむいた乾燥そら豆を煮て滑らかにしたモロッコのもの。牛乳も生クリームも加えていないのに、豆を潰すだけで、とろりとした濃度がつきます。

モロッコ北部の食卓では、パンでもスプーンでも

綴りはBissara、Bessara、Bisarraなどいくつもあり、特にモロッコ北部で親しまれています。屋台で食べる人もいれば、家の台所で作る人もいる、そんな身近な料理です。濃く仕上げたピュレは共用の皿に盛り、みんなでパンを浸してすくいます。薄めに伸ばしたものは個々の器に注いで、スプーンで飲みます。両者の中間の濃度にすることもできます。北部では魚料理の付け合わせとして出る場合もありますが、全国どこでも同じ食べ方というわけではありません。この記事のレシピは、パンですくえる濃さを基本にしています。

作り始める前に、時間と買い物を見ておきましょう。家庭向けに調整した配合で、4人分です。皮なしの乾燥割りそら豆250gを、一晩(8時間以上)水に浸けておき、調理そのものは約90分を予定してください。にんにくと一緒に豆を煮て潰し、食卓でクミンと油をかけて仕上げます。濃さは、取り置いた煮汁をどれだけ戻すかで変わります。生のそら豆や冷凍そら豆では、できあがりが別物になります。買うときは、乾燥・皮なし・割り豆の3点を確かめてください。いちばん大事なのは皮なしの乾燥割り豆であることです。

豆知識

ビサラには、乾燥割りえんどう豆で作るものもあります。そら豆とえんどう豆は別の豆なので、色も風味も同じではありません。えんどう豆版では、玉ねぎを使う配合もあります。地域や家庭によって作り方はさまざまで、ひとつの正解に絞れるものではありません。


ざらつきと焦げつきを防ぐには

注意

ピュレにするときは、熱い飛沫に気をつけてください。まず、お使いのブレンダーが熱い液体に使えるか、説明書で確かめます。作業が終わったら、刃を止めてから持ち上げ、それから液面の外へ出します。密閉式のミキサーに、熱いスープをそのまま入れるのは避けてください。対応する温度や容量の指示がわからないときは、冷ましてから作業します。

コツ

仕上がりがざらつくときは、粒が硬いまま潰していないかを疑います。まだ潰す前なら、水を足して10分ずつ煮足してください。豆の古さや加工状態で、かかる時間は変わります。約60分という時計よりも、芯まで軟らかくなったかどうかを優先しましょう。

コツ

ビサラは冷めると濃くなります。温め直すときは、まず水を50mlずつ加え、底を混ぜながら中弱火にかけます。一度にたくさん注がず、食べたい濃さを見ながら水を少しずつ戻すのがコツです。鍋底が焦げついたら、底をこすって混ぜ込まないでください。

コツ

味が物足りなく感じたら、塩に手を伸ばす前に、器に仕上げ用の油とクミンを加えます。一口分を味見してから、塩を足してください。辛味を豆のピュレと分けておけば、同じ鍋のビサラを辛いものが苦手な人とも囲めます。レモン汁は任意です。酸味を強くして豆の味を覆うより、少量で変化を見るくらいがちょうどいいでしょう。

そら豆がない日は、割りえんどう豆で

乾燥割りえんどう豆でも、ビサラは作られます。緑色の割り豆を使えば、仕上がりも緑がかった色になり、そら豆版と同じ味にはなりません。割りえんどう豆という別のビサラだと考えてください。乾燥割りえんどう豆には、一晩の浸水を要しない配合もあります。材料の商品説明を優先し、洗ってから煮ます。この配合のそら豆250gを同量の割りえんどう豆に替える家庭向けの応用なら、弱火で50〜60分を目安に、芯がなくなるまで煮ます。吸水と濃度を見ながら、水を足してください。

トッピングは、クミンと油が軸です。カイエンは別添えにして、辛味は器ごとに調整できるようにしましょう。辛くないパプリカなら、色を添えられます。ブイヨンを入れなくても作れますし、肉や乳製品を使わない基本配合なので、追加するだしやパンの原材料まで確かめれば、食事の条件にも合わせやすい料理です。なお、生や冷凍のそら豆は乾燥豆と水分量が異なるため、この分量と煮時間のまま置き換えないでください。


北部の日常の食卓から、夏の旅先まで

北モロッコでは、ビサラは単品でも、魚の脇役としても食べられます。薄い汁物だけを想像していると、パンですくうピュレという食べ方を見落としてしまいます。朝にも夜にも食卓に上る料理で、祝祭専用ではありません。豪華な肉料理ではなく、豆を中心に組み立てる日常の食事として楽しまれています。

モロッコ料理のレシピを発信しているSalima Benkhaltiは、こんな記憶を書いています。父とラバトからマラケシュへ夏の車旅をした際、道沿いの食堂でビサラを注文したというのです。これはSalima本人の回想です。本人は冬に作ることが多いそうですが、現地では暑い夏の日にも出されると述べています。夏の旅先にもあるスープとして、ビサラは季節を選ばず食べられているようです。

豆知識

ビサラの味作りは、二つの段階に分かれます。鍋で豆を煮る段階と、食卓で油・クミン・辛味を足す段階です。店や家庭によって、濃さも卓上の調味料も違います。油の量や辛さの加減で、正統かどうかを測るものではありません。

パンを浸す濃いビサラと、奥の器に注いだスープ状のビサラ

豆のスープとパンだけの食卓に、野菜料理も足したいなら、下のザアルークがよく合います。肉とトマトの入る、別のモロッコのスープを知りたい方は、ハリラをどうぞ。ビサラとは別の料理です。

よくある質問

皮付きの乾燥そら豆でも作れますか?

作れますが、皮を除く手間がかかり、浸水や加熱の時間も変わります。このレシピの時間は、この時間は皮なし割り豆が前提です。すでに皮付きを買ってしまった場合は、商品の説明に従って戻し、皮を除いてから、芯まで軟らかくなったかを確かめてください。皮を残すと、口当たりが異なります。

ミキサーがなくても滑らかになりますか?

豆を十分に軟らかく煮て、煮汁を取り置きながらざるで裏ごしする方法があります。ブレンダーより時間はかかります。木べらで潰すだけでは、粒感が残ります。ただし、粒があることと、硬い芯が残ることは別のことなので、区別して見てください。

残ったビサラはどう保存しますか?

注意

大きな鍋のまま長く常温に置かず、小分けの容器に移して速やかに冷まします。調理後1〜2時間以内に冷蔵してください。小分けして速やかに冷蔵するのが基本で、冷蔵庫は4℃以下が目安です。48時間以内に食べ切れない分は、冷凍します。冷凍も小分けにして日付を付け、品質の目安は1か月です。食べるときは冷蔵庫で解凍し、必要量だけ取り出して、全体が十分に熱くなるまで混ぜながら再加熱します。濃さは水を加えて戻します。ここに書いた保存期間は、常温に置いたものの安全を保証するものではありません。

アレルギーに合わせて何を確認しますか?

そら豆を避ける必要がある人には、出さないでください。割りえんどう豆に変える場合も、その人が食べられる材料かどうかを確かめてからにします。添えるパンには、小麦や乳製品などを含む商品があります。スープだけでなく、パン、混合香辛料、追加するだしの原材料表示も確認してください。

主な参考リンク

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