大粒の白いんげん豆をトマトと香草で焼いたギガンテス・プラキ
🔪下準備20分
🔥調理2時間
🌍料理ギリシャ料理

ギガンテス・プラキの作り方|ギリシャの白いんげん豆のトマト焼き

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

豆を戻す

手順1: 豆を戻す

乾燥豆250gを洗い、大きなボウルに入れて水1Lに浸します。時間は8〜12時間で、暑い室内ではなく冷蔵庫に置くのが編集部の手順です。商品に書かれた浸水時間のほうが長ければ、そちらを優先してください。豆は水を吸って膨らむので、常に水に浸っているよう不足分を足します。浸水が終わったら、浸水した水は捨て、新しい水で洗います。水煮600gを使う場合は、ざるで水を切るだけで工程3へ進みます。

STEP 22 / 6

豆を下ゆでする

手順2: 豆を下ゆでする

鍋に戻した豆と新しい水1.5Lを入れ、強火で沸騰させます。沸騰したら吹きこぼれない火力で沸騰を保ち、30分以上ゆでます。続けて弱めの中火にし、豆が踊りすぎない程度に煮ます。合計45〜90分が目安で、中心に粉っぽい硬い芯がなくなるまで加熱してください。水位が下がったら熱湯を足します。

最低30分の沸騰を終えたら、1粒を割って中心を確かめます。形は残っていて、スプーンで押すとつぶれる状態が目安です。古い豆は時間を延ばしてください。柔らかくなったら、豆をざるにあげます。トマトと一緒に最初から煮ることはせず、オーブンを下ゆでの代わりにすることもしません。

STEP 33 / 6

香味野菜を炒める

手順3: 香味野菜を炒める

下ゆでをしている間に、約10分で野菜を切っておきます。玉ねぎとにんじんは5mm角、セロリは5mm幅、にんにくはみじん切りです。フライパンに油50ml、玉ねぎ、にんじん、セロリを入れ、中火で8〜10分炒めます。玉ねぎが透き通り、にんじんの角が少し柔らかくなれば十分です。

そこへにんにくを加え、弱めの中火で1分。焦げ茶色になる前に次へ進みます。焦げそうなら火を弱めてください。

STEP 44 / 6

トマトソースを煮る

手順4: トマトソースを煮る

トマト400g、水300ml、オレガノ小さじ1、塩3g、黒こしょう0.5gを加え、中火で沸かします。沸いたら弱火にして、時々混ぜながら10〜15分煮ます。トマトの大きな塊は木べらで崩しましょう。止めどきは、流れ落ちる程度のソースです。とろみはあっても、木べらからするりと落ちる固さにとどめ、水分を飛ばしすぎないでください。火を止めてパセリ8gを混ぜ、オーブンを200℃に予熱します。

STEP 55 / 6

豆とソースを耐熱皿に広げる

手順5: 豆とソースを耐熱皿に広げる

耐熱皿に残りの油10mlを塗り、豆とソースを入れます。豆の形を残しながら、全体にソースが絡むまで2本のスプーンで底からそっと返します。作業は3分ほどです。豆が深く重ならないよう広げ、ソースが豆の高さ近くまで来ているかを見ます。足りなければ、追加用の水を50mlずつ加えてください。水煮豆でも水位は同じですが、豆がすでに柔らかいので、混ぜすぎないようにします。

STEP 66 / 6

オーブンで焼く

手順6: オーブンで焼く

200℃のオーブンで45〜60分焼きます。30分たったところで一度のぞき、表面だけ先に焦げそうならアルミホイルを軽くかぶせます。ソースが減りすぎて豆が乾くようなら、追加用の水50mlを皿の端から加えます。逆に汁がまだ水っぽいなら、10分ずつ延ばしてください。

水煮豆は30〜40分から焼き上がりを確認します。オーブンの機種や皿によって変わるので、時間で止めるのではなく、豆にソースが絡む焼き上がりで、縁が軽く色づいているかを見てください。取り出したら10分休ませ、パセリ2gを散らします。残りの塩1gは、味を見てから加えます。

生の豆や加熱が足りない豆は、レクチンによる健康被害のおそれがあります。浸水だけで食べず、新しい水で30分以上沸騰させたあと、芯がなくなるまで加熱してください。低温調理やゆっくりした煮込みだけで、乾燥豆の下ゆでを代わりにすることはできません。市販の水煮は加熱済みとして使い、包装の指示を優先します。熱い耐熱皿はミトンで扱い、濡れた台や急な温度差を避けてください。オーブン対応の表示も確認しましょう。

焼く前のソースは、煮詰めすぎるより、豆の周りに液体がある状態から始めるほうがうまくいきます。焼いている途中、豆の表面がしわしわに乾いてきたら水分不足。皿を傾けて赤い水が流れるなら、まだ水分が多い印です。焼き上がり直後に激しく混ぜず、10分休ませてから、豆の形を残して取り分けましょう。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

家庭向けに調整した配合で、4人でパンやサラダを添えて食べる量です。乾燥豆250gから始めます。浸水の8〜12時間は調理時間とは別に必要なので、乾燥豆は前夜に浸水しておきましょう。水煮豆を使う場合は、水切り後600gを出発点にする編集部の代替案があります。

12品目

豆と野菜の材料

材料 分量 代替・備考
乾燥白いんげん豆(大粒) 250g ギガンテス用の豆が理想。水煮の白いんげん豆なら水切り後600gで代替
カットトマト缶 400g 食塩無添加を基準にする
玉ねぎ 150g 5mm角に刻む
にんじん 80g 5mm角に切る
セロリ 60g 筋を取り5mm幅に刻む。葉も使える
にんにく 6g みじん切り
オリーブオイル 60ml 野菜炒めに50ml、焼き皿に10ml
水 300ml ソース用。追加は50mlずつ、最大200mlを別に用意
パセリ 10g 刻み、8gはソースへ、2gは仕上げへ
乾燥オレガノ 小さじ1 トマトの香りづけに使う
塩 4g ソースに3g、残り1gは最後に味を見て加える
黒こしょう 0.5g 粗びき
白いんげん豆、トマト、香草、玉ねぎなどギガンテス・プラキの材料
豆と野菜、オレガノを用意する

日本で白いんげん豆の水煮を使うなら、翌日の浸水準備を待たずに始められます。買うときは、缶全体の重量と固形量が別物なので、水煮は固形量を見るようにしてください。乾燥豆を通販で選ぶ場合は、食用、大粒、煮込み向けといった表示と調理方法を確認します。種まき用の豆は料理に使いません。オレガノは乾燥葉を選びます。生葉と同量で置き換える計算はしないでください。栽培用の苗を調味料と取り違えないよう、これも気をつけたい点です。

コツ

水煮豆は水を切って使います。味の付いた煮豆や、砂糖入りの甘煮は使いません。水煮を使う場合も、ソースは別に煮ます。焼き時間は30〜40分から様子を見て、豆が崩れる前に終える、というのが編集部の時短案です。乾燥豆と水煮豆を一つの焼き皿に混ぜると加熱状態がそろわないので、どちらか一方にしましょう。

2品目

添えるもの

材料 分量 代替・備考
パン 4切れ(計160g) 別添え。栄養目安には含めない
フェタチーズ 80g 添える場合の量。乳アレルギーの人には使わない。栄養目安には含めない

道具は、鍋、フライパン、ざる、オーブン対応の浅い耐熱皿です。耐熱皿はおおむね24×18cm、深さ4〜5cmが目安になります。豆が深く積もる皿だと水分が抜けにくいので、底面の広い皿に薄く広げてください。入りきらなければ2皿に分け、焼き時間は状態を見て調整します。トースターだけで乾燥豆を調理することはしません。普通の鍋や耐熱皿を新しく買い足すことは、必須ではありません。

0 / 0
栄養情報 1人分の目安
90kcal
エネルギー
4.0g
タンパク質
4.0g
脂質
12.0g
炭水化物
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

ギリシャの食卓を思い浮かべてみてください。オーブンから出したばかりの焼き皿に、赤いソースがとろりと残っています。誰かがちぎったパンの端でそれをぬぐい、豆ごとすくって口へ運ぶ。ギガンテス・プラキ(Γίγαντες πλακί / Gigantes plaki)は、そんな手元がよく似合う大粒豆をトマトと焼くギリシャ料理です。オリーブオイルと香草が、豆とソースをひとつにまとめてくれます。

目指す仕上がりは、豆の中がクリーミーで、ソースが豆にしっかり絡み、皿の縁が軽く色づいた状態です。そこへ行き着くには、ゆでてから焼く二段階の調理が欠かせません。乾燥豆は前夜に浸水しておき、当日の作業はおよそ2時間20分を見込んでください。豆の種類によっては下ゆでが長引きます。水煮豆を使えば浸水と下ゆでは省けますが、豆の大きさと食感は変わります。

プレスパの食卓には、大きな豆がある

ギリシャ北部、フロリナ地方にプレスパ湖群があります。湖畔のプサラデスやアギオス・ゲルマノスの村では、大粒豆、フロリナの赤ピーマン、コイが地域の味として紹介されています。海辺の景色ばかりが思い浮かぶギリシャですが、ここは湖の漁業と農業が並ぶ土地です。湖畔で育つ豆の食文化が、食卓を支えています。ただし、この料理の発祥地だと言いたいわけではありません。

プレスパ地方の料理案内には、豆のスープと大粒豆のオーブン焼きが、別々の料理として並んでいます。オーブン焼きのほうには、赤ピーマン、にんじん、パセリ、スペアミントを加える現地の配合例があります。あくまでひとつの例で、地方全体がこの型で作っているという話ではありません。

豆知識

香草の使い方は、配合例によってさまざまです。オレガノとパセリを使うもの、ディルと甘いパプリカを使うもの、プレスパのようにスペアミントを入れるものがあります。これは料理家や家庭ごとの配合の違いで、島ごとに香草が決まっているわけではありません。台所で試すなら、香草を変える楽しみがそのまま広がります。

食べ方も自由です。パンを添えれば肉なしの主菜になり、パンにのせれば前菜にもなります。フェタチーズを添える食べ方もありますが、豆と野菜の焼き皿だけでも十分に食卓の主役が務まります。魅力は、豆のほくほくした食べ応えと、パンで拾いたくなるソースにあります。


日本の豆で作るとき、何が変わる?

現地用のギガンテス豆が手に入らないときは、大粒のバタービーンズなどを使うレシピ例があります。ただ、品種が違えば、大きさも皮も、中の食感も変わります。日本の白いんげん豆の水煮は、同じ料理を作るための代替案であって、ギガンテスと同じ品種という意味ではありません。豆の品種は同一ではないと覚えておくと、仕上がりの違いも楽しめます。

水煮を使う日は、豆のゆで汁には頼らず、材料表の水でソースを作ります。缶汁の塩分や粘度を持ち込まないためです。甘煮の白花豆は砂糖味が加わるので代わりになりません。乾燥の食用白花豆を選ぶなら、袋にある浸水と加熱の指示を優先し、短いゆで時間に置き換えないでください。大粒豆の食べ応えを味わいたい日は乾燥豆、平日に手軽に済ませたい日は無糖の水煮、と使い分けるのがおすすめです。

コツ

乾燥オレガノは、小さじ1をソースに入れます。増やしすぎると豆よりハーブの香りが勝ってしまうので、最初は材料表の量から始めてください。香草を足しすぎないことが、豆の甘みを引き立てます。パセリは、ソースに混ぜる分と仕上げに散らす分に分けます。冷凍パセリでも同量から使える、というのが編集部の代替案です。

豆を汁ごと温かく食べたい日には、ギリシャのファソラーダという別の料理があります。スープと焼き皿では、水分の残し方も食べ方も違います。同じ白いんげん豆でも、作り分ける楽しみがあるのです。

白いんげん豆をスープで楽しむファソラーダ

香草と野菜を変えて、食卓に合わせる

赤ピーマンやミント入りはプレスパのレシピ例、ディルとパプリカ入りは別の料理家の配合例が土台です。下の表は、そこから少しだけ変える家庭向けの編集案で、地域の正式な分類や新しい伝統名ではありません。香草と野菜の小さな違いで、同じ焼き皿が表情を変えます。

変え方 4人分で加える量・操作 仕上がりの違い
赤ピーマンを加える 100gを1cm角に切り、工程3で炒める 野菜の甘みが加わる
ディルを使う オレガノを抜き、刻んだ生ディル5gを工程4の最後へ パセリとは異なる青い香り
スペアミントを使う オレガノを抜き、刻んだ生葉2gを工程4の最後へ 清涼感のある香り
甘いパプリカを使う 辛くないパプリカパウダー小さじ1を工程4へ ソースの色と香りが深まる
フェタチーズを添える 焼いた後に1人20gを別添え 乳の風味と塩味が加わる

香草の変更は、一度に一つずつ試してください。フェタを添けるときは、ソースに追加の塩を入れる前に味を見ます。チーズの塩味を見て調整すると、全体がしょっぱくなりすぎません。献立は、パンに加えて、トマトやきゅうりのサラダを合わせるのが編集部の案です。

トマトときゅうりで作るギリシャ風サラダ

豆知識

フェタを添える現地のレシピ例はありますが、焼き皿に最初から混ぜ込むことを必須にはしません。乳を避けたい人がいる食卓では、チーズを別皿にし、取り分け用のスプーンも共用しないようにしてください。

よくある質問

豆が硬いまま焼けてしまったら?

表面が乾いているだけなら、熱湯50mlを皿の端から足し、ホイルをかぶせて200℃で10〜15分ずつ追加します。そのたびに、中心まで柔らかくなったかを確かめてください。一方、下ゆで自体が足りなかった場合や、30分以上の沸騰をしていない場合は、焼くだけで安全になるとは考えず、食べないでください。浸水と沸騰の工程を省かないことが大切で、硬い芯を残さないのが基本です。

ソースが水っぽい、酸っぱいときは?

水っぽければ、ホイルを外して200℃で10分ずつ焼き延ばします。豆を崩さないよう、混ぜるのは控えめに。酸味が強いときは、まず玉ねぎの炒めとトマトの煮込みが足りなかったのではないかを確かめます。砂糖で自動的に帳尻を合わせるのではなく、パンや別添えのチーズとの食べ合わせで和らげる、というのが編集案です。焦げた味は煮詰めても消えないので、焦げた底をこそげて混ぜ込まないでください。

辛い料理ですか? アレルギーは?

基本の配合に唐辛子は入れません。黒こしょうは使います。パプリカを足すなら、辛くないものを選んでください。豆やセロリなど、使う食材への個別のアレルギーは必ず確認を。パンは小麦、フェタは乳を含むので、別添えでも混入に注意が必要です。食材を減らしただけでアレルギー対応になるとは言えません。包装の表示と、調理器具の共用も確認してください。

作り置きはできますか?

焼き上がりを10分休ませて食べることと、常温で長く置くことは別の話です。残す分は小分けにして速やかに冷まし、調理後2時間以内に冷蔵庫へ入れます。冷蔵は48時間以内に食べきってください。間に合わない分は早めに冷凍し、解凍は冷蔵庫で行います。冷凍期間の安全保証日数は設けていません。再加熱は食べる分だけを一度、中心まで湯気が出るほど熱くします。電子レンジなら途中で混ぜて加熱むらを防ぎ、機器の指示に従ってください。

オーブンなしでも同じように作れますか?

柔らかく下ゆでした豆とソースを鍋で合わせ、弱火で15〜20分、ふたを少しずらして煮詰める代替案はあります。底が焦げないよう、時々返してください。これは家庭向けの煮込みアレンジで、焼いた縁の香ばしさは出ません。乾燥豆の浸水と30分以上の沸騰は、鍋のアレンジでも省略しないでください。

栄養の目安

1人分の概算は、360kcal、たんぱく質16g、脂質16g、炭水化物48gです。これは、ゆで豆600g、油約54g、材料表の野菜を4等分した編集部の概算で、少量の香草とこしょうは除いています。一般的なゆでいんげんまめの成分値を代用して計算したもので、実測値ではなく、現地の豆そのものの成分を測ったものでもありません。添え物を除く概算、豆と油の量で変わる数字として受け取ってください。パンとフェタは含まれていません。豆の品種、缶詰の固形量、皿に残る油によっても変わります。栄養値を根拠に健康効果をうたうことはしません。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る