カテーニャ:温かいインジェラ、軽い歯切れ、赤い香辛料バター
インジェラは乾いたフライパンで、焦がさずに軽く歯切れが出るまで温めます。ベルベレを混ぜたニテル・キベは、パンが温かいうちに塗ります。
発酵させた薄くて弾力のあるパン、インジェラ。それを切り分けて乾いたフライパンに並べ、両面を温めると、端がほんのり香ばしくなってきます。そのぷつぷつと気泡のある面に、ベルベレで赤く染めた溶かしたニテル・キベ(香辛料入りの澄ましバター)を刷毛で塗る。これがカテーニャ(Qategna とも書きます)です。材料は3つ、道具はフライパンと刷毛だけです。
レシピの資料では、カテーニャは軽食として紹介されています。ある資料は余ったインジェラの使い道として、別の資料はインジェラを焼いた直後の新しいものでも、前日のものでも作れると説明しています。手順が多い料理ではありません。インジェラを焦がさないことと、温かいうちにバターを塗ることの2点が、仕上がりを左右します。
この記事では、1人分(インジェラ1枚)のレシピを一つに絞り、買い物から盛りつけまで分量と順序が食い違わないようにしました。カテーニャは当サイトではエリトリアの料理として掲載していますが、全文を確認できた資料は主にエチオピアの文脈で紹介しています。どこまで言えて、どこから言えないかは、後半の文化の節でまとめます。
表記は Kategna と Qategna の2通りが見られます。あるレシピ資料は発音を「ka-ten-ya」と案内しています。レシピや材料を探すときは、両方の綴りで検索すると見つけやすくなります。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 包丁とまな板
- フライパン(油をひかずに使います)
- バターを溶かす小さな耐熱容器(電子レンジを使う場合)、または小鍋
- 混ぜるためのスプーン
- 塗るためのスプーンまたは刷毛
- 皿
選び方と代用
インジェラ。 エチオピアやエリトリアの食材を扱う店で探します。ほかのパンで代用する場合は、別の食材になります。風味も食感も同じにはならず、ここに書いたカテーニャとは違う軽食になります。
ベルベレ。 輸入品と家庭の配合では、唐辛子とほかの香辛料の割合が違うため、辛さにかなり幅があります。まずはレシピの分量から始めてください。辛いものが苦手な人が食べるなら、最初は塗る量を控えめにします。割合を変えたときは、資料のレシピではなく自分の調整になります。
ニテル・キベ。 香辛料入りの澄ましバターです。基準にしたレシピは配合や作り方を示していないため、この記事でも別のレシピとしては扱いません。手元に何もない日は、無塩バターで代用することもできますが、風味は同じになりません。標準の材料ではなく、代用として考えてください。
小麦を含むインジェラ製品があり、インジェラにはテフ以外の穀物が入っていることもあります。基準にしたレシピにアレルゲンの情報はないので、購入した製品の表示を確認してください。ニテル・キベは乳製品のバターが原料で、乳を避ける人向けの代用品にはなりません。ベルベレや市販のニテル・キベも、表示を確認してください。
食べ方:作りたてがいちばん

カテーニャは、パンが温かく、端に軽い歯切れが残っている作りたてがいちばんです。あるレシピ資料は、食事の前にテジ(tej)と一緒に、または間食として楽しむ案を挙げています。これは一例で、どこでも決まった食べ方というわけではありません。仕上がったカテーニャの保存については資料に記載がないので、食べきれる分だけ作ってください。
うまくいかないとき:焦げた、柔らかい、ダマになった
| 起こること | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| インジェラが焦げて苦い | 火が強い、または同じ面を長く焼いた | 中火を保ち、返しながら、軽い歯切れで外します。決まった時間はないので、見た目で判断します |
| インジェラが柔らかいまま | パンの水分が多い、または焼き足りない | フライパンに詰め込まず、乾いたフライパンで両面を温めます。端が軽く歯切れよく、中が柔らかいくらいで十分です。硬いチップにはしません |
| ベルベレがところどころ固まる | 溶かしたバターへの混ぜ方が足りない | バターが完全に液状のうちに、少しずつ加え、均一になってから塗ります |
| 辛すぎる | ベルベレの製品や配合の違い | レシピの分量から始め、辛さが苦手な人には最初は少なめに塗ります |
ほかのレシピとの違い
カテーニャの作り方は一つではありません。新しいインジェラを使うか余ったものを使うか、どこまで焼くかは家庭によって違います。以下は別の資料にあるレシピで、比較のために紹介するものです。上の基本のレシピには混ぜていません。
| 種類 | 違うところ |
|---|---|
| 1枚で作る別の版 | インジェラ1枚に、ニテル・キベ2〜3 tbsp、ベルベレ1/2〜3/4 tsp。インジェラを半分か4等分に切り、スキレットで何度も返して少し歯切れが出るまで焼き、溶かしたバターとベルベレを気泡のある面に塗ります |
| 2枚を重ねて巻く版 | インジェラ2枚の間にベルベレ、ニテル・キベ、塩を重ね、巻いて輪切りにします |
| 新しいもの、前日のもの | 焼きたてのインジェラで作るやり方を紹介し、前日のインジェラでも作れるとしている資料があります。フライパンやミタド(mitad)で軽く焼いて歯切れを出してもよく、香辛料やバターの好みは人によって違うと書かれています |
これらを試すときは、その資料の分量を全体として守ってください。塩や2枚目だけを、上の基本のレシピに借りてくることはしないでください。
文化:資料で言えること、言えないこと
当サイトではカテーニャをエリトリアの項目に入れていますが、実際に読めた資料は主にエチオピアの文脈で紹介しています。エリトリア固有の起源や、両国に共通する文化としての位置づけを示す資料はありませんでした。基準にしたレシピはエチオピア料理として公開されていて、作者がエチオピアで体験した家庭料理を紹介しています。エチオピアのスパイスを扱う販売元の資料は、エチオピアの家庭でカテーニャを作った思い出と、いくつかの作り方を紹介しています。もう一つの資料は、余ったインジェラで作る軽食として扱っています。
これらの資料から、カテーニャがエリトリアで生まれたとも、エリトリアだけの料理だとも、どの家庭でも同じ作り方だとも言えません。いつ始まったのか、誰が最初に作ったのか、特定の機会と結びついているのかは、資料に書かれていないため、ここでは触れません。
資料が一致しているのは、料理の形です。軽く焼いたインジェラに、ベルベレを混ぜた澄ましバターを塗る。この簡素さが、カテーニャの持ち味です。
よくある質問
バターは焼く前に塗りますか、焼いたあとですか?
焼いたあとです。基準にしたレシピでは、切ったインジェラを乾いたフライパンで両面焼いて先に取り出し、ベルベレを混ぜたニテル・キベをそのあとに塗ります。
インジェラはどのくらい焼きますか?
基準にしたレシピに正確な時間はなく、中火で急がずに、焦げないよう返しながら焼くとあります。両面が温まり、端が軽く歯切れよくなったら外してください。
余ったインジェラで作れますか?
作れます。資料では、余ったインジェラで作る軽食として紹介されていて、新しいものでも前日のものでも作れると書いている資料もあります。
普通のバターで作れますか?
無塩バターを溶かして使うこともできますが、香辛料入りの澄ましバターであるニテル・キベとは味が違います。ニテル・キベが手に入らない日の代用として考えてください。
カテーニャはとても辛いですか?
ベルベレによります。製品や配合によって、唐辛子とほかの香辛料のバランスが違います。レシピどおり3/4 tbsp(5g)から始め、辛さが苦手な人には最初は少なめに塗ってください。
残ったら保存できますか?
仕上がったカテーニャの保存について、資料に記載はありません。作りたてがおいしいので、食べきれる分だけ作ってください。










