紙袋に入った、ひと口大のサクサクの台湾風から揚げと、揚げたバジルの葉
🔪下準備10分
🔥調理25分
🌍料理台湾料理

鹹酥雞の作り方|台湾夜市の五香粉と花椒のから揚げ

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

鶏肉を切って下味をつける

手順1: 鶏肉を切って下味をつける

鶏もも肉は余分な脂を取り、2.5cm角に切ります。ボウルに入れ、五香粉、オニオンパウダー、白こしょう小さじ1、砂糖、すりおろしたにんにくとしょうが、紹興酒、しょうゆを加えて、汁気が鶏肉に吸い込まれてほぼなくなるまで1分ほどよくもみ込みます。そのまま残りの準備をする間(15分ほど)置きます。時間があれば冷蔵庫で1時間ほど漬けると、味がしっかりしみます。

STEP 22 / 6

花椒を煎って香り塩を作る

手順2: 花椒を煎って香り塩を作る

フライパンに花椒大さじ2を入れ、油をひかずに弱めの中火で約2分煎ります。香りが立ち、粒の色が少し濃くなったら火から下ろし、すり鉢かスパイスミルでできるだけ細かい粉にします。パプリカパウダー小さじ1と白こしょう小さじ1を混ぜれば香り塩の完成です。煙が出るまで煎ると苦みが出るので、香りが立った時点で止めます。

STEP 33 / 6

衣を用意し、油を175°Cに熱する

手順3: 衣を用意し、油を175°Cに熱する

大きく平たいボウルにさつまいもでん粉とベーキングパウダーを入れて、均一になるまで混ぜます。揚げ物用の深い鍋か中華鍋に、深さ5cmほど油を入れ、中火で5〜8分かけて175°Cまで熱します。温度計がなければ、でん粉をひとつまみ落として、すぐにしゅわっと泡が立てば準備完了です。175°Cを保つことが、衣をサクッとさせるいちばんの近道です。

STEP 44 / 6

卵白をからめて衣をつけ、一度目を揚げる

手順4: 卵白をからめて衣をつけ、一度目を揚げる

漬けた鶏肉に卵白を加えて全体にからめます。鶏肉を数個ずつでん粉の中で転がし、表面にしっかり押しつけるようにまぶして、余分な粉を軽く落とします。油に入れたら、2〜3分揚げて、衣が薄いきつね色になり、鶏肉が油の表面に浮いてきたら網に取り出します。一度にたくさん入れると油の温度が下がるので、数個ずつ揚げてください。

STEP 55 / 6

バジルと一緒に二度揚げする

手順5: バジルと一緒に二度揚げする

すべて一度揚げたら、油を再び175°Cまで熱し直します。一度揚げた鶏肉を6〜10個ずつ、タイバジルの葉数枚と一緒に油に入れ、2〜3分揚げます。衣が濃いきつね色になってカリッと固くなり、バジルの葉が透き通るように縮んだら、ペーパータオルを敷いたバットに取り出します。いちばん大きな1個を割り、中まで白く火が通っていることを確かめます。

STEP 66 / 6

香り塩をふって仕上げる

手順6: 香り塩をふって仕上げる

揚げたての熱いうちに、花椒の香り塩を全体にまんべんなくふります。揚げてすぐふると、衣の表面に香り塩がよく付きます。揚げたバジルの葉をのせ、器に盛るか紙袋に入れて、熱々のうちに食べてください。塩気が足りなければ、ここで塩をひとつまみふって調えます。

揚げ油は高温になります。鍋に入れる油は深さの半分以下にとどめ、揚げている間は鍋から目を離さないでください。バジルは水気が残っていると油が激しくはねるので、ペーパータオルでしっかり拭いてから、鍋の縁からそっと入れます。万一、油から煙が出たらすぐに火を止めてください。

鶏肉は中心まで十分に加熱してください。米国のFoodSafety.govは、鶏肉の中心温度74°C(165°F)を安全な加熱の目安として示しています。料理用の温度計があれば、いちばん大きな1個の中心で確かめると確実です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

鹹酥雞の材料の鶏もも肉、五香粉、紹興酒、しょうゆ、さつまいもでん粉、卵白、タイバジル、花椒

9品目

鶏肉の下味

材料 分量 代替・備考
鶏もも肉(皮なし・骨なし) 280g 2.5cm角に切る
五香粉 小さじ1 —
オニオンパウダー 小さじ1/2 なければ省く
白こしょう(下味用) 小さじ1 —
砂糖 小さじ1 —
にんにく 大1片 すりおろす
しょうが 2.5cm 皮をむいてすりおろす
紹興酒 大さじ1と1/2 日本酒でも可
しょうゆ 大さじ1と1/2 —
5品目

衣と揚げ油

材料 分量 代替・備考
卵白 1個分 —
さつまいもでん粉 240ml 計量カップで約1と1/4杯。片栗粉かコーンスターチで代用可
ベーキングパウダー 大さじ1 でん粉と混ぜる
揚げ油 鍋に深さ5cm サラダ油など
タイバジルの葉 10枚 水気をよく拭く。スイートバジルでも可
3品目

花椒の香り塩

材料 分量 代替・備考
花椒(ホール) 大さじ2 煎ってすりつぶす
パプリカパウダー 小さじ1 —
白こしょう(仕上げ用) 小さじ1 —
注意

この料理には卵(卵白)、小麦と大豆(しょうゆ)が入ります。花椒は舌がしびれる強い香りがあるので、小さな子どもが食べる場合は香り塩を白こしょうと塩だけにしてください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

日が暮れると、通りに屋台の明かりがともり、油の鍋が次々と火にかけられます。ガラスケースに並んだ鶏肉や野菜を指さして注文すると、店主がまとめて油に放り込み、揚げ上がりに緑の葉をひとつかみ。鍋から上がった瞬間、バジルがぱちぱちと音を立てます。香り塩をふった熱々のひと口大を紙袋に詰めてもらい、歩きながら頬ばる。台湾の夜市でいちばん身近な屋台の味が、鹹酥雞(シエンスージー)です。

夜市の灯りと「四食目」の楽しみ

台湾の夜市で、鹹酥雞の屋台に並ぶ人々と揚げ鍋

鹹酥雞は「塩気のあるサクサクの鶏」という意味で、鹽酥雞(イエンスージー)とも書きます。英語圏では「台湾のポップコーンチキン」と呼ばれることが多い料理です。ひと口大に切った鶏もも肉にしょうゆや酒、砂糖、にんにく、五香粉で下味をつけ、溶き卵をからめてから、小麦粉やさつまいもでん粉をまぶして揚げます。仕上げに塩とこしょうをふるのが基本で、好みで唐辛子の粉や、さっと揚げたバジル、にんにくを加えます。

この料理の歴史は意外に新しく、屋台どうしの激しい競争の中で、味つけや揚げ方が短い間にどんどん変わってきたといわれます。台湾には、日が沈んでからずっと後に食べる「宵夜(シャオイエ)」、つまり一日の四食目ともいわれる夜食の習慣があります。夜市では客の目の前で料理を作る屋台が並び、なかでも鹹酥雞は、もっとも名の知れた夜市の味のひとつです。

豆知識

揚げたバジルの葉を最後に加えるのは、台湾らしい仕上げです。さっと揚げた葉は鶏肉の香り塩を少しまとい、それ自体もパリッとしたおつまみになります。

日本のから揚げとの大きな違いは、衣と香りです。さつまいもでん粉の粗い粒が、揚げると白っぽくゴツゴツとした軽い衣になり、時間がたってもサクッとした歯ざわりが残ります。そこに五香粉の甘い香り、花椒のしびれる香り、白こしょうの辛みが重なり、日本のから揚げとはまったく違う、夜市ならではの味になります。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本で買えるさつまいもでん粉、五香粉、花椒、タイバジル、鶏もも肉

衣の決め手は、台湾で「地瓜粉(ディーグアフェン)」と呼ばれるさつまいもでん粉です。粒が粗く、揚げるとゴツゴツした独特の衣になります。日本では中華・台湾食材店や通販で手に入ります。見つからない場合は、片栗粉かコーンスターチで代わりにできます。片栗粉で揚げると、衣はなめらかで薄めの、日本の竜田揚げに近い仕上がりになります。

五香粉は、八角やシナモン、花椒などを合わせた中国の混合スパイスで、日本のスーパーのスパイス売り場でも手に入ることが増えました。バジルは、台湾では九層塔(ジウツォンター)と呼ばれるタイバジルの仲間を使います。日本ではアジア食材店などでタイバジルが手に入ります。スイートバジルでも香りは楽しめますが、甘くさわやかな方向に寄ります。

コツ

花椒は、粒のまま買ってから煎ってすりつぶすと、香りがまったく違います。すり鉢でも十分に細かくなりますが、スパイスミルがあれば一瞬で粉にできます。残った香り塩は密閉容器に入れておけば、焼き鳥や揚げ物にも使えます。

揚げ物用の温度計を用意しておくと、二度揚げの温度管理がぐっと楽になります。ない場合は、衣の粉をひとつまみ油に落とし、すぐにしゅわっと泡が立って浮き上がれば、揚げ始めの温度になっています。


盛り付けと夜市の食べ方

紙袋に入れた鹹酥雞と竹串、揚げたバジル
紙袋に入れ、竹串で刺しながら熱々を食べる

夜市では、揚げたての鹹酥雞を紙袋や紙のカップに入れ、竹串で刺しながら食べ歩きます。家で作るなら、紙袋やクッキングシートを敷いた器に盛り、つまようじや竹串を添えると夜市の雰囲気が出ます。ビールや冷たい台湾茶と合わせると、台湾の夜の屋台気分がぐっと高まります。

台湾の屋台の味をもう一品そろえるなら、甘辛く煮た豚肉をご飯にかける魯肉飯や、薄焼きの生地に卵を重ねて巻く台湾の朝ごはん蛋餅と並べてみてください。台湾牛肉麺の一杯と合わせれば、台湾の食堂と夜市の両方の味がそろいます。

アレンジの楽しみ方

鹹酥雞の衣で揚げたイカ、豆腐、さつまいもを並べた様子

同じ衣と香り塩で、ほかの具材も揚げられます。イカは輪切りにして水気を拭き、下味を短めにして揚げると、やわらかく仕上がります。厚揚げは2cm角に切って衣をまぶし、表面がカリッとするまで揚げます。さつまいもは7mmほどの棒状に切り、低めの160°Cでじっくり揚げてから香り塩をふると、甘みと香り塩の組み合わせが楽しめます。

ノンフライヤーで作る方法もあります。衣をつけた鶏肉に油を軽く吹きつけてから加熱すると、油で揚げるより軽い仕上がりになります。ただし、さつまいもでん粉の衣は油で揚げたほうがサクッとした食感がはっきり出るので、まずは二度揚げで作ってみてください。

よくある質問

残った鹹酥雞を網にのせてオーブントースターで温め直す様子

さつまいもでん粉がない場合は?

片栗粉かコーンスターチで代用できます。衣は薄くなめらかになり、日本の竜田揚げに近い食感になります。片栗粉とコーンスターチを半量ずつ混ぜる方法もあります。

二度揚げは必要ですか?

一度だけ長めに揚げることもできますが、二度揚げにすると、中はジューシーなまま衣がしっかりカリッとします。二度目の揚げで鶏肉の中まで火を通すつもりで、時間を守ってください。

時間がたつと衣がしんなりします。

温め直すときは、電子レンジではなく、オーブントースターや魚焼きグリルで数分温めると、衣のサクッとした食感が戻ります。焦げやすいので、途中で様子を見てください。

作り置きはできますか?

揚げ物は揚げたてがいちばんおいしい料理です。残った場合は粗熱を取ってから冷蔵庫に入れ、早めに食べきってください。温め直すときは、中まで熱くなっていることを確かめます。

主な参考リンク

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