トマト色の汁気のある米にあさり、殻付きえび、いか、タイラギ類の貝柱が入ったアロス・ア・ラ・トゥンバーダ
🌍料理メキシコ料理

アロス・ア・ラ・トゥンバーダの作り方|ベラクルスの汁気のある赤い魚介ごはん

約16分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

トマトを煮て取り置く

手順1: トマトを煮て取り置く

小鍋にオリーブ油大さじ2を熱します。トマト・ピューレと角切りのトマトを入れ、トマトにしっかり火が通るまで煮て、取り置きます。このトマトが、あとで米を赤く染めます。

STEP 22 / 7

えびを軽く焼いて取り出す

手順2: えびを軽く焼いて取り出す

幅広の鍋にオリーブ油1/3 cupを熱します。えび18尾に少量の塩をして入れ、軽く炒めます。トングで皿に取り出し、油は鍋に残しておきます。

この段階のえびは、まだ安全に火が通っていません。終盤に鍋へ戻して、そこで火を通します。半生のまま飾りに使わないでください。 生の魚介とその皿は、そのまま食べるものから離し、扱ったあとの手と道具は洗います。

STEP 33 / 7

米を炒め、にんにくと玉ねぎを加える

手順3: 米を炒め、にんにくと玉ねぎを加える

えびを焼いて残った油に、米用の塩小さじ1と米2 cupsを入れて炒めます。途中でにんにくと白玉ねぎを加え、米が薄いきつね色になるまで炒め続けます。

STEP 44 / 7

トマト、魚だし、水を加えて蓋をする

手順4: トマト、魚だし、水を加えて蓋をする

取り置いたトマトを加え、続けて魚だし4 cupsと水4 cupsを注ぎます。蓋をして、米を約25分炊きます。米にしっかり火が通り、粒のまわりに少し煮汁が残るのが炊き上がりです。パエリアのように乾くまで炊かないでください。

STEP 55 / 7

中盤にあさりを加える

手順5: 中盤にあさりを加える

米を炊き始めて半ばまで来たら、あさりを表面に広げ、再び蓋をします。いか、callo de hacha、えびはまだ入れません。

STEP 66 / 7

終盤に残りの魚介と香草を加える

手順6: 終盤に残りの魚介と香草を加える

炊き上がりの終わり近くに、ユカタン・オレガノ、オレガノン、あさつき、パセリを加えます。いかとcallo de hachaも入れ、焼いて取り置いたえびもここで戻します。出典は「残りの魚介」としか書いていません。この記事では、えびにきちんと火を通すために、ここに置いています。塩加減を整え、蓋をして炊き上げます。香草を終盤に入れるのは、緑を保って香りよく仕上げるためです。

魚介の火通りは、米の炊き時間では判断しないでください。家庭での一般的な目安として、中心温度75°Cで1分以上加熱します。いか、貝柱、えびで確かめます。あさりは、殻が開いただけでは安全に火が通った証拠になりません。「加熱用」の表示や地域ごとの指示がある場合は、それに従ってください。

STEP 77 / 7

汁気を残したまま盛る

手順7: 汁気を残したまま盛る

深皿に煮汁ごと盛るか、鍋ごと食卓に出します。1人につきえび3尾とパクチー1枝をのせます。お好みで、Larousseの辞典が添え物として挙げている黒豆やトルティーヤ、パンを添えてもかまいません。

赤い色はトマトだけで出します。魚介は中盤にあさり、終盤にいかと貝柱を加え、取り置いたえびも同じ終盤に戻すという段階で進めます。香草も終盤に加えてください。米が乾きそうに見えたら、最後の炊き上がりの間に粒のまわりの煮汁を確かめます。出典には足し湯の分量がないので、決まった量は示しません。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

20品目

材料

米、トマト、あさり、殻付きえび、いか、タイラギ類の貝柱、魚だしと香草を並べた材料
6人分の材料一式。油の2回分と、塩の2か所の使い分けは別にしておく

分量は出典のままで、増減していません。出典はカップの容量を定義していないため、この記事では1 cupを240ml、大さじ1を15ml、小さじ1を5mlとして読みます。出典の標準ではなく編集上の選択です。日本の米用180mlカップや200mlの計量カップに置き換えないでください。米は容量で量り、グラムには換算しません。

材料 分量 代替・備考
オリーブ油(トマト用) 大さじ2 手順1でトマトを煮る
トマト・ピューレ(jitomate、攪拌して裏ごし) 1 1/2 cups 煮汁の赤いベース。生のトマトを攪拌して裏ごしし、量ってから使う。濃縮トマトペーストでは代用しない
トマト・角切り(jitomate) 1 cup 同じトマトの別の形。ピューレと一緒に煮る
オリーブ油(えびと米用) 1/3 cup えびを焼き、同じ油で米を炒める
えび(camarón) 18尾 下処理済みで頭と殻付き。軽く焼いて取り出し、終盤に戻す。1人3尾
塩(えび用) 少量(分量の記載なし) えびを焼くときに味つけする
塩(米用) 小さじ1 米と一緒に炒める
米(arroz) 2 cups 出典に品種の指定なし
にんにく(ajo) みじん切り小さじ2 米を炒める途中で加える
白玉ねぎ(cebolla blanca) みじん切り1/3 cup にんにくと一緒に加える
魚だし(caldo de pescado) 4 cups 煮汁の魚介のうまみ
水(agua) 4 cups 魚だしと合わせて使う炊き汁
あさり(almeja) 1 kg 米の中盤に加える。この記事では殻付きの重さとして読む
ユカタン・オレガノ(orégano yucateco) 小さじ2 葉の大きな香りの強いオレガノ。終盤に加える
オレガノン(oreganón) 葉2枚 ユカタン・オレガノとは別の香草。終盤に加える
あさつき(cebollina o cebollín) みじん切り大さじ1 終盤に加える
パセリ(perejil) みじん切り大さじ2 終盤に加える。レシピにはパセリ・ランチェロ(perejil ranchero)の葉4枚を使う選択肢もある(後述)
いか(calamar) 下処理済み200g 終盤に加える魚介の一つ
callo de hacha(タイラギ類の貝柱) 200g 終盤に加える白い貝柱
パクチー(cilantro) 6枝 1人1枝、盛り付け用

出典の材料表には塩が小さじ1とあり、米と一緒に使います。ところが、えびは「少量の塩」で炒めるとだけ書かれていて、分量の記載はありません。この記事では、小さじ1を2か所に割ったり、2回目の分量を作ったりしません。えびには控えめに塩をして、最後に煮汁の味を見てください。

コツ

トマト・ピューレは、生のトマトを攪拌して裏ごしし、量ってから使います。濃縮トマトペーストで同量に置き換えないでください。赤い色と煮汁の味の土台になるところです。

0 / 0
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

深皿に盛られているのは、トマトで赤く染まった米です。その上にあさり、えび、いか、白い貝柱がのり、粒のまわりには少しだけ汁がたまっています。アロス・ア・ラ・トゥンバーダ(arroz a la tumbada)は、Larousse Cocinaがベラクルス州ソタベント地方(Sotavento)の伝統料理として紹介している魚介ごはんです。炊き上がりはしっかり火が通っていながら、少し汁気がある状態です。

汁気を残して炊く、ベラクルスの赤いごはん

この鍋が守るもの

米は芯まで炊けていても、赤い煮汁が少し残っています。乾いたごはんにはしません。魚介は段階を分けて加え、香草は終盤に入れて緑を保ちます。

この記事は、Larousse Cocinaが『Los clásicos de la cocina mexicana』から掲載している、6人分のレシピ1本に沿っています。まずトマトをオリーブ油で煮て取り置き、別のオリーブ油でえびを軽く焼きます。同じ油で米を炒め、そこへトマト、魚だし、水を加えます。あさりは米の炊き上がりの中盤に、いかとcallo de hacha(タイラギ類の貝柱)と香草は終盤に加えます。掲載ページには準備10分、加熱50分とあり、米だけなら約25分が目安です。これは出典の掲載値で、この記事の台所で測った時間ではありません。

このレシピは魚だしを使いますが、魚の切り身は入れません。同じ名前の別のレシピには、魚、かに、たこ、epazote(エパソテ)を加えるものもあります。それらは別の版なので、ここでは混ぜていません。

パエリアではなく、ソタベントの汁気のある魚介ごはん

Larousseの『Diccionario enciclopédico de la Gastronomía Mexicana』は、アロス・ア・ラ・トゥンバーダを赤くて汁気のある米料理と定義しています。さまざまな魚介、トマト、オレガノ、にんにく、epazoteを使うソタベント・デ・ベラクルスの名物で、魚介のパエリアと混同しないよう、辞典ははっきり書いています。パエリアが目指すのは、乾いてばらりとした粒です。こちらは煮汁ごと食卓に運ばれる米です。

豆知識

同じ辞典によると、メインの料理として、黒豆とトルティーヤやパンを添えて出すことが多いそうです。昔ながらの出し方は、炊いたカスエラ(cazuela)のまま、または深皿に盛る形です。これらは辞典に書かれた提供の習慣で、後半のレシピの材料ではありません。

この名前のレシピは幅広く、作り手によって違います。elGourmetの1本は、魚だしまたは水で米を炊き、魚、えび、あさり、かに、たこ、ラングスティーノ、魚卵、epazoteを加え、深皿でコーントスターダを添えて出します。Imagen de Veracruzが紹介する現地の家庭レシピも、魚だし、トマト、魚介、epazoteで汁気のある米を作り、魚介を段階的に加えます。同じ記事は、この料理をアルバラード(Alvarado)と、そこで行われるラス・クルーセス・デ・マヨ(Las Cruces de Mayo)の祭りに結びつけています。こうした例は料理の幅を示すものです。分量や手順はここでは使っていません。

この記事のLarousseのレシピは、ひと家庭の版です。香草は、辞典の項目にあるepazoteではなく、ユカタン・オレガノ、オレガノン、あさつき、パセリ、パクチーを使います。メキシコのほかの料理はメキシコのページへどうぞ。


道具

  • トマトを煮る小鍋
  • 米、煮汁、魚介が入り、沸いても余裕のある、幅広で厚手の蓋つき鍋(出典に鍋の大きさの指定はありません)
  • 焼いたえびを取り出すトングと皿
  • トマトを攪拌するブレンダーと裏ごし器
  • 計量カップと計量スプーン
  • 魚介の中心を確かめる食品用温度計

選び方と代用

魚だし。 レシピでは、魚だしの代わりに水を使ってもよいとされています。反対に、だしが十分にあれば、水の一部または全部をだしに替えてもかまいません。どの魚を使うか、顆粒だしをどれだけ入れるかは出典に書かれていません。市販のだしを使うときは、ラベルで添加物とアレルゲンを確認してください。

callo de hacha。 メキシコではタイラギ類の貝柱を指します。Larousseの辞典はAtrina rigidaとPinna rugosaを挙げていて、食べるのは白い貝柱です。ホタテの別名ではありません。ホタテの貝柱は別の貝なので、代用として使えるだけです。200gのホタテを使った場合は、このレシピとして試していないので、違う仕上がりになると思ってください。

ユカタン・オレガノとオレガノン。 この2つは別々の材料です。スーパーで売っている普通の乾燥オレガノは、ユカタン・オレガノと同じではありません。オレガノンの代わりにどの植物を使うかは、ここでは扱いません。2つのうち1つしか手に入らない場合は、自分なりのアレンジとなり、レシピどおりとは言えなくなります。風味も変わります。

パセリ。 この版では、普通のパセリのみじん切り大さじ2を使います。レシピのもう一つの選択肢は、パセリ・ランチェロの葉4枚を丸ごと使い、食べる前に取り除く方法です。どちらか一方にして、両方は使いません。

あさりとほかの魚介。 出典はあさりの種類を指定していません。冷凍の魚介の加熱時間も書かれていないので、ここでも示しません。

注意

この料理には、えび、いか、二枚貝(あさりと貝柱)、そして魚だしの魚が入ります。野菜だしで作った版とは別物として扱ってください。

鍋の様子がおかしいとき

見た目 確認すること 対処
米が乾いてパエリアのようになった 仕上がりは少し汁気が残る状態が目安 炊き上がりの最終盤は、粒のまわりの煮汁を見ながら進める。出典に足し湯の分量がないため、決まった量は示さない
香草がくすんで黒っぽい 早く入れていないか レシピのとおり終盤に加える
えびは火が通って見えるが自信がない 最初の焼き付けだけでは火は通りきらない 鍋に戻したか確かめ、中心を75°Cで1分以上にする
あさりが開いた 殻が開いただけでは安全の証拠にならない 温度計で加熱を確かめ、「加熱用」表示や地域の指示があれば従う
塩味が決まらない えびの塩に分量の記載がない レシピが塩加減を整えるとしている終盤に味を見て調える
ユカタン・オレガノもオレガノンもない 別々の香草である 風味が変わることを前提に、自分なりのアレンジとして楽しむ

レシピ内の変えどころ

任意のアチオテ(レシピ筆者の家族の工夫)

レシピには、タバスコ産のアチオテ・ペースト(pasta de achiote tabasqueño)小さじ1/4を、色づけのために加える方法が、筆者の家族の工夫として書かれています。この料理に共通する決まった材料ではなく、この版では使っていません。使う場合は、4 cupsの水とは別に、水大さじ2で溶きます。米と香味野菜を炒めたあとに軽く炒め、取り置いたトマトを加えてください。

  • パセリ・ランチェロ。 刻みパセリの代わりに葉を4枚丸ごと使い、食べる前に取り除きます。
  • 水だけで炊く。 レシピが認めているとおり、魚だしを水に替えます。海の風味は控えめになります。
  • もっと簡単な版。 Larousseのページには、えびと魚だけのより簡単な版があると書かれていますが、詳細はありません。魚、かに、たこ、epazoteを使う他の資料のレシピは別のレシピで、このレシピとは混ぜません。

残ったとき

注意

米と魚介を室温に長く置かないでください。

残りは浅い容器に小分けしてすばやく冷ましてから冷蔵します。再加熱は、一般的な目安として75°C以上にします。この料理の安全な保存期間は確認できていないため、日数は示しません。

よくある質問

魚介のパエリアとはどう違いますか?

Larousseの辞典が、はっきり区別しています。アロス・ア・ラ・トゥンバーダはトマトで赤く、少し汁気がある料理です。深皿に煮汁ごと盛るか、炊いた鍋のまま出します。

魚だしの代わりに水を使えますか?

使えます。レシピは魚だしの代わりに水を使うことを認めています。反対に、だしが十分にあれば、水の一部または全部をだしにしてもかまいません。

callo de hachaの代わりにホタテを使えますか?

代用としてだけ使えます。callo de hachaはタイラギ類の貝柱で、ホタテとは別の貝です。同じ重さのホタテを使う方法は、このレシピとして試していません。

epazoteは入れないのですか?

辞典の項目にはepazoteが挙がっていて、ほかのレシピにも使われます。このLarousseの家庭レシピは、代わりにユカタン・オレガノ、オレガノン、あさつき、パセリ、パクチーを使います。epazoteを加えるとレシピが変わります。

アチオテは必ず使いますか?

いいえ。出典は筆者の家族による色づけの任意の追加としていて、この版では使っていません。

魚介に火が通ったかどうか、どう確かめますか?

米の炊き時間では判断しません。えび、いか、貝柱の中心が75°Cで1分以上になっているかを確かめてください。あさりは、殻が開いただけでは安全の証拠にしないでください。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る