シナモンで香りづけしたメキシコのカフェ・デ・オジャを素朴なカップに注いだ様子
🌍料理メキシコ料理

カフェ・デ・オジャの作り方|ピロンシージョとシナモン香るメキシコの鍋コーヒー

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 4

甘いシナモンの液を作る

手順1: 甘いシナモンの液を作る

鍋に水1.5 L、ピロンシージョ90 g、シナモン1本(約10cm)を入れて火にかけます。ときどき混ぜながら、沸騰してピロンシージョが完全に溶けるまで温めます。強く煮詰める必要はありません。ピロンシージョが溶けて、液からシナモンの香りがすれば十分です。

STEP 22 / 4

火を止めてコーヒーを加える

手順2: 火を止めてコーヒーを加える

火を止めます。熱い液に焙煎した挽きコーヒー45 gを入れて混ぜます。シナモンは鍋に入れたままにします。コーヒーを煮立て続けないでください。

STEP 33 / 4

蓋をして8分浸す

手順3: 蓋をして8分浸す

鍋に蓋をして、火にかけずに8分置きます。初めて作るときは、時間を長くも短くもせず、8分を守ってください。

STEP 44 / 4

濾して熱いうちに出す

手順4: 濾して熱いうちに出す

目の細かいこし器で挽き粉を濾し、熱いうちに出します。シナモンスティックもこし器に残ります。温め直して沸かすことはせず、そのままカップに注ぎます。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

4品目

材料

水、ピロンシージョ、約10cmのシナモンスティック、挽いたコーヒーを別々に並べた材料
材料は4つだけ。水、ピロンシージョ、シナモンスティック1本、焙煎した挽きコーヒー

分量はLarousse Cocinaの6人分のレシピのとおりです。1.5 Lは鍋に入れる水の量で、できあがりの量ではありません。レシピには1杯の量も、濾したあとの量も書かれていません。

材料 分量 代替・備考
水 1.5 L 甘みとシナモン、そのあとコーヒーを運ぶ液体
ピロンシージョ 90 g 糖蜜のような深みのある甘み。最初から水に溶かす
シナモン 1本(約10cm) 香りづけ。粉ではなくスティックを液に入れて煮る
焙煎した挽きコーヒー 45 g 苦味とコーヒーの香り。火を止めてから加える

コーヒーはインスタントではなく、焙煎した挽き豆を使います。挽き目、焙煎度、豆の産地はレシピに指定がないので、ふだん飲んで好きな挽きコーヒーを選んでください。シナモンはこの1本だけで、提供するときにカップごとに新しい1本を足す必要はありません。

このレシピには、砂糖の追加、牛乳、クリーム、お酒、クローブ、カルダモン、柑橘は入りません。家庭によってはスパイスや柑橘の皮を加えることもあります。それは後ろの「主レシピの外の変化案」でまとめます。

アレルギー表示

購入するコーヒーや甘味料は、原材料のアレルゲン表示や、同じ工場で作られている旨の注意書きを確認してください。

0 / 0
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の中で、円錐形のピロンシージョがゆっくり柔らかくなり、水に溶けて消えていきます。シナモンスティック1本が、湯をほんのり香らせます。火を止めたら挽いたコーヒーを入れて蓋をし、8分。その静かな待ち時間に、香りが鍋の中でひとつにまとまります。これがカフェ・デ・オジャ(café de olla)の核心です。

カフェ・デ・オジャは、甘さとシナモンが先、コーヒーはあと

この鍋で守ること

ピロンシージョはシナモンと一緒に完全に溶かし、コーヒーを入れる前に火を止めて、蓋をして浸します。目指すのは、コーヒーの苦味、シナモンの温かな香り、ピロンシージョの糖蜜のような深みの釣り合いです。

カフェ・デ・オジャは、ピロンシージョで甘みをつけ、シナモンで香りをまとわせたメキシコのコーヒーです。スペイン語の olla は鍋のこと。名前は、鍋で作るコーヒーという意味です。このレシピは、Larousse Cocinaが公開している版にならいます。材料は水、ピロンシージョ、シナモンスティック、焙煎した挽きコーヒーの4つだけ。短くて単純な作り方ですが、気をつけたいのは順番です。甘いシナモンの液が先、コーヒーは火を止めてから。

名前から土鍋が必須のように思えますが、ここで参考にしたレシピは「鍋」としか書いていません。蓋つきの普通の金属鍋で、この作り方は問題なく作れます。


選び方と代用

別々の小鉢に入れたピロンシージョと日本の黒糖。奥にシナモンスティックと挽きコーヒー
ピロンシージョと黒糖を並べて比較。同じ甘味料ではありません

ピロンシージョはメキシコの未精製のきび糖で、このレシピでは飾りではなく主役の材料です。輸入食材店や通販で見つかるなら、それを使い、最初から水に溶かしてください。

手に入らない場合は、日本の黒糖やきび砂糖で代用できます。ただしこれは日本向けの実用的な置き換えで、元のレシピに書かれた代替ではなく、同じ味にもなりません。黒糖には黒糖らしい糖蜜の香りがあり、溶け方も円錐形のピロンシージョとは違います。きび砂糖は、色もコクもおだやかになりやすいでしょう。代用するなら、同じ飲み物ではなく少し違う飲み物ができると考えてください。ピロンシージョの代わりには、どちらか一種類だけを使い、混ぜ合わせないでください。

道具

  • 蓋つきの鍋(材料全部と、沸騰したときの余裕を受けられる大きさ。金属鍋で十分で、土鍋は必須ではありません)
  • 混ぜるスプーン
  • 挽き粉を除く目の細かいこし器

うまくいかないときと出し方

朝の食卓で、濾したカフェ・デ・オジャを温かいうちに出した様子
濾したコーヒーは、熱いうちにカップへ
困りごと 確認すること 対処
甘味料が底に溶け残る コーヒーを入れる前に、ピロンシージョが完全に溶けていたか 次回は手順1でピロンシージョが溶けたのを確かめてからコーヒーを入れる
カップに粉が入る こし器の目が細かかったか 出す前に、目の細かいこし器で濾す
苦味や濃さが気になる 煮立てたり、レシピより長く浸したりしていないか 火を止めてからコーヒーを入れ、8分を守る。時間を変えるのは自己流の調整で、このレシピの一部ではありません
甘さが足りない、または甘すぎる どの甘味料を使ったか ピロンシージョと代用の甘味料では風味が違います。このレシピでは砂糖を足しません

カフェ・デ・オジャは、淹れたてを濾して熱いうちに出すのがいちばんです。レシピには保存や温め直しの案内がないので、飲むときに合わせて作ってください。

主レシピの外の変化案

ここまでのレシピは、ピロンシージョとシナモンを軸にした簡素な形です。ただしカフェ・デ・オジャの作り方はひとつではなく、スパイスは家庭や地域によって違うことがあります。以下は主レシピとは別の話です。足すスパイスの分量は資料に載っていないため、ここでは示しません。

  • ピロンシージョの代わりに黒糖: ピロンシージョが手に入らないときの代用。糖蜜の香りも溶け方もピロンシージョとは違います。
  • ピロンシージョの代わりにきび砂糖: もうひとつの代用。同じ風味ではなく、おだやかな色とコクになります。
  • クローブ: 家庭での加え方の例として挙げられています。分量は未確認です。
  • カルダモン: 使われることがある例のひとつ。分量は未確認です。
  • 柑橘の皮: 家庭によっては加えるとされています。皮の分量や下処理はここでは扱いません。

こうした変化案と比べてみたいときは、まず主レシピを作って、基準になる味を知っておいてください。


メキシコのカフェ・デ・オジャ — 歴史と場面と、ひとつの起源説

メキシコ文化省(Secretaría de Cultura)の概説によると、コーヒーがメキシコに入ったのは18世紀末です。19世紀に消費が広がりましたが、主要な飲み物は引き続きチョコレートで、20世紀初めには家庭にコーヒーがすっかり定着していました。これはメキシコのコーヒー全体の歴史で、カフェ・デ・オジャそのものの成立年ではありません。

豆知識

メキシコの新聞El Financieroは、カフェ・デ・オジャを寒い朝や通夜の飲み物として紹介し、かつては女性たちが屋外で粘土の鍋から売っていたと伝えています。これは特定の場所と時代の情景で、メキシコの誰もが同じように飲むという意味ではありません。

同じ記事は、この飲み物はメキシコ革命の女性たち「アデリータス(Adelitas)」が始めたという、広く語られる話も紹介しています。ただし一説として紹介されていて、誰が作ったのかを特定するのは難しいとも書かれています。革命起源は、確かな歴史ではなく、物語として楽しむのがよさそうです。

メキシコにはほかにも、それぞれ個性のある温かい飲み物があります。たとえばチャンプラドは、カカオととうもろこしのマサを使う別の飲み物です。ほかのメキシコ料理はメキシコのページからどうぞ。

よくある質問

カフェ・デ・オジャとはどんな飲み物ですか?

ピロンシージョで甘みをつけ、シナモンで香りづけた、鍋で作るメキシコのコーヒーです。ここで紹介した版は、水、ピロンシージョ、シナモンスティック、焙煎した挽きコーヒーだけで作ります。家庭によっては、ほかのスパイスを加えます。

土鍋は必要ですか?

必要ありません。参考にしたレシピは鍋としか書いておらず、土鍋を必須とする根拠はありません。材料と沸騰の余裕を受けられる、蓋つきの金属鍋で作れます。

ピロンシージョが見つからないときは?

黒糖かきび砂糖で代用できます。元のレシピにはない置き換えで、ピロンシージョとは味が違うので、少し違う飲み物になると考えてください。

なぜ火を止めてからコーヒーを入れるのですか?

参考にしたレシピがその順番だからです。コーヒーは火を止めた熱い液に入れて、蓋をして8分浸します。この仕組みを科学的に説明する資料は今回は確認できていないため、レシピの手順としてそのまま守ります。

インスタントコーヒーでも作れますか?

このレシピは焙煎した挽きコーヒーを使います。インスタントではありません。挽き目、焙煎度、産地は指定がないので、好きな挽きコーヒーを選んでください。

メキシコ革命の女性たちが考えた飲み物ですか?

広く語られる話ですが、あくまで一説です。この飲み物の起源を報じた記事も、考案者を特定するのは難しいと述べています。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る