車仔麵は、鍋を並べて組み立てる一杯
具は二つの鍋で別々に仕込みます。柱侯醬で煮る牛腩と大根、そして沙嗲だれの魚蛋です。麵は最後に少なめの湯へ入れ、具は決まった順に重ねます。
黄色い油麵は、湯で表面の油を流し、冷水にくぐらせてから、少なめの鶏湯と菜芯の茹で汁で沸かします。コンロのそばには、柱侯醬で煮た牛腩と大根の鍋と、沙嗲だれで煮た魚蛋の鍋が、別々の鍋で控えています。丼に先に麵を入れ、具をひとつずつ重ねていきます。
この料理は、香港では車仔麵、英語ではcart noodlesと呼ばれます。名前は、客が麵にのせる具を選んだ移動式の木製カートに結びついています。
香港観光局(Hong Kong Tourism Board)は、車仔麵を移動式の木製カートで出される麵とし、具を食べる人が選ぶものだと説明しています。同じ選ぶ形は、今の座席のある麵店にも続いているそうです。Man Kee Cart Noodleでは、今も麵、具、野菜を選べます。
家庭の台所には、カート一台分の選択肢は置けません。家庭版では選べる範囲を絞ることが多く、このレシピも具の組み合わせを一組に固定して、ほかの具には広げません。広東式の油麵、柱侯醬で煮た牛腩と白大根、沙嗲魚蛋、蝦雲吞、菜芯です。AA mamaの4人分の家庭レシピと、同じ著者がリンクしている牛腩と魚蛋のレシピに沿っています。世界ごはん紀行では、このレシピ全体の試作は行っていません。
道具
- Instant Pot IP-DUO60V2の電気圧力鍋、または手持ちの圧力鍋(その機種の説明書に従って使う)
- 牛肉を下茹でする鍋と、湯を切るざる
- 大根を下煮する小鍋と、大根の煮汁を取り置く計量カップ
- 沙嗲魚蛋を煮る、ふた付きの鍋
- 菜芯を湯に通す鍋と、茹で汁を計る計量カップ
- 雲吞を茹でる鍋と穴あきお玉
- 麵の水を切る大きめのざる
- 麵を湯で温める鍋
- 食品用の温度計
- 4人分の丼
- 生の牛肉用のまな板と道具は、ほかと分ける
選び方と代用
油麵、菜芯、炸魚蛋、現成鮮蝦雲吞、柱侯醬、沙嗲醬は、中華食材店で探します。商品名とパッケージの表示を確かめながら選んでください。麵、雲吞、魚蛋は、それぞれのパッケージにある保存方法と調理方法を読み、それに従います。
三つのたれは役割が違います。牛腩の鍋には柱侯醬と蠔油、魚蛋には沙嗲醬だけを使います。沙嗲醬は魚蛋用です。この料理には薄口・濃口の醤油は使いません。柱侯醬は醤油やオイスターソースとは別の調味料なので、互いに置き換えないでください。
このレシピは、どの材料についても代用品や比率を定めていません。似た麵や青菜、蒸し鶏の残りの鶏湯の代わりになるものも同じです。材料が見つからない場合に、確認できている置き換えはありません。
アレルゲンは商品ごとに違います。アレルギーのある人に作るときは、雲吞、魚蛋、麵、沙嗲醬、柱侯醬のラベル(同じ工場で製造している旨の表示も含む)を、調理の前に確認してください。
うまくいかないとき
| 状況 | 意味すること | 対処 |
|---|---|---|
| 湯が少なく見える | このレシピは、4杯に鶏湯200mlと菜芯の茹で汁200mlしか使わない | この版はそういう作りです。水やだしを足して深いスープにしない |
| 魚蛋はふくらんだが、火が通ったか不安 | ふくらみは安全の判断材料にならない | 温度計で中心を確認する。75°C以上で30秒、パッケージの指示にも従う |
| 雲吞が浮いている | 浮いたことは安全の判断材料にならない | 出す前に温度計で中心を確認する |
| 圧力鍋がIP-DUO60V2ではない | 著者の時間と圧力の抜き方は、その機種のもの | 手持ちの機種の説明書に従い、圧力が残っているうちは絶対に開けない |
| 蒸し鶏の残りの鶏湯がない | レシピは、すでに火が通った残りの鶏湯を指定している | その作り方も代用品も、レシピでは確認できていない |
| 味が重なって濃く感じる | 二つのたれを両方、丼に加えたかもしれない | 仕上げは柱侯の煮汁だけにして、沙嗲だれは魚蛋に残す |
アレンジ
著者の主なレシピは、仕上げのたれを牛腩の煮汁か魚蛋の煮汁のどちらかから好みで選べるようにしています。この版は柱侯の牛腩の煮汁を選び、両方は加えません。沙嗲の煮汁のほうが好みなら、柱侯の煮汁の代わりに使い、足さずに入れ替えてください。
車仔麵は選ぶことが身上なので、食卓では用意した具から、それぞれが好きなだけ取り分けられます。ほかの具は別のレシピの話で、ここでは扱いません。
木製のカートから食堂へ
香港観光局によれば、車仔麵は移動式の木製カートから生まれた形です。具は注文に応じて選ばれ、麵にのせられました。その選ぶ形は今の座席のある店にも続いていて、Man Keeのようなメニューでは、麵、具、野菜を選べます。
家庭では、選択肢はコンロに収まる分に絞られます。このレシピのように具を別々の鍋で仕込めば、家庭の台所でもカートの気分を残せます。食べる人がそれぞれ、自分の丼を組み立てるからです。
よくある質問
1杯に、牛腩、魚蛋、湯はどれくらい入れますか?
著者は示していません。主なレシピは、牛腩と魚蛋の量を好みに任せています。湯は鶏湯200mlと菜芯の茹で汁200mlを4つの丼で分けるだけで、1杯あたりの量はありません。牛腩と魚蛋のレシピは一回分をまとめて作るもので、4杯で使い切る必要があるとは書かれていません。
牛腩に醤油で味をつけてもいいですか?
これらのレシピは、牛腩に柱侯醬と蠔油、魚蛋に沙嗲醬を使います。薄口・濃口の醤油は入っておらず、柱侯醬は醤油とは別の商品です。
牛腩はコンロや別の圧力鍋でも作れますか?
著者の時間と圧力の抜き方は、Instant Pot IP-DUO60V2のものです。ふつうの鍋や別の機種への換算はありません。別の圧力鍋を使う場合は、その機種の説明書に従ってください。
レシピによっては牛腩を室温で解凍するとありますが、そうしてもいいですか?
いいえ。香港食品安全センターに従い、肉は0〜4°Cの冷蔵庫で解凍し、生の牛肉は洗いません。生の肉は、火が通った食べ物から離しておきます。
麵はなぜ、熱湯で洗ってから冷水に通すのですか?
熱湯で表面の油を洗い流し、そのあと冷水に通してから水を切ります。麵は、出す直前に湯でもう一度温めます。
















