腸粉:薄く蒸した米粉のシートを、具なしで巻いて切る
薄いシートを半透明になって中まで火が通るまで蒸し、具をのせずに巻きます。味は、選んだたれにまかせます。
香港では、腸粉(Cheung fun)は茶樓や点心のレストランで出てくるほか、街頭の屋台でも見かけます。香港政府観光局は、米粉、タピオカ粉、水を合わせた生地を蒸し、長いロール状に折って切り、甘い醤油だれをかけて出す料理と説明しています。街頭の店では、ごまや、ピーナッツ、チリなどのたれが添えられることもあるそうです。
このレシピは、SBS FoodのLiz Miuさんの家庭向けレシピに沿っています。深水埗(Sham Shui Po)のHop Yik Taiの腸粉に着想を得たものと紹介されていますが、あくまで家庭向けのレシピで、店の公式の配合ではありません。世界ごはん紀行では、このレシピ全体を台所で試作して確かめてはいません。仕上がるのは具なしのプレーンなロール(2人分)です。浅いトレーで1枚ずつ蒸して巻き、切り分けて、同じレシピに載っている3種類のたれから好みのものを添えます。生姜醤油を濾したもの、ごまピーナッツだれ、ホイシンとチャーシューソースで作る甘くとろみのあるたれです。
SBS Foodの表記は、下準備20分、加熱15分、これとは別に生地を少なくとも30分休ませる、というものです。生地を休ませている間に、3種類のたれが全部作れます。
香港政府観光局は、この料理を Cheung fun、腸粉と表記しています。ここで作るように具のない切ったロールは、jyu cheung fun と呼ばれることもあります。サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、名前の由来をロールが豚の腸に似ていることとしています。
点心にも街頭にも出てくる米粉のロール
香港政府観光局は、腸粉を甘じょっぱい点心の定番と紹介しています。点心のレストランでは、米粉の生地にエビ、バーベキューポーク、牛肉などを包んで巻き、甘い醤油だれをかけた形がよく見られます。街頭グルメの案内では、茶樓や点心のレストランの主力として挙げ、味わえる店として深水埗のHop Yik Taiも名指ししています。ひとつの料理が点心の席にも街角にも現れるわけですが、どちらの場でも、具やたれがひとつに決まっているわけではありません。
サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、腸粉を香港の点心レストランと屋台で長く親しまれてきた定番とし、具入りのロールも、たれをかけたプレーンなロールも取り上げています。起源については、はっきりした年代は分かっていないと書いています。唐の時代にさかのぼるという説もあれば、現在の形は1930年代の広東で整ったとする料理書もあります。これらは食い違う説で、定説ではないため、この記事では考案者や唯一の発祥地は挙げません。
生地の配合もレシピによって違います。このレシピは、米粉に3種類のでんぷんを別々に合わせます。The Woks of Lifeは小麦でんぷんを含む別の配合で、鍋や油の塗り方、休ませ方も独自です。両者は別のレシピなので、The Woks of Lifeの分量や方法はここでは使っていません。
ベトナムのバインクォンも、薄い米粉の生地を蒸して巻く料理です。ただ、地域が違い、材料も具もつけだれも別なので、この料理のもう一つの作り方ではなく、近い仲間の料理として見てください。
途中で見つける、味の決め手
選び方と代用
生地には4種類の別々の粉を使います。アジア系の食料品店や製菓材料店で、それぞれ名前を確かめて探してください。
- 米粉: 普通の米粉です。もち米粉(餅粉)は別の商品です。
- コーンスターチ: とうもろこし由来のでんぷんです。じゃがいもでんぷん(片栗粉)とは違います。
- タピオカでんぷん: キャッサバ由来のでんぷんです。コーンスターチやじゃがいもでんぷんと同じものとは考えないでください。
- 緑豆でんぷん: でんぷんそのものです。緑豆粉ではありません。
この4種類の粉の同量での置き換えは案内しません。どれかを置き換えると、ここで説明した生地とは別の生地になります。
たれでは、生姜醤油にベジタリアン用のマッシュルームオイスターソースを使います。ダークマッシュルーム醤油をそのまま使い、ほかの濃口の醤油には替えないでください。
道具
- 大きなボウルと泡立て器
- 小鍋
- 目の細かい濾し器
- ごまピーナッツだれと甘いたれ用の小さなボウル2つ
- 蒸し器と蓋のついた大鍋または中華鍋
- 蒸し器に入る浅くて平らなトレーまたは皿
- 1/4カップの計量カップ
- へら
- 包丁とまな板
盛り付け:たれを選ぶか、全部を別添えにする
切ったロールを皿に並べます。好みのたれをかけるか、たれを別添えにして、それぞれが好きなものを選べるようにします。3種類を1皿に全部かける必要はありません。お好みで、白ごまと青ねぎの青い部分のスライスを散らして仕上げます。
シートがうまくいかないとき
| 見えている状態 | 確かめること | 対処 |
|---|---|---|
| 生地にだまがある | 水を入れるのが早すぎなかったか | 水は少しずつ加えながら混ぜ、なめらかになるまで混ぜ続ける |
| トレーごとにシートの仕上がりがばらつく | 流す前に生地を混ぜたか | トレーに流す直前に、毎回生地をよく混ぜる |
| シートが不透明、または固まっていない | 蒸し時間と、蓋をしていたか | 蓋をしたまま、シートが半透明になって中まで火が通るまで蒸す(1枚あたり約3〜4分) |
| シートが部分的に厚い | 1枚あたりの量と広げ方 | 1枚につき約1/4カップを使い、トレーを傾けて薄く均一に広げる |
| はがすときにシートがくっつく、破れる | トレーの油と扱い方 | トレーに油を薄く塗り、シートを少し冷まして、へらでそっとはがす |
アレンジ:具やたれを変える
- 具入りのロール: 香港政府観光局は、点心の腸粉としてエビ、バーベキューポーク、牛肉を包み、甘い醤油だれをかけた例を紹介しています。これらは別のバージョンで、このレシピの分量と手順は具なしのロール用です。豚肉についてはチャーシューをご覧ください。
- 街頭風のたれ: 香港政府観光局によると、街頭の腸粉にはごまや、ピーナッツ、チリなどのたれが添えられることがあります。ここで紹介した3種類のたれは、ひとつの家庭向けレシピのものです。すべての屋台で使われる決まった組み合わせではありません。
- たれは1種類でも3種類でも: このレシピでは、1種類のたれをかけても、別添えにしてもかまいません。生姜醤油だけの小皿も、3種類そろえた皿も、レシピに沿っている点では変わりません。
よくある質問
これはHop Yik Taiのレシピですか?
いいえ。SBS FoodのLiz Miuさんのレシピは、深水埗のHop Yik Taiの腸粉に着想を得た家庭向けのものです。店の公式の配合ではなく、店の味を再現したとも述べていません。
コーンスターチの代わりに片栗粉(じゃがいもでんぷん)を使えますか?
レシピが指定しているのはコーンスターチで、じゃがいもでんぷんとは別の商品です。代用品も示されていません。書かれたとおりの生地にするには、4種類の粉をそれぞれ名前で探してください。
ロールは何本できますか?
レシピは2人分ですが、シートやロールの数は書かれていません。生地がなくなるまで、約1/4カップずつ蒸し続けてください。
なぜトレーごとに生地を混ぜ直すのですか?
レシピに、トレーに流す前に毎回生地をよく混ぜると書かれているからです。毎回の作業に組み込み、流す直前に混ぜてください。
腸粉はいつもこの3種類のたれで食べますか?
いいえ。香港政府観光局は、甘い醤油だれをかけた腸粉を紹介し、街頭ではごまや、ピーナッツ、チリなどのたれが見られると書いています。ここで紹介した生姜醤油、ごまピーナッツだれ、甘いたれは、ひとつのレシピに載っている3種類です。
このレシピはヴィーガンですか?
全体としてはヴィーガンとは言えません。著者は生姜醤油にベジタリアン用のマッシュルームオイスターソースを使いますが、ホイシンソースやチャーシューソースは商品によって異なります。たれにはピーナッツ、ごま、大豆も含まれるので、すべてのラベルを確認してください。















