ポーランド東部ルブリン名物ツェブラーシュ。玉ねぎとけしの実をのせた丸いパン
🔪下準備2時間10分
🔥調理15分
🍽️分量4
🌍料理ポーランド料理
東欧・コーカサスレシピ

ツェブラーシュの作り方|ルブリンの玉ねぎパン

24分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 玉ねぎ種を作る
STEP 11 / 8

玉ねぎ種を作る

所要時間: 70分。玉ねぎを5〜7mm角に切り、塩4g、油20ml、ポピーシード18g、黒こしょう0.5gを混ぜ、油が全体に行き渡ってつやが出るまでまとめてから60分休ませます。汁気が底に少し出たら、弱火で2〜3分だけ温め、玉ねぎの角が少し透明になったところで火を止めます。茶色く炒め込むと甘さより苦みが出るので、強火にはしません。バットに広げて7分ほど冷まし、熱いまま生地にのせないようにします。

手順2: 生地をこねる
STEP 22 / 8

生地をこねる

所要時間: 15分。35〜38℃のぬるま湯270mlに砂糖12gとイースト6gを入れ、5分置いて表面に細かい泡が見えたら粉類と塩8g、油20mlに加えます。最初は粉っぽくても、8〜10分こねると手に薄くつく程度のなめらかな生地になります。硬くて割れる場合は水を小さじ2ずつ足し、だれて広がる場合は強力粉を小さじ2ずつ入れて調整します。

手順3: 一次発酵させる
STEP 33 / 8

一次発酵させる

所要時間: 45〜60分。ボウルに薄く油を塗って生地を入れ、ラップかふたをして28℃前後の暖かい場所で発酵させます。目安は1.6〜1.8倍で、指に粉をつけて押すと穴がゆっくり戻る状態です。30℃を大きく超える場所に長く置くと生地の香りが荒くなるため、冬はオーブンの発酵機能、夏は室温で様子を見ます。

手順4: 丸くのばす
STEP 44 / 8

丸くのばす

所要時間: 12分。生地を8等分し、1個95〜100gを目安に丸めます。5分休ませてから、直径14〜16cm、中央6〜8mm、縁1cmほどの厚みにのばします。中央を薄く、周囲を少し厚く残すと、焼いたときに玉ねぎが流れにくくなります。打ち粉を使いすぎると底が粉っぽくなるため、台に薄く広げる程度で十分です。

手順5: 玉ねぎをのせる
STEP 55 / 8

玉ねぎをのせる

所要時間: 8分。玉ねぎ種を1枚あたり35〜40gのせ、縁から1.5cmを空けて中央へ平らに広げます。この工程は成形だけです。水分がたまっている場合はスプーンで具だけをすくってのせます。具を山のように盛ると中心が乾きにくいため、中央の厚みは5mmほどにします。最後に手のひらで中央を軽く押さえ、縁との段差をはっきりさせます。

手順6: 二次発酵させる
STEP 66 / 8

二次発酵させる

所要時間: 25〜30分。乾かないように大きな袋かふんわりかけたラップで覆い、28℃くらいで縁が1.2倍ほどふくらむまで置きます。この間にオーブンを230℃へ予熱します。ピザストーンや厚い天板を使う場合は、庫内に入れたまま30分予熱してください。生地が乾いて表面に膜が張ると縁が割れやすいので、風の当たる場所は避けます。

手順7: 高温で焼く
STEP 77 / 8

高温で焼く

所要時間: 12〜15分。オーブンを220〜230℃に保ち、中段で焼きます。8分たったら前後を入れ替え、縁がきつね色、玉ねぎの先が薄い琥珀色、底が軽く色づいたら取り出します。中心が白く湿っている場合は、210℃に下げて2〜3分追加します。家庭用オーブンは表示温度より弱いことがあるため、最初の1枚で底の焼き色を見て、天板を下段へ移すか判断します。

手順8: 休ませて食べる
STEP 88 / 8

休ませて食べる

所要時間: 10分。焼き上がったらすぐ網へ移し、底の蒸気を逃がします。熱々をかじりたいところですが、10分置くと生地の内側が落ち着き、玉ねぎの甘さもはっきりします。食卓へ出す直前に180℃のトースターで2分温め直すと、縁が軽く戻ります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

ツェブラーシュに使う小麦粉、玉ねぎ、ポピーシード、酵母、油を台所の作業台に並べたところ

7品目

生地

材料 分量 代替・備考
強力粉 350g ふくらみと噛みごたえを担当。中力粉が手に入るなら強力粉250g、薄力粉250gでもよい
薄力粉 150g 縁を軽くするために混ぜる。強力粉だけなら水を10〜20ml増やす
ぬるま湯 270ml 35〜38℃。熱すぎると酵母が弱る
インスタントドライイースト 6g 生イーストなら18g。ぬるま湯に溶かして使う
砂糖 12g 発酵を助け、焼き色をつける
8g 生地用。玉ねぎ用と分けて計量する
菜種油または米油 20ml 香りが強すぎない油を使う
5品目

玉ねぎとけしの実

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 300g 5〜7mm角。大きめ2個が目安
ポピーシード(青けしの実) 18g 黒ごまでは香りが変わる。入手できない場合は白ごま8gまでに抑える
菜種油または米油 20ml 玉ねぎにからめ、乾燥を防ぐ
4g 玉ねぎの水分を出して味を締める
黒こしょう 0.5g 伝統的な必須材料ではないため、香りづけに少量だけ
2品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
打ち粉 20g こね台と成形用
ぬり油 5ml 焼く前の縁に薄く塗る。照りを少し出す程度

上記の栄養情報は、ツェブラーシュ2枚を1人分にした概算です。小麦粉が主材料なので炭水化物は高めです。油の量を減らすと生地が乾きやすく、玉ねぎの香りも立ちにくくなります。

アレルギー物質について

この料理には小麦が含まれます。ポピーシードは食品用として販売されているものを使い、ナッツや種子類に反応がある人は少量から判断してください。

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📊 栄養情報(1人分)
146
kcal
3.5g
タンパク質
3.8g
脂質
24.0g
炭水化物
1.8g
食物繊維
235mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(8 枚・4人分)

ツェブラーシュに使う小麦粉、玉ねぎ、ポピーシード、酵母、油を台所の作業台に並べたところ

生地

材料 分量 代替・備考
強力粉 350 g ふくらみと噛みごたえを担当。中力粉が手に入るなら強力粉250 g、薄力粉250 gでもよい
薄力粉 150 g 縁を軽くするために混ぜる。強力粉だけなら水を10〜20 ml増やす
ぬるま湯 270 ml 35〜38℃。熱すぎると酵母が弱る
インスタントドライイースト 6 g 生イーストなら18 g。ぬるま湯に溶かして使う
砂糖 12 g 発酵を助け、焼き色をつける
8 g 生地用。玉ねぎ用と分けて計量する
菜種油または米油 20 ml 香りが強すぎない油を使う

玉ねぎとけしの実

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 300 g 5〜7mm角。大きめ2 個が目安
ポピーシード(青けしの実) 18 g 黒ごまでは香りが変わる。入手できない場合は白ごま8 gまでに抑える
菜種油または米油 20 ml 玉ねぎにからめ、乾燥を防ぐ
4 g 玉ねぎの水分を出して味を締める
黒こしょう 0.5 g 伝統的な必須材料ではないため、香りづけに少量だけ

仕上げ

材料 分量 代替・備考
打ち粉 20 g こね台と成形用
ぬり油 5 ml 焼く前の縁に薄く塗る。照りを少し出す程度

上記の栄養情報は、ツェブラーシュ2 枚を1人分にした概算です。小麦粉が主材料なので炭水化物は高めです。油の量を減らすと生地が乾きやすく、玉ねぎの香りも立ちにくくなります。

アレルギー物質について

この料理には小麦が含まれます。ポピーシードは食品用として販売されているものを使い、ナッツや種子類に反応がある人は少量から判断してください。

玉ねぎを刻んで塩と油にからめると、台所の空気が急にパン屋の朝へ寄っていきます。小麦の生地を丸くのばし、甘くなった玉ねぎと青けしの実を中心に広げて高温のオーブンへ入れる。焼き上がりはピザほど派手ではありませんが、縁はふくらみ、中央はしっとり、玉ねぎの香りがふわっと立ちます。

ツェブラーシュ、ポーランド語では Cebularz。とくにポーランド東部ルブリン周辺の Cebularz lubelski が知られ、EUの地理的表示保護でも地域性と作り方が定義されています。この記事は家庭用オーブンで焼く「ルブリン風」の再現レシピです。認証品そのものを名乗るものではなく、日本の台所で、どこを守るとあの玉ねぎパンらしさに近づくかを中心にまとめます。

ポーランド料理を広げて作るなら、煮込みのビゴスや、もちもちのピエロギと同じ食卓に置くと、温かいパン、酸味、煮込みの重心がそろいます。

先に押さえる要点

ツェブラーシュは「玉ねぎをのせた丸い小麦パン」と考えると作りやすい料理です。守る軸は、玉ねぎを塩と油で休ませて水分を落ち着かせること、けしの実を香りとして入れること、縁を残して中央に具を広げること、高温で短く焼くことの四つです。

買い出しの要点

玉ねぎ、小麦粉、油は近所のスーパーで十分です。オンラインで見る価値があるのは、けしの実、パン用のドライイースト、底をしっかり焼くためのピザストーンです。とくにけしの実は、黒ごまに置き換えると一気に別のパンへ寄るので、ツェブラーシュらしさを残したいなら優先度が高い材料です。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

焼く日の段取り

発酵パンに慣れていないと、玉ねぎを休ませる60分が長く見えます。実際には、この時間を生地作りに重ねると台所は止まりません。先に玉ねぎを刻んで塩と油をなじませ、休ませ始めたら生地をこねます。生地が一次発酵に入るころ、玉ねぎの水分が出てくるので、弱火で短く温めて冷ます。こうすると、玉ねぎも生地も同じころに次の工程へ進めます。

時間の目安 作業
0分 玉ねぎを刻み、塩、油、ポピーシードを混ぜて休ませる
10分 生地をこね始める
25分 生地を一次発酵へ入れる
60分 玉ねぎを弱火で短く温め、冷ます
75分 成形し、玉ねぎをのせる
90分 二次発酵とオーブン予熱
120分 焼成へ入る

日本の台所で寄せる分岐表

迷うところ 守りたいこと 日本での現実的な選択
小麦粉 丸くのび、縁がふくらむ生地 強力粉7、薄力粉3で中力粉に近づける
けしの実 玉ねぎと一緒に香る小さな粒 ポピーシードを使う。黒ごまは香りが強いので代用時は少量
玉ねぎ 生っぽさを残さず、焦がさない 塩と油で休ませ、弱火で短く温めてから冷ます
オーブン 高温で底と縁を短時間で焼く 220〜230℃、厚い天板かピザストーンを予熱する
中央に具、縁はふくらむ 中央6〜8mm、縁1cmを残してのばす

公式の仕様では、丸い小麦生地に玉ねぎとけしの実をのせる点、地域の呼び名、工程の特徴が細かく示されています。家庭では直径を厳密にそろえるより、玉ねぎの水分を落ち着かせることと、縁を残して成形することを優先したほうが、食べたときの印象が近づきます。

失敗しやすいところ

起きること 原因 直し方
中央が湿っている 玉ねぎの水分が多い、具を厚くのせた 塩置き後の汁を切り、1枚35〜40gに抑える
玉ねぎが焦げる 強火で炒めた、上段で焼いた 玉ねぎは弱火で短く、焼成は中段から始める
縁が硬い 水分不足、発酵不足、焼きすぎ 生地を耳たぶより少し柔らかくし、縁がふくらむまで二次発酵する
底が白い 天板が冷たい、庫内温度が低い 厚い天板を入れて予熱し、最初の焼成は230℃へ寄せる
ポピーシードが落ちる 玉ねぎとなじんでいない 玉ねぎ、油、塩と一緒に先に混ぜ、表面へ軽く押さえる

食べ方、献立、保存

焼き上がったツェブラーシュを皿に盛り、赤いスープやピクルスと一緒に東欧の食卓へ並べたところ

焼きたてのツェブラーシュは、朝食、軽い昼食、スープの横に置くパンとして使いやすい料理です。酸味のあるピクルス、ビーツのスープ、澄んだ肉のスープと相性がよく、玉ねぎの甘さが重くなりすぎません。東欧寄りの献立にするなら、ウクライナのボルシチジョージアのハチャプリも比較対象になります。同じ「粉もの」でも、チーズを抱え込むハチャプリとは違い、ツェブラーシュは玉ねぎを表面で焼くので、軽く食べられます。

保存方法 目安 温め直し
常温 当日中 180℃のトースターで2〜3分
冷蔵 翌日まで 霧吹きで軽く湿らせ、180℃で4分
冷凍 2週間 凍ったまま160℃で8分、最後に200℃で2分

電子レンジだけで温めると玉ねぎが水っぽくなり、底も柔らかく戻りません。急ぐときは電子レンジ600Wで20秒だけ温めてから、トースターで縁を焼き戻すと食感が保ちやすくなります。

ルブリンで食べられてきた理由

ツェブラーシュが面白いのは、材料がとても日常的なのに、土地の名前を背負っているところです。玉ねぎ、小麦粉、油、けしの実。特別な肉や高価なチーズではなく、保存しやすく、パン屋で扱いやすい材料が中心です。ルブリンの町で焼かれてきた軽食として語られることが多く、ユダヤ系のパン作りの影響に触れられる資料もあります。

日本の家庭で作るときは、チーズやベーコンを足したくなりますが、まずは玉ねぎとけしの実だけで焼くほうが、この料理の輪郭が見えます。甘い玉ねぎ、控えめな油、香ばしい粒、軽い縁。派手な具を増やさないぶん、焼き色と水分の扱いが味を決めます。

よくある質問

ポピーシードなしでも作れますか

作れますが、香りはかなり変わります。どうしても用意できない場合は白ごま8gに減らし、すりごまではなく粒のまま使ってください。黒ごまは香りが強く、和風の惣菜パンに寄りやすいです。

玉ねぎは炒めずにのせてもいいですか

生のままでも焼けますが、家庭用オーブンでは中心が湿りやすく、玉ねぎの辛さも残りがちです。塩と油で休ませ、弱火で2〜3分だけ温めると、水分と辛さが落ち着きます。

ピザストーンなしで焼けますか

焼けます。厚手の天板を入れたまま230℃で30分予熱し、その上にオーブンシートごとのせて焼いてください。薄い天板しかない場合は、下段寄りで焼くと底に色が入りやすくなります。

前日に仕込めますか

玉ねぎ種は前日に作れます。冷蔵し、使う30分前に出して冷たさを抜いてください。生地を前日発酵にする場合は、イーストを3gに減らして冷蔵庫で8〜10時間置き、成形前に室温で30分戻します。

チーズやベーコンをのせてもいいですか

家庭料理として楽しむなら自由ですが、最初の一回は玉ねぎとけしの実だけで焼くのがおすすめです。チーズをのせると塩気と脂が強くなり、ルブリンの玉ねぎパンらしい軽さが見えにくくなります。

まとめ

ツェブラーシュは、材料の珍しさより工程の小さな差でおいしさが変わるパンです。玉ねぎを焦がさず休ませる。生地を柔らかくこね、中央を薄く、縁を残す。高温で短く焼き、底の蒸気を逃がす。この流れが決まると、日本の台所でも、玉ねぎとけしの実だけで十分に満足できる一枚になります。

ポーランド料理を続けるなら、同じ食卓に置きやすいピエロギビゴスへ進むと、粉もの、煮込み、酸味の組み合わせが作りやすくなります。

参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行ツェブラーシュの作り方|ルブリンの玉ねぎパン
URL
https://sekaigohan.com/recipes/east-europe/poland/cebularz
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月21日
主な参考リンク
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