皿に盛られた茹でたてのピエロギにサワークリームと炒め玉ねぎを添えたポーランド料理
🔪下準備55分
🔥調理30分
🍽️分量4
🌍料理ポーランド料理
東欧・コーカサスレシピ

ピエロギの作り方|ポーランドの包み料理

24分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 熱湯生地をまとめて休ませる
STEP 11 / 5

熱湯生地をまとめて休ませる

所要時間40分

ボウルに薄力粉250gと塩小さじ1/2を入れて混ぜ、溶き卵、油、80から90度の熱湯120mlを加えます。菜箸で粉気が少なくなるまで混ぜ、台に出して5分こねます。表面がなめらかで、耳たぶより少し硬い状態が目安です。ラップで包み、室温で30分休ませます。ここで長くこねすぎると皮が縮みやすいので、粉っぽさが消えたら止めます。

手順2: じゃがいもと玉ねぎの具を作る
STEP 22 / 5

じゃがいもと玉ねぎの具を作る

所要時間25分

じゃがいも400gは皮つきのまま鍋に入れ、かぶる量の水と塩少々を加えて中火で沸かします。沸いたら弱めの中火にし、竹串が抵抗なく通るまで15から18分茹でます。別のフライパンではバター15gを弱火で溶かし、玉ねぎのみじん切りを6から8分炒め、透明から薄いきつね色になるまで水分を飛ばします。じゃがいもを熱いうちにつぶし、玉ねぎの半量、カッテージチーズ、ギリシャヨーグルト、塩、白こしょうを混ぜ、粗い粒が少し残るなめらかな具にします。

手順3: 生地を伸ばして丸く抜く
STEP 33 / 5

生地を伸ばして丸く抜く

所要時間15分

休ませた生地を2つに分け、打ち粉を薄く振った台で厚さ2から3mmに伸ばします。直径8から9cmのグラスやセルクルで丸く抜き、抜いた皮は乾かないよう布巾をかけます。端切れは丸め直して5分休ませてから再度伸ばします。皮が厚すぎるともちもちを通り越して重くなり、薄すぎると包む時点で縁が裂けます。指で持ち上げても向こう側が透けすぎず、表面がなめらかに伸びている厚みを保ちます。

手順4: 具を包んで半月形に閉じる
STEP 44 / 5

具を包んで半月形に閉じる

所要時間20分

皮の中央に具を大さじ1弱、約15gのせます。縁に5mmほど余白を残し、半分に折って空気を抜きながら指で閉じます。閉じ目をフォークの背で軽く押すと、模様がつき、茹でたときの漏れも減ります。具が縁についた場合は水でぬらした指で拭き取ってから閉じます。包み終えたピエロギは重ならないよう打ち粉を振ったバットに並べます。

手順5: 茹でてバター玉ねぎで仕上げる
STEP 55 / 5

茹でてバター玉ねぎで仕上げる

所要時間15分

大きな鍋に水2.5Lを入れて強火で沸かし、塩大さじ1を加えます。ピエロギを8個ずつ入れ、最初の30秒だけ鍋底に張りつかないよう木べらでそっと動かします。湯が激しく踊ると皮が破れやすいので、弱めの中火に落とし、ふつふつした沸騰を保ちます。浮いてから2から3分、皮が少し透き通ってふっくらしたら穴あきお玉で上げます。仕上げはフライパンを中火で温め、残りのバター20gと炒め玉ねぎを入れ、ピエロギの表面に薄い焼き色がつくまで2から3分からめます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

ピエロギの生地、じゃがいも、チーズ、玉ねぎ、道具を並べた材料写真
粉、じゃがいも、チーズ、玉ねぎを先にそろえると、包む作業に集中できる
5品目

生地

材料 分量 代替・備考
薄力粉 250g 中力粉でも可。強力粉だけだと硬くなりやすい
熱湯 120ml 80から90度が目安。沸騰直後なら30秒置く
1個 省く場合は熱湯を大さじ1足す
サラダ油 大さじ1 米油、菜種油でも可
小さじ1/2 生地に薄い塩味をつける
7品目

ルスキエの具

材料 分量 代替・備考
じゃがいも(男爵) 400g 粉質の品種が向く。メークインは水っぽくなりやすい
カッテージチーズ 120g 水気が多い場合はざるで10分切る
ギリシャヨーグルト 大さじ1 トゥワルクの酸味を補う。水切りヨーグルトでも可
玉ねぎ 1個(200g) 半量を具、半量を仕上げに使う
バター 35g 15gを玉ねぎ炒め、20gを仕上げに使う
小さじ2/3 具の味を見て調整
白こしょう 小さじ1/3 黒こしょうでもよいが、白こしょうの方が穏やか
4品目

茹でる・仕上げる

材料 分量 代替・備考
2.5L 鍋に余裕を持たせる
大さじ1 茹で湯用
サワークリーム 80g 添えるだけ。ギリシャヨーグルトでも可
ディルまたは小ねぎ 5g 香りづけ。なくても作れる
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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
120
kcal
3.5g
タンパク質
4.5g
脂質
16.0g
炭水化物
0.8g
食物繊維
155mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

じゃがいもの湯気を包むポーランドの食卓

じゃがいもをつぶした湯気と、バターで炒めた玉ねぎの甘い匂いが台所に重なると、ピエロギ作りはもう半分終わっています。ポーランド語では pierogi、単数なら pierog。けれど一個だけ食べる料理ではないので、食卓ではたいてい複数形のまま呼ばれます。

ピエロギは薄い無発酵生地で具を包み、塩を入れた湯で茹でるポーランドの代表的な包み料理です。ポーランド政府観光局の食文化資料でも、ピエロギはポーランド料理を代表する一皿として紹介され、肉、野菜、果物、ザワークラウト、きのこなど多くの具を包む料理として説明されています。

この記事では、最も定番に近いピエロギ・ルスキエを軸にします。ルスキエは「ロシア風」ではなく、歴史的なルーシ、ルテニア地方につながる呼び名です。具はじゃがいも、白いフレッシュチーズ、炒め玉ねぎ。日本ではトゥワルクが見つかりにくいので、カッテージチーズと少量のギリシャヨーグルトで酸味とほろほろ感を寄せます。

皿に盛られたピエロギにサワークリームと炒め玉ねぎを添えた完成写真
茹でたピエロギに炒め玉ねぎとサワークリームを添えると、ポーランドの家庭料理らしい輪郭になる

ピエロギとは何か

見るポイント ポーランドの定番 日本で作るときの考え方
生地 小麦粉、水、塩、油や卵を少量 熱湯を使うと伸びやすく、もちっとする
代表的な具 じゃがいも、トゥワルク、炒め玉ねぎ カッテージチーズと水切りヨーグルトで代用
加熱 塩を入れた湯で茹でる 浮いてから2から3分が目安
仕上げ 炒め玉ねぎ、バター、サワークリーム バターで軽く焼くと香ばしく食べやすい
保存 生で冷凍、または一度茹でて冷凍 作業量が多いので多めに作る価値がある

ピエロギと日本の餃子の違いは、具よりも生地と仕上げに出ます。餃子は肉と野菜を薄い皮で包み、焼き蒸しにすることが多い料理です。ピエロギは皮が少し厚く、茹でた後にバターや玉ねぎの香りをまとわせます。噛んだ瞬間に汁があふれる料理ではなく、もちっとした生地の中から、じゃがいもと乳の柔らかい塊が出てくる料理です。

買い出しで迷う道具

ピエロギは珍しい材料より、粉ものの作業を楽にする道具で仕上がりが変わります。めん棒は生地を均一に伸ばすため、丸型は同じ大きさで包むため、大きめの鍋はピエロギ同士をぶつけず茹でるために役立ちます。

掲載商品は、価格・在庫・レビュー傾向・入手しやすさを確認して選定しています。
貝印 めん棒(木製)30cm
貝印 めん棒(木製)30cm
リサーチ日時:2026年6月5日
セルクル 丸型 12cm
セルクル 丸型 12cm
リサーチ日時:2026年6月5日
ル・クルーゼ ココット・ロンド 22cm
ル・クルーゼ ココット・ロンド 22cm
リサーチ日時:2026年6月5日

栄養情報

項目 1人分の目安
エネルギー 約480kcal
たんぱく質 約14g
脂質 約18g
炭水化物 約64g
食物繊維 約3g
食塩相当量 約1.6g

数値はルスキエの具で、仕上げにバターとサワークリームを使った場合の概算です。肉入りにするとたんぱく質と脂質が増え、ザワークラウトときのこの具にすると脂質は少し下がります。

アレルギー

この料理には小麦、卵、乳を含みます。乳製品を避ける場合は、ルスキエではなくザワークラウトときのこの具に切り替え、生地の卵を抜いて熱湯を少し増やしてください。

日本の台所で本場に寄せるポイント

迷いやすい材料 本場の考え方 日本での現実的な寄せ方
トゥワルク ほろほろした酸味のある白いチーズ カッテージチーズにギリシャヨーグルトを少量混ぜる
サワークリーム 添える酸味。具には必須ではない 買えなければ水切りヨーグルトでよい
じゃがいも 粉質でほぐれるもの 男爵を使い、水分を飛ばしてからつぶす
玉ねぎ 甘みと香りを作る土台 弱火で焦がさず、半量を具、半量を仕上げに分ける
生地 薄いが破れない皮 熱湯を使い、休ませ時間を省かない
カリッと焼き目のついた焼きピエロギのクローズアップ
焼き仕上げにすると、翌日のピエロギも香ばしく食べられる

日本で一番迷うのはチーズです。トゥワルクを探して料理が止まるより、カッテージチーズの水気を切り、ギリシャヨーグルトで酸味を足す方が安定します。リコッタはなめらかで甘みが出やすいので、使うなら白こしょうと塩を少し強めます。ピザ用チーズはよく伸びますが、溶けすぎてルスキエらしい粒感が消えます。

失敗しやすい原因と直し方

起きたこと 原因 次回の直し方
生地が縮んで伸びない こねすぎ、休ませ不足、打ち粉が多すぎ こねは5分、休ませ30分。端切れは5分休ませ直す
茹でると破れる 閉じ目に具がついた、湯が強すぎる 縁を拭き、弱めの中火でふつふつ茹でる
具が水っぽい じゃがいもの水分が残った、チーズの水切り不足 茹で上げ後に鍋で水分を飛ばし、チーズは10分水切り
味がぼやける 具の塩とこしょうが弱い 包む前に具だけで味見し、少し濃いめにする
皮だけ重い 生地が厚い、茹で時間が長い 2から3mmに伸ばし、浮いてから2から3分で上げる

具のバリエーション

3種類のピエロギの具を並べた写真
ルスキエを覚えると、肉、きのこ、果物のピエロギにも応用できる

ザワークラウトときのこ

水気を絞ったザワークラウト150g、みじん切りのマッシュルーム120g、玉ねぎ1/2個をバター10gで中火から弱火に落として10分炒めます。水分が飛び、鍋底に汁が残らない状態まで火を入れると包みやすくなります。ポーランドのクリスマスイブ、ヴィリアの食卓では肉を避ける料理が並ぶため、この具がよく登場します。

肉入り

合いびき肉200g、玉ねぎ1/2個、にんにく1片、マジョラム小さじ1/2、塩小さじ1/3、こしょう少々を炒めて冷ましてから包みます。肉は中火で色が変わるまで炒め、中心まで火を通してから使います。余ったロースト肉や茹で肉を細かく刻んで使う家庭もあります。

果物入り

ブルーベリーやいちごを小さく切り、砂糖を軽くまぶして包みます。茹でる時間は浮いてから1から2分で短めにします。果汁が出やすいので、皮の縁に果汁をつけないことが大切です。夏の食卓では主食とデザートの境目にある楽しいピエロギになります。

保存と作り置き

状態 保存方法 日持ち 使い方
包んだ生の状態 打ち粉を振ったバットで冷蔵 当日中 皮に具の水分が移る前に茹でる
包んだ生の状態 バットで凍らせてから袋へ 約1か月 凍ったまま茹で、通常より1から2分長くする
茹でた後 密閉容器で冷蔵 2日 バターで焼いて温め直す
茹でた後 くっつかないよう冷凍 約2週間 食感は少し落ちるので焼き仕上げ向き

作り置きするなら、生のまま冷凍するのが一番です。茹でてから冷凍すると皮が割れやすく、解凍時に水分が出ます。生のピエロギを凍らせるときは、バットに間隔をあけて並べ、固まってから袋に移してください。最初から袋に入れると互いにくっつきます。

ポーランドの食卓での位置づけ

ポーランドのクリスマスイブの食卓に並ぶピエロギと伝統料理
ピエロギは日常の食事にも、クリスマスイブの食卓にも登場する

ピエロギは日常食であり、行事食でもあります。ポーランドの食文化資料では、クリスマスイブにザワークラウトときのこのピエロギが食べられること、ルスキエや肉入り、果物入りなど多くの型があることが紹介されています。家庭で作るときは、粉を伸ばす人、具をのせる人、閉じる人に分かれると作業が早くなります。日本の餃子作りと同じで、包む時間そのものが食卓の一部です。

東欧の包み料理として比べるなら、ジョージアのヒンカリは肉汁を閉じ込める大型餃子、ウズベキスタンのマンティは蒸してヨーグルト系ソースで食べる大きな包み料理です。ロシアのペリメニは肉だねを小さく包んで茹でるため、同じ粉ものでも冷凍保存と食べ方の発想が少し違います。ピエロギはその中でも、じゃがいもと乳製品の素朴さが強く、ボルシチのような酸味のあるスープともよく合います。

よくある質問

ピエロギの生地にサワークリームは必要ですか。

必須ではありません。現地にも粉、水、塩、油で作る生地があります。サワークリーム入りは柔らかく扱いやすい一方、乳の風味が強くなります。この記事では、日本で再現しやすいよう卵と油、熱湯でまとめています。

市販の餃子の皮で代用できますか。

できますが、ピエロギらしいもちっとした食感にはなりにくいです。餃子の皮は薄く、茹でると破れやすいものもあります。代用するなら大判で厚めの皮を選び、具を少なめにしてください。

ルスキエはロシア料理という意味ですか。

現在のロシアを指す名前ではありません。ルスキエは歴史的なルーシ、ルテニア地方と関係する呼び名と説明されることが多く、ポーランドの定番ピエロギとして扱われます。誤解されやすい名前なので、日本語では「じゃがいもチーズのピエロギ」と書くと伝わりやすいです。

サワークリームを商品カードにしないのはなぜですか。

近所のスーパーで買いやすい日配品だからです。このページでは買い出しで本当に迷いやすい道具だけを商品カードにし、サワークリームやチーズは材料表と代替説明に留めています。

何個で一人分ですか。

主食にするなら7から8個、スープやサラダを添えるなら5から6個で十分です。包む手間が大きい料理なので、30個作って半分を冷凍に回すと次の食事が楽になります。

参考にした資料

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