黄金色の皮と気泡のある内側が見える焼き上がりのバゲット
🍽️分量3本
🌍料理フランス料理

バゲットの作り方|前夜に仕込むpoolishで焼く、家庭の3本

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 9

poolish を混ぜる

手順1: poolish を混ぜる

ボウルに水113g、オールパーパス粉120g、イースト小さじ1/16(ひとつまみ)を入れ、粉気がなくなるまで混ぜます。この時点ではやわらかく、粘りがあり、ムラのあるペーストです。それで正解です。

STEP 22 / 9

約14時間、poolish を発酵させる

手順2: 約14時間、poolish を発酵させる

ボウルに覆いをして、室温で約14時間置きます。仕上がりの目安は、表面に泡が散らばり、前種がはっきりふくらんでいることです。泡が少ししか見えなければ、時間を切り上げず、室温とイーストの状態を確かめてください。

STEP 33 / 9

本ごねの生地を作る

手順3: 本ごねの生地を作る

poolishを全量、ぬるま湯255g、イースト小さじ1½、オールパーパス粉420g、食塩12gを加えます。手でこねるか、スタンドミキサーの中低速で約4分混ぜます。生地がまとまり、ある程度なめらかになり、ボウルの底にまだ少し貼りつくくらいのやわらかさになれば、こね上がりです。

STEP 44 / 9

45分発酵させ、折り、さらに45分発酵させる

手順4: 45分発酵させ、折り、さらに45分発酵させる

生地に覆いをして45分発酵させます。次に生地の縁を中央に折り込み、ひっくり返します。そのままさらに45分、全体がふっくらするまで置きます。判断はタイマーだけでなく、どれだけふくらんだかで行ってください。

STEP 55 / 9

分割して休ませる

手順5: 分割して休ませる

生地を軽く押さえてガスを抜き、3等分します。それぞれを粗い丸にまとめ、覆いをして15分休ませます。都合によっては最大1時間まで延ばしてかまいません。この休ませる時間に生地がゆるみ、次の工程で伸びやすくなります。

STEP 66 / 9

細長く成形する

手順6: 細長く成形する

生地は1つずつ扱います。生地を畳んで綴じ目を閉じ、約38cmの長さまで転がしながら伸ばします。生地が縮んで戻るなら、無理に引っ張らず、数分休ませてください。綴じ目を下にして、粉をふった布(couche)か天板に並べます。

そのまま45〜60分、最終発酵させます。室温が約20°Cなら、少しふくらんで、触るとやわらかく弾力があり、マシュマロのような感触になれば発酵完了です。2倍にふくらませてはいけません。

STEP 77 / 9

予熱してクープを入れる

手順7: 予熱してクープを入れる

生地を最終発酵させているあいだに、オーブンを450°F(約232°C。摂氏設定のオーブンなら230°C)に予熱します。庫内にはベーキングストーンか天板を入れ、下段には鋳鉄製の鍋を入れておきます。

発酵が終わったら、よく切れる刃を約45°の角度に寝かせて持ち、1本ごとに斜めの長い切れ目を3〜5本入れます。

STEP 88 / 9

オーブンに入れて蒸気を加える

手順8: オーブンに入れて蒸気を加える

生地をオーブンに移し、原典の方法どおり、予熱した下段の鋳鉄鍋へ熱湯約355mL(米国カップで1½カップ)を注いで蒸気を作ります。

オーブン用ミトンを着け、顔や素手を熱湯と立ちのぼる蒸気に近づけないでください。湯は落ち着いて注ぎ、すぐにオーブンの扉を閉めます。

STEP 99 / 9

濃い黄金色まで焼き、冷ます

手順9: 濃い黄金色まで焼き、冷ます

24〜28分、または濃い黄金色になるまで焼きます。家庭のオーブンには個体差があるので、時間よりも色を信頼してください。焼き上がったら、網にのせて冷まします。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量3人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

小麦粉、水、塩、ドライイーストを別々に計量した材料
バゲットの材料は粉、水、塩、イーストだけ。だからこそ、それぞれの計量が大切

デジタルスケールがあると、このレシピはぐっと再現しやすくなります。イーストは原典どおり小さじで表記し、グラムには換算していません。塩は、細かさによって体積が変わるので、重さだけで示します。

3品目

poolish(前夜に混ぜる)

材料 分量 代替・備考
水 113g 前種に水を含ませる
アクティブドライイーストまたはインスタントイースト 小さじ1/16(ひとつまみ) 一晩かけてゆっくり発酵させるための、ごく少量
オールパーパス粉(all-purpose flour) 120g 原典は漂白していない米国のオールパーパス粉
5品目

本ごね

材料 分量 代替・備考
水(ぬるま湯) 255g 原典に具体的な温度の指定はない
poolish 全量 前夜から発酵した、泡立った前種
アクティブドライイーストまたはインスタントイースト 小さじ1½ 原典の体積表記のまま
オールパーパス粉 420g 原典はオールパーパス粉を推奨。強力粉でも作れるが、生地は硬めになる
食塩 12g 小さじで量らず、重さで量る

粉は同じ量で置き換えられるものではありません。 米国のオールパーパス粉、フランスのT55、ほかの国で売られている強力粉は別の製品なので、同じように動くとは考えないでください。強力粉を使うと、原典にあるとおり生地は硬めに感じられます。だからといってすぐに水を足すのではなく、まず自分の粉の感触を覚えるところから始めましょう。

アレルゲン

このパンには小麦(グルテン)とイーストが含まれます。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

フランスでパンは、毎日のように買うものです。近所のパン屋に寄って、長いバゲットを受け取り、食卓で切って分ける。フランス文化省の文化遺産の記録は、この日々のパン屋通いを、人と会って言葉を交わす機会の一部として描いています。朝食のタルティーヌ(tartine)に薄く切り、半熟卵に添える細い棒状に切り、ハムとバターを挟んで食べる。その真ん中にあるのがバゲットです。

このレシピは、そのパンを家庭の台所に持ち込むためのものです。King Arthur Baking の Classic Baguettes をもとにした3本分で、前夜に粉と水とごく少量のイーストを混ぜる poolish(ポーリッシュ)を使います。poolish は、約14時間発酵させてから本ごねに加える、ゆるい前種です。その大半は寝かせておくだけの時間で、手を動かす作業は翌日に分かれています。

家庭のバゲットがうまくいくかどうかは、発酵・成形・蒸気の3か所でほぼ決まります。以下の手順には出典のレシピにある時間を書きますが、室温もオーブンも家ごとに違うので、ボウルの中や手の感触、オーブンの中で何を見ればよいかも合わせて書きます。

このパンで外したくないこと

poolish は一晩かけてゆっくり育て、成形は生地を無理に引っ張らずにやさしく行い、焼成は蒸気を入れて濃い黄金色になるまで焼く。この3点が焼き上がりを左右します。


パン屋で買って、食卓で分けるバゲット

バゲットは特定の地方ではなく、フランス全体のパンです。 文化省の目録は、国中で見られる細長い小麦のパンと説明し、ふつうのバゲット自体には法的な定義がないと記しています。代わりに、形や食感についての一般的な目安があり、客のあいだには皮の焼き色の濃さの好みまであるそうです。

食べ方は食事の流れの中に入り込んでいます。同じ記録に出てくるのは、朝食やカフェのタルティーヌ、半熟卵に浸す細長い mouillettes(ムイエット)、casse-croûte(軽食)として食べるハムとバターの jambon-beurre(ジャンボン・ブール)、そして家族の食卓でパンを切り分ける習慣です。買うこと自体も人との関わりで、2022年の文化省の発表は、バゲットを買いに行くことを共有とつながりの時間として説明しています。

2022年には、バゲットのパンの職人技と文化が、ユネスコの無形文化遺産の代表一覧表に記載されました。これはフランス文化省の発表によるものです。発表では、基本の材料は小麦粉、水、イーストまたはルヴァン(あるいはその両方)、塩とされています。

歴史については、目録は現在の名称が広まる前にあった flûte(フリュート)などの長いパンに触れており、バゲットを一人の発明者や一つの起源の話に還元してはいません。パン屋ごとの違いは、決まった地域のレシピではなく、粉、発酵、成形、焼き色をどこまで深くするかから生まれます。家庭では、同じ持ち味を発酵と焼成で組み立てていくことになります。


うまくいかないときは、原因になった工程へ戻る

バゲットの失敗の多くは、もっと前の工程に原因があります。見えている症状を直そうとするより、その始まりの工程に戻りましょう。

症状 確認すること 対処
poolish に泡が少ない 室温と、イーストの状態 泡立ってふくらむまで、もう少し時間をとる。時計だけで終わらせない
生地が硬い どの粉を使ったか 強力粉は硬めの生地になりうる。すぐに大量の水を足さない
成形で生地が縮んで戻る 休ませる時間が足りたか さらに伸ばす前に休ませる。力ずくで引っ張らない
クープが開かない 刃の角度と深さ、最終発酵の進み具合 刃を寝かせて入れる。切る前に、マシュマロのような弾力があるかを確かめる
皮の色が薄い 予熱と、オーブンの実際の温度 しっかり予熱し、最短時間で止めずに濃い黄金色まで焼く

タルティーヌとムイエット、紙袋で保存

バターとジャムのタルティーヌと、半熟卵に添える細いムイエットの朝食
バターとジャムのタルティーヌと、卵に浸すムイエット

フランスの文化遺産の記録に出てくる食べ方は素朴なもので、家で焼いたパンにもそのまま合います。

  • タルティーヌ(tartine):切ったバゲットにバターとジャムを塗って、朝食に。
  • ムイエット(mouillettes):半熟卵に浸すための細い棒状。
  • ジャンボン・ブール(jambon-beurre):バゲットを割って、ハムとバターを挟む。casse-croûte(軽食)として食べる。
  • 食卓で:パンを切って、食事のあいだ分け合う。
  • クルトン(croûtons):薄く切ったバゲットは、クルトンにも使われる。

保存については、出典のレシピでは一晩なら紙袋に入れておくよう勧めています。それより長く置くなら冷凍し、解凍後に温め直します。

アレンジ

アレンジ 焼き方の変わるところ
小さなバゲット(demi-baguette) 出典のレシピのヒントに、7〜8インチ(約18〜20cm)の短いパンにする方法がある
ゆっくり発酵、イースト少なめ 出典には、イーストを小さじ1に減らし、室温で約3時間発酵させる方法も書かれている。この方法は別途検証が必要で、ここでは試していない。上の手順とは組み合わせない
朝食のタルティーヌ バターとジャムを塗る
ジャンボン・ブール ハムとバターを挟んで軽食に

ほかのレシピとの違い

バゲットの配合はレシピごとに大きく異なり、ひとつの配合に混ぜ合わせることはできません。Boulangerが掲載するフランスの家庭向けレシピは、3本分でT55の小麦粉375g、水215g、塩7g、ドライイースト5gを使い、240°Cで25分焼きます。Lesaffreのプロ向けレシピは、3°Cで16時間以上の低温長時間発酵を行い、その後20°Cで90分置いて、250°Cで軽く蒸気を入れて18分焼くもので、専用のルヴァンとイーストを使います。パンづくりの幅を知る参考にはなりますが、この記事の手順はKing Arthur Bakingの家庭向けレシピだけに沿っています。

よくある質問

poolish を省いてもよいですか?

poolish はこのレシピの土台で、分量も時間もそれを前提に書かれています。上で触れたイースト少なめの方法も別途検証が必要なので、この記事では poolish を省く方法を確認済みのものとして紹介することはできません。

オールパーパス粉の代わりに強力粉を使えますか?

使えますが、出典のレシピには、生地が硬めになると書かれています。強力粉、米国のオールパーパス粉、フランスのT55は同じ製品ではないので、同じ結果になるとは期待せず、生地の感触を確かめる前に大きく加水を変えるのは避けてください。

蒸気は本当に必要ですか?

出典のレシピは、予熱した鋳鉄鍋に熱湯を注いで蒸気を作りながら焼いています。ミトンを着け、顔や手を蒸気から離してください。

残ったバゲットはどう保存しますか?

出典のレシピに従い、一晩なら紙袋に入れます。それより長い場合は冷凍し、解凍後に温め直します。

「バゲット・ド・トラディション」とは何ですか?

フランスでは、バゲットに tradition という言葉が使われることがあります。この名称に付く法的な条件については、この記事では扱いません。詳しくはフランスの公式な規則をご確認ください。フランス文化省の記録には、ふつうのバゲット自体には法的な定義がないとも書かれています。

同じ国のほかの料理はフランスの料理で紹介しています。

主な参考リンク

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