口を開いたあさりと角切りの豚肉、揚げたじゃがいも、コリアンダーを大皿に盛ったカルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ
🔪下準備1時間20分
🔥調理40分
🌍料理ポルトガル料理

カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナの作り方|ポルトガルの豚肉とあさり

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

豚肉をマリネする(1時間以上)

手順1: 豚肉をマリネする(1時間以上)

豚肉を2.5〜3cm角にそろえ、ボウルに入れます。にんにく、赤ピーマンのペースト(または代用ペースト)、白ワイン、塩、こしょうを加えて手でよくもみ込み、ラップをして冷蔵庫で1時間以上置きます。TeleCulináriaは、肉をやわらかくするには2時間以上置くのがよいとしています。肉の表面全体が赤く色づき、ワインがなじんでいれば十分です。

STEP 22 / 5

じゃがいもを揚げる(約15分)

手順2: じゃがいもを揚げる(約15分)

じゃがいもを2cm角にし、水にさらしてから水気をよくふき取ります。170℃の油で7〜8分、表面が薄いきつね色になって竹串がすっと通るまで揚げ、網にとって油を落とします。一度にたくさん入れると油の温度が下がるので、2〜3回に分けてください。

STEP 33 / 5

豚肉を強火で焼く(約5分)

手順3: 豚肉を強火で焼く(約5分)

豚肉をざるにあげてマリネ液を受け、液は取っておきます。厚手の鍋にオリーブオイル50mlを中火で温め、強火にして豚肉を広げて入れます。1分ほど動かさずに焼き、返しながら全体に焼き色をつけます。肉から水分が出て焼き色がつかないときは、肉を2回に分けて焼いてください。

STEP 44 / 5

マリネ液を加えて弱火で煮る(約20分)

手順4: マリネ液を加えて弱火で煮る(約20分)

取っておいたマリネ液を鍋に注ぎ、鍋底の焼き色をへらでこそげながら煮立てます。ふたをして弱火にし、20分ほど煮て肉をやわらかくします。途中で煮汁が少なくなり、鍋底が見えるようならTeleCulináriaのすすめるとおり水を少し足して、ソースの量を保ちます。肉に竹串がすっと通り、煮汁が赤くとろりと肉にからめば次へ進みます。料理用温度計で肉の中心が75℃以上になっていることも確かめます。

STEP 55 / 5

あさりを加え、口が開いたら仕上げる(約5分)

手順5: あさりを加え、口が開いたら仕上げる(約5分)

塩で味を整え、あさりを加えて全体を混ぜます。ふたをして弱めの中火で3〜5分、あさりの口がすべて開いたら火を止めます。揚げたじゃがいもとコリアンダーを加えてさっくり混ぜ、大皿に盛って、オリーブとピクルスを散らします。口が開かないあさりは取り除いてください。

豚肉は中心部まで十分に加熱してください。厚生労働省は、肉の中心部を75℃で1分間以上加熱すれば、腸管出血性大腸菌などの病原微生物は死滅すると案内しています。じゃがいもを揚げるときは油の前を離れず、油はねによるやけどに注意してください。あさりなどの貝にアレルギーのある方は食べられません。

あさりは火を通しすぎると身が縮んでかたくなります。口が開いた瞬間が火を止める合図です。じゃがいもを先に入れると煮汁を吸ってくたっとするので、カリッとした食感を残したければ、盛り付ける直前に加えてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

豚肩ロース、あさり、じゃがいも、にんにく、白ワイン、パプリカパウダー、コリアンダー、オリーブ、ピクルス

TeleCulináriaのレシピをもとに、日本で手に入りやすい材料に置き換えた家庭向けの配合です。

5品目

豚肉のマリネ

材料 分量 代替・備考
豚肩ロース(かたまり) 700g 余分な脂を除いて2.5〜3cm角。豚ロースでもよい
にんにく 4片 みじん切り
赤ピーマンのペースト(massa de pimentão) 大さじ3 ない場合は下の代用ペーストを使う
辛口の白ワイン 200ml
塩、こしょう 各少々 ペーストに塩気があるので控えめに
3品目

代用ペースト(赤ピーマンのペーストがない場合)

材料 分量 代替・備考
パプリカパウダー 大さじ2 辛くないもの。家庭向けの代用
塩 小さじ1/2
オリーブオイル 大さじ1 パプリカと塩を練り混ぜる
7品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
あさり(殻付き) 250g 砂抜きしておく。500gまで増やしてもよい
じゃがいも 1kg 皮をむいて2cm角
揚げ油 鍋に深さ3cm以上 サラダ油など
オリーブオイル 50ml 豚肉を焼く用
コリアンダー(生) 1束(約20g) ざく切り。パクチーとして売られているもの
オリーブ 12粒ほど 種抜きでもよい
ピクルス 60g きゅうりやカリフラワーなどの酢漬け

赤ピーマンのペースト(massa de pimentão)は、赤ピーマンを塩漬けにしてつぶした、アルガルヴェ生まれの調味料です。World of Fine Wineはこれを白ワイン、にんにく、ローリエ、コリアンダーと並ぶこの料理の要の材料に挙げています。日本ではポルトガル食材の店や通販でまれに見かける程度なので、パプリカパウダーに塩とオリーブオイルを練り混ぜた代用ペーストで作るのが現実的です。色と香りの大半はパプリカから来るので、代用でも十分にこの料理らしくなります。

コツ

あさりは、海水くらいの塩水(水500mlに塩大さじ1)に浸け、新聞紙などで覆って暗くし、2〜3時間置いて砂を吐かせます。殻どうしをこすり合わせて洗えば準備完了です。砂抜きを短く済ませると、ソースにじゃりっとした砂が混じります。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

リスボンの大衆食堂で、素焼きの鍋ごと運ばれてくる大皿。赤く色づいた角切りの豚肉の間で、あさりが口を開き、殻の中に煮汁をためています。その上にはからりと揚げたじゃがいもと、刻んだコリアンダーがたっぷり。添えられたピクルスとオリーブをつまみながら、殻の汁をパンに吸わせる。ポルトガルを代表する豚肉料理のひとつ、カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ(carne de porco à alentejana)です。

「アレンテージョ風の豚肉」という名前なのに、海のあさりが入る。この組み合わせこそがこの料理の面白さで、ポルトガルの料理番組の公式サイトTeleCulinária は、あさりの汁がソースに溶け込む、陸と海の融合と表現しています。日本で作るときの山場は、豚肉を赤ピーマンのペーストと白ワインでしっかりマリネすること、そしてあさりは最後に入れて、口が開いたらすぐ火を止めることの2つです。

アレンテージョの豚と、アルガルヴェのあさり

ポルトガル南部の家庭の台所で、素焼きの鍋に豚肉とあさりの煮込みを盛る様子

アレンテージョは、ポルトガル南部の内陸に広がる平原の地方です。コルク樫の林で放し飼いにされ、どんぐりを食べて育つ豚の産地として知られ、その肉は質のよさで評判でした。ところが、この料理の生まれについては、アレンテージョではなく、さらに南の海沿いの地方アルガルヴェだという説が広く語られています。英国のワイン誌World of Fine Wineで、ワインライターのジョアンナ・サイモンがいくつもの説を紹介しています。

いちばんよく知られているのは、アルガルヴェの豚が魚の缶詰工場から出る魚粉や残りかすで育てられ、肉に魚のにおいが移っていたため、それを隠すために手近にあったあさりを合わせた、という説です。一方で、アルガルヴェの料理人が、使っている豚肉はどんぐりで育ったアレンテージョの豚だと知らせるためにこの名前をつけた、という言い伝えもあります。サイモンは、いつ名前がついたのか、本当にアレンテージョの豚を使っていたのかは分かっていないと書いています。

豆知識

1496年、国王マヌエル1世がユダヤ教徒に改宗か国外退去かを迫ったあと、豚肉と貝という、ユダヤ教の戒律で禁じられた食材を組み合わせたこの料理で、改宗者(新キリスト教徒)の信仰を試した、という話も伝わっています。ただしサイモンは、これが説なのか、物語なのか、事実なのかは分からないとしています。

確かなこともひとつあります。この料理が生まれたころには、今のように揚げたじゃがいもは入っていませんでした。じゃがいもがスペインを通じてヨーロッパに伝わったのは1570年ごろとされ、それより後のことだからです。いまの姿の豚肉、あさり、じゃがいも、コリアンダーという組み合わせは、長い時間をかけて食堂や家庭で定着したものです。英語版Wikipediaには、起源をリスボン近郊のアルヴェルカとする説があることも記されています。


コリアンダーとピクルスがつくる、南の味

刻んだコリアンダー、オリーブ、ピクルスを小皿に並べた様子

この料理の仕上げに欠かせないのが、生のコリアンダーです。ポルトガル南部の料理ではコリアンダーがよく使われ、アレンテージョのパンのスープ、アソルダにも同じように刻んだ葉がたっぷり入ります。脂ののった豚肉と、貝のうまみの濃いソースに、さわやかな青い香りがぱっと抜ける。日本でパクチーとして売られているものがそのまま使えます。苦手な人は、パセリに替えても作れます。

オリーブとピクルスも、この料理の大切な脇役です。豚肉とあさり、揚げたじゃがいもという重めの組み合わせに、酸味と塩気で口の中を切り替えてくれます。TeleCulináriaのレシピでも、大皿に盛ったあとにオリーブとピクルスを散らして仕上げています。酸味のある付け合わせを必ず添えると、最後まで重たく感じずに食べられます。

豆知識

World of Fine Wineのジョアンナ・サイモンは、この料理に合わせるワインとして、コリアンダーの香りとよく合う軽めの赤ワインやロゼ、ポルトガルの白ワインなどを挙げています。

大皿に盛って、殻の汁ごと

大皿に盛ったカルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナと白ワイン、パンを並べた食卓
大皿に盛り、オリーブとピクルスを散らしてパンを添える

大皿の中央にこんもりと盛り、口を開いたあさりを上に並べて、コリアンダーを散らします。大皿から取り分けて食べると、それぞれが好きな具を選べます。あさりの殻にたまった汁と、皿の底のソースはとくにおいしいので、パンを添えてぬぐって食べてください。揚げたじゃがいもがソースを吸ったところも、この料理ならではの味わいです。

肉と貝を一緒に食べるのが新鮮に感じられたら、ポルトガル料理をもう一品、あさりをにんにくとコリアンダー、レモンで蒸し煮にするアメイジョアス・ア・ブリャオン・パトと並べてみてください。あさりの使い方の違いがよく分かります。

よくある質問

残ったカルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナをフライパンで温め直す様子

赤ピーマンのペーストがないとどうなりますか?

パプリカパウダーと塩、オリーブオイルで作る代用ペーストで十分に作れます。本物のペーストは発酵した赤ピーマンの酸味と深みがあるので、物足りないと感じたら、代用ペーストに白ワインビネガーを小さじ1加えてください。

あさりの代わりに冷凍のあさりを使えますか?

使えます。冷凍のあさりは凍ったまま加え、口が開くまで加熱してください。殻付きのものを選ぶと、見た目も汁気も生のあさりに近くなります。

じゃがいもを揚げずに作れますか?

オーブンで焼いたり、電子レンジで加熱してからフライパンで焼き色をつけたりしても作れます。揚げたものよりカリッとした食感は弱くなりますが、手軽に作れます。

マリネは一晩置いてもいいですか?

冷蔵庫で一晩置いても作れます。長く置くほど肉に味がしみ込みますが、ワインの酸味で肉の表面が少し白っぽくなることがあります。

作り置きはできますか?

豚肉の煮込みは冷ましてから冷蔵庫に入れ、温め直すときは全体がしっかり煮立つまで加熱してください。あさりとじゃがいもは時間がたつとかたくなったり、べたついたりするので、作りたてを食べるのがおすすめです。この記事では、保存日数の目安は根拠を確認できていないため案内しません。

主な参考リンク

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