焼いた白身魚に淡いごまソースと松の実、パセリをのせたサムケ・ハッラ
🔪下準備20分
🔥調理25分
🌍料理レバノン料理

サムケ・ハッラの作り方|レバノンの白身魚をごまソースで

約17分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

魚の水分を拭いて下味をつける

手順1: 魚の水分を拭いて下味をつける

オーブンを200℃に予熱する。無塩の白身魚800gの表面を紙で拭き、骨を確認して塩2gを振る。オリーブオイル大さじ1のうち小さじ1を耐熱皿に塗り、残りを魚に塗る。厚さ2〜3cmの4切れを重ねずに並べる。

STEP 22 / 6

白身魚をオーブンで焼く

手順2: 白身魚をオーブンで焼く

200℃のオーブンで15〜20分焼き、15分で厚い部分の中心温度を測る。63℃以上を確認し、未達なら2〜3分ずつ追加する。身が白くなりほぐれる状態は食感の目安とし、安全の確認は温度で行う。焼けたら皿ごと取り出す。

STEP 33 / 6

松の実を炒めて半分を砕く

手順3: 松の実を炒めて半分を砕く

小さなフライパンにオリーブオイル小さじ1と松の実30gを入れ、中弱火で2〜3分、絶えず動かす。薄いきつね色で火を止め、すぐ皿へ移す。15gは飾りに残し、残り15gを袋に入れ、2〜3mmの粒が残るように麺棒で砕く。

STEP 44 / 6

タヒニとレモンと水を混ぜる

手順4: タヒニとレモンと水を混ぜる

ボウルにタヒニ120gとレモン汁40mlを入れて混ぜる。水240mlを3〜4回に分けて加え、2〜3分かけて泡立て器でなめらかにする。途中で硬くなっても水を少しずつ加える。にんにく12gを細かく刻み、パセリ20gを粗みじんにする。

STEP 55 / 6

ごまソースを弱火で温める

手順5: ごまソースを弱火で温める

小鍋に混ぜたソース、にんにく、塩2g、コリアンダーパウダー小さじ1、カイエンペッパー小さじ1/4、砕いた松の実15gを入れる。中火で混ぜ、縁が泡立ったら弱火で3〜5分加熱する。なめらかにし、へらから太い筋で流れる濃度に整える。

STEP 66 / 6

魚にソースをかけて仕上げる

手順6: 魚にソースをかけて仕上げる

火を止めて残りのレモン汁20mlをソースへ混ぜる。魚をフライ返しで大皿に移してソースをかけ、残した松の実15gとパセリ20gを散らす。レモン1/2個を4切れのくし形にして添える。温かいうちにパンやご飯と食べる。

盛る直前にソースがへらから塊で落ちるほど濃くなっていたら、水を大さじ1ずつ足して、弱火で混ぜてください。魚にかけられる太い流れに戻ったところで止めます。魚の焼き汁をそのまま全量ソースへ足すのはやめておきましょう。塩分と水っぽさが変わってしまうので、調整は基本的に水で行います。

生魚を扱った手は、石けんで20秒以上洗ってください。まな板や器具は、香草や盛り付け用のものと分けます。生魚を置いて洗っていない皿に、焼けた魚を戻してはいけません。魚の初回加熱は中心63℃以上を温度計で確認します。レモン汁をかけても、加熱の代わりにはなりません。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

白身魚とタヒニ、松の実、レモン、香草、香辛料を分けて並べた材料
魚は無塩の切り身、ごまペーストは無糖を選ぶ

魚は無塩の白身魚を、タラ、タイ、スズキなどから選びます。合計800gで、厚さ2〜3cmの4切れにそろえてください。塩ダラは避けます。タラは淡白でソースを合わせやすいので、家庭ではおすすめですが、これはあくまで日本での提案で、特定の日本産の魚がレバノンの原材料だったということではありません。冷凍の魚は前夜から冷蔵庫で解凍し、調理の前に表面の水分を拭いてください。解凍の時間は、45分の調理時間には含まれません。

3品目

魚と下味

材料 分量 代替・備考
白身魚の切り身 800g 無塩のタラ・タイ・スズキなど、厚さ2〜3cmの4切れ
オリーブオイル 大さじ1 魚の表面と耐熱皿に使う
塩 2g 魚用。塩ダラは使わない
7品目

ごまソース

材料 分量 代替・備考
タヒニ 120g 無糖・無塩の白練りごまでも可。焙煎香は強くなる
レモン汁 60ml 100%レモン果汁でも可。最初は40ml、残り20mlは仕上げ用
水 240ml 追加調整用の水は別に用意
にんにく 12g 約3片、皮を除いた重量。細かく刻む
コリアンダーパウダー 小さじ1 種を挽いた粉。生のパクチーの代用品とは分けて考える
カイエンペッパー 小さじ1/4 一味唐辛子でも可。辛味を控える場合は小さじ1/8
塩 2g ソース用。加塩ペーストを使う場合は入れる前に味を確認
4品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
松の実 30g 15gを粗く砕いてソースへ、15gを飾りへ。くるみでも可
オリーブオイル 小さじ1 松の実を炒めるために使う
パセリ 20g 粗みじん切り。生のパクチーでも可
レモン 1/2個 盛り付け用、4切れのくし形に切る
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栄養情報 1人分の目安
450kcal
エネルギー
42.3g
タンパク質
29.5g
脂質
7.8g
炭水化物
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

ごまペーストの買い出し

タヒニはごまのペーストです。無糖・無塩のごまペーストを選び、瓶の上に浮いた油も底の部分とよく混ぜてから、120gを量ってください。白練りごまでも同量で置き換えられます。これは家庭向けの提案で、製品によって焙煎香や粘度に差があるため、水の量で調整します。ごまドレッシングには砂糖や酢などを含む製品があり、この分量のタヒニの代わりにそのまま使うことはできません。

コツ

タヒニは輸入食材店や通販で、その一般名で探してみてください。個別の店舗の在庫や価格は、ここでは保証できません。コリアンダーパウダーは種を挽いたもの、カイエンペッパーは唐辛子だけの粉を選びます。チリパウダーという名前の混合調味料は、配合が異なることがあるので、原材料を見てください。松の実は最後に使うので、少量を用意すれば足ります。代わりにくるみを使っても、別の木の実のアレルギーを避ける方法にはなりません。タヒニが余ったら、フムスの作り方で同じごまを別の料理に使えます。

注意

この配合は魚、ごま、松の実を含みます。くるみで代える場合は、くるみも含まれます。ごまアレルギーの方は、タヒニも白練りごまも使わないでください。ナッツを省いても、ごまや魚のアレルギーへの対策にはなりません。調味料は、原材料と製造時の混入に関する表示を確認してください。ピタを添えるなら、小麦も確認しましょう。

レバノン北部、トリポリとエル・ミナの港町に結びつく魚料理があります。祝い事や家族の集まりのために焼いた魚が大皿で運ばれてきて、その上から、ナッツ入りの淡いタヒニソースがとろりとかけられます。仕上げは松の実と香草をぱらりと散らす手つきです。食卓では、ちぎったパンでソースをすくい、ほぐした魚にのせて口に運びます。白身魚とごまのソースが、囲んだ家族の真ん中で分け合われる光景です。

名前はサムケ・ハッラ(Samkeh Harra、سَمْكة حَرّة)、「辛い魚」という意味で、Samke Harraなどの英字表記もあります。タヒニのごまの濃厚さに、レモンの酸味、にんにく、唐辛子を重ね、松の実と香草で仕上げます。レモンの酸味と唐辛子が、こっくりしたごまの味を引き締めてくれます。丸魚だけでなく切り身でも作られる料理なので、このレシピは日本の台所向けに、無塩の白身魚800gとタヒニ120gで4人分に整えた家庭向けの配合にしました。

港町の祝いの魚を、パンで囲む

白身魚のごまソースがけにピタと野菜を添えた食卓
大皿の魚は、ちぎったパンと一緒に取り分ける

トリポリはレバノン北部の海岸の町で、サムケ・ハッラはエル・ミナの名物としても紹介されています。焼いた丸魚をそのまま盛る方法もあれば、骨を外した身を盛る方法もあり、どちらもナッツ入りのソースで覆って、祝い事や家族の集まりに出します。港と魚料理のつながりは自然に想像できますが、漁獲の数字や料理の誕生、オスマン期の起源については、ここでは語りません。確かなのは、家族で囲む大皿として食べられてきたということです。

温かい魚にごまソースをたっぷりかけたら、ピタを添えます。ソースとほぐした魚を受け止めるのはパンの役目で、パンでソースをすくうのがこの料理の食べ方です。レタスやトマトを挟んでピタのサンドイッチにしても楽しめます。日本の献立にするなら、主食のパンかご飯と、生野菜を添えてください。主食は下の材料表にも栄養の概算にも含めていません。

豆知識

名前のharraは辛さを表す言葉で、唐辛子の量はレシピごとに違いがあります。名前から激辛でなければいけないと考える必要はなく、レモン、にんにく、ごまの風味を残したまま、唐辛子を加減できます。辛味を抜く作り方は家庭向けのアレンジで、現地で統一された標準というわけではありません。


ごまソースと魚をおいしく仕上げるコツ

へらからなめらかに流れるごまソースの濃度を確かめる様子
魚を覆えて、パンですくえる濃度を目指す

瓶の中で分離した油だけを先に使うと、ソースの固形分の割合が変わってしまいます。量る前に瓶の底まで混ぜることが大切です。タヒニの粘度は製品によって違うので、水の量は目安にして、へらから太い筋で落ちる状態を見ながら仕上げます。レモンと少量の水を混ぜた直後に、ソースが一時的に硬くなることがあります。そのときは油を足さず、水を少量ずつ加えて混ぜてください。

コツ

鍋の縁が泡立ったら弱火に落とし、鍋底と角にへらを通します。強火で煮詰め続けないでください。ソースが薄いなら、弱火で1分ずつ混ぜながら加熱します。塩気も酸味も一緒に濃くなるので、粘度を見て止めましょう。酸味が強すぎたときは、火を止めてから、別の器でタヒニ小さじ1と水大さじ1を溶き、少量ずつ加えます。この追加分は、基本配合にも栄養の概算にも含めていません。焦げ臭いにおいや黒い焦げがあるときは、混ぜ込んで隠さず、ソースを作り直します。

魚は15分から中心温度を確認し、63℃に届いたら取り出します。同じ時間でも、切り身の厚さによって火の通り方は変わります。盛るときは、身を箸で繰り返しつまむのではなく、広いフライ返しで身を下から支えるようにしてください。崩れてしまったら、骨を確認したうえで身をまとめて盛り、ソースをかければ大丈夫です。焼けた魚を骨なしにして盛る食べ方は、現地の資料にもあります。

松の実は、薄いきつね色になったところでフライパンから出します。松の実は余熱でも色づくので、皿へ移さないと色が濃くなってしまいます。砕いてソースに入れた分は粒感に、残した分は仕上げの食感になります。パセリは仕上げに散らします。生パクチーを使う場合も仕上げに加えてください。乾燥コリアンダーの粉とは、用途が別物です。

辛さと香草を変えて、いつもの献立へ

魚のごまソースがけにご飯とトマト、きゅうりを添えた家庭向けの献立
主食と生野菜を添えれば一食に組み立てやすい

辛さを控えたいときは、カイエンペッパーを小さじ1/8に減らします。辛味が苦手なら入れなくても構いません。辛味を足したい人は、取り分けた分にだけ加えてください。唐辛子だけを調整するのがコツで、レモンやにんにくまで一律に半分にすると、味の役割がぼやけます。これはスパイス入りの魚料理を食べやすい辛さに寄せた家庭向けのアレンジで、現地全体の標準の辛さを示すものではありません。

香草は、現地の紹介を見ると、生のコリアンダーを使う配合と、粉のコリアンダーにパセリを組み合わせる配合があります。生パクチーが好きなら、パセリ20gを同量で置き換えて、さわやかな香りを仕上げに添えてみてください。種の粉と生の葉は別物で、香りが違います。コリアンダーパウダーと生パクチーを、同じ分量で交換することはしないでください。

松の実30gをくるみ30gに替えるなら、粗く刻んで、中弱火で焦がさないように1〜2分乾煎りします。松の実より粒感と渋みが出ます。ナッツを省くと、ソースの粒感と飾りの歯応えが減ります。ただしタヒニを使うので、ごまアレルギー対応の料理にはなりません。日本向けの献立には、白米やパンを添えましょう。生野菜があれば、濃厚なソースに違う食感が加わります。香草のサラダを添えたいなら、タブレの作り方も合わせてどうぞ。


レバノンの食卓で、丸魚からサンドイッチまで

ほぐした白身魚とごまソース、レタス、トマトを挟んだピタ
魚とごまソースはピタの中でも一緒に食べられる

トリポリの家族の集まりでは、丸魚を焼く料理として語られます。日本では食べる人数に合わせて丸魚から切り身へ替えるのが、台所に取り入れやすい方法です。ただし、丸魚をそのまま切り身800gに置き換えると、骨や頭の重さと厚みが変わります。今回の15〜20分は厚さ2〜3cmの切り身での目安なので、丸魚には転用しないでください。起源の年や発明者、民族全体に共通する習慣は確認できていないので、ここでは書きません。確かめられた地名と食卓での役割から、この料理を紹介しました。

ソースにも幅があります。トリポリから共有された配合には、くるみ入りのソースに、アーモンドと松の実を飾るものがあります。別のレバノン家庭の配合には、松の実をソースと飾りに分け、パセリとコリアンダーパウダーを使うものがあります。生のコリアンダーと玉ねぎを使い、ソースをかけてから上火で軽く焼く配合もあります。どれかひとつを地域全体の唯一の正解とはせず、ナッツと香草の違い、そして加熱方法の違いを、食卓の幅として楽しんでください。

豆知識

レバノンの家庭料理の紹介には、魚とタヒニソースにレタスとトマトを合わせて、ピタに包む食べ方もあります。翌日に余った料理を使う方法とは別で、焼きたての魚をほぐして骨を確認し、その場でパンに挟みます。大皿で食べる伝統的な形と、持ち運びやすいパンの形で、同じソースを味わえます。

タヒニ、レモン、にんにくの組み合わせは、魚以外の料理にも使われます。今回の魚料理では、温かいナッツ入りのソースとして味わいます。焼きなすとごまを合わせたい方には、ババガヌーシュの作り方があります。同じタヒニの使い道が、さらに広がります。

よくある質問

調理済みの魚とごまソースを別々の浅い容器に分けた保存の準備
残す分は浅い容器に小分けして速やかに冷蔵する

タヒニがなければ白練りごまで作れますか?

白練りごまでも作れます。無糖・無塩のものを120gで置き換えてください。製品によって香りと濃度が違うので、水は大さじ1ずつ追加して調整します。焙煎香が強い製品だと香りが変わるので、タヒニと完全に同じ風味になるとは言えません。タヒニも白練りごまもごまを含むため、ごまアレルギーの方の代替にはなりません。

オーブンがない場合はどうしますか?

切り身をフライパンで焼く方法もあります。日本向けの提案としては、魚と下味は同量のまま、油を塗ったフライパンで中火3分、返してふたをし、弱火で4〜6分が目安です。厚さ2〜3cmの切り身を想定しています。時間だけで安全を決めず、中心63℃以上を確認し、届いていなければ弱火で1〜2分ずつ追加で加熱してください。ソースは別の小鍋で作り、あとからかけます。魚とごまソースを、最初から強火で煮ることはしません。

前日に準備できますか? 残った魚はどう保存しますか?

おいしさを優先するなら、魚は食べる直前に焼き、ソースは前日に作ります。清潔な浅い容器に小分けして冷蔵してください。魚とソースを分けておくと、翌日の濃度を調整しやすくなります。調理後は2時間以内に冷蔵します。気温が約32℃を超える環境では1時間以内です。冷蔵庫は4℃以下が目安なので、温度を確認してください。室温で完全に冷めるまで放置せず、浅い容器で速やかに冷蔵します。保存した料理は翌日までに食べ切ってください。これは家庭向けの保守的な目安で、どんな条件でも安全が保証される期限ではありません。再加熱する魚は中心74℃以上を温度計で確認します。ソースは必要なら水を足し、混ぜながら沸騰するまで温め直します。温めるのは、食べる分だけにしてください。

注意

常温に置いたままの時間が2時間を超えた場合、気温約32℃を超える環境では1時間を超えた場合は、食べないでください。臭いや見た目だけで、安全は確認できません。温度管理が分からないものを、味見で判断するのもやめましょう。濃いソースで魚の異臭は隠せませんし、レモンの酸味や再加熱で、長時間の放置を帳消しにすることもできません。

栄養情報にはパンやご飯も含まれますか?

含まれません。栄養は、タラ800gを使った基本配合の4人分全量の概算で、1800kcal、たんぱく質169g、脂質118g、炭水化物31gです。実測ではありません。1人分は全量の4分の1で、約450kcalです。主食のパンやご飯、付け合わせの野菜、調整で追加したタヒニや水以外の食材は含めていません。魚の種類、ごまペースト、ナッツの代替によって数値は変わります。栄養効果や健康への適性を示すものではありません。

主な参考リンク

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