デーツシロップで茶色く炊き上がったバーレーンのムハンマルを大皿に盛り、揚げた魚を添えた一皿
🔪下準備10分
🔥調理25分
🌍料理バーレーン料理

ムハンマルの作り方|バーレーンのデーツシロップで炊く甘いご飯

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

米を洗う(約5分)

手順1: 米を洗う(約5分)

バスマティライスをボウルに入れ、たっぷりの水を注いで指先でやさしくかき混ぜ、濁った水を捨てます。これを3〜4回、水が白く濁らず、うっすら透けて米粒が見えるくらいになるまで繰り返します。ざるに上げて、粒がばらばらにほぐれる状態まで水気をよくきっておきます。バスマティの細長い粒は欠けやすいので、こすらずにやさしく洗うのが要点です。

STEP 22 / 5

シロップとスパイスの煮汁を作る(約3分)

手順2: シロップとスパイスの煮汁を作る(約3分)

厚手の鍋に水650ml、デーツシロップ250g、カルダモン、シナモンスティック、クローブを入れ、中火にかけます。木べらで鍋底から混ぜて、デーツシロップを水に溶かします。シロップが鍋底にたまったまま加熱すると焦げやすいので、すっかり溶けて均一な茶色になるまで混ぜてください。

STEP 33 / 5

米を加えて沸かす(約5分)

手順3: 米を加えて沸かす(約5分)

煮汁に洗った米を加え、中火のまま、木べらで底からやさしく混ぜながら沸騰させます。米が鍋底に張りつかないよう、ときどき混ぜるのがポイントです。煮汁はまださらりとした状態で、米粒がかたまりにならず、ばらばらにほぐれて散っていれば大丈夫です。全体がふつふつと沸き立ってきたら、次の手順へ進みます。

STEP 44 / 5

ギーを加えて蓋をし、弱火で炊く(約14分)

手順4: ギーを加えて蓋をし、弱火で炊く(約14分)

沸騰したらギー大さじ1を加え、蓋をぴったり閉めて、ごく弱火で約14分炊きます。この間は蓋を開けず、混ぜないでください。14分たったら蓋を開け、米粒を1粒つまんで食べてみます。芯がなく、煮汁が米に吸われて鍋底に水気がほとんど残っていなければ炊き上がりです。

STEP 55 / 5

ほぐして盛る(約2分)

手順5: ほぐして盛る(約2分)

火を止め、シナモンスティックとクローブを取り出します。カルダモンはそのまま残してもかまいませんが、噛むと香りが強いので、気になるなら除いてください。しゃもじで底から大きく返すようにして、粒をつぶさないようにほぐし、大皿に盛ります。

デーツシロップを溶かした煮汁は、糖分を多く含むため、ふつうのお湯よりも高い温度になり、はねると肌に張りついてやけどしやすくなります。混ぜるときは鍋から少し離れ、長めの木べらを使ってください。また、弱火で炊いている間も、焦げたにおいがしたらすぐに火を止めます。

14分たっても米に芯が残るときは、熱湯を大さじ2〜3だけ鍋肌から回し入れ、もう一度蓋をして、ごく弱火で3〜5分炊き足します。逆に水気が多く残っているときは、蓋を外して弱火で1〜2分加熱し、余分な水分を飛ばすと、粒がほぐれやすくなります。

鍋底にうっすらできる茶色いおこげは、甘く香ばしくておいしい部分です。ただし黒く焦げてしまうと苦みが出ます。弱火の火力が強めのコンロなら、鍋の下に焼き網を1枚はさむと、熱がやわらかくなります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

バスマティライス、デーツシロップ、カルダモン、シナモンスティック、クローブ、ギーを並べたムハンマルの材料

材料は、Gulf Newsに掲載されたデーツシロップのレシピ(6人分、米1kg)を、家庭で作りやすいように半量にしたものです。量を減らしても、水と米とシロップの割合は変えていません。

4品目

ご飯

材料 分量 代替・備考
バスマティライス 500g 洗って水気をよくきる
水 650ml
デーツシロップ 250g はちみつで代用する作り方もある(下の補足を参照)
ギー 大さじ1 無塩バターでも可
3品目

香りづけのスパイス

材料 分量 代替・備考
カルダモン(ホール) 2粒 指で軽く押してさやに割れ目を入れる
シナモン(スティック) 1〜2本 香りが強いものなら1本
クローブ 2本

デーツシロップは商品によって濃さや甘さに幅があります。とろりと濃いものほど甘く、色も濃く炊き上がります。初めて作るときは表の分量のまま炊いて、次から好みで増減するとよいでしょう。米は日本米ではなくバスマティライスを使ってください。粒が長く粘りが少ないので、甘いシロップを吸ってもべたつかず、一粒ずつほぐれた仕上がりになります。

コツ

カルダモンは、さやのまま使う前に指で軽く押してひびを入れておくと、中の種の香りが煮汁に移りやすくなります。割れ目を入れる程度で十分で、細かくつぶす必要はありません。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

大皿に盛られたご飯が、ほんのり琥珀色をしています。湯気と一緒に立ちのぼるのは、デーツの濃い甘い香りと、カルダモンのすっとした香り。その隣には、こんがり揚げた魚が一尾。甘いご飯と塩をきかせた魚を一緒に口へ運ぶのが、バーレーンの食卓でよく知られた組み合わせです。ムハンマル(muhammar)は、バスマティライスを甘く炊き上げる、バーレーンの伝統的なご飯料理です。

真珠採りの島で育った、甘いご飯

バーレーンの港町の家庭で、甘く炊いたご飯と揚げた魚を囲む食卓

バーレーンはペルシャ湾に浮かぶ島国で、石油が見つかる前の長い時代、真珠採りが島の暮らしを支えていました。ムハンマルの由来も、この海の仕事と結びつけて語られます。インドの旅行誌Outlook Travellerは、この料理の始まりを真珠採りの男たちに求め、彼らがデーツシロップ(dibs)でご飯に甘みをつけていたと紹介しています。今ではデーツシロップのほかに、はちみつや焦がした砂糖で甘みをつける作り方も広く見られます。

ただ、真珠採りの話は旅行誌の紹介として伝わるもので、いつ、誰が始めたのかを記録で確かめられるわけではありません。島で語り継がれてきた由来として受け止めるのがよいでしょう。それでも、ナツメヤシの実から作るシロップで米を炊くという発想そのものに、デーツが日々の食べ物だった湾岸の暮らしがよく表れています。

豆知識

ムハンマルに使うデーツシロップは、アラビア語で「dibs(ディブス)」と呼ばれます。日本ではデーツシロップやデーツの糖蜜という名前で、輸入食材店や通販で手に入ります。

甘いご飯に、揚げた魚を合わせる

茶色く炊き上がったムハンマルの横に、香辛料をすり込んで揚げた魚とレモンを添えた皿

甘いご飯と聞くとデザートを思い浮かべますが、ムハンマルはおかずと一緒に食べる主食でもあります。Outlook Travellerによると、ムハンマルには揚げた魚や焼いた魚を添えるのが定番です。魚にはサーフィー(safi)、チャナブ(chanab)などの地元の魚が使われ、香辛料をすり込んで塩をふり、焼くか少ない油で揚げて、青菜とレモン汁を添えて出されます。甘いご飯と塩気のある魚の対比が、この料理のいちばんの楽しみです。

湾岸の新聞Gulf Newsが紹介するレシピでも、ムハンマルは揚げた魚の付け合わせにしても、そのままデザートとして食べてもよい料理とされています。食事の皿にも、食後の甘いものにもなる。その振れ幅の広さが、バーレーンの家庭でこのご飯が長く親しまれてきた理由のひとつなのでしょう。

日本で魚を合わせるなら、アジやイワシ、白身魚の切り身に塩とターメリックやクミンを軽くまぶし、フライパンで揚げ焼きにすると、ムハンマルの甘さとよく釣り合います。これは日本の台所向けの組み合わせで、現地の魚と同じ味になるわけではありません。


はちみつとサフランで作るムハンマル

はちみつとサフラン、ローズウォーターで黄色く色づけたムハンマルを鍋で蒸らす様子

ムハンマルの甘みは、デーツシロップだけではありません。アメリカの料理ブログThe Foreign Forkは、はちみつとブラウンシュガーで甘みをつけ、カルダモンパウダー、サフランを溶かしたローズウォーター、たっぷりのギーで仕上げるレシピを紹介しています。こちらは米を先に約8分ゆでて湯をきり、ギーを溶かした鍋に戻して甘みと香りを混ぜ、蓋をしてごく弱火で10〜15分蒸らす作り方です。鍋底のカリッとした部分も楽しみのひとつとされています。

デーツシロップで炊くと、色は茶色く、デーツらしい深い甘さになります。はちみつとサフランで作ると、色は明るい黄色になり、ローズウォーターの華やかな香りが立ちます。Outlook Travellerも、今のムハンマルはクローブやカルダモン、ローズウォーターで香りをつけると書いています。どちらが正しいということはなく、甘みと香りの選び方で家庭ごとの味が生まれる料理です。

食べ方

大皿に盛ったムハンマルと揚げた魚、レモン、青菜を並べたバーレーン風の食卓
甘いムハンマルに、塩気のある揚げた魚とレモンを添える

炊きたてのムハンマルを大皿に盛り、揚げた魚とレモン、青菜を添えれば、バーレーンの食卓の一皿になります。魚にレモンをぎゅっと搾り、甘いご飯と一緒に食べると、甘さと酸味、塩気が口の中でまとまります。魚を添えずに、小さな器に盛って食後の甘いものとして出すのも、Gulf Newsが紹介している食べ方です。

同じ湾岸の米料理なら、スパイスで肉を炊き込むバーレーンのマチブースと食べ比べると、同じバスマティライスでも甘く炊くか、塩気とスパイスで炊くかで、まったく違う料理になることがよくわかります。デーツの甘さが好きなら、UAEの揚げ菓子ルカイマートにデーツシロップをかける食べ方もおすすめです。

よくある質問

保存容器に移して粗熱をとっているムハンマル

デーツシロップがない場合は何で代用できますか?

はちみつと砂糖で作る作り方があります。The Foreign Forkのレシピのように、はちみつとブラウンシュガーで甘みをつけ、サフランとローズウォーターで香りをつけると、明るい黄色のムハンマルになります。デーツシロップで炊いたものとは色も香りも変わるので、別の配合として楽しんでください。

日本米で作ってもいいですか?

作れないことはありませんが、日本米は粘りが強く、甘い煮汁で炊くとべたついた仕上がりになりがちです。粒がほぐれるムハンマルらしい食感にするなら、バスマティライスを使ってください。

甘さを控えめにできますか?

デーツシロップを減らせば甘さは控えめになります。ただ、シロップの量を減らすと煮汁全体の量も減るので、減らした分と同じくらいの量の水を足して、炊く水分を保ってください。

残ったら保存できますか?

粗熱をとってから保存容器に入れて冷蔵し、早めに食べきってください。炊いたご飯を室温に長く置かないようにしましょう。温め直すときは、少量の水をふって、電子レンジなどで中まで熱くします。

主な参考リンク

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