チェバブ — 小さな穴が並ぶ、サフラン色のパンケーキ
熱湯に浸したサフランが生地に色をつけ、カルダモンが香りを添えます。生地は覆って30分休ませ、焼くときは表面の泡と持ち上がる縁を見て返します。
砕いたサフランを小さなカップの熱湯に浸しておきます。その液と卵、油、ぬるま湯を、小麦粉、粉乳、砂糖、酵母、カルダモンの入ったボウルに加えて混ぜます。覆って30分休ませた生地を、溶かしバターを塗った厚手のフライパンに流すと、表面に小さな泡が上がり、縁が持ち上がってきます。それが返す合図です。これがアラブ首長国連邦のパンケーキ、チェバブです。
アブダビ首長国の公式観光サイトExperience Abu Dhabiは、チェバブをエミラティ(UAE)のパンケーキとして紹介しています。Condé Nast Traveller Middle Eastの特集では、エミラティのシェフ、Khaled Alsaadiが朝食の一品として説明しています。食感はクレープとアメリカンパンケーキの中間で、クレープより厚く、アメリカンパンケーキより薄い。表面に並ぶ小さな穴が、かけたものを受け止めるそうです。
このレシピの版について
このページのレシピは、1つの公開レシピに従っています。アブダビの文化観光局がフッターに記載された、アブダビのカスル・アルホスン(Qasr Al Hosn)のHouse of Artisansによる2ページのバイリンガルPDF「Chebab Recipe」です。アラビア語の見出しは「الجباب」。分量も手順もこのレシピだけに基づき、ほかのチェバブのレシピの材料、分量、トッピングは混ぜていません。
始める前に知っておきたい点が2つあります。
- ベーキングパウダー。 材料欄には、乾燥酵母大さじ1と並んでベーキングパウダー小さじ1が載っています。ところが英語の手順の粉類を混ぜる行には、ベーキングパウダーの名前がありません。同じPDFのアラビア語の手順は「乾いた材料をすべて混ぜる」としているため、この記事では材料欄の小さじ1を粉類に加えます。同じレシピの中での編集上の解決で、ほかのレシピから借りた手順ではありません。
- できる枚数と焼き時間は書かれていません。 このレシピには、何枚できるか、何人分か、フライパンの温度、片面を何分焼くかの記載がありません。この記事でも足していません。泡、持ち上がる縁、焼き色で、1枚ずつ見極めてください。
このレシピは、世界ごはん紀行で試作していません。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 1/3カップの計量カップを含む、計量カップ
- 計量スプーン
- サフランを浸す小さなカップ
- 大きめのボウル
- 泡立て器
- ボウルにかけるふた、または清潔なふきん
- 厚手のフライパンまたは鉄板
- 刷毛
- 返すためのフライ返し
選び方と代用
- 粉乳は液体の牛乳と置き換えられません。 生地の水分は計量したぬるま湯で、乳分は粉のまま加えます。液体の牛乳を入れると生地のバランスが変わるので、粉乳を使ってください。
- 小麦粉は中力粉(オールパーパスフラワー)のままにします。 ほかのチェバブのレシピには別の粉を加えるものもありますが、この版は中力粉だけです。
- バター。 フライパンに塗るときも仕上げにも、溶かしバターかエミラティの澄ましバターを使います。この記事は、ギーなどほかの油脂をエミラティの澄ましバターと同じものとしては扱いません。
- シロップ。 ここでは蜂蜜を挙げていますが、好みのシロップでかまいません。
- サフラン。 浸す前に糸を砕いておきます。
ボウルとフライパンの前でのトラブル対処
| 見えること | 確かめること | 対処 |
|---|---|---|
| 生地に粉っぽいところが残る | 残りのぬるま湯を一度に入れていないか | 水分を少しずつ加えながら、粉っぽさがなくなるまで混ぜ続ける |
| 生地がゆるすぎる、または固すぎる | 熱湯とぬるま湯を別々に計量したか、液体の牛乳を使っていないか | 次回は、サフラン用に熱湯大さじ2、生地用にぬるま湯2 1/4カップを量り、粉乳を使う |
| 返すときに破れる | 泡が出て、縁が持ち上がっていたか | 泡と持ち上がる縁の両方を待ってから返す |
| フライパンにくっつく | フライパンにバターを塗ったか | 生地を流す前に、フライパンに溶かしバターを塗る |
| 黄金色より濃く焼けてしまう | 火が中火より強くないか | 中火を保ち、黄金色で仕上げる |
| 生地にサフランの色が出ない | サフランを砕いて浸したか | 糸を砕き、混ぜる前に熱湯に浸しておく |
アレンジと、ほかの食べ方
このページの版は、蜂蜜か好みのシロップとバターで仕上げます。ほかの資料には、別の道筋も紹介されています。
- デーツシロップ(date molasses)。 Experience Abu Dhabiは、デーツシロップを添えたチェバブに触れています。シェフのKhaled Alsaadiも、チェバブはたいていデーツシロップで食べると話しています。試したい場合は、蜂蜜の代わりにかけてください。上のレシピの一部ではなく、別の食べ方です。
- 別の配合。 Gulf Newsは、中力粉と極細の小麦粉を合わせ、サフラン、カルダモンのほかにターメリックとフェンネルを加える、別のチェバブのレシピを載せています。混ぜてから30分休ませ、中くらいのフライパンで大さじ3ずつ焼き、黄金色になってから返します。仕上げの例は、クリームチーズ、デーツシロップまたは蜂蜜、いちごです。これは独立したレシピで、分量もトッピングも上のレシピとは混ぜません。
並べてみると、チェバブには全国で1つに決まった配合があるわけではないことがわかります。1つの版を選び、その手順を通して作ってください。いくつもの版の材料を混ぜるのは避けましょう。
エミラティの食卓のチェバブ
Experience Abu Dhabiは、Chababと綴るチェバブを、アブダビで知っておきたいエミラティ料理の1つに挙げ、エミラティのパンケーキとして紹介しています。同じページは、ガフワ(アラビックコーヒー)とデーツをエミラティのもてなしの一部として説明していますが、ガフワをチェバブと結びつけてはいません。
シェフKhaled Alsaadiの説明からは、食べたときの感じが伝わってきます。朝食の一品で、厚みはクレープとアメリカンパンケーキの中間、表面の小さな穴がトッピングを吸う。あくまで1人のシェフの見方で、どの家庭にも当てはまる決まりではありません。それでも、生地に泡が上がってから最初に返すという、レシピがフライパンの前で見てほしい点とよく重なります。
チェバブは、揚げ生地の菓子ルカイマートや、バラレートなど、ほかのエミラティの人気料理とは別の料理です。ここで使った資料は、この料理の起源、初めて現れた時期、特定の祝祭との結びつきを確かめていないので、この記事もそうしたことは書きません。この国のほかの料理は、アラブ首長国連邦のページからご覧ください。
よくある質問
なぜ酵母とベーキングパウダーの両方を使うのですか?
House of Artisansの材料欄には、乾燥酵母大さじ1とベーキングパウダー小さじ1の両方があります。英語の手順は粉類の行でベーキングパウダーに触れていませんが、アラビア語の手順は乾いた材料をすべて混ぜるとしています。そのためこの記事では、ベーキングパウダーを省いたり、ほかのレシピの手順を持ち込んだりせず、材料欄の分量を粉類に加えています。
何枚できますか?
レシピにできあがりの枚数も人数分も書かれていないので、ここでも示しません。1枚あたりの生地は1/3カップです。
粉乳の代わりに牛乳を使えますか?
レシピは粉乳を粉のまま混ぜ、液体はぬるま湯です。液体の牛乳は同じ材料ではなく、生地の水分が変わってしまうため、この記事では勧めていません。
デーツシロップを添えてもよいですか?
はい。Experience Abu Dhabiはチェバブにデーツシロップを添える食べ方に触れており、シェフのKhaled Alsaadiもたいていデーツシロップで食べると話しています。ここで使ったHouse of Artisansのレシピは蜂蜜か好みのシロップを挙げているので、デーツシロップはシロップの選択肢の1つになります。ただし、別の食べ方として紹介しています。
エミラティの澄ましバターは必要ですか?
レシピは、焼くときも仕上げにも、溶かしバターかエミラティの澄ましバターを挙げています。ふつうの溶かしバターでもレシピの範囲内です。この記事では、エミラティの澄ましバターの作り方には触れず、ギーと同じものともしません。
このレシピは試作されていますか?
いいえ。世界ごはん紀行では試作していません。分量と手順は、公開されているHouse of Artisansのレシピに従っています。ベーキングパウダーを加える点は、上で説明したとおりです。















