アールー・ティッキー ― カリッとしたじゃがいもの皮に、粗いスパイス入りの豆
このパティに残したいのは、両面のこんがりカリッとした黄金色の皮、スパイスのきいたやわらかいじゃがいもの層、そしてペースト状にせず粗くつぶしたグリーンピースの餡です。結着材を入れる前にじゃがいもを冷ますこと、餡を水っぽくしないことが決め手になります。
ひとつ割ると、味をつけた粗いグリーンピースが中心からこぼれ出てきます。外側のじゃがいもには、浅い油で焼いた香ばしい皮。アールー・ティッキーは、じゃがいもを意味するaalooと、小さなパティを意味するtikkiを合わせた名前です。この記事で作るのは、スパイスを混ぜたじゃがいも生地で豆の餡を包み、フライパンに薄く引いた油で焼く北インド風の一品です。
アールー・ティッキーは、そのまま食べたり、チャトニーを添えたり、ヨーグルトや玉ねぎをのせてチャートにしたり、ひよこ豆のカレーと一緒に出したりと、食べ方の幅が広い料理です。ここで詰め物入りを選んだのは、パティの中心まで味が決まるからです。コリアンダーチャトニーとタマリンドチャトニーを添えるだけでも、十分に満足できる一品になります。
アールー・ティッキーとは、そしてなぜこの作り方にしたか
アールー・ティッキーは、北インドのストリートフードとして知られるじゃがいものパティのスナックです。 今回の手本にしたDassana's Veg Recipesのレシピは、詰め物なしと詰め物入りの両方を紹介し、チャトニー、ヨーグルト、玉ねぎ、ひよこ豆のカレーといった屋台風の添え方を挙げています。NDTV Foodも、アールー・ティッキーをチャトニーやひよこ豆と一緒に出すことが多い屋台のスナックとして紹介しています。これだけが本当の形、という食べ方はありません。同じパティが、単品のおやつにも、もっと盛りだくさんの皿の土台にもなります。
似た名前の料理と混同しないことも大切です。手本のレシピは、西インドのアールー・パティスと、ムンバイのラグダ・パティスを、じゃがいものパティの近い供し方として区別しています。それぞれ構成が違います。この記事では、詰め物入りの単体のパティだけを扱います。
アールー・ティッキーは、配合も作り方もレシピごとに違います。そこでこの記事は、複数のレシピを混ぜずに、ひとつの配合を最後まで通します。たとえばNDTV Foodのレシピは、じゃがいもと豆を一緒につぶし、炒めた玉ねぎとローストしたホールスパイスを加え、成形したパティを冷やしてから浅く焼きます。Scroll.inに載ったパメラ・ティムズ(Pamela Timms)のデリー風レシピは、じゃがいもで豆を包み、お好みでパン粉をまぶし、最初は強火で焼き色をつけてから火を弱めてカリッと仕上げます。どちらも良いレシピですが、分量はそれぞれのものです。以下は、分量・手順・結着のコツがひとつにそろったDassana's Veg Recipesの配合だけを使います。
オールド・デリーと、日々の食べ物としてのパティ
パメラ・ティムズはScroll.inの記事で、アールー・ティッキーをオールド・デリーの屋台の食文化の中に置き、安い食事に頼る労働者を支える、力の出る安心の食べ物だと書いています。これは筆者がデリーの一角について書いた見方であり、料理の起源の歴史ではありません。それでも、じゃがいもと豆のパティが大きな役割を担う理由は伝わってきます。おなかにたまり、安く作れ、注文に合わせて鍋の上で仕上げられるからです。同じ国の料理はインドのページでも紹介しています。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 蒸し台(トリベット)つきの圧力鍋、3〜4 Lの直火式(最低水量と蒸し台の置き方は取扱説明書で確認)
- 蒸し台にのせられる小さな耐熱ボウル(豆用)
- 粗目のおろし器、またはポテトマッシャー
- 大きめのボウルと小さなボウル
- フライパンまたはタワ(インドの鉄板)
- 薄いフライ返し
- ボウルの上に置く水切り用のざる、またはペーパー
選び方と代用
じゃがいも。 でんぷん質の多い粉質のじゃがいもは、生地が水っぽくならず、まとまりやすくなります。加熱後にべたつく、湿っていると感じたら、蒸気をしっかり逃がし、ほかのものを混ぜる前に完全に冷ましてください。
アムチュール。 乾燥マンゴーパウダーは、水分なしで酸味をつけられます。原典はレモン汁も代替として挙げていて、生地に小さじ½〜1、餡に小さじ¼〜½です。レモン汁は水分が増えるので、生地のまとまりに注意してください。アムチュールとレモン汁は、どちらか一方だけを使います。
黒塩。 カーラー・ナマクは、硫黄を思わせる香りが普通の食塩と違います。手に入らなければ食塩でも味はつきますが、あの独特の香りは弱くなります。
ガラムマサラと唐辛子。 原典は、ガラムマサラの代わりにカレー粉、赤唐辛子パウダーの代わりにカイエンペッパーを挙げています。カレー粉にすると香りが変わるので、重ねて入れずにどちらか一方を選びます。
しょうが。 生のしょうがをみじん切りにして使います。原典は粉しょうが小さじ¼でもよいとしていますが、両方を重ねては入れません。
アロールート粉。 原典はパン粉とアロールート粉の組み合わせを基本にして、つなぎの代替として米粉、コーンフラワーまたはコーンスターチ、タピオカでんぷん、じゃがいもでんぷん、ローストしたベサン(ひよこ豆粉)を挙げています。どれも食感が少しずつ違い、アロールートはそのどれとも同じでんぷんではありません。代えるなら、ひとつだけ選んで、変えるのもそこだけにしてください。
グリーンピース。 このレシピは生のむき豆を使います。原典は冷凍も使えるとしています。どちらの場合も、餡が乾いた状態を保てるよう、水気をよく切ってください。
べたつく、割れる、焦げる:よくあるつまずきと直し方
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 生地がべたついて成形できない | じゃがいもが温かいうちに結着材を入れた。じゃがいもが湿っている | 混ぜる前に、じゃがいもを完全に冷ます。パン粉やアロールート粉は一度に入れず、少しずつ足す |
| 焼いている間にパティが割れる | 餡が水っぽい。合わせ目が開いている。早く動かした | 豆の水気をよく切り、合わせ目をしっかり閉じる。下の面が固まるまで触らない |
| 外側だけが黒くなり、中が熱くならない | 火が強すぎる | 火を弱め、返しながら両面が均一な黄金色になるまで焼く |
| 味がぼんやりしている | 塩が足りない。黒塩を普通の食塩に替えた | 加熱した豆の餡は単独で味を見る。生の結着材を含む生地は、少量をしっかり加熱してから味見して塩を調整する |
| つなぎを替えたら食感が変わった | アロールート粉を別のでんぷんや粉に替えた | 次は結着材をひとつだけ替え、量も少しずつ調整する |
じゃがいもを冷ましてから結着材を入れること、粉質のじゃがいもを使うこと、カリッと仕上がるまで焼くことは、原典のレシピからのアドバイスです。合わせ目を閉じること、パティを動かす前に待つことは、詰め物入りのパティの形から導いた編集上の対策です。
食べ方とアレンジ
最初の1回は、2種類のチャトニーだけを添えてみてください。上に何かをのせる前に、皮と餡の仕上がりをそのまま確かめられます。
チャトニーと。 コリアンダーチャトニーとタマリンドチャトニーは、原典のレシピの基本の組み合わせです。爽やかで青い香りと、甘酸っぱさの対になります。
餡なしで。 原典のレシピは、豆の餡を省いてもよいとしています。生地は同じように作り、手順2と、手順5の詰める作業を省いて、詰め物なしのパティを成形して焼きます。
チャートに。 焼いたパティに、チャトニー、ヨーグルト、玉ねぎをのせると、チャートの皿になります。これらは食べる直前にのせるもので、基本のレシピには含まれません。
ひよこ豆のカレーと。 パティをひよこ豆のカレーに添えると、スナックがしっかりした食事になります。原典のレシピとNDTV Foodのどちらも、この食べ方を紹介しています。
アールー・パティスとラグダ・パティス。 西インドやムンバイでは、じゃがいものパティがこれらの名前で、近い形で供されます。この配合の調整としてではなく、別の料理として別に調べてみる価値があります。
よくある質問
必ずグリーンピースを詰めないといけませんか?
いいえ。原典のレシピは、豆の餡を省いてもよいとしています。生地も焼き方も同じで、パティは全体がじゃがいもだけになります。
アムチュールの代わりに何が使えますか?
原典はレモン汁を挙げていて、生地に小さじ½〜1、餡に小さじ¼〜½です。水分が増えるので、成形の前に生地がまとまるかを確かめ、必要なときだけ結着材を少し足してください。
アロールート粉の代わりにコーンスターチは使えますか?
原典は、コーンフラワーまたはコーンスターチを、米粉、タピオカでんぷん、じゃがいもでんぷん、ローストしたベサンとともに、つなぎの代替として挙げています。どれもアロールートとは結着のしかたが少し違うので、食感は変わります。替えるのはひとつだけにしてください。
どのじゃがいもが向いていますか?
でんぷん質の多い粉質のじゃがいもです。原典は、水っぽくなりにくい生地になるのでおすすめしています。どの種類でも、加熱前の丸ごとで500 gを量り、おろしたあとは完全に冷ましてください。
作り置きや、残りの保存はできますか?
原典は、成形したパティの冷凍と、揚げる前の解凍に触れていますが、試験された保存期間や解凍方法は示されていません。そのため、この記事では安全な日数を示しません。家庭での一般的な食品衛生の指針として、厚生労働省は、残った料理は浅く小分けして早く冷まし、冷蔵し、再加熱するときは中心まで十分に、目安として約75°Cまで加熱するよう案内しています。













