ギーをまとった焼き色のあるラージャスターンのバーティを、ダルとチュルマに添えた食卓
🌍料理インド・ラージャスターン料理

バーティの作り方|ラージャスターンの全粒粉パンをギーに浸して

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

粉に油をすり込む

手順1: 粉に油をすり込む

大きめのボウルに全粒小麦粉、塩、アジワインを入れ、油を加えます。指先で粉にすり込み、油が全体に行き渡って、ひとつかみ握ると一瞬まとまるくらいにします。

握ると一瞬まとまるくらいが油のなじみ具合の目安です。ここで油が粉の中に均一に入っていないと、焼いたときの食感にむらが出ます。

STEP 22 / 6

固めの生地にまとめる

手順2: 固めの生地にまとめる

ぬるま湯を少しずつ加えながら、粉をまとめていきます。目指すのは、しっかりした固い生地です。なめらかになるまでこねず、粉がまとまったところで止めます。水を足すたびに生地を確かめ、やわらかくなりすぎないようにします。

STEP 33 / 6

生地を30分休ませる

手順3: 生地を30分休ませる

ボウルに布をかけ、生地を30分休ませます。イーストは入っていないので、ふくらむことは期待しません。

STEP 44 / 6

12個に分けて、親指でくぼませる

手順4: 12個に分けて、親指でくぼませる

生地を12個に分け、それぞれ粗く丸めてから、中央を親指で軽く押してくぼませます。焼きむらを防ぐため、大きさはなるべくそろえます。表面は粗くてかまいません。つるりとした丸玉に仕上げる必要はありません。

STEP 55 / 6

200°Cで軽く色づくまで焼く

手順5: 200°Cで軽く色づくまで焼く

オーブンを200°Cに予熱します。天板にオーブンシートを敷いてバーティを並べ、中段で25〜30分、表面が軽く色づくまで焼きます。オーブンによって差があるので、色と中心の火の通りの両方で判断してください。ひとつ割ってみて、中が生地のままではなく、しっかり焼けているか確かめます。原典は焼いている途中で返す指示をしていません。

表面の色だけで決めず、ひとつ割って中心を見るのが確実です。オーブン用温度計で庫内が実際に200°Cかどうかを確かめておくと、焼きすぎや生焼けを防げます。

STEP 66 / 6

熱いうちにギーへ1分浸す

手順6: 熱いうちにギーへ1分浸す

バーティが熱いうちに、1個ずつギーの器へ1分浸します。引き上げて余分なギーを器へ落とし、熱いまま出します。パンが吸うギーの量は引き上げ方で変わります。器のギーを使い切るものではありません。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

6品目

材料

全粒小麦粉、塩、アジワイン、植物油、ぬるま湯、浸し用のギーを並べたバーティの材料
材料は数えるほど。ギーは生地ではなく、焼いたあとに浸すためのものです

原典はカップとスプーンで分量を示しています。ここでもグラムやミリリットルに換算せず、原典のまま書きます。原典はどの規格のカップかを示していないので、粉と油は同じカップで量ってください。原典のレシピカードでは6人分で、生地は12個に分けます。

材料 分量 代替・備考
全粒小麦粉(アタ/gehu ka atta。チャパティ用の粉として売られています) 3 cups 生地の主役
塩 1 tsp 生地の味つけ
アジワイン(carom seeds) 1 tsp 生地の個性的な香り
油 1/2 cup 粉にすり込む油脂(moyan)で、ほろりとした食感を作る。原典は種類を示していません。クセのない植物油が向きます
ぬるま湯 適量 少しずつ加え、固い生地にまとまる分だけ
ギー 浸し用(レシピカードでは器に2 cups) 焼きたてのバーティを浸す。器に用意する量で、パンが吸う量ではありません
アレルギー

バーティは小麦(グルテン)を含みます。浸し用のギーは乳製品です。油とギーは、購入時に表示を確認してください。

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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

焼き色のついた丸いパンの表面に、うっすらとひびが入っています。オーブンから出したばかりのそれを、黄金色のギーの器にそっと沈める。ダルの鉢の横で割ると、ギーの香りが一口ごとに立ちのぼる。ラージャスターン州の観光局(Rajasthan Tourism)は、ダル・バーティ・チュルマをラージャスターンの食事一式として紹介し、バーティを「ギーに浸して熱いうちに出す小麦のパン玉」と説明しています。そこにダル、赤唐辛子とにんにくのチャツネが添えられることもあるそうです。インド政府観光省のIncredible Indiaも、ダル・バーティ・チュルマを象徴的なラージャスターン料理と呼び、バーティを丸い小麦粉のパンと説明しています。

ギーを吸わせて食べるラージャスターンのパン、バーティ

このパンで守りたいこと

生地は固め、成形は粗めに、そして熱いうちにギーへ浸す。 この3つは、きれいな丸い形よりも大切です。

この記事で作るのは、詰め物のないプレーンなバーティを家庭用オーブンで焼くレシピです。ダルとチュルマはおなじみの付け合わせですが、別の料理なのでこのレシピには含めません。

バーティでないものも知っておくと迷いません。バフラ(Bafla/Baafla)や、大学のホスピタリティ課程の教材にあるサーディー・バーティ(Saadi Baati)のように、生地をいったん茹でてから焼いたりグリルしたりする作り方もありますが、このレシピは茹でません。リッティ(Litti)は別の料理の系統で、サットゥ(sattu)の詰め物が入ります。バーティは詰め物のない小麦の生地です。

インドの他の料理はインド料理の記事一覧もご覧ください。

このレシピについて

Whisk AffairのNeha Mathurさんが公開しているオーブン版の作り方に従っています。世界ごはん紀行編集部で試作したものではありません。分量・時間・オーブンの温度は、その資料のとおりに書いています。


道具

  • 大きめのボウル
  • 生地にかける清潔な布
  • 天板
  • オーブンシート
  • 家庭用オーブン
  • バーティを浸せる深さのギー用の器
  • オーブン用温度計(オーブンが本当に200°Cまで上がっているかの確認に便利)

選び方と代用

全粒小麦粉: インド食材店や通販で、チャパティ用のアタを探してください。ふつうのスーパーの全粒粉は、挽き方や細かさが違うことがあり、同じ食感にならない可能性があります。

アジワイン: 独特の香りがあり、クミンとは別物です。見つからなければ省けますが、パンの風味は変わります。

ギー: 澄ましバターで代用できますが、香りは変わります。

油: 原典は種類を指定していないので、クセのない植物油がいちばん無難です。


うまくいかないときは

状態 考えられる原因 直し方
生地がやわらかくベタつく 水が多い 次回は水を足す前に、生地のまとまり具合を確かめます。必要な分だけ加えます
ひびが少なく、つるりと丸いバーティになる 油脂が少ない、または成形が滑らかすぎる 原典の筆者は、つるりと丸い形は目指すカリッとした食感ではないと述べ、生地の油脂の量で食感が変わると説明しています。油をしっかりすり込み、成形は粗めにします
外側は濃い色なのに、中が生 大きさがばらばら、またはオーブンが高温 大きさをそろえます。表面の色に加えて中心でも判断し、オーブン用温度計で実際の温度を確認します

焼きたてを食べる。残りについて

このレシピは、ギーに浸した直後の熱いうちに食べる前提です。参照した資料に保存や温め直しの案内がないため、この記事では保存期間や温め直しの方法はお伝えしません。

茹でるバーティ、バフラ、リッティとの違い

バーティの焼き方はひとつではありません。原典の筆者は家族が牛糞の燃料やコンロの上のタンドールで調理していた記憶を語り、Incredible Indiaは薪窯で焼くとバーティにスモーキーな風味がつくと述べています。家庭の電気オーブンでは、その煙の香りは再現できません。

名前 違い このレシピとの関係
サーディー・バーティ(Saadi Baati) 大学のホスピタリティ課程の教材にある作り方。成形した生地を茹でてからグリルし、黄金色になったら熱いギーに浸す 工程も生地も別。このオーブンレシピには混ぜません
バフラ(Bafla/Baafla) 焼く前に茹でる工程を含む、近い系統 焼くだけのバーティとは別の料理
リッティ(Litti) サットゥの詰め物が入った、小麦生地の焼き物 形と焼くところが似ているだけ。バーティは詰め物なし

ラージャスターンの食卓のバーティ

割ったバーティをダルに添え、チュルマも小皿で添えた食卓
パンがバーティ。ダルとチュルマは添える別の料理です

Rajasthan TourismもIncredible Indiaも、バーティはダル・バーティ・チュルマというラージャスターンの食事の一部として登場します。ギーに浸したパンをダルとチュルマと一緒に食べる組み合わせです。Rajasthan Tourismは、赤唐辛子とにんにくのチャツネが添えられることにも触れています。熱いバーティを割り、ダルと合わせてギーとなじませるのは食べ方の一例で、州のどこでも同じとは限りません。この記事はパンだけを扱います。写真のダルとチュルマは添え物で、このレシピには含まれません。

豆知識

バーティの起源にまつわる話はいくつもあります。2015年のThe Indian Expressの食の特集は、兵士が砂の中に生地を埋めた話や、太陽で焼いたパンの話を紹介していますが、あくまで言い伝えとして扱い、起源についての文献は乏しいと書いています。起源の年代も考案者も確認できていないので、この記事では書きません。

よくある質問

バーティとバフラ・バーティの違いは何ですか?

バフラには、焼く前に生地を茹でる工程があります。このレシピのプレーンなバーティは、成形したらそのままオーブンに入れて焼き、ギーに浸します。

アジワインが見つからないときは?

省いても作れますが、パンの香りは変わります。クミンは別の香りです。

ギー2 cupsを使い切るのですか?

使い切りません。レシピカードの2 cupsは、浸すために器に用意する量です。1個ずつ1分浸して引き上げ、余分は器に落とします。器のギーをパンがすべて吸うわけではありません。

ふつうの家庭用オーブンで作れますか?

作れます。原典の方法は、200°Cに予熱した家庭用オーブンの中段で25〜30分です。オーブンによって差があるので、表面が軽く色づき、中心まで焼けているかを確かめてください。

ダルやチュルマなしでも食べられますか?

バーティ自体がひとつのパンで、このレシピはそれだけで作ります。ダル・バーティ・チュルマはよく知られた組み合わせですが、家で何と合わせるかは自由です。

主な参考リンク

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