アルー・ポタラ・ラサ:瓜を先に揚げ、グレイビーは後から重ねる
ポタラとじゃがいもは、グレイビーに入れる前に、それぞれ金色の表面を作っておきます。グレイビーは二層です。甘く香る玉ねぎ・にんにく・しょうがのベースと、浸水した種実とホールスパイスのペースト。最後に熱湯で短く煮て、全体をまとめます。
鍋に油を入れ、縞模様の小さな瓜を揚げることから始まります。ポタラは表面を軽くこそげて斜め半分に切り、金色になるまで揚げて取り出します。同じ油にじゃがいものくし形を入れ、表面がカリッとするまで揚げます。グレイビーはそこからです。残った油に少しの砂糖とベイリーフを入れ、玉ねぎ・にんにく・しょうがのペーストを炒め、トマトとターメリックを加え、さらに浸水した唐辛子・ホールスパイス・melon seeds・カシューナッツで作った二つ目のペーストを合わせます。揚げた野菜を戻し、熱湯で仕上げます。
これが、アルー・ポタラ・ラサ(ଆଳୁ ପୋଟଳ ରସା)の形です。Aloo Potala Rasaa、Potala Rasaとも書かれ、ここではデバシシュ・パタナイク(Debasish Patanaik)の『Odia Byanjana: Classic Odia Recipes』に載っているレシピを紹介します。この記事はこの1本のレシピに沿い、ほかの配合とは混ぜていません。
分量と手順は、出版された書籍のレシピによるものです。世界ごはん紀行の編集部では、このレシピをまだ台所で試作していません。そのため、人数、完成量、総調理時間、栄養の数値は載せていません。原典に書かれておらず、実測もしていないためです。
主役のポタラは、英語ではpointed gourd、インドの市場ではparwalの名で知られる野菜です。日本では普段のスーパーに並ぶ野菜ではありません。ほかの瓜は別の野菜なので、後ろの買い物の節では、試していない代用品をすすめるのではなく、探すときの確認点を書きます。
家庭のポタラ・ラサと、寺院の供物は同じ配合ではない
書籍の抜粋は、ポタラ・ラサ(Potala Rasaa)をオディシャの家庭でよく知られた料理として紹介しています。形は二つあります。ひとつはポタラだけで作るsatvik版で、玉ねぎもにんにくも使いません。もうひとつは、じゃがいもを加えてマサラを濃くしたnon-satvik版です。この記事のレシピは後者で、玉ねぎ、にんにく、じゃがいもを使います。
同じ抜粋には、プリーのジャガンナート寺院のマハープラサード(Mahaprasad)にポタラ・ラサが含まれるという記述もあります。そのため寺院の料理と混同しやすいのですが、玉ねぎとにんにくの入るこのレシピを、寺院の供物と呼ぶことはできません。この記事も、マハープラサードを家庭で再現したものとしては扱いません。オディシャ州観光局は、宗教文化がオディアの食に与えた影響と、プリーのマハープラサードが土鍋を何段にも重ねて調理されることを紹介しています。これはオディシャの食に関する一般的な背景であり、この料理ひとつの歴史を語るものではありません。
家庭ごとの違いもあります。オディアの菜食の家庭料理の宴席を書いた旅行記には、じゃがいもとポタラを、ホールのガラムマサラ、しょうが、にんにく、ココナッツ、クミンのグレイビーで仕立てたalu potala rassaが出てきます。書籍レシピのすりつぶしたスパイスペーストとは違う作り方です。これはひとつの家庭の例であり、下のレシピには混ぜていません。インドのほかの料理はインドの国別ページもご覧ください。
書籍の抜粋も宴席の旅行記も、ポタラを夏の野菜として紹介しています。これはオディシャでの話で、日本でいつ手に入るかを示すものではありません。
途中で見つける、味の決め手
道具
書籍のレシピには道具の指定がありません。手順に合う、ふつうの道具を挙げます。
- 小さめの包丁とまな板
- スパイスペーストの材料を浸す小さなボウル
- 二つのペーストを作るためのスパイスミル、小さなミキサー、または石のすり鉢
- 蓋つきの深めのフライパンか鍋(野菜を揚げ、そのままグレイビーを煮られる深さ)
- 穴あきお玉
- 揚げた野菜をのせる皿
ポタラとmelon seedsを探すとき
ポタラ。 pointed gourd、parwal、potalaのどの名前でも検索してみてください。インド・南アジア系の食材店が見つかりやすい候補ですが、置いているかどうかは店によって違います。ふつうのスーパーで売っているほかの瓜は、形も水分も食感も違います。このレシピのために比べた代用品はないので、おすすめはしません。別の野菜で作る場合は、このレシピではなく、自分なりのアレンジになります。
melon seeds。 原典には「melon seeds」としかなく、どの植物の種かは特定されていません。買うときはパッケージの表記を確認してください。かぼちゃの種など、ほかの種が同じものだとは考えないでください。カシューナッツと一緒に、ペーストにとろみをつける役目があります。
ホールスパイス。 乾燥赤唐辛子、グリーンカルダモン、クミンシード、コリアンダーシードは、ホールのスパイスとして広く売られています。唐辛子の品種が指定されていないので、辛さは手元の唐辛子次第です。
うまくいかないとき:鍋で見るところ
原典には失敗したときの戻し方や、足す水の量は書かれていません。このレシピは試作もしていないので、以下は測った対処法ではなく、鍋の中で見るところです。
| 見るところ | 理由 | 対処 |
|---|---|---|
| 工程6で砂糖が濃く色づく | 砂糖は軽くカラメル化させるだけ。焦げると苦くなる | よく見て、砂糖が薄い色のうちにベイリーフと香味ペーストを入れる |
| 熱い油にペーストを入れたときの跳ね | 水分の多いペーストが熱い油に触れると跳ねる | そっと入れて、手や顔を離し、必要なら蓋を盾にする |
| ベースが鍋底に焦げつく | ペーストとトマトは濃く、焦げやすい | レシピで指示のある所は弱火にして、炒めながら混ぜる |
| 野菜が崩れる | グレイビーに戻したあと、何度も混ぜると崩れる | やさしく返し、混ぜる回数を減らして、煮込みの終盤に状態を確かめる |
| グレイビーが濃すぎる気がする | 原典の熱湯は250 mlで固定され、追加の指示はない | 水を足すのは、レシピへの自分の変更になる。ここでは試した分量を示せない |
アレンジ
書籍のレシピからの変更で、別の本格的なバージョンではありません。
- カシューナッツなし。 原典ではカシューナッツは省略可です。木の実を避けたい方の選択肢ですが、グレイビーのコクととろみは弱くなります。
- 辛さの調整。 レシピは乾燥赤唐辛子2本です。増やす・減らすのは自分の調整です。品種が指定されていないので、辛さは買った唐辛子にも左右されます。
- satvik版。 書籍の抜粋には、玉ねぎもにんにくも使わず、ポタラだけで作るsatvik版の説明がありますが、ここではそのレシピは紹介しません。このレシピから材料を抜くだけでは再現できません。
食べ方

書籍の抜粋は、「熱いご飯と楽しむオディアのレシピ」という見出しの下にあります。炊いた白いご飯と一緒に食べるのは、自然な選び方です。宴席の旅行記には、食卓にご飯とロティが並んでいたと書かれています。これはひとりの書き手が見た一度の食事の記録で、どの家庭にも通じる決まりではありません。
残ったとき
書籍のレシピに、保存についての記載はありません。厚生労働省の家庭向け食中毒予防の一般的な案内を参考にします。
- 残りは清潔で浅い容器に小分けして、早く冷ます。
- 室温に長く置かない。
- 温め直すときは、十分に加熱する。
この料理について、保存できる期間は示していません。
よくある質問
ポタラとは何ですか?
ポタラはpointed gourd(parwalとも呼ばれます)で、縞模様のある小さな瓜です。このカレーの主役の野菜です。インド・南アジア系の食材店で、この3つの名前で探してみてください。ほかの瓜は別の野菜で、このレシピでは代用品を試していません。
プリーのジャガンナート寺院のポタラ・ラサと同じですか?
違います。書籍の抜粋は、寺院のマハープラサードにポタラ・ラサがあることに触れ、玉ねぎもにんにくも使わないsatvik版を別に説明しています。このレシピは玉ねぎ、にんにく、じゃがいもを使う、家庭風のnon-satvik版で、寺院の供物ではありません。
melon seedsはどんな種を使えばよいですか?
原典には「melon seeds」としかなく、どの植物の種かは特定されていません。買うときはパッケージの表記を確認してください。かぼちゃの種などが同じものだとは考えないでください。
カシューナッツは抜けますか?
抜けます。原典で省略可とされています。ただし、グレイビーのコクととろみは弱くなります。
どれくらい煮ますか?
熱湯を入れて沸騰させたあと、蓋をしていちばん弱い火で10〜12分煮ます。その前に、戻した野菜を蓋をして弱火で2〜3分煮ます。
ガラムマサラはいつ入れますか?
原典には2 gと書かれていますが、入れる時点の記載はありません。この記事では工程8の最後、スパイスペーストを3〜4分炒めた後、野菜を戻す前に入れます。これは編集部の選択です。
















