イディヤッパム|米粉の細い糸を押し出して蒸す
焙煎米粉を、沸き始めた塩水に加えます。軟らかい生地を細い糸状に押し出し、削りココナッツをのせて5〜10分蒸します。この版には油を使いません。
温かく軟らかい生地を手動のプレスに入れます。ハンドルを回すと、円盤の細かい穴から白い糸が落ちてきて、蒸し用の型の上に重なっていきます。細い糸を押し出す動きこそ、イディヤッパムの特徴です。ご飯のような粒でもなく、鉄板で焼く平たいパンでもありません。
ケララ州政府の観光局(Kerala Tourism)は、イディヤッパムをヌール・プットゥ(nool puttu)の名前でも、朝食のレシピとして紹介しています。この記事は、そのレシピの材料と作業の順序に沿っています。南インドの一つの作り方であって、これだけが本物というわけではありません。この料理がインドだけで生まれたと言い切るつもりもありません。
作り始める前に、知っておいてほしいことが二つあります。Kerala Tourism のレシピは、米粉とココナッツの分量は示していますが、水と塩の分量は示していません。カップの大きさ、粉の重さ、できあがりの量も書かれていません。他のレシピの数字で埋めることはしませんでした。水の量は生地の手ざわりで判断してください。また、世界ごはん紀行ではこのレシピを台所で試作してはいません。
材料

| --- | ---: | --- | | 焙煎米粉 | 2カップ | 生地になり、細い糸の元になる | | 削りココナッツ | 1/2カップ | 押し出した糸の上にのせてから蒸す | | 塩 | 適量 | 生地用の水に溶かす | | 水 | 適量 | 塩と一緒に温め、米粉と合わせて軟らかい生地にする |
この生地には油を使いません。型にも油は塗りません。
道具
- 小鍋
- 木べらまたはへら
- 練るためのボウル
- イディヤッパム用のプレス(セヴァナジ/Sevanazhi)と細かい穴のあるディスク
- 蒸し用の型または穴あきの蒸しトレー
- 蓋つきの蒸し器
- 蒸し上がった糸を持ち上げる平らなへら
選び方と代用
米粉。 イディヤッパム用に売られている焙煎米粉を探してください。生の米粉や日本の上新粉が同じように使えるかは確認できていないので、そのまま置き換えると同じ仕上がりにならないかもしれません。
ココナッツ。 削りココナッツを使います。ココナッツミルクは別の材料で、上にのせる役目は果たせません。乾燥ココナッツフレークも、同等かどうかは確認できていません。
プレス。 セヴァナジはこの料理のための道具で、細かい穴のディスクが糸の形を作ります。他の道具で同じ結果になるとは約束できません。
この料理にはココナッツが含まれます。米粉やココナッツ製品の表示で、アレルゲンや混入の可能性を確認してください。市販の粉や、すでに削ってある製品を買うときは特に注意が必要です。
作り方
塩水を沸かし始めるところから、蒸し上げて皿に移すまでの8つの手順です。
生地用の水と塩を小鍋に入れ、沸き始めるまで温めます。水は少なめの量から始め、足せるように熱い湯を少し近くに用意しておきます。この水は、蒸し器の水とは別にしてください。

2. 沸き始めた水に焙煎米粉を加える
塩水が沸き始めたら、焙煎米粉2カップを鍋に加えます。粉を水に入れる順番で、水を粉に注ぐのではありません。木べらかへらで混ぜて生地にまとめます。熱いので、手を近づけないようにします。

3. 軟らかくなるまで練る
生地をボウルに移し、温かいけれど触れる程度まで冷まします。軟らかくまとまるまで練ります。硬いときは熱い湯を少し加えて練り、水っぽいときは焙煎米粉を少し足します。

4. プレスに入れる
プレスに細かい穴のディスクをセットし、軟らかい生地を筒に入れます。プレスが楽に閉まって回るように、余裕を残してください。ココナッツは生地に混ぜません。

5. 型に細い糸を押し出す
蒸し用の型かトレーの上でプレスを持ち、生地を細い糸にして押し出します。円を描くように動かして、小さくゆるい丸にします。生地がなくなるまで繰り返します。

6. ココナッツをのせる
押し出した糸の上に、削りココナッツ1/2カップをふりかけます。生地に練り込んだり、糸の下に敷いたりしません。

7. 蒸す
型かトレーを蒸し器に入れ、蓋をして5〜10分蒸します。様子を見たいときは、蒸気がかからないよう向こう側へ蓋を開け、短く見たらすぐ閉じます。

8. 皿に移す
火を止め、蒸気が落ち着いてから手を入れます。平らなへらで蒸し上がった糸を持ち上げて皿に移します。熱い蒸し器、トレー、鍋に手を近づけないでください。

うまくいかないとき
以下は一般的な目安で、このレシピで測ったり試したりしたものではありません。一度に一つだけ、少しずつ変えてください。
| 困りごと | 考えられる原因 | 試すこと |
|---|---|---|
| 生地が熱くて練れない | 冷ましが足りない | スプーンで混ぜ続け、触れる熱さになるまで待つ |
| プレスがとても回しにくい | 生地が硬い、または筒に詰めすぎ | 生地を少し取り出す。それでも重ければ、熱い湯を少し加えて練る |
| 糸が途中で切れる | 生地が乾いているかもしれない | ボウルに戻し、熱い湯を少し加えて練る |
| 生地がべたつく、糸がくっつく | 生地が水っぽいかもしれない | 焙煎米粉を少し足して練る |
| ココナッツが生地に混ざって消えた | 早い段階で混ぜてしまった | 次回は生地をプレーンのままにして、押し出した後にココナッツを加える |
同じ名前でも配合は違う
イディヤッパムのレシピは、同じ名前でも、同じ発行元のものでも違いがあります。下の配合や作り方はそれぞれ別のレシピのもので、上の作り方とは混ぜていません。
| 版 | 違い | 備考 |
|---|---|---|
| Kerala Tourism のイディヤッパムとエッグロースト | 米粉、ぬるま湯、塩、油、より多いココナッツを使う。ココナッツは、糸を押し出す前に型に入れる | エッグローストとの複合レシピ。水や油の量、蒸し時間は書かれていない |
| インスタントのイディヤッパムミックス | ケララ農業大学の教材に出てくる加工ミックス | 工業的な方法で、標準的な家庭のレシピではない |
食べ合わせも別の話です。Kerala Tourism のエッグローストとの組み合わせは良い例ですが、この記事のレシピには含まれません。
地域をまたぐ、押し出した米粉の仲間
Kerala Tourism は、イディヤッパム(ヌール・プットゥ)を蒸した朝食の一品として載せています。別のページでは、イディヤッパムとエッグローストを、ケララの家庭の組み合わせとして紹介しています。これらの資料から読み取れる以上に、この料理の発祥の時期を決めたり、インド全体に共通する習慣だと言ったりはしません。
似た名前の米の料理でも、作り方は違います。イドゥリは発酵させた生地から、ドーサは鉄板で焼いて、スリランカのホッパーは鍋で焼いて作ります。
Sri Lanka Tourism は、ストリングホッパー(イディアッパ/idiappa)を、赤や白の焙煎米粉と水を、ふるいのような道具で押し出して蒸した糸の巣として紹介しています。朝や夕方の食事に食べるものです。押し出して蒸す米の糸という点で同じ系統の地域の形ですが、同じ料理とも、無関係な料理とも言い切れません。
この国のほかの料理は、インドのページでも紹介しています。
よくある質問
水と塩はどのくらい使いますか?
Kerala Tourism はどちらの分量も示していません。他のレシピの数字を借りることはしませんでした。塩は好みで加え、水は、生地が練って押し出せる軟らかさになるかどうかで判断してください。
カップの大きさはどれくらいですか?
Kerala Tourism は、カップの大きさも粉の重さも書いていません。米粉2カップとココナッツ1/2カップの比率が変わらないよう、同じカップで量ることをおすすめします。
何人分できますか?
レシピには収量が書かれておらず、こちらでも見積もっていません。押し出す大きさによって、できる巣の数も変わります。
普通の米粉や上新粉を同じ量で使えますか?
確認できていません。Kerala Tourism のレシピは焙煎米粉を使うので、近づけたいならイディヤッパム用に売られている粉を探してください。
イディヤッパム用のプレスがなくても作れますか?
Kerala Tourism はセヴァナジを使っています。他の道具で同じ糸になるとは保証できません。
プレスや型に油を塗りますか?
Kerala Tourism のレシピは油を使わないので、加えていません。上のエッグロースト版など、油を使う別のレシピもあります。
蒸し上がりはどう見分けますか?
Kerala Tourism が示しているのは5〜10分という蒸し時間だけで、温度や、火が通った状態の見分け方は書かれていません。この時間はレシピの目安であって、蒸し器や型の大きさが違っても通用する保証や、食品の安全を保証するものではありません。
残ったらどう保存しますか?
Kerala Tourism には保存や温め直しの案内がないので、保存期間はここでは示しません。お住まいの地域の公的機関の食品安全の案内を確認してください。





