ラープシー:粒が分かれたまま黄金色になる小麦
砕き小麦は、香ばしい香りが立って黄金色がかったオレンジ色になるまで炒め、弱火でゆっくり煮ます。目指すのはベタついたペーストではなく、柔らかくて粒が分かれた状態です。カシューナッツとサルタナは、ふたをして休ませたあとに加えます。
ジャガリーは熱湯に溶かします。別の広い鍋では、砕き小麦がギーの中で黄金色がかったオレンジ色に変わっていきます。この二つが少量のカルダモンと出会ったら、鍋を弱火にかけてふたをし、小麦が柔らかくなるまで火を通します。
ラープシー(lapsiとも表記します)は、この料理の名前であると同時に、ほかの料理にも使われる名前です。この記事がたどるのは一つのレシピ、Archana Doshiさんがグジャラートの砕き小麦の甘味としてArchana's Kitchenに掲載したものです。特別な日の菓子で、温かくして出すものと紹介されています。割ったカシューナッツとサルタナを加えたごちそう版で、使うのは粉ではなく小麦の粒です。
世界ごはん紀行では、このレシピ全体を台所で試作して検証してはいません。以下の分量と時間はそのレシピが公表しているもので、こちらで測った結果ではありません。台所での一番の目安は、粒の状態です。
途中で見つける、味の決め手
道具
- ジャガリーを溶かす耐熱容器
- こし器
- こした液を入れる、清潔な耐熱容器をもう一つ
- カシューナッツ用の小さな鍋
- 炒ったカシューナッツを取り分ける小皿
- 小麦用のふた付きの広い鍋
- 木べらまたはヘラ
- 計量カップと計量スプーン
- 盛り付ける器
選び方と代用
砕き小麦。 選ぶのは粒状のもの(ダリア)です。細かい粉では別の料理になります。理由は下の「同じ名前で別の料理」で触れています。小麦の種類によって必要な水の量が変わるため、パッケージが違えば同じ仕上がりになるとは限りません。
ジャガリー。 溶かしてこすことで、小麦に加える液が整います。
サルタナとカシューナッツ。 サルタナはそのまま食べられる乾燥品、カシューナッツは割れたものを使います。どちらもこの作り方の一部なので、省きません。代用品の案内もしません。
困ったときは
手順から言える範囲に絞り、言えないところはそう書きます。見るのは粒の状態です。
| 見えること | 確かめること | 対処 |
|---|---|---|
| 約10分たっても粒が硬い | 10分は目安で、小麦の種類によって必要な水の量が違う | 粒の状態で判断する。弱火でふたをしたまま、ときどき混ぜてもう一度確かめる。追加する水の量は決まっていないので、ここでも示さない |
| 小麦がベタついたペーストになってきた | 目指すのは柔らかくて粒が分かれた状態 | 次は煮ている間に粒を確かめ、柔らかくなった時点で止める。元に戻す方法は示されていない |
| カシューナッツが淡い黄金色より濃くなった | 淡い黄金色になれば十分 | 淡い黄金色になったらすぐ鍋を火から外す |
| 小麦が黄金色がかったオレンジ色より濃い | 黄金色がかったオレンジ色で、香ばしい香りが立つ状態が目安 | 炒めている間は中火を保ち、混ぜ続ける |
| ジャガリー液に不純物が残っている | 小麦に加える前にこし器を通す | 鍋に注ぐ前にこす |
| カシューナッツやサルタナを早く入れてしまった | ふたをして休ませたあとに入れるもの | ふたを開けるまで、別々の皿に置いておく |
同じ名前で別の料理
この記事で紹介する作り方は一つだけです。以下の別の形は全体像をつかむためのもので、材料や分量をこの作り方に混ぜないでください。
| 種類 | 特徴 | 掲載元 |
|---|---|---|
| カシューナッツとサルタナ入りの砕き小麦(この記事) | 小麦の粒、ジャガリー液、カルダモンを使い、休ませたあとにカシューナッツとサルタナを折り混ぜる | Archana Doshi、Archana's Kitchen |
| ナッツなしのシンプルなラープシー | より簡素な形として、一般論で触れられているもの | 同じArchana's Kitchenのレシピの導入部。材料欄に載っている版ではない |
| 小麦粉で作るチュルマ・ラープシー、またはカンサール | 小麦粉を乾煎りし、熱湯、ジャガリー、ギーと合わせる | Zeel Patel、Zeel's Kitchen |
祝いの日の小麦の菓子
ラープシーはインドの食文化に属し、ここで紹介する版はグジャラートのものです。Archana Doshiさんは、特別な日の菓子として、温かくして出すものと紹介しています。グジャラート州政府によるグジャラート料理の概説では、そうした日に作られる小麦の菓子として、カンサール、ラープシー、シーラーが別々に挙げられています。Zeel Patelさんのページも、小麦粉を使う一品を祝祭やプラサードの場面に位置づけています。
同じ概説は、細かい小麦粉(loat)と粗挽きの小麦(fada)を区別し、小麦の種類によって必要な水の量が変わると記しています。また、グジャラート料理は南グジャラート、北グジャラート、サウラーシュトラで異なるとも述べています。これは一般的な概説でラープシーのレシピは載っていないため、地域の多様さを示すだけで、上の作り方を変えるものではありません。
名前も統一されているわけではありません。州政府の概説はカンサールとラープシーを別々に挙げますが、Zeel Patelさんのページは、チュルマ・ラープシーとカンサールを一つの料理に使っています。これは一人の料理人による説明であって公式な分類ではなく、このレシピを含めて、どれか一つが唯一の家庭の配合というわけでもありません。他で「lapsi」という言葉を見かけたら、粒なのか粉なのかを確かめてから、分量を比べてください。
よくある質問
ラープシーにはどのくらい時間がかかりますか?
Archana's Kitchenは、準備10分、調理40分、合計50分と表示しています。これはページに書かれた数字で、実測で保証されたものではありません。手順そのものに出てくるのは、ふたをして煮る約10分と、休ませる5分です。
熱湯が掲載の材料欄にないのはなぜですか?
Archana's Kitchenの材料欄には6つの材料が挙げられ、熱湯2カップは手順の中で指定されています。始める前にすべてをそろえておけるよう、この記事では材料表に入れています。
休ませる前に、本当に鍋を火から外すのですか?
レシピが求めているのは、ふたをして5分休ませることです。その前に鍋をコンロから下ろすのは、休ませる時間を煮る時間とはっきり分けるために、ふつうの扱いとして明記したこちらの説明です。
全粒粉の小麦粉でも作れますか?
この作り方ではできません。Zeel Patelさんが公開しているような小麦粉の作り方は、それぞれ独自の手順と配合に従います。その料理を作りたいなら、それ用に書かれたレシピに従ってください。
カシューナッツやサルタナを抜いてもいいですか?
この記事が従っている版の一部なので、ここでは入れたままにします。Archana Doshiさんの導入部では、より簡素なラープシーに一般論として触れていますが、ナッツなし、果物なしの鍋について、検証した分量や作り方は示せません。カシューナッツを避けたい方は、このレシピをそのままの形で頼りにしないでください。
サフラン、牛乳、砂糖、仕上げのギーを足してもいいですか?
この版には含まれないものなので、上の作り方には入れていません。
残りの保存や温め直しはどうしますか?
保存や温め直しの指示は示されていないため、日持ちの目安や温め直しの方法は案内しません。温かいうちに出すものとされています。
































