バナナリーフで包んだナシバカールを切り、鶏肉の具と米の断面を見せた皿
🔪下準備35分
🔥調理55分
🍽️分量4
🌍料理インドネシア料理
東南アジア

ナシバカールの作り方|インドネシア葉包みご飯

30分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: ココナッツ米を固めに炊く
STEP 11 / 6

ココナッツ米を固めに炊く

所要時間18分

米2合を軽く洗い、ざるに上げて10分置きます。鍋に米、ココナッツミルク200ml、水250ml、塩、砂糖、叩いたレモングラス、ローリエを入れます。中火で6分ほど温め、鍋肌がふつふつしたら弱火に落として12分炊きます。温度の目安は沸騰直前から弱い泡が続く状態です。水分が表面から消え、米粒に少し芯が残る硬さで火を止めます。完全に柔らかくすると、包む時に米がつぶれます。

手順2: 鶏の具を水分が飛ぶまで炒める
STEP 22 / 6

鶏の具を水分が飛ぶまで炒める

所要時間18分

玉ねぎは5mm角、にんにくとしょうがは2mmほどのみじん切り、ガランガルは2mm厚の薄切り、赤唐辛子は小口切りにします。フライパンに油を入れ、中火で香味野菜を4分炒めます。玉ねぎが透き通り、香りが立ったら、5cmほどに裂いた鶏肉を加えます。ケチャップマニス、醤油、サンバルを入れ、弱めの中火で10分ほど炒めます。木べらで具を寄せた時、鍋底に汁が流れ出ず、鶏肉の繊維に甘辛い油が絡む状態が目安です。火を止めてから大葉とバジルを混ぜ、粗熱を取ります。

手順3: 葉をしならせて米と具をのせる
STEP 33 / 6

葉をしならせて米と具をのせる

所要時間10分

バナナリーフは水気を拭き、ガス火の弱火の上を片面5秒ずつ通すか、蒸気に30秒当ててしならせます。火に近づけすぎると焦げ穴が開くので、葉がつやっと濃い緑に変わり、指で軽く曲げても白い折れ筋が出ない状態で止めます。柔らかさの目安は、葉の端を3cm折っても割れず、すぐに戻らないくらいです。葉の中央に米の1/4量を広げ、中央へ鶏の具を置きます。左右と手前に1.5cmほど余白を作ると、焼く時に中身が漏れません。

手順4: きつく閉じて休ませる
STEP 44 / 6

きつく閉じて休ませる

所要時間8分

火は使いません。葉の手前を持ち上げて米を包み、左右を折り込み、奥へ転がすように閉じます。つまようじで両端を留め、閉じ目を下にして5分置きます。休ませる間に米と具の温度がなじみ、焼いた時に包みがほどけにくくなります。葉が破れた包みは、もう1枚の葉かクッキングシートで外側を支えます。

手順5: 葉に焼き目を付ける
STEP 55 / 6

葉に焼き目を付ける

所要時間12分

グリルパンまたはフライパンを中火で2分予熱し、包みを閉じ目を下にして並べます。ふたをせず、中火のまま片面5分ずつ焼きます。葉の表面に黒い筋が入り、ところどころ水分が抜けてつやが出ればよい状態です。中身はすでに火が通っているため、焦がしすぎる必要はありません。葉の焦げた香りが出て、包みを押すと米が軽く弾むくらいで止めます。

手順6: 開いて香りを逃がさず食べる
STEP 66 / 6

開いて香りを逃がさず食べる

所要時間5分

焼き上がったら2分だけ置き、葉を開きます。熱い蒸気が出るので、顔を近づけすぎないようにします。断面に鶏の具がまとまり、米が粒の形を残していれば成功です。きゅうり、サンバル、フライドオニオンを添え、辛味はひと口ごとに足します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
22品目

材料

ナシバカールの材料、米、ココナッツミルク、鶏肉、バナナリーフ、香味野菜を並べる

4本分です。軽めの昼食なら1人1本、しっかり食べるならスープや焼き鶏を添えてください。

材料 分量 買い出しと代替
2合 日本米で作る。長粒米を混ぜるなら日本米1.5合、ジャスミンライス0.5合
ココナッツミルク 200ml 料理用缶。残りはカレーやナシ・リウェット
250ml 米の吸水具合で大さじ1から2調整
小さじ2/3 米用
砂糖 小さじ1 ココナッツの香りを丸くする
レモングラス 1本 叩いて使う。なければ省略
ローリエまたはインドネシアのサラムリーフ 2枚 サラムリーフがあれば理想。ローリエで代用
鶏むね肉 300g ささみでも可。ゆでて細く裂く
玉ねぎ 1/2個、100g みじん切り
にんにく 2片 みじん切り
しょうが 10g みじん切り
ガランガル 10g 薄切り。なければしょうがを5g増やす
赤唐辛子 1本 種を抜く。辛くしたい場合は2本
ケチャップマニス 大さじ1と1/2 なければ醤油小さじ2、黒砂糖小さじ2を煮溶かす
醤油 小さじ2 塩味の調整用
サンバルオレック 小さじ1 具に少量、残りは食卓で
大葉 6枚 細切り。現地のkemangi代用
バジル 8枚 大葉と合わせて香りを補う
サラダ油 大さじ1 具を炒める
バナナリーフ 30cm角を4枚 冷凍品を解凍。なければクッキングシートとアルミホイル
きゅうり 1/2本 添え物
フライドオニオン 大さじ2 あれば仕上げに添える
アレルギーと辛味

このレシピは鶏肉、大豆を含む調味料を使います。市販のサンバルやケチャップマニスは、えび、小麦、ナッツを扱う設備で作られる場合があります。辛味は具に入れすぎず、食卓で足せるように分けると家族で食べやすくなります。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
108
kcal
6.0g
タンパク質
3.5g
脂質
13.0g
炭水化物
0.5g
食物繊維
190mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

台所でバナナの葉を火にかざすと、青い匂いがふっと柔らかくなります。固かった葉がしなり、表面にうっすら油を塗ると、手のひらの上でご飯を包めるほど素直になる。そこへココナッツミルクを吸わせた米と、甘辛く炒めた鶏肉をのせ、葉で閉じて焼く。フライパンに置いた瞬間、葉の端が少し焦げて、米でも肉でもない香りが立ちます。

ナシバカール(Nasi bakar)は、インドネシア語で「焼いたご飯」という意味のバナナリーフ包み焼きご飯です。屋台や食堂では、鶏肉、魚、ツナ、きのこ、テンペなどを具にして、葉ごと炭火や鉄板で焼き直して出します。似た形のアレムアレムレンパーより、食事としての炊き込みご飯に近く、焼いた葉の香りが主役です。

この記事では、日本の家庭で手に入りやすい鶏むね肉、米、ココナッツミルクを使い、香味はガランガル、レモングラス、ケチャップマニス、サンバルで寄せます。バナナリーフがない場合の包み方、葉を破らない温め方、焼き目の付け方、作り置きで米を硬くしない戻し方まで扱います。

ナシバカールとは

ナシバカールは、炊いた米や香り米をバナナの葉で包み、具と一緒に焼いて仕上げるインドネシアの料理です。Nasi bakarの名前の通り nasi は米、bakar は焼くことを指します。インドネシアの食卓では、米を葉で包む料理がいくつもあり、スンダ料理のナシ・ティンベルのように、葉で包んだ米そのものを香らせる食べ方もあります。

ただし、ナシバカールは古い儀礼料理というより、家庭、食堂、屋台で扱いやすい形に発展した近年型のご飯料理として見る方が自然です。冷めた米をそのまま炒めるナシゴレンとは違い、ナシバカールは包むことで米の水分を守り、最後に焼いて葉の香りを足します。市場や食堂では、包みを先に作っておき、注文が入ったら鉄板や炭火で温め直す運用ができます。だから、昼の弁当、夜の軽食、家族の人数が読みにくい日の作り置きにも向いています。

日本の台所で悩むのは、バナナリーフ、米の硬さ、香味の三つです。葉は冷凍品を使えますが、冷たいまま折ると割れます。米は日本米だけだとまとまりすぎ、長粒米だけだと包みにくいことがあります。このレシピでは、普通の日本米に少し硬めの水分設計を取り、具の汁気を切ってから包みます。現地の香草 kemangi は日本のスーパーでは手に入りにくいため、大葉とバジルを混ぜて、甘い香りと青さを分けて補います。

由来と地域差をどう見るか

ナシバカールの由来は、一つの古い祭礼や宮廷料理に結びつけるより、葉で米を包む日常技術の延長として見る方が無理がありません。バナナの葉で米を包むと、持ち運びやすく、米が乾きにくく、食べる直前まで香りを閉じ込められます。そこへ、食堂や屋台で出しやすい「焼き直し」の工程が加わると、注文を受けてから温かい一食として出せます。家庭でも同じで、朝に包んでおけば、昼にフライパンで焼くだけで食卓に出せます。

地域差は、米よりも具と香味に出ます。鶏肉にkemangiを合わせるもの、ツナや小魚を辛めに炒めるもの、甘いケチャップマニスを強く出すもの、サンバルを別添えにして辛味を後から足すものがあります。葉を焼く香りは共通していても、具はその土地の魚、鶏、テンペ、香草に寄ります。日本で作る場合は、現地の全部をそろえるより、葉の香り、乾いた具、少し硬い米という骨格を守る方が、ナシバカールらしさが残ります。

買い出しで先に見る材料

米と鶏肉は近所のスーパーで足ります。通販で見る価値があるのは、料理の香りを決めるココナッツミルク、ガランガル、ケチャップマニス、サンバルです。全部そろえなくても作れますが、ココナッツミルクとケチャップマニスが入ると、ただの鶏ご飯からインドネシア寄りの味に変わります。

ココナッツミルクは飲料タイプではなく、料理用の缶を使います。米に吸わせるので、薄いものだと香りが残りません。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

ガランガルはしょうがより硬く、柑橘の皮と木の根の間のような香りを出します。省略できますが、ナシバカールを何度か作るなら優先して買う価値があります。

ケチャップマニスは、甘いだけの醤油ではなく、とろみと焦げた砂糖の丸さが具に残ります。余った分はサテアヤムやミーゴレンにも使えます。

サンバルは辛味の調整役です。具に少量入れ、残りは皿の横で足すと、葉の香りと米の甘さを邪魔しません。

日本の台所で守るところ、代えるところ

ナシバカールを日本で作る時、すべてを現地食材で固める必要はありません。守るべきなのは、葉で包む香り、米を硬めにすること、具の汁気を飛ばすこと、辛味を食卓で調整することです。

バナナリーフは理想ですが、手に入らない日もあります。クッキングシートで内側を包み、外側をアルミホイルで支えると形は保てます。ただし、葉の青い香りと焼いた時の焦げ香は出ません。初回は代用で米の硬さを覚え、気に入ったら冷凍バナナリーフを買う順番で十分です。

米は日本米だけでも作れます。ただし柔らかく炊くと、葉を開いた時におにぎりのように固まります。水分を控え、具を乾かす方が、葉包みご飯らしい軽さが出ます。ジャスミンライスを混ぜる場合は香りは良くなりますが、包む時に崩れやすくなるため、日本米を少し残すと扱いやすいです。

kemangiはインドネシア料理でよく使われる香草ですが、日本では入手が安定しません。大葉だけだと和食に寄り、バジルだけだとイタリア料理に寄るので、半々にすると、甘い香りと青さが分かれます。香草が苦手なら、青ねぎと大葉だけにしても作れます。

ケチャップマニスがない場合は、醤油小さじ2と黒砂糖小さじ2を小鍋で30秒ほど煮溶かして使います。単に砂糖を増やすだけでは、とろみが足りず、具が米ににじみやすくなります。

葉で包むご飯が食卓に残る理由

バナナリーフで大きく包んだ香味料理を焼く前の状態

バナナの葉は、インドネシアの料理で皿、包み紙、香り付けを兼ねる素材です。紙やアルミホイルのように形を支えるだけではなく、熱が入ると表面の青い香りが穏やかになり、米にうっすら移ります。ナシバカールのおもしろいところは、米を炒めるのでも、蒸し直すのでもなく、包みの外側を焼いて中の米を温めることです。葉は少し焦げても、中の米は直火に当たりません。つまり、焼き料理なのに米は乾きすぎず、食卓で開いた瞬間に香りがまとまって出ます。

この仕組みは、持ち歩きや作り置きにも向いています。包みの中に一食分の米と具が入り、屋台や食堂では焼き直すだけで出せる。家庭でも、朝に包んでおき、昼にフライパンで温めることができます。日本の弁当箱とは違い、葉そのものが香りを持つため、開ける行為まで料理の一部になります。ここを省いてしまうと、味は似ていてもナシバカールらしい楽しさが半分になります。

とはいえ、日本の台所では葉を常備しにくいのも事実です。だから初回は代用でも構いません。ただ、もし冷凍バナナリーフを買ったなら、葉を火にかざしてしならせる作業だけは省かないでください。葉が割れないだけでなく、そこから香りが始まります。

失敗しやすいところ

米が崩れた包みと整った包みを比べ、汁気や米の硬さを見る

困る状態 主な原因 直し方
包みから汁が出る 具の炒め不足、ケチャップマニスの入れすぎ 具を弱めの中火で2分追加し、鍋底に汁が残らない状態にする
米がべたつく 米を柔らかく炊いた、包む前に冷ましすぎた 次回は水を大さじ2減らす。今回は葉を開いて混ぜご飯として食べる
葉が破れる 冷たい葉を折った、厚い筋をそのまま使った 弱火5秒または蒸気30秒でしならせ、太い筋は少し切る
焼き目が付かない フライパンの予熱不足、水分が多い 中火で2分予熱し、ふたをせず焼く
葉だけ焦げる 火が強すぎる、油を塗りすぎた 中火に落とし、片面5分を超えない

失敗した包みも、味は捨てなくて大丈夫です。崩れた分は葉から出し、サンバルときゅうりを添えた小さな混ぜご飯として食べられます。ナシバカールで一番避けたいのは、葉の形を守るために米や具を水っぽいまま閉じることです。形より水分を先に見ます。

食べ方と保存

焼きたては葉を開いた瞬間の香りが強いので、まず何もかけずにひと口食べてください。そのあと、サンバルを小さじ1/2ほど足すと、ココナッツ米の甘さが締まります。汁物を合わせるなら、同じインドネシアのソトアヤムがよく合います。濃い肉料理と並べるならアヤムベトゥトゥより軽く、サテパダンより米が主役になります。

保存は、葉ごとラップで包み、密閉容器に入れて冷蔵2日までです。温め直しは、フライパンに葉ごとのせ、弱めの中火で片面4分ずつ焼きます。電子レンジだけだと葉の香りが戻りにくいので、600Wで40秒温めてから、フライパンで片面2分ずつ焼くと食感が戻ります。冷凍する場合は、葉ごとラップで包み、2週間以内に食べます。解凍後は米が少し硬くなるため、電子レンジで温めてから焼いてください。

よくある質問

バナナリーフなしでも作れますか?

作れます。内側をクッキングシート、外側をアルミホイルで包むと形は保てます。ただし、葉の香りと焼いた時の焦げ香は出ません。初回は代用で米と具の水分を覚え、気に入ったら冷凍バナナリーフを探すと無駄が少ないです。

鶏肉以外の具にできますか?

できます。ツナ缶、焼き鮭、厚揚げ、テンペが使えます。ツナ缶は油を切り、厚揚げは角切りにして表面を焼いてから使います。どの具でも、包む前に汁気を残さないことが大切です。

炊飯器で米を作ってもいいですか?

できます。米、ココナッツミルク、水、塩、砂糖、香草を入れ、普通炊きより水分を大さじ2ほど減らします。炊き上がったらすぐに混ぜ、粗熱が取れて手で触れる温度になってから包みます。柔らかい炊き上がりなら、葉に広げる前に5分ほど蒸気を逃がしてください。

サンバルを入れないと物足りませんか?

辛味が苦手なら抜いても作れます。具の味はケチャップマニスと醤油でまとまるので、サンバルは食卓で足す形で十分です。大人用だけ辛くしたい場合は、焼き上がってから葉を開き、サンバルを少しのせて食べます。

レンパーやアレムアレムと何が違いますか?

レンパーはもち米と鶏具の軽食、アレムアレムは米と具を葉で包んで蒸す市場菓子に近い料理です。ナシバカールは、食事としての味付きご飯を包み、最後に焼いて葉の香りを出すところが違います。三つとも葉包みですが、米の種類、加熱の終点、食べる場面が変わります。

参考にした資料

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