ボコ・ボコ・ハリース|ブルグルと鶏肉がひと鍋でまとまる
ブルグルと裂いた鶏肉の淡い色の濃い粥に、黄色いターメリックと内臓のソースをひとさじほど脇に添え、カリッと揚げたシャロットをのせます。ターメリックのソースを鍋全体に混ぜ込まないでください。
水に浸したブルグルを、柔らかくした玉ねぎと鶏むね肉の入った鍋に加えると、30分ほどかけて煮汁を吸っていきます。この料理の見どころは最後です。鶏肉を取り出して2本のフォークで細く裂き、鍋に戻して混ぜていくと、ばらばらだった粒と肉がひとつにまとまり、木べらで押してもまとまりが崩れない重たい粥になります。そこに添えるものは性格が正反対で、鶏の心臓と砂肝を刻んで煮た甘く鮮やかな黄色のターメリックソースと、ギーで茶色くカリッと揚げたシャロットです。
Boko Boko Harees(ボコ・ボコ・ハリース)は、フランス政府の財務総局(Direction générale du Trésor)が2022年2月に出した経済レターに、ブルンジの鶏肉ベースの料理の例として出てきます。この資料で、料理の存在と鶏肉との結びつきは確認できますが、作り方は載っていません。ここで紹介する分量と手順は、ブログ Naptime Prep Cook に載っている家庭版に沿っています。筆者はこれを Afro Tourism のレシピを元にしたものだと書いていますが、その元のページは読めませんでした。つまりブルンジの標準の配合ではなく、ある人の家庭版です。
このレシピは世界ごはん紀行では試作していません。元のレシピには人数の記載がなく、鶏むね肉と内臓の重さも書かれていないため、ここでも何人分とは示しません。各工程は鍋の状態で判断し、鶏肉と内臓にきちんと火が通っているかは、作り方に書いた方法で確かめてください。
途中で見つける、味の決め手
道具
- ブルグルを浸すボウル
- ざる
- 粥を煮る底の厚い鍋
- ソース用の小鍋
- シャロットを揚げるフライパン
- 木べら
- 鶏肉を裂くためのフォーク2本とまな板
- 生の鶏肉と内臓用の、別のまな板と包丁
- 鶏肉と内臓の加熱を確かめる料理用温度計
選び方と代用
ブルグル。 元のレシピは細挽きか粗挽きかを書いていません。挽き方によって吸う水の量や粒の崩れ方が変わるので、パッケージに挽き方が書いてあるものを選び、煮上がりは時計ではなく粒の状態で判断してください。押し麦、クスクス、米は同じ役目を果たす代用品ではなく、別の料理になります。
ギー。 公開されている版の油脂はギーです。無塩バターで代えることもできそうですが、元のレシピはその代用を示していません。試していない編集部の案として扱ってください。風味も揚げたときの挙動も変わります。
シャロット。 元のレシピは、シャロット3個の代わりに小玉ねぎ1個を使ってよいとしています。どちらか一方だけを使い、両方は入れません。揚げ玉ねぎの大きさと風味は変わります。
鶏の心臓と砂肝。 この版ではソースの中心になる材料です。「1組」がどれだけかは店によって違い、元のレシピにも定義がないので、精肉売り場で聞くか、パックの表示を確かめてください。内臓を抜くのは伝統的な別の作り方として確認されているわけではなく、単に別のソースになります。
ブルグルは小麦で、ギーは乳製品です(バターに替えた場合も同じです)。小麦または乳のアレルギーがある方は、この版を食べないでください。ブルグル、ギー、ほかの加工品の表示で、小麦と乳の有無を確かめてください。
うまくいかないとき
元のレシピが示す時間は1通りで、ブルグルの挽き方も分かりません。以下は鍋の状態を読むための対処で、公開されているレシピに含まれるものではなく、実用的な提案です。
| 状態 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 鍋底がくっつきそう | 火が強い、または水分が減っている | 火を弱め、底から混ぜ、熱湯を少しずつ足す |
| 30分たっても粒が硬い | 粗挽きのブルグル、または水が足りない | 静かに煮続け、必要なら水を少し足して粒を確かめる |
| 粥がまとまらない | 鶏肉がまだ十分に混ざっていない | 鶏肉を戻したあと、弱火で、スプーンで押しながら混ぜ続ける |
| 粥全体が黄色くなった | ソースを鍋に混ぜた | 次回は盛りつけのときにソースを脇に添える |
| 小鍋のソースが焦げつく | 水分が少ないのに火が強い | 弱火にする。ソースは静かに煮るもの |
| 鶏肉や内臓の火の通りが心配 | 中心まで火が通る前に時間が来た | 中心が75°Cで1分以上になるまで加熱を続ける |
試してみたい変化(確認できていないこと)
主な作り方とは分けて紹介します。
- 細挽きと粗挽きのブルグル。 元のレシピは挽き方を指定していないので、両方を試すと水の吸い方や粥の粒感が変わります。どちらを使ったか記録しておくと役立ちます。
- シャロット3個の代わりに小玉ねぎ1個。 元のレシピが示す代用です。大きさや甘みが変わります。
- ソースを多めに、または控えめに添える。 手順7のようにソースを別添えにすると、ターメリックの風味と甘みの量を各自で選べます。
- 内臓を漉したソース。 元のレシピの筆者が、なめらかなソースにする任意の方法として挙げています。トッピングの性格が変わります。
- ギーの代わりに無塩バター。 元のレシピにはなく、ここでも試していません。乳の香りが変わり、揚げたときの挙動も異なります。
- 甘い小麦粥。 Eat This NY が甘いバージョンに触れていますが、ブルンジでの位置づけ、名称、分量は確認できなかったため、ここではレシピとして紹介しません。
ブルンジの食卓と「ハリース」という名前
フランス財務総局の2022年2月の東アフリカの食料安全保障に関するレターは、ブルンジの食事が植物性食品に大きく偏っていると述べ、主食、豆類、輸入小麦などに触れています。そのなかでBoko Boko Hareesを、刻んだ肉を使う鶏肉ベースの料理の例として挙げています。これはその資料が出た時点での国全体の食事の姿で、この料理がどのくらいの頻度で、どんな機会に食べられるかを述べたものではありません。今回調べた資料には、祝祭や宗教行事、あるいはブルンジの地域や家庭ごとの違いについて、確かなことは書かれていなかったため、それらには触れません。
名前からは、湾岸やレバント地方で知られる小麦と肉の粥「ハリース」や、アルメニアの似た粥「ハリッサ」が連想されます。どちらも、この料理と同じく、穀物と肉が溶け合うまで煮る料理です。Eat This NY の筆者は、Boko Boko Harees は中東に起源があり、アラブ人入植者やスワヒリの台所を通して伝わったと書いていますが、その裏づけとなる出典は示していません。同じ筆者は、ブルンジの料理を調べて見つかったものの多くが、ブルンジ出身ではない料理ブロガーによるものだったとも書いています。もっと確かな証拠が出てくるまでは、名前が同じで構造が似ているというだけでは、伝わった道筋の証拠にはなりません。
公開されているレシピは、版によって大きく違います。Eat This NY と AfroGistMedia はそれぞれ別の分量と作り方を載せていて、この記事で採用した版とはかなり違います。分量の一貫性を保つため、ここでは1つの版だけに従い、混ぜていません。
食べ方と食品衛生
粥は熱いうちに食べます。Eat This NY の筆者は、冷めると固くなると書いています。この記事で使ったレシピは温め直しの方法を示していないため、ここでも示しません。
家庭の台所に向けた日本の厚生労働省の案内に沿って、鶏肉と内臓は中心が75°Cで1分以上になるまで加熱し、生肉に触れた手と器具は洗い、生肉用のまな板と包丁を分け、調理後の食品を室温に長く置かないようにしてください。このレシピの根拠にした資料には保存期間が書かれていないため、日数は示しません。
よくある質問
Boko Boko Harees(ボコ・ボコ・ハリース)とはどんな料理ですか?
鶏肉とブルグル(挽き割り小麦)を煮て、濃い粥にしたブルンジの料理です。ブルンジの食料事情に関するフランス政府の資料に、鶏肉ベースの料理として出てきます。公開されているレシピは配合がそれぞれ違い、ここで紹介したのは、ある家庭料理人のアレンジです。
ハリースやハリッサと同じ料理ですか?
同じとは言えません。湾岸やレバントのハリース、アルメニアのハリッサなど、名前の近い小麦と肉の粥は他の地域にもありますが、ブルンジとの直接のつながりは確認されていません。チュニジアの唐辛子ペーストのハリッサとも別のものです。
ブルグルが手に入らないときは何を使えますか?
同等の代用品として確立しているものはありません。押し麦、クスクス、米を同じ量で使うと、食感が変わり、別の料理になります。
鶏の内臓が苦手なときはどうすればよいですか?
この版では、内臓はソースの主要な材料です。外すと伝統的な代替ではなく、別のソースになります。内臓なしで作るなら、自分なりのアレンジとして扱ってください。
何人分ですか?
元のレシピに記載がなく、鶏肉と内臓の重さも書かれていないため、ここでも示しません。













