トマトで赤く煮たラム肉とひよこ豆、オルゾのスープに乾燥ミントを散らし、レモンを添えたリビアのシャルバ
🔪下準備15分
🔥調理1時間20分
🌍料理リビア料理

シャルバ・リビーヤの作り方|ラマダンの夜に飲むリビアのミントスープ

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

肉と玉ねぎを炒める(約10分)

手順1: 肉と玉ねぎを炒める(約10分)

厚手の鍋にオリーブオイルを入れて強火で熱し、約1cm角のラム肉とみじん切りの玉ねぎを入れます。塩とこしょうをふり、ときどき混ぜながら8〜10分炒めます。肉の表面にこんがりと焼き色がつき、玉ねぎがしんなりとして、肉と玉ねぎが油をまとってしっとりまとまり始めたら次へ進みます。

STEP 22 / 5

トマトとスパイスを加える(約3分)

手順2: トマトとスパイスを加える(約3分)

にんにくを加えて混ぜ、すりおろしたトマト、トマトペースト、水大さじ4を加えます。シナモン、ジンジャー、ターメリック、好みの量のカイエンペッパーを加え、中火で2〜3分炒め煮にします。トマトペーストが全体に溶けて、赤いとろりとしたソースが肉と玉ねぎにからめば十分です。

STEP 33 / 5

湯を加えて30分煮る(約30分)

手順3: 湯を加えて30分煮る(約30分)

湯750mlを注いで混ぜ、蓋をして弱火にし、ふつふつと静かに煮立つ状態で30分煮ます。強く沸騰させると肉が硬くなりやすいので、表面がゆらゆら揺れるくらいの火加減を保ってください。この段階では、とろみはまだなく、さらりとした赤い煮汁で、肉もまだ弾力が残る状態です。

STEP 44 / 5

ひよこ豆とハーブを加えて、肉がやわらかくなるまで煮る(15〜30分)

手順4: ひよこ豆とハーブを加えて、肉がやわらかくなるまで煮る(15〜30分)

ひよこ豆、パセリ、パクチーを加え、湯500mlを注ぎます。再び蓋をして弱火で15〜30分、肉がやわらかくなるまで煮ます。肉をひとつ取り出してスプーンで押し、簡単に崩れるくらいなら煮上がりです。まだ硬ければ、さらに数分ずつ煮て確かめます。

STEP 55 / 5

オルゾを煮て、ミントを加える(約10分)

手順5: オルゾを煮て、ミントを加える(約10分)

オルゾを加えて混ぜ、火を少し強めて、スープがぐつぐつ煮立つ中火にします。鍋底に張りつかないようときどき混ぜながら8〜10分、オルゾがふっくらとやわらかくなるまで煮ます。オルゾがスープを吸って、全体にほどよいとろみが出てきます。火を止める直前に乾燥ミントを手のひらでもみながら加えて混ぜ、塩とこしょうで味を調えます。

オルゾは煮ている間にスープを吸い、鍋底に沈んで張りつきやすくなります。焦げつかせるとスープ全体に焦げた味が移るので、オルゾを入れてからは、ときどき鍋底から混ぜてください。また、オルゾやブルグルは小麦から作られているので、小麦アレルギーのある人は注意してください。

オルゾはアルデンテではなく、芯まですっかりやわらかくなるまで煮るのがシャルバらしい仕上がりです。スープが煮詰まりすぎたら、湯を少しずつ足してのばしてください。

乾燥ミントは、火を止める直前に入れると香りがいちばんよく立ちます。早く入れすぎると香りが飛んでしまうので、最後のひと手間として加えましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ラム肉、玉ねぎ、トマト、トマトペースト、ひよこ豆、オルゾ、乾燥ミント、スパイスを並べたシャルバの材料

材料は、ジェフ・ケーラーの『The North African Cookbook』に載るレシピ(4人分)にもとづいています。

8品目

スープの具

材料 分量 代替・備考
ラム肉(煮込み用) 175g 約1cm角に切る。牛肉でも可
玉ねぎ 1個 みじん切り
にんにく 2かけ すりおろすかみじん切り
トマト(完熟) 3個 半分に切り、切り口からすりおろして皮を除く
トマトペースト(2倍濃縮) 山盛り大さじ2
ひよこ豆(水煮) 100g 缶詰は水で洗う。乾燥豆をゆでたものでも
オルゾ 100g 小さなスープ用パスタで代用可
オリーブオイル 大さじ3
10品目

香りと味つけ

材料 分量 代替・備考
シナモン(パウダー) 小さじ1/2
ジンジャー(パウダー) 小さじ1/2
ターメリック(パウダー) 小さじ1/2
カイエンペッパー 好みで 辛さの調整に
イタリアンパセリ 山盛り大さじ2 みじん切り
パクチー(コリアンダーの葉) 大さじ2 みじん切り
乾燥ミント 山盛り大さじ1 仕上げに加える
塩・黒こしょう 各適量
湯 合わせて1,250ml 750mlと500mlに分けて使う
レモン 1個 くし形に切って添える

トマトは、すりおろすことで皮が手元に残り、果肉だけをスープに使えます。熟したトマトほど甘く、色も鮮やかに仕上がります。オルゾはイタリア食材店や輸入食材店、通販で手に入ります。見つからなければ、細かく折ったスパゲッティや、ほかの小さなスープ用パスタでも作れます。乾燥ミントは、スペアミントを乾燥させたものが使いやすく、使う直前に手のひらでもむと香りがよく立ちます。

コツ

トマトは横半分に切り、切り口をおろし金に当てて、皮を手のひらで押さえながらすりおろします。最後に皮だけが手に残るので、湯むきの手間がいりません。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

日が沈み、街のあちこちから祈りの呼びかけが聞こえてくると、食卓に湯気の立つ器が並びはじめます。トマトで赤く染まったスープに、小さな米粒のようなパスタと、ほろりとやわらかい肉。最後にふりかけたミントの香りが、湯気と一緒にふわりと立ちのぼります。レモンをひと搾りして、まずはひと口。シャルバ・リビーヤ(sharba libiya)は、「リビアのスープ」という名前そのままに、リビアの人々に愛されてきた一杯です。

ラマダンの夜、毎晩食卓に上るスープ

ラマダンの夕暮れ、リビアの家庭の食卓にシャルバの器とレモンが並ぶ様子

北アフリカの料理書『The North African Cookbook』を著した料理研究家ジェフ・ケーラーは、このスープをリビアの国民食のような存在と紹介しています。単にシャルバ(スープ)と呼ばれることもあれば、「リビアのスープ」という意味のシャルバ・リビーヤと呼ばれることもあります。そしてラマダンの間は、ほとんど毎晩のように食卓に上るといいます。

一日の断食を終えた体に、温かいスープはやさしくしみわたります。肉、トマト、豆、パスタがひとつの鍋に入ったシャルバは、スープでありながら、それだけで食事の一皿にもなります。イスラム情報サイトIslamwebのレシピも、このスープはさまざまな場面で出されるけれど、いちばんよく食べられるのはラマダンの月だと書いています。同じサイトは、リビアだけでなく、チュニジア、アルジェリア、モロッコといった北アフリカの国々でもよく知られたスープだと紹介しています。

豆知識

シャルバ(sharba)は、北アフリカから中東にかけて広く使われる「スープ」を意味する言葉で、地域によってショルバ、チョルバとも書かれます。アルジェリアにも、焙煎した若い小麦フリーケを使うショルバ・フリクがあり、国ごとに具や香りが違います。

決め手は、最後に入れるたっぷりのミント

煮えたシャルバの鍋に、手のひらで揉んだ乾燥ミントをたっぷり加える

シャルバの作り方は家庭によってさまざまですが、ケーラーは、どの家でも変わらない約束ごとのひとつとして、最後にたっぷりの乾燥ミントを加えることを挙げています。トマトとスパイスの温かい香りに、ミントのすっとした清涼感が重なることで、重たくなりがちな肉のスープが、最後まで軽やかに飲めるのです。

もうひとつの特徴が、オルゾ(米粒の形をした小さなパスタ)です。Islamwebのレシピでは、オルゾのかわりに挽き割り小麦のブルグルを使う作り方も紹介されています。スパイスは、ケーラーのレシピではシナモン、ジンジャー、ターメリック、カイエンペッパー。Islamwebのものでは、チリパウダーやパプリカ、ミックススパイス、ターメリックが使われていて、家庭ごとの配合の幅がうかがえます。


レモンを搾って、熱いうちに

器に盛ったシャルバ・リビーヤにレモンを搾る手元と、ミントを散らした赤いスープ
器に盛り、レモンを搾って熱いうちに

できあがったシャルバは、温めた器にたっぷりと盛り、くし形に切ったレモンを添えて出します。ケーラーのレシピもIslamwebのレシピも、レモンを添えて食卓に出すのは同じです。食べる直前にレモンを搾ると、トマトの甘みとミントの香りに酸味が加わり、味がぐっと引き締まります。レモンの量は自分の好みで、何度か搾り足しながら食べるのもよいでしょう。

北アフリカのスープを飲み比べるなら、アルジェリアの焙煎小麦のスープショルバ・フリクや、モロッコでラマダンの夜に欠かせないハリラもおすすめです。リビアの家庭料理をもう一品作るなら、肉詰めじゃがいものトマト煮マフルムもあわせてどうぞ。

よくある質問

残ったシャルバを保存容器に移し、湯を足して温め直す鍋

ラム肉が手に入らない場合はどうしますか?

ケーラーのレシピでは、ラム肉のかわりに牛肉を使うこともできるとされています。牛肉の場合も、煮込み用の部位を約1cm角に切って同じように作ってください。肉がやわらかくなるまでの時間は部位によって変わるので、手順4でスプーンで押して確かめます。

オルゾのかわりにブルグルを使えますか?

使えます。Islamwebのレシピでは、オルゾのかわりにブルグルを使う作り方が紹介されています。ブルグルはオルゾとは煮え方が違うので、袋の表示を参考に、やわらかくなるまで煮てください。

残ったスープはどうすればいいですか?

粗熱をとってから保存容器に入れて冷蔵し、早めに食べきってください。時間がたつとオルゾがスープを吸ってふくらみ、とろみが強くなります。温め直すときは、鍋に湯を少し足してのばし、中までしっかり熱くします。

辛いスープですか?

辛さはカイエンペッパーの量で決まります。入れなければ、シナモンとジンジャーの温かい香りが中心の、辛くないスープになります。辛いのが好きなら、カイエンペッパーを多めにしてください。

主な参考リンク

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