赤いスパイスをまとった細身の羊肉メルゲーズを炭火で焼いたところ
🌍料理北アフリカ料理

メルゲーズの作り方|ハリッサとクミン、フェンネルで作る北アフリカの羊肉ソーセージ

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

スパイスを炒って挽く

手順1: スパイスを炒って挽く

クミン、コリアンダー、フェンネルのシードを、油を引かない鋳鉄のフライパンに入れ、中火にかけます。香りが立つまで絶えず混ぜ、約2分が目安です。色が濃くなる前に火から下ろしてください。焦げたシードは苦くなります。冷ましてから挽き、挽いたシードをパプリカ、塩、カイエンと混ぜます。

STEP 22 / 7

肉と脂に味をつけて冷やす

手順2: 肉と脂に味をつけて冷やす

角切りにした羊肩肉と脂を大きなボウルに入れます。スパイスの混ぜ物、にんにく、ハリッサを加え、全体にまんべんなくまぶします。しっかり冷えるまで冷蔵庫に入れます。約20分が目安です。

肉と脂が冷たいときれいに挽けます。温まると脂が塗りつけられたようにつぶれ、仕上がりが弾力のないぼそぼそした状態になりやすくなります。

STEP 33 / 7

氷の上で挽く

手順3: 氷の上で挽く

大きなボウルに氷を入れ、その中に小さなボウルを据えます。冷やした肉と脂を目の細かいプレートで、内側のボウルに挽き入れます。途中で休むときは、肉だねとミンサーの部品を冷蔵庫に戻して、すべて冷たいまま保ちます。

STEP 44 / 7

氷水を練り込む

手順4: 氷水を練り込む

挽いた肉をスタンドミキサーのボウルに移し、パドルで低速で1分混ぜます。氷水を加えてさらに約1分、水分が完全に吸われて、肉だねが均一で粘りのある状態になるまで混ぜます。水を加えるのはこのときだけで、足さないでください。

STEP 55 / 7

味見用のパティを焼く

手順5: 味見用のパティを焼く

肉だねを少量つまみ、薄いパティに平らにします。残りの肉だねは冷蔵庫に戻してください。パティはフライパンで中強火にかけ、中心が71°C(160°F)になるまで焼いてから味見します。塩や辛さを調整したら、また小さく取って焼いて確かめます。

STEP 66 / 7

羊腸に詰めてねじる

手順6: 羊腸に詰めてねじる

羊腸を温水に30分浸し、そのあと水を通します。冷やした肉だねをソーセージスタッファーに入れて羊腸に詰め、約6インチの長さごとにねじってソーセージにします。詰め方は均一に、ただし腸が張りつめるほどきつくはしないでください。そうすれば焼いたときに裂けにくくなります。

STEP 77 / 7

中心が71°C(160°F)になるまで焼く

手順7: 中心が71°C(160°F)になるまで焼く

フライパンなら、ソーセージを中火で、全面に焼き色がつくよう転がしながら焼きます。炭火のグリルなら、まず間接の火にソーセージをのせ、そのあと炭の真上に移して皮に焼き色をつけます。

どちらの場合も、仕上げは温度で決めます。瞬時に測れる温度計を、いちばん太いソーセージの横から中心に差し込み、71°C(160°F)を示すまで焼いてください。表面の焼き色だけでは中心に火が通ったか分かりません。両方を確かめましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

12品目

材料

羊の肩肉、脂、クミン、コリアンダー、フェンネル、パプリカ、カイエン、にんにく、ハリッサ、氷水、羊腸を並べた材料
この一回分の材料すべて。脂は選べる3種のうち羊の脂を写しています
材料 分量 代替・備考
クミンシード 小さじ2(6 g) 乾煎りして挽く。土っぽい香り
コリアンダーシード 小さじ2(6 g) 乾煎りして挽く。明るい柑橘のような温かさ
フェンネルシード 小さじ2(6 g) 乾煎りして挽く。やわらかな甘み
パプリカ(粉) 大さじ2(14 g) 赤い色と丸みのある唐辛子の風味
ダイヤモンドクリスタル(Diamond Crystal)のコーシャーソルト 大さじ2(18 g) 味つけ
カイエンペッパー 小さじ1(3 g) 辛み
羊の肩肉 3ポンド(1.4 kg) 主役の肉。3/4インチ角に切り、筋は取り除く
羊・牛・豚のいずれかの脂 1ポンド(455 g) ジューシーさのため。3/4インチ角に切る
にんにく(生をみじん切り) 大さじ2(中6かけ分ほど、25 g) 肉と脂に香りを回す
ハリッサ 1/3カップ(75 g) 辛みと唐辛子の風味
氷水 1/3カップ(80 ml) 挽いたあとの肉に練り込んでまとめる
羊腸 適量 細いソーセージにするため。詰める前に温水に浸す
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

メルゲーズ:炭火の上の、細くて赤いソーセージ

この一回分で守ること

肉と脂は最初の一切れから羊腸に詰めるまで冷たく保ち、肉だねが粘りを持つまで混ぜ、ソーセージの中心を温度計で測って71°C(160°F)になるまで加熱します。この3つは、どのスパイスよりも仕上がりを左右します。

炭火の網の上で、細くて赤いソーセージが縮み、皮がふつふつと泡立ちます。脂が炭に落ちて白い煙がふわりと上がり、クミンとフェンネルと唐辛子の香りがグリルの周りをはるかに越えて広がっていきます。メルゲーズは北アフリカの香辛料入り羊肉ソーセージで、食卓の広がりもこの料理の魅力です。ジェームズ・ビアード財団(James Beard Foundation)は、北アフリカではグリルしてクスクスやタジンと一緒に出し、フランスではバゲットに挟むサンドイッチにすると紹介しています。

この記事は、ジョシュア・ブーセル(Joshua Bousel)がSerious Eatsで紹介しているメルゲーズのレシピをもとにしています。材料の分量と作り方は原型のまま使い、安全な中心温度だけを71°C(160°F)にしました。収量は4ポンド分です。羊の肩肉と追加の脂に、炒ったスパイス、にんにく、ハリッサを和えて冷やし、挽いて氷水を練り込み、羊腸に詰めます。縮小したり、別の配合を混ぜたりはしていません。なお、世界ごはん紀行編集部では、このレシピを台所で試作していません。

家庭で作るときに難しいのは、たいていスパイスではありません。羊の肩肉と羊腸を探すこと、辛さの見当がつくハリッサを選ぶこと、ミンサーとスタッファーを用意することです。この先で、それぞれを始める前に決められるようにまとめました。

メルゲーズとは:北アフリカとマグレブの羊肉ソーセージ

メルゲーズは、羊肉を主体にした北アフリカの辛いソーセージです。 ジェームズ・ビアード財団は北アフリカの羊肉ソーセージとして紹介し、牛肉や仔牛肉で作るものもあると述べています。基本の作り方は、スパイスを肉に混ぜて一緒に挽き、ケーシングに詰めて、グリルやフライパンで焼くというものです。

この記事は世界ごはん紀行のモロッコのページに置いていますが、確認した資料はメルゲーズを北アフリカの料理として説明していて、モロッコだけで生まれた料理だとは述べていません。このレシピは「辛いモロッコのハリッサ」を使うので、そこが風味を形づくっています。ただ、この肉とスパイスの配合が、モロッコ唯一の伝統的なものだという意味ではありません。モロッコの家庭ごとの違い、名前の由来、地域ごとの配合は確認できていないので、補わずに省いています。この国の他の料理はモロッコのページをご覧ください。

味の組み立ては、分けて考えると分かりやすい料理です。羊肉が独自の香りを担い、加えた脂がソーセージをジューシーに保ちます。クミン、コリアンダー、フェンネルが土っぽく少し甘い温かさを出し、パプリカとハリッサが赤い色と辛さを加えます。

ハリッサと、メルゲーズが並ぶ食卓

唐辛子のペーストであるハリッサは、このソーセージの味の大部分を担っています。辛さ、唐辛子の風味、色のすべてをここから得ていて、入れる量もたっぷりです。市販のハリッサは塩分、辛さ、酸味がまちまちなので、同じ75 gでも瓶によって味がかなり違ってきます。

ハリッサは皿の上でもメルゲーズの隣に現れます。AP通信は、チュニジア北東部カップ・ボン地方のナブールで開かれるハリッサ祭りを取材し、ハリッサが家庭の台所にも、レストランにも、屋台にもあること、メルゲーズに添えて出されること、生産者ごとにスパイスや唐辛子が異なることを伝えています。これはチュニジアの例です。メルゲーズとハリッサが食卓でどう出会うかを知る比較にはなりますが、モロッコでハリッサをどう作るかの説明ではありません。

メルゲーズの食べ方も場所によって変わります。ジェームズ・ビアード財団の説明では、北アフリカではクスクスやタジンと一緒に、フランスではバゲットのサンドイッチにします。どの付け合わせも必須ではありません。


選び方と代用

羊肩肉:このレシピは羊の肩肉で作る前提で、肉そのものを牛や豚に替えることは想定していません。近所のスーパーで羊肉が見つからなければ、精肉店やハラール食材店で尋ねてみてください。そうした店では、挽く手間を省けるできあいのメルゲーズを扱っていることもあります。

脂:羊・牛・豚のいずれかの脂を1ポンド(455 g)使います。羊の脂なら風味がいちばん羊らしい方向にそろいます。豚を避けたい場合は、羊か牛の脂を選んでください。

スパイス:ホールのシードを炒って、そのつど挽きます。挽いてあるクミン、コリアンダー、フェンネルは香りが平板になるため、ホールのシードを使います。

ハリッサ:ラベルで塩分と唐辛子の量を確認し、75 gを入れる前に少し単独で味見をしてください。辛さが強いと分かっている瓶なら、ハリッサかカイエンを減らせます。ただしこれはレシピの調整で、満量で作ったときと同じ味にはなりません。

探すときの言葉:「ハリッサ」「羊腸(ラム・ケーシング)」(塩漬けや冷蔵で売られています。食用の表示を確認してください)「ソーセージスタッファー」で探してください。ミンサーがなければ、羊肉と脂を挽いてもらえるか精肉店に聞いてみましょう。ここでは特定のブランドや型番はすすめません。

道具

  • 鋳鉄のフライパン(シードを炒る)
  • スパイスミル
  • 目の細かいプレート(ダイ)を付けたミンサー
  • 重ねて使える2つのボウルと、外側のボウル用の氷
  • パドルを付けたスタンドミキサー
  • ソーセージスタッファー(ミンサーに付ける腸詰め用の筒でも可)
  • フライパンまたは炭火のグリル
  • 瞬時に測れる温度計
生肉の扱いと安全

作業の合間は、肉、脂、肉だねを冷蔵庫に戻してください。生の肉だねは決して味見せず、味見用のパティを焼いて確かめます。ひき肉とソーセージは、色や時間ではなく、温度計で中心が71°C(160°F)になったことを確認するまで加熱します。生肉に触れた手、まな板、道具は洗ってください。

失敗したときは:ぼそぼそ、むら、辛すぎ、腸の破れ

状態 考えられる原因 対処
焼いたソーセージがぼそぼそ、またはぱさつく 挽くときに肉と脂が温まった、または肉だねを粘りが出るまで混ぜていない 各工程の合間に冷やし、氷の上で挽き、氷水を加えたあとは肉だねがくっつき合うまで混ぜる
味にむらがある 挽く前にスパイスが肉に行き渡っていない 工程2で角切りに均一にまぶし、詰める前に味見用パティで確かめる
辛すぎる、または物足りない ハリッサは銘柄で辛さが大きく違う 詰める前に味見用パティを食べて調整する。次の回にはハリッサかカイエンを替える
腸が破れる 腸に詰めすぎた、または直火が非常に強い 腸が張りつめないよう均一に詰め、ソーセージはまず間接の火にのせる
グリルで炎が上がる 脂が炭に落ちる 炎が落ち着くまで、ソーセージを間接の側に移す
外は焼けているのに中が火通りしていない 強い直火だけで焼いている もっと弱い火で仕上げ、温度計で中心が71°C(160°F)になるまで確認する

食べ方とアレンジ

パンとクスクスの鉢と一緒にテーブルに並べた焼きたてのメルゲーズ
パンやクスクスはメルゲーズの食べ方の一例で、ほかにもいろいろある

メルゲーズの出し方は、食卓によって変わります。クスクスと一緒に出す、タジンに加える、フランス風にバゲットに挟む、といった例があります。チュニジアにはハリッサそのものをメルゲーズに添える例もあります。簡単な食事なら、ふつうのパンがあれば十分です。

形を変える方法:

  1. 羊腸に詰めた細いソーセージ。 ここまでのレシピそのものです。
  2. パティ。 スタッファーがなければ、同じ肉だねを小さなパティにして、味見用パティと同じように中心が71°C(160°F)になるまで焼きます。風味は同じですが、腸のぷりっとした歯ごたえと細い形は失われます。
  3. そぼろ。 肉だねをフライパンでほぐしながら焼き色をつけます。クスクスにのせたり、パンに挟んだりできます。ソーセージとは食感が変わります。
  4. 辛さをひかえめに。 やさしい辛さのハリッサを使うか、カイエンを減らします。味のバランスが変わるので、満量の辛さの仕上がりとは同じになりません。

メルゲーズはほかの料理の材料にもなります。たとえばチュニジアの卵とトマトの料理オジャでは、ソーセージのまま出すのではなく、ソーセージを鍋の中で一緒に調理します。

よくある質問

メルゲーズはモロッコの料理ですか?

北アフリカ、マグレブのソーセージと考えるのがいちばん正確です。ジェームズ・ビアード財団は北アフリカの料理として紹介しており、Serious Eatsのこのレシピはモロッコ風のハリッサを使っていますが、確認した資料はメルゲーズがモロッコだけで生まれたとは裏づけていません。たとえばチュニジアの食卓でも、メルゲーズとハリッサを合わせて出します。

なぜ71°C(160°F)で、もっと低い温度ではないのですか?

米国保健福祉省のFoodSafety.govは、ひき肉とソーセージの安全な最低中心温度として160°F(71°C)を示しており、温度計で確認するとしています。Serious Eatsのレシピページには155°F(68°C)とありますが、この指針を下回るため、この記事では71°Cにしています。加熱時間はソーセージの太さと火力で変わるため示していません。大事なのは温度計の数字です。

羊腸やスタッファーなしで作れますか?

作れます。パティかそぼろにしてください。同じ肉だねを使い、中心が71°C(160°F)になるまで焼きます。メルゲーズの風味はそのまま、細くてぷりっとしたソーセージではない別の形で楽しめます。

羊肉の代わりに牛肉や豚肉を使えますか?

このレシピは羊の肩肉で書かれており、主役の肉を替えることは想定していません。ジェームズ・ビアード財団は牛肉や仔牛肉のメルゲーズもあると述べていますが、それらは別の配合です。自由に選べるのは脂で、羊・牛・豚から選べます。

ハリッサが見つからないときは?

ハリッサは辛みと唐辛子の風味の中心なので、探す価値があります。「ハリッサ」の名前で探し、唐辛子の量と塩分をラベルで比べてください。替えるとソーセージがかなり変わってしまうので、ここでは代用品を示しません。

残りはどう保存しますか?

保存期間と再加熱の目安はこの記事では確認できていないので、示していません。加熱前後のソーセージの扱いは、お住まいの地域の食品安全機関の案内に従ってください。

主な参考リンク

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