マラクワン:酸味のある緑の葉を、濃厚なナッツペーストでまとめる
葉の酸味こそ、この料理の核心です。手を加える前にまず味を見て、odii は酸味を覆い隠すのではなく、丸くするために使ってください。
ちぎった固い雑穀のパンで、緑色のソースをすくって食べます。ソースは葉の酸味に、ピーナッツとゴマのペーストのこくと土の香りが重なっています。北部ウガンダでは、穀物の主食に葉野菜やソースを合わせる食事がよく記録されていて、マラクワンはその組み合わせに加わる葉の料理のひとつです。骨組みはシンプルで、酸味のある葉を煮て、odii でまとめ、塩で味を調えるだけです。
作ろうとして最初に迷うのは、どの葉を買えばいいのかという点でしょう。マラクワンは葉野菜の名前で、北部ウガンダの伝統的な食用植物を調べた研究は、この名が複数の Hibiscus 属の種を指しうると報告しています。一方、ウガンダの食材ガイドはロゼル(Hibiscus sabdariffa)としています。どちらにしても、これは葉を煮て食べる料理です。乾燥した赤い萼(がく)を煮出してハイビスカスティーにする使い方とは別のものです。
編集部ではまだこのレシピを台所で試作していません。そのため、水の量、何人分か、所要時間の合計は書いていませんし、以下の代用品もすべて未試作として説明しています。
マラクワンとは?北部ウガンダの酸味ある葉の料理
マラクワンは、酸味のある葉の名前であり、その葉で作る料理の名前でもあります。 以下で挙げる民族植物学の研究の調査地(北部ウガンダ)では、この葉はアチョリ語、ランゴ語、Thur語で malakwang、Ateso語で emalakany と呼ばれています。ランゴのレシピ集には、マディ語(Madi)の名前として kalabi も載っています。名前が複数の Hibiscus の種にまたがりうるため、この記事では料理をひとつの植物に結びつけません。
この葉は、鍋ひとつで完結するものではなく、食事の一部です。同じ研究には、kwon や atap といった主食に、葉野菜やソースを合わせる食事が記録されています。Ekyooto Cultural Festival では、ウガンダの新聞 New Vision が、北部の料理として malakwang と、アチョリの雑穀パン kwon kal が並んでいたと伝えました。祭りの展示は、この料理が地域を象徴していることを示すものです。ただ、各家庭がどのくらいの頻度で食べているかまではわかりません。
構造としては、二つの要素の釣り合いでできた料理です。葉は酸味を担います。研究は、これを葉の際立った特徴と記しています。ペーストは、odii、あるいは調査地での呼び名 alodi で、ピーナッツ、ゴマ、またはその両方から作られ、コクと香ばしいナッツの奥行きを加えます。ウガンダの食材ガイドも、ロゼルの葉の相手としてピーナッツまたはゴマのペーストを挙げています。
同じ国のほかの料理は、ウガンダのページでも紹介しています。
今回のアチョリ版と、ほかの作り方との違い
この記事のレシピは、Prosper Global のスタッフ紹介記事にあるものです。ウガンダのアチョリ出身のスタッフが、祖母に相談したうえで「マラクワンソースのさつまいも」として紹介しました。ある一家の作り方であって、全国共通のレシピではありません。記載があるのは、葉4束、odii 560g、塩大さじ1、任意の重曹小さじ1/4で、水の量、葉の重さ、仕上がりの量は書かれていません。
ほかの文献には、酸っぱい煮汁をあえて残す作り方があります。E-SAFF Uganda のレシピ集(ランゴ版と表記)は、葉の煮汁を取り置いて、酸味が料理に残るようにしています。
| 項目 | アチョリの家庭のレシピ(この記事) | ランゴのレシピ集 |
|---|---|---|
| 葉の煮方 | 沸騰した湯で10〜15分、柔らかくなるまで | 水で10分 |
| 煮汁 | 最初は残す。酸味が強すぎるときだけ新しい水に替える | 取り置き、ペーストを入れたあとに戻して、さらに10〜15分煮る |
| ペースト | odii(ピーナッツとゴマ) | ゴマまたはピーナッツのペースト |
| 加えるもの | ソースには何も入れず、さつまいもか肉を別に添える | 別の方法では、乾燥魚か肉を先に煮てからペーストを加える |
| そのほかの分量 | 塩大さじ1、任意の重曹小さじ1/4 | 水2カップ、塩大さじ1/2 |
民族植物学の研究には、調査地の第三のやり方も記録されています。とても酸っぱい葉をさっと湯通しして最初の湯を捨て、alodi のペーストと合わせるものです。これらは別々のレシピなので、分量や手順は下のレシピに混ぜていません。
ウガンダの食材ガイドには、訪ねてきた親族にこの料理を出す習わしや、婚礼にまつわる習わしも書かれています。それはその本が扱う地域について記録されたことで、今のアチョリのすべての家庭の決まりとして読まないでください。
道具
- 葉を洗う大きめのたらいかボウル
- ざる
- まな板と包丁
- 葉を煮る鍋
- 木べら
- 計量スプーン
選び方と代用
マラクワンの葉: アフリカ食材店や専門食材店で、「malakwang」「sour hibiscus leaves」「roselle leaves」などの名前の生の束を探します。在庫は店によって違い、ある名前で売られている葉が、別の店では別の Hibiscus ということもあります。乾燥した葉も売られていますが、ここでは生の葉を使います。
odii:「odii」や「groundnut sesame paste」で探します。odii はピーナッツとゴマのペーストで、普通のピーナッツバターとは別物です。ピーナッツバターには砂糖、塩、油が入っているものが多く、固さも違うので、同じ重さで置き換えて同じソースになるとは考えないでください。無糖のペーストを選び、表示の塩分も確かめましょう。
葉が見つからないとき: 代用にはほうれん草にレモン少々を加える方法がありますが、別の植物なので食感も酸味も変わり、マラクワンと同じ味にはなりません。この代用は未試作です。
酸味ととろみの調整
最初の煮汁を残せば葉の酸味が保たれ、捨てれば酸味を抑えられます。きりっとした酸味を残したいなら煮汁を残し、強すぎるときは、重曹、そして水の入れ替えの順で試してください。
重曹は任意で、使うのは小さじ1/4までです。それ以上入れるとソースの風味が変わるため、「もっと多く」という目安はありません。
| 困りごと | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 酸っぱすぎる | 酸味の強い葉だった | 任意の重曹小さじ1/4を加えてさらに数分煮る。それでも強ければ煮汁を捨てて新しい水に替える |
| 葉がまだ堅い | 葉が古い、または鍋の違い | 煮続ける。10〜15分の目安だけでなく、柔らかさで判断する |
| ペーストがなめらかに混ざらない | ペーストを一度に入れた | odii を少しずつ入れ、混ぜながらとろみを確認する |
| ソースがしょっぱすぎる | 市販のペーストにもともと塩が入っていた | 次回はペーストの表示を先に確認し、塩を少しずつ加えて味を見る |
地域ごとのバリエーション
以下の作り方は試作していません。
- 酸味を残す: 葉の煮汁を取り置き、葉とペーストを混ぜたあとで煮汁を戻し、10〜15分煮ます。
- 魚や肉を加える: 乾燥魚か肉を先に煮てからペーストを加えます。ここで紹介したアチョリ版では、肉をソースに入れず、別に添えます。
- ピーナッツ、ゴマ、または両方: ゴマ、ピーナッツ、または両方のペーストを使えます。ゴマとピーナッツの比率で、香りととろみが変わります。
何を添えるか
ゆでたさつまいもや好みの肉は、ソースとは別に添えます。さつまいもは、葉の酸味を受け止める穏やかな相手にもなります。
北部ウガンダの食卓に合わせるなら、穀物の主食を添えます。kwon はアチョリの雑穀パンです。それ自体が主食で、ほかの料理のパンや餅の代わりではありません。
よくある質問
マラクワンはハイビスカスティーと同じものですか?
違います。ハイビスカスティーは、乾燥した萼を煮出して作ります。マラクワンは、葉を煮て食べる料理です。ウガンダの食材ガイドはこの植物をロゼル(Hibiscus sabdariffa)としていますが、民族植物学の研究は、この名が複数の Hibiscus の種を指しうると報告しています。
どの葉を使えばいいですか?
マラクワン、sour hibiscus、roselle の葉として売られているものが、最も近い選択です。複数の種がこの名で呼ばれうるため、店によって酸味が違うことがあります。ほうれん草にレモンという案もよく挙がりますが、ここでは未試作で、同じ味や食感にはなりません。
酸味を弱めるにはどうしますか?
手順4の順に進めます。味見をして、任意の重曹小さじ1/4を加えて数分煮て、それでも酸っぱければ煮汁を替えます。酸味を残したいランゴ版の「煮汁を戻す」方法は、弱めたいときには避けてください。
ゴマのペーストだけ、ピーナッツのペーストだけでも作れますか?
ほかの文献には、ゴマのペーストだけ、ピーナッツのペーストだけを使う作り方があります。このアチョリの家庭のレシピは両方を含む odii を使っていて、単独のナッツでの作り方は試していないため、味ととろみは変わります。
市販のピーナッツバターは使えますか?塩はどうしますか?
ピーナッツバターは odii とは別物で、砂糖、塩、油が入っていたり、固さが違ったりします。このレシピの塩大さじ1は odii に合わせた量です。ペーストにすでに塩が入っているなら、塩を少しずつ足して味を見るのは編集部の提案で、家庭のレシピそのものではありません。












