皮を香ばしく焼いた北京ダックを、薄餅と薬味とともに並べた食卓
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北京ダック(北京烤鴨)の作り方|家庭用オーブンで皮を乾かして香ばしく焼く

約16分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 9

鴨を解凍し、水気を拭く

手順1: 鴨を解凍し、水気を拭く

冷凍の鴨は、包装にある解凍方法と期限に従い、冷蔵庫で完全に解凍します。皮と腹の内側をキッチンペーパーで拭き、出たドリップは衛生的に始末します。生の鴨を室温に置きっぱなしにせず、すぐ次の工程へ進むか冷蔵庫へ戻します。

STEP 22 / 9

塩をして冷蔵庫で1時間置く

手順2: 塩をして冷蔵庫で1時間置く

細塩大さじ2を、皮全体と腹の内側にすり込みます。天板に網を置いて鴨をのせ、冷蔵庫に1時間入れます。原典はここを台所のカウンターで置きますが、この版では同じ1時間を冷蔵庫で行います。下に天板を置くと、ドリップが他の食品につきません。

STEP 33 / 9

皮に熱湯を回しかける

手順3: 皮に熱湯を回しかける

シンクか深い容器の上で、沸騰した湯約1.5Lをおたまで皮全体にゆっくり回しかけます。はねに気をつけてください。皮が締まり、少し色が変わります。もう一度水気を拭き取り、冷蔵庫へ戻します。

STEP 44 / 9

糖衣を塗り、1時間置いて、もう一度塗る

手順4: 糖衣を塗り、1時間置いて、もう一度塗る

麦芽糖大さじ2を熱湯120mlに溶かし、酢小さじ1を混ぜます。これを刷毛で皮に薄く塗り、冷蔵庫で1時間置いたあと、もう一度薄く塗ります。1回に塗る量は薄くします。厚く塗ると、皮がパリッと焼けにくくなります。

STEP 55 / 9

冷蔵庫で覆わずに24時間乾かす

手順5: 冷蔵庫で覆わずに24時間乾かす

鴨を網にのせたまま天板ごと、覆いをかけずに冷蔵庫で24時間置きます。原典は24〜48時間としていて、この版では24時間にします。冷蔵庫は4°C以下に保ち、他の食品に触れないようにし、包装の期限も守ってください。この乾燥はレシピの一部であって、生の鴨の保存期間を延ばす方法ではありません。皮に水分が残ると、パリッと焼けにくくなります。

STEP 66 / 9

予熱して、高温で15分焼く

手順6: 予熱して、高温で15分焼く

コンベクション機能ありなら200°C、通常のオーブンなら220°Cに予熱します。原典は焼く前に鴨を室温に1時間置きますが、この版では冷蔵庫から出すのは予熱している短い間だけです。皮を上にして網にのせ、下段には脂を受ける天板を置きます。鴨の腹には何も入れません。翼先と脚先が早く焦げそうなときのために、アルミ箔を用意しておきます。15分焼くと、脂が落ち始めます。

STEP 77 / 9

温度を下げ、3か所すべてが74°Cになるまで焼く

手順7: 温度を下げ、3か所すべてが74°Cになるまで焼く

コンベクション機能ありなら180°C、通常のオーブンなら200°Cに下げ、目安として約60分焼きます。原典も、鴨の大きさとオーブンで変わると書いています。温度計を、胸のいちばん厚い部分、内腿の奥、内翼の奥のそれぞれに、骨に触れないよう差して測ります。3か所すべてが74°C以上になっている必要があります。足りない箇所があれば、焼き続けてもう一度測ってください。時間や色だけで焼き上がりを判断しないでください。また、途中まで焼いて冷まし、あとで仕上げることもしません。天板にたまった脂は、たれ用に少し取っておきます。

STEP 88 / 9

15分休ませて切り分ける

手順8: 15分休ませて切り分ける

鴨を15分休ませます。皮のパリッとした食感は時間とともに落ちるので、切り分ける前に食卓の用意を整えておきましょう。休ませている間に、手順9のたれを作れます。胸と腿から、皮と肉を切り取ります。薄く均一に切れなくても、味には影響しません。

STEP 99 / 9

たれを作り、薄餅を温めて包む

手順9: たれを作り、薄餅を温めて包む

小鍋に、天板から取った鴨の脂大さじ1/2、甜麺醤大さじ3、砂糖小さじ1を入れます。弱火で、小さな泡が出てくるまで温め、器に移します。

薄餅が冷えているときは、3分蒸します。

薄餅にたれを少し塗り、鴨の肉と皮、きゅうり、ねぎをのせて筒状に巻きます。皮だけをひと口食べて香ばしい香りを確かめるのと、薬味と一緒に包んで食べるのと、両方を試してみてください。

皮をパリッと焼くには、乾燥の段階で皮の表面が乾いているかを確かめます。鴨を天板に直接のせず、必ず網にのせて冷蔵庫に入れてください。

翼先と脚先は薄いので、先に焦げます。色が濃くなりすぎそうならアルミ箔で包んでください。オーブンの温度は個体差があるので、オーブン用温度計も使うと安心です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

丸鴨、麦芽糖、酢、甜麺醤、薄餅、きゅうり、ねぎを並べた材料
鴨、糖衣、たれ、包む具の材料。この版では腹に詰める香味は使いません
2品目

鴨と下味

材料 分量 代替・備考
丸鴨 1羽(約2.5kg) 主材料。冷凍品は冷蔵庫で完全に解凍する
細塩 大さじ2 皮と腹の内側の下味。塩は粒の大きさで量が変わるため、大さじで示す
3品目

糖衣

材料 分量 代替・備考
麦芽糖(麦芽糖浆) 大さじ2 皮に色と風味をつける糖衣。蜂蜜での代用は後述
熱湯 120ml 麦芽糖を溶かす分。下の皮にかける熱湯とは別
酢 小さじ1 少し酸味を足す。原典は種類を指定していない
2品目

作業用の水

材料 分量 代替・備考
沸騰した湯 約1.5L 皮に回しかけて締める
蒸し用の水 適量 薄餅を温める
3品目

たれ

材料 分量 代替・備考
甜麺醤(甜面酱) 大さじ3 たれのベース
砂糖 小さじ1 甘みを足す
鴨の脂 大さじ1/2 焼いている間に天板にたまった脂。採れなければ省く
3品目

包む具

材料 分量 代替・備考
北京ダック用の薄餅(薄饼) 適量 薄い小麦粉の餅。原典に枚数の記載はない
きゅうり 1本程度 細切り。編集部の目安で、原典に分量の記載はない
ねぎ 適量 千切りにして包む
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

蒸したてで温かい薄い餅に、甜麺醤をひと塗り。パリッとした皮のついた鴨肉、きゅうりの細切り、ねぎの白い千切りをのせて、くるりと巻いてひと口で食べる。北京烤鴨(Běijīng kǎoyā)は、一般にこうして供されます。皮は香ばしく、肉はジューシー。それを薄餅、たれ、野菜と合わせて食べる料理で、食べる楽しみの中心にあるのは皮です。

北京ダックを家で作るなら、皮を乾かし、琥珀色に焼き、温かいうちに包む

この鴨に残したいもの

薄く乾いた皮に軽く糖衣をまとわせて深い琥珀色に焼くこと。肉の中心まで安全に火を通すこと。そして、濃厚な鴨を甘い甜麺醤、冷たいきゅうり、辛みのあるねぎで受け止める包み方です。

このレシピは家庭用オーブンの版です。もとにしたのは、学校のコミュニティ料理集に載っていた家庭向けのレシピ1本で、北京の専門店の配合ではありません。北京の鴨料理店にある専用の炉を真似るものでもありません。普通の台所でも再現できるのは、この料理の筋道です。塩をして、熱湯をかけて皮を締め、麦芽糖の薄い糖衣を塗り、冷蔵庫で長く覆いなしで皮を乾かし、高温で焼き始めて温度を下げて仕上げます。

始める前に知っておきたいことが2つあります。1つ目は、皮を乾かすのに冷蔵庫で24時間かかることです。食べる日の少なくとも1日前から始めてください。2つ目は、火の通りを時計や色ではなく温度計で判断することです。胸のいちばん厚い部分、内腿の奥、内翼の奥のすべてが74°Cに達する必要があります。

このレシピは丸鴨1羽分です。原典には人数も薄餅の枚数も書かれていないので、この記事でも示しません。

中国の食卓をもっと広く見たい方は、中国の料理ページに各地の料理がまとまっています。つやのある仕上がりの中国の焼き物ならチャーシュー、点心の側からなら小籠包もあわせてどうぞ。

原典のレシピとの違い

原典の家庭レシピでは、生の鴨を台所のカウンターに1時間ずつ2回置き、腹の中に香味を詰めます。この版では生の鴨を冷蔵庫に入れたままにし、腹には何も詰めません。米国政府の丸鴨のローストの表に、鴨には詰め物をしないよう書かれているためです。腹に詰める香味は使いません。参考として、後ほど原典の内容を表にしています。


使わない香味と食品安全の注意

原典のレシピは、次のものを鴨の腹に詰めます。この版では詰めないので、どれも使わず、買い物のリストにも入れません。上の表の包み用のねぎは、これとは別の小さな用途です。

原典の腹用の香味 原典の分量 備考
ねぎ 2本 この版では使わない
にんにく 1玉 この版では使わない
りんご 2個 この版では使わない
八角 4個 この版では使わない
ローリエ 4枚 この版では使わない
桂皮 2片 この版では使わない
注意

生の鴨は常に冷たいまま扱ってください。解凍は冷蔵庫の中で完全に行い、ドリップが他の食品につかないようにして、触れたあとは手、まな板、道具を洗います。生の鴨に触れた刷毛やトレイを盛り付けに使い回さないでください。余った糖衣も、加熱せずに焼き上がった鴨へかけてはいけません。薄餅や甜麺醤の製品には小麦が入っていることがあり、甜麺醤には通常大豆が入っています。買った製品の表示を確認してください。

道具

  • キッチンペーパー
  • 網と、冷蔵庫に入る縁つきの天板
  • おたま、熱湯を受けるシンクか深い容器
  • 刷毛と、糖衣を入れる小さなボウル
  • オーブンと、下段で脂を受ける天板
  • 翼先と脚先に使うアルミ箔
  • 瞬間表示の肉用温度計
  • オーブン用温度計(オーブンごとに温度の差があるため)
  • 包丁とまな板
  • たれ用の小鍋
  • 薄餅を温める蒸し器

鴨・麦芽糖・たれ・薄餅の選び方と代用

丸鴨。 精肉店、鴨の専門店、通販などで探します。鶏でも同じ手順で作れますが、脂と皮の仕上がりが違い、北京ダックからは離れていきます。

麦芽糖。 原典は蜂蜜でもよいとしていますが、比率は別で、蜂蜜2に対して熱湯1です。これは別の糖衣と考えてください。麦芽糖用の熱湯120mlにそのまま蜂蜜を入れるのではなく、蜂蜜を使うなら蜂蜜と熱湯をこの比率で量ります。糖衣の香り、焼き色、質感は変わります。水あめ(グルコースシロップ)は麦芽糖と同じ材料ではありません。

酢。 原典ではどの酢でもよいとされています。米酢は手に入りやすい選択肢です。レモン汁も代わりに挙がっていますが、柑橘の香りが加わります。

甜麺醤。 原典は代わりに海鮮醤、黄豆醤、梅ソースを挙げています。甘さ、塩気、豆の香りがそれぞれ違うので、同じ分量で置き換えられるとは限りません。少しずつ加えて味を見てください。

薄餅。 市販の北京ダック用の薄餅を使うと、手間が大きく省けます。春巻きの皮やトルティーヤでも代わりになりますが、薄い小麦粉の蒸し餅とは食感が違うため、同じものではなく代用品と考えてください。

失敗しやすいところと、安全な焼き方

症状 考えられる原因 対処
皮がパリッとしない 皮に水分が残っている。鴨が天板に触れていた。糖衣が厚すぎた 乾燥中に皮の表面が乾いているかを確かめる。鴨は天板から離して網にのせる。糖衣は薄く塗る。高温で無理に焼き続けず、中心の温度と皮の色を別々に見る
翼先や脚先が焦げる 薄い部分は早く色づく。オーブンごとに差がある 先端を箔で覆う。原典の温度と時間は目安と考え、オーブン用温度計と肉用温度計を併用する
3か所のうち1か所が74°Cに届かない 鴨が大きい。オーブンの温度が低め 焼き続けて、胸、内腿、内翼をもう一度測る。色や肉汁で判断しない
切り身が不ぞろいになる 家庭での切り分けは店と違う 味は変わらない。できるだけ皮を肉につけたままにする

原典と違い、この版では生の鴨を室温に置きません。生の鴨は冷蔵庫に置いておくほうが、家庭で扱いやすいからです。解凍は完全に行い、道具を洗い、生の鴨とそのドリップを他の食品から離してください。

余った鴨と保存

原典は、残った骨を白菜か冬瓜と一緒にスープにするとよい、としています。骨はしっかり煮出して、塩と白こしょうで味を調えます。

焼いた鴨が余ったら、清潔な浅い容器に入れて、早めに冷蔵庫へ入れます。温め直すときは、中心まで十分に加熱してください。保存日数はここでは示しません。このレシピの根拠にした資料に、この仕上がりの料理の日数を示すものがないためです。

変えてみる楽しみ

  • 蜂蜜の糖衣。 原典にあるとおり、蜂蜜と熱湯を2対1で使い、麦芽糖用の120mlに蜂蜜を足すのではなく、別の糖衣として作ります。香りと焼き色は変わります。
  • 別の酢。 酸味をやわらかくしたいときは、酢の種類を変えます。原典は種類を決めていません。レモン汁にすると柑橘の香りが加わります。
  • 別のたれ。 甜麺醤の代わりに海鮮醤、黄豆醤、梅ソース。どれも甘さと塩気が変わります。
  • 市販の薄餅。 当日の手間をいちばん減らせます。春巻きの皮は、食感が違う代用品です。
  • 骨のスープ。 前述のとおり、残った骨を白菜か冬瓜と合わせます。

北京烤鴨の背景 — 皮、炉、そして自分で組み立てる食卓

北京の観光情報は、焼き鴨を、皮がパリッとして肉がジューシーなものとして紹介し、薄餅、たれ、野菜と合わせて食べるとしています。薄餅は全部を運ぶ土台、たれは甘みと深みを足し、新鮮な野菜は脂のしつこさを切ります。すべての要素は、皮を中心に組み立てられています。

北京の鴨料理店は、どこも同じ焼き方をしているわけではありません。1つの流れは、鴨を炉の中に吊るして焼きます。便宜坊の方法は焖炉(menlu)という閉じた炉で、直火ではなく蓄えた熱で火を通します。北京市政府は、便宜坊の技法が2008年に中国の国家級無形文化遺産に登録されたと伝えています。網の上に鴨をのせて天板を下に置く家庭用オーブンは、そのどちらとも違います。このレシピは、どちらかの炉を再現するのではなく、皮を乾かし、糖衣を薄く塗るという、この料理の筋道を借りています。

豆知識

中国語の名前は北京烤鸭(Běijīng kǎoyā)で、日本では北京ダックと呼ばれます。便宜坊の焖炉は直火を使わず、蓄えた熱で焼く炉です。

同じ観光ページは、焼き鴨が宮廷料理や古い料理書に出てくることにも触れています。この料理の起源をさらにさかのぼる話は、一般向けの読み物の中で語られていますが、確かめられたものではないため、ここでは特定の年を挙げません。

ここで使ったレシピは、学校のコミュニティ料理集に寄せられた家庭の一品で、普通の台所向けに書かれた簡単な家庭版です。りんごやにんにくやスパイスを腹に詰めるやり方はその寄稿者の工夫で、北京の店がどう仕込むかを示すものではありません。この版では、前述の安全上の理由から詰めません。

よくある質問

麦芽糖の代わりに蜂蜜を使えますか?

使えます。原典は蜂蜜を認めていて、蜂蜜2に熱湯1の割合で混ぜます。麦芽糖用に量った120mlの熱湯へ蜂蜜を足すのではなく、別の糖衣として考えてください。皮の香りと焼き色は変わります。

皮がパリッとしないのはなぜですか?

よくある理由は、皮に水分が残っていること、鴨が天板に触れていたこと、糖衣を厚く塗りすぎたことです。冷蔵庫の中で覆いなしで網にのせて乾かし、糖衣を薄くし、オーブンごとに差があることも覚えておいてください。

北京ダックは何度まで焼きますか?

胸のいちばん厚い部分、内腿の奥、内翼の奥のすべてが、骨に触れない状態で74°Cに達する必要があります。この最低温度に達した鴨は、肉に赤みが残って見えても安全です。

甜麺醤が見つからないときは?

原典は海鮮醤、黄豆醤、梅ソースを代わりに挙げています。甘さ、塩気、豆の香りが違うので、同じ量で置き換えられるとは考えず、少しずつ加えて味を見てください。

便宜坊の焖炉の焼き方は、家庭のオーブンと同じですか?

違います。焖炉は直火ではなく蓄えた熱で焼く閉じた炉で、北京にはもう1つ、鴨を炉の中に吊るして焼く流れもあります。網と天板を使う家庭用オーブンはどちらとも違うため、このレシピでは皮を乾かすことと温度計での確認を頼りにしています。

主な参考リンク

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