竹のせいろの中の小皿に盛った、豆豉と赤唐辛子をのせて蒸した一口大のスペアリブ
🔪下準備1時間
🔥調理20分
🌍料理香港・広東料理

豉汁蒸排骨の作り方|香港の飲茶で定番、豆豉で蒸すスペアリブ

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

豆豉と陳皮を下ごしらえする

手順1: 豆豉と陳皮を下ごしらえする

豆豉大さじ1をざるに入れ、流水で15〜20秒、指で軽くもみながら洗い、表面の白い塩がなじんで落ちたらざるを振って水気を落とします。陳皮小さじ1はぬるま湯に5〜10分浸けてやわらかく戻し、細かく刻みます。洗った豆豉は水を吸ってしっとりやわらかくなるので、粒の形が半分残る程度、3〜4mmの大きさにざっと刻んでおきます。

STEP 22 / 6

肉を片栗粉でもみ洗いする

手順2: 肉を片栗粉でもみ洗いする

ボウルに2〜3cm幅の豚なんこつを入れ、片栗粉大さじ1をまぶして全体をもみます。流水を当てながら1〜2分もみ洗いし、水が濁らなくなるまで洗い流します。ざるに上げて水気を絞り、厚手のペーパータオルでひとつずつ表面の水分を拭き取ります。この下処理で、蒸し上がりの色が白っぽく、すっきりした味になります。

STEP 33 / 6

順番に下味をもみ込み、30分以上置く

手順3: 順番に下味をもみ込み、30分以上置く

ボウルに塩、砂糖、薄口しょうゆ、オイスターソース、紹興酒を合わせ、にんにく、しょうが、陳皮を加えます。肉を入れて45〜60秒もみ込み、次に3〜4mmに刻んだ豆豉を加えて20〜30秒もみます。最後にごま油と片栗粉大さじ2を加え、1分ほど、すべての肉にむらなく薄い衣がつくまでもみます。調味料が肉にしっとり絡み、ボウルの底に汁がほとんど残らない、ややもったりした状態が目安です。ラップをして冷蔵庫で30分以上、できればひと晩置きます。

STEP 44 / 6

皿に一層に並べ、蒸し器の湯を沸かす

手順4: 皿に一層に並べ、蒸し器の湯を沸かす

耐熱の浅い皿に、肉が重ならないように一層に並べます。赤唐辛子の小口切りを散らし、サラダ油小さじ1/2を回しかけます。せいろをのせる鍋か中華鍋に湯を張って強火にかけ、湯がぐらぐらと沸騰し、蒸気が勢いよく上がる状態にしておきます。湯が沸くまでは5分ほどです。

STEP 55 / 6

強火で20分蒸す

手順5: 強火で20分蒸す

蒸気が上がったせいろに皿を入れ、ふたをして強火で20分蒸します。湯が減ったら、必ず熱湯を足してください。肉の表面が白く不透明になり、豆豉の汁が皿の底に溜まっていれば蒸し上がりです。いちばん大きいものをひとつ骨に沿って割り、中までピンク色が残っていないか確かめます。

STEP 66 / 6

ねぎを散らして、熱いうちに出す

手順6: ねぎを散らして、熱いうちに出す

火を止めてふたを開け、青ねぎの小口切りを散らします。皿はとても熱いので、ミトンを使って取り出してください。せいろごと食卓に出すと、茶楼の雰囲気になります。皿の底に溜まった豆豉の汁も、肉に絡めながら食べてください。

豚肉は中心までしっかり火を通してください。厚生労働省は、肉の食中毒を防ぐ目安として、中心部を75℃で1分間以上加熱するよう呼びかけています。骨に近い部分は火が通りにくいので、大きな切り身ほど念入りに確かめてください。

タイマーは、蒸気がしっかり上がってから皿を入れた時点で始めます。沸く前の蒸し器に入れると、表面の衣が水っぽくなり、蒸し時間も読めなくなります。もっとやわらかく、骨からほろりと外れる食感にしたいときは、中火に落として40分〜1時間蒸してください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

豉汁蒸排骨の材料の豚スペアリブ、豆豉、陳皮、にんにく、しょうが、赤唐辛子、青ねぎ、調味料

2品目

肉と下処理

材料 分量 代替・備考
豚なんこつ(パイカ) 450g 2〜3cm幅に切ったスペアリブでも可
片栗粉(もみ洗い用) 大さじ1 —
11品目

下味

材料 分量 代替・備考
豆豉 大さじ1 粒の乾燥タイプ
陳皮 小さじ1 なくても可。ぬるま湯で戻して刻む
塩 小さじ1/2 —
砂糖 小さじ1 —
薄口しょうゆ 大さじ1/2 中国の生抽でも可
オイスターソース 大さじ1 —
紹興酒 大さじ1/2 日本酒でも可
にんにく 1片 みじん切り
しょうが 小さじ1 みじん切り
ごま油 小さじ1 —
片栗粉(下味用) 大さじ2 —
3品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
赤唐辛子(生) 1本 小口切り。辛さが苦手なら省く
サラダ油 小さじ1/2 —
青ねぎ 2本 小口切り
注意

豆豉、しょうゆ、オイスターソースには大豆と小麦が含まれ、オイスターソースはかきが原料です。アレルギーのある人は原材料表示を確かめてください。豆豉は塩分が強いので、洗わずに使うと味がかなり塩辛くなります。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

朝の茶楼は、湯気と話し声でいっぱいです。丸テーブルの上には急須と湯のみ、そして積み重なった小さな竹のせいろ。ふたを開けると、ひと口大の骨付き肉が小皿に寄り添い、その上に黒い豆の粒と赤い唐辛子が散っています。肉のまわりには、薄いとろみの汁がつやつやと溜まっている。香港の飲茶で、蝦餃や焼売と並んで頼まれ続けてきた点心、豉汁蒸排骨(シーザップ・ジンパイグワッ)です。広東語で「豉汁」は豆豉のたれ、「排骨」はスペアリブ。名前のとおり、豆豉のたれで蒸したスペアリブです。

茶楼のせいろに必ずある、豆豉の香りの小皿

香港の茶楼の丸テーブルに、急須と湯のみ、竹のせいろに入った点心がいくつも並ぶ朝の飲茶

広東語の「飲茶(ヤムチャ)」は、文字どおりには「お茶を飲む」という意味です。お茶と一緒に点心をつまむ食事のことで、伝統的には朝から昼すぎにかけて楽しむものとされてきました。朝の運動を終えた年配の人たちが茶楼に集まり、点心をつまみながらおしゃべりをする姿は、飲茶の昔からの光景です。点心を蒸し器ごと載せたワゴンが客席を回る方式は1960年代初めに始まったといわれ、今では注文票に書き込んで頼む店が増えています。

その点心の中で、豉汁蒸排骨は肉の点心の定番です。小さなせいろに一人前ずつ盛られ、熱々のまま運ばれてきます。香港の家庭料理のブログ「The Hong Kong Cookery」を書くエレンさんは、茶楼では普通のスペアリブではなく、骨の代わりに軟骨のついた端の部分を使うと書いています。香港の市場では、この部位を「豬軟骨(豚の軟らかい骨)」と呼んで売っています。

豆知識

香港の茶楼の歴史は古く、1889年創業の老舗「蓮香楼」は2022年にいったん閉店したあと、2024年4月に中環で営業を再開しました。お茶を注いでもらったら、人差し指と中指でテーブルを軽くたたいてお礼の合図をする習慣も、飲茶の席でよく見かけます。

味の決め手は、もちろん豆豉です。黒豆に塩をして発酵させ、乾かしたもので、塩気の奥に深いうま味があります。豆豉は漢の時代にはすでに使われていた古い調味料で、広東料理では蒸し物や炒め物に欠かせません。茶楼の豉汁蒸排骨が白っぽく上品に仕上がっているのは、下ごしらえの段階で肉を長い時間洗い、血の色を抜いているからです。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本で手に入る豚なんこつ、スペアリブ、豆豉、陳皮、紹興酒、オイスターソース、片栗粉

香港の豬軟骨にいちばん近いのは、日本の精肉店で「豚なんこつ」や「パイカ」の名前で売られている、豚バラの軟骨の部分です。見つからなければ、スーパーのスペアリブを2〜3cm幅に切ってもらうのが手軽です。精肉売り場で頼めば、骨ごと切ってくれる店も少なくありません。家庭の包丁では骨を切れないので、無理をしないでください。

豆豉は中華食材店や通販で、袋入りの乾燥したものが手に入ります。瓶入りの「豆豉醤」でも作れますが、にんにくや油、調味料がすでに入っていて塩気も強いので、その場合は下味の塩としょうゆを半分に減らしてください。陳皮(干したみかんの皮)は入れなくても作れます。入れると、豆豉の重い香りにさわやかな柑橘の香りが重なり、茶楼らしい味に近づきます。

コツ

豆豉は粒のまま使うより、ざっと刻んでから下味に混ぜると、香りが肉全体に回ります。ただし、細かくしすぎると見た目が黒っぽくなるので、粒の形が半分残る程度で止めてください。

蒸し器は、竹のせいろでも金属の蒸し器でもかまいません。中華鍋に湯を張って、蒸し台(ラック)の上に皿を置く方法でも作れます。大事なのは、皿を入れる前に湯をしっかり沸騰させておくことです。


点心として、ご飯にのせて

豉汁蒸排骨を白いご飯にのせ、皿の汁をかけた一皿
ご飯にのせれば、香港の食堂の一皿に

豉汁蒸排骨は、飲茶の点心として小皿でつまむのがいちばんの楽しみ方です。熱いお茶をひと口飲み、軟骨のこりこりした歯ごたえと、豆豉のうま味を吸った肉を交互に味わいます。香港の点心をもう少し並べたいときは、チャーシューや小籠包と合わせると、家で飲茶の卓が作れます。

ご飯にのせて一皿にする食べ方もおすすめです。茹でた青菜を添え、皿の底に溜まった汁をご飯にかけると、豆豉としょうゆのうま味がご飯にしみて、それだけで箸が進みます。

豆知識

豉汁蒸排骨は、さといもを肉の下に敷いて蒸すこともあります。さといもが肉から出る余分な汁気を吸い、豆豉の味がしみて、それ自体がもう一つのごちそうになります。

アレンジの楽しみ方

豉汁蒸排骨と同じ下味で、さといもを敷いて蒸したスペアリブ

さといもを敷く場合は、皮をむいたさといも200gを1cm厚さの輪切りにして皿の底に並べ、その上に下味をつけた肉をのせて、同じように強火で20分蒸します。さといもに竹串がすっと通れば蒸し上がりです。さといもが苦手なら、かぼちゃを敷いても作れます。かぼちゃの甘みが豆豉の塩気とよく合います。

辛いのが好きなら、赤唐辛子を青唐辛子と合わせて増やすと、香港の大衆食堂のような味になります。逆に、子どもと食べるなら唐辛子を省き、仕上げにしょうがの千切りを多めにのせると、すっきりした味わいになります。

よくある質問

蒸し上がった豉汁蒸排骨を保存容器に移して冷蔵する様子

片栗粉でもみ洗いしないとだめですか?

省いても作れますが、肉の表面の血や細かな骨のかけらが残り、蒸し上がりの色が茶色っぽく、少し臭みが出やすくなります。茶楼のような白い仕上がりにしたいなら、1〜2分のもみ洗いをおすすめします。

下味をつけたまま冷凍できますか?

下味と片栗粉までもみ込んだ状態で、平らに広げて冷凍用の保存袋に入れれば、2〜3週間を目安に冷凍できます。使うときは冷蔵庫で解凍してから皿に並べ、同じように蒸してください。

蒸し器がないときはどうすればいいですか?

深めのフライパンに湯を2cmほど張り、ふきんを敷いて皿をのせ、ふたをして強火で蒸せます。ふたの水滴が落ちやすいので、ふたをふきんで包んでおくと、衣が水っぽくなりません。

残ったらどう温め直せばいいですか?

冷蔵で翌日までに食べきり、もう一度蒸し器で5〜6分、中まで熱くなるまで蒸し直してください。電子レンジでも温められますが、衣が固くなりやすいので、ラップをして短めに加熱します。

主な参考リンク

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