鉄板の上で赤いたれをまとった鶏肉、キャベツ、さつまいも、トックが炒め上がったタッカルビ
🔪下準備40分
🔥調理25分
🌍料理韓国料理

タッカルビの作り方|春川生まれの鶏肉とキャベツの甘辛炒め

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

漬けだれを作って鶏肉を漬ける

手順1: 漬けだれを作って鶏肉を漬ける

ボウルにコチュジャン大さじ4、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ1、コチュカル大さじ1、にんにく大さじ1、しょうが小さじ1を入れ、ダマがなくなるまでよく混ぜます。3cm角ほどのひと口大に切った鶏もも肉450gを加え、手でもみ込んで全体にたれを絡めます。ラップをして冷蔵庫に入れ、最低20分置きます。鶏肉の表面が赤いたれで均一に覆われていれば準備完了です。

STEP 22 / 6

野菜を切り、トックを戻す

手順2: 野菜を切り、トックを戻す

さつまいもは皮をむき、1.3cm厚さの輪切りにします。太いものは半月切りに。キャベツは4〜5cm角のざく切り、青ねぎは小口切りにします。トックが硬い場合は水に10分ほど浸けておきます。さつまいもは厚さをそろえておくと、あとで中火で蒸し焼きにする10分で全体が同じように半分ほど火が通ります。

STEP 33 / 6

鶏肉を焼きつける

手順3: 鶏肉を焼きつける

大きめのフライパンにサラダ油大さじ2を入れて中火より少し強めに熱し、漬けた鶏肉をたれごと広げ入れます。最初の1〜2分は動かさず、焼き色がついてきたら返しながら約5分焼きます。コチュジャンは焦げやすいので、鍋底のたれが黒くなりかけたら火を少し弱めてください。この段階では鶏肉の中まで火が通っていなくてかまいません。

STEP 44 / 6

さつまいもを蒸し焼きにする

手順4: さつまいもを蒸し焼きにする

鶏肉のまわりにさつまいもを並べ、水120mlを回し入れて蓋をします。ふつふつと煮立つ程度の中火で約10分、さつまいもに竹串を刺して、外側は通り、中心に少し抵抗が残る半分ほどの火の通りが目安です。途中で一度蓋を開け、鍋底のたれがこびりついていたら木べらでこそげて混ぜます。水分がなくなって焦げそうなら、水を大さじ2ずつ足します。

STEP 55 / 6

キャベツとトックを加えて仕上げ焼きする

手順5: キャベツとトックを加えて仕上げ焼きする

キャベツとトックを加えて全体を混ぜ、再び蓋をして中火で約10分加熱します。ときどき蓋を開けて全体を返し、たれをキャベツとトックに絡めます。キャベツがしんなりしてかさが半分ほどに減り、さつまいもに竹串がすっと通り、トックがもっちり柔らかくなれば火が通っています。最後に鶏肉の大きい1切れを割り、中心まで白く、ピンク色の部分や透明な肉汁が残っていないことを確かめます。

STEP 66 / 6

ごま油とねぎで仕上げる

手順6: ごま油とねぎで仕上げる

火を止め、ごま油大さじ1を全体に回しかけて軽く混ぜます。小口切りの青ねぎを散らし、フライパンかホットプレートごと食卓へ運びます。ごま油は火を止めてから加えると、香りがいちばん残ります。たれが少し照りを帯び、具材全体が赤くつやのある状態が仕上がりの目安です。

鶏肉は中心まで十分に加熱してください。米国のFoodSafety.govは、鶏肉の中心温度74°C(165°F)を安全な加熱の目安として示しています。料理用の温度計があれば、いちばん大きな切り身の中心で確かめると確実です。

キャベツから水分が出るので、たれが薄まったように見えても、蓋を開けて1〜2分強めの火で炒めるとすぐ照りが戻ります。ここで混ぜすぎると、さつまいもが崩れます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

タッカルビの材料の鶏もも肉、コチュジャン、コチュカル、さつまいも、キャベツ、トック

6品目

漬けだれ

材料 分量 代替・備考
コチュジャン 大さじ4 韓国の唐辛子みそ
しょうゆ 大さじ2 濃口しょうゆ
みりん 大さじ1 —
コチュカル(韓国唐辛子粉) 大さじ1 一味唐辛子なら小さじ1から
にんにく 大さじ1 みじん切り
しょうが 小さじ1 みじん切り
8品目

具材

材料 分量 代替・備考
鶏もも肉 450g 皮なし・骨なし。ひと口大に切る
さつまいも 中1本 皮をむいて1.3cm厚さの輪切りか半月切り
キャベツ 225g ざく切り
トック(棒状の韓国餅) 1/2カップ 硬いものは水に浸けて戻す
水 120ml さつまいもを蒸し焼きにする
サラダ油 大さじ2 —
ごま油 大さじ1 仕上げ用
青ねぎ 2本 小口切り
コツ

漬けだれは先に全部混ぜておき、鶏肉にもみ込んで最低20分置きます。時間があるなら冷蔵庫で数時間漬けても、味がよくしみます。漬けている間に野菜を切っておくと、あとは炒めるだけです。

注意

この料理には大豆と小麦(コチュジャン、しょうゆ)、ごまが入ります。トックは米の餅ですが、商品によって小麦などを含むものがあるので、アレルギーのある方は原材料表示を確かめてください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

テーブルの真ん中にはめ込まれた丸い鉄板に、赤いたれをまとった鶏肉とキャベツが山盛りにされます。店員が大きなへらで手際よく返すたびに、コチュジャンの甘く焦げた香りが店じゅうに広がります。ソウルから北東へ向かった江原道の都市、春川(チュンチョン)の名物がタッカルビ(닭갈비)です。鶏肉を甘辛いたれで漬け、さつまいもやキャベツ、餅と一緒に鉄板で炒め合わせます。

豚の代わりに鶏を焼いた春川の酒場

丸い鉄板で鶏肉とキャベツ、さつまいも、トックを炒めるタッカルビ

「カルビ」は本来あばら肉のことですが、タッカルビにあばら肉は使いません。名前の由来は、豚カルビの代わりに鶏を焼いたことにあります。1960年代、春川の酒場で酒のつまみとして生まれた料理で、豚肉料理の店を営んでいた人物が、豚肉が切れたときに鶏肉で代用したのが始まりと伝えられています。最初は「タップルコギ」と呼ばれ、豚カルビのように炭火で焼いていました。

この時代、春川と隣の洪川(ホンチョン)の一帯には大きな養鶏場が増え、鶏肉は手ごろな値段で手に入るたんぱく源になっていました。韓国の経済紙ヘラルド経済が2026年9月に英語で配信した記事は、酒場の主人たちが鶏肉にコチュジャンで下味をつけ、練炭の火で焼いていた様子を伝えています。1970年代に入ると、春川の中央路では、ドラム缶を使ったこんろの上に分厚い鉄板をのせて焼くようになりました。近くの畑でとれるキャベツやさつまいも、餅も一緒に鉄板へ入るようになり、少ない鶏肉でも大勢がお腹いっぱい食べられる料理へと変わっていきます。

豆知識

安くて量が多いタッカルビは、お金のない大学生や、近くの前線部隊から休暇で街に出てきた兵士たちに愛されました。1970年代には「庶民のカルビ」「大学生のカルビ」というあだ名で呼ばれるようになったそうです。

タッカルビの店が集まる春川・明洞(ミョンドン)の裏通りは、1970年代から80年代にかけて店が一軒ずつ増えて「タッカルビ通り」になりました。長さ150mほどの路地の両側に店が並び、鉄板で炒めるタッカルビと、炭火で焼くタッカルビの両方が食べられます。春川ではそば粉の冷たい麺マッククスと並ぶ二大名物で、毎年この二つを祝うお祭りも開かれています。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本のスーパーで買える鶏もも肉、キャベツ、さつまいもと韓国の調味料

春川の店では、テーブルに埋め込まれた丸い鉄板で炒めます。家庭では、蓋付きの大きめのフライパンかホットプレートで十分です。食卓で炒めながら食べたいならホットプレートが楽しく、台所で一気に仕上げるならフライパンのほうが火力が安定します。いずれの場合も、4人分の具がゆったり広がる広さがあると、蒸し焼きの段階で火の通りがそろいます。

味の決め手は、コチュジャンと韓国唐辛子の粉コチュカルです。どちらも日本のスーパーの韓国食材コーナーで手に入るようになりました。コチュジャンは甘みとこく、コチュカルは香りと鮮やかな赤い色を足す役目です。日本の一味唐辛子でコチュカルの代わりにすると辛さが強く出やすいので、量を半分以下にして様子を見てください。

コツ

トック(棒状の韓国餅)が硬く乾いているときは、袋から出して水に10分ほど浸けておきます。表面が少しやわらかくなり、炒めても割れにくくなります。冷凍品は凍ったまま水に浸けて戻してください。

韓国の店では、エゴマの葉やサンチュで包んで食べる店もあります。エゴマの葉は、日本では韓国食材店や一部のスーパーで売られています。見つからなければ青じそで代用すると、香りの方向がよく似た包み菜になります。


盛り付けと春川での食べ方

フライパンで提供したタッカルビをエゴマの葉で包んで食べる食卓
エゴマの葉やサンチュで包みながら食べる

春川の店では、店員が鉄板の上で炒め上げてくれたタッカルビを、みんなで鉄板から直接取り分けて食べます。エゴマの葉やサンチュを手のひらにのせ、タッカルビをひと口分包んで食べると、葉の香りが甘辛いたれをすっきりさせてくれます。家庭でも、フライパンごと食卓に出し、取り分けながら食べるとお店の雰囲気がよく出ます。

日本では、溶けたチーズをからめるチーズタッカルビとしても知られています。食べ方のひとつとして楽しむなら、仕上げの段階でフライパンの中央を空け、ピザ用チーズを入れて蓋をし、チーズが溶けるまで1〜2分加熱します。韓国の甘辛い鍋料理をもっと楽しみたいなら、鶏肉と春雨をしょうゆ味で煮込む安東のチムタクとも食べ比べてみてください。同じ鶏肉の料理でも、地方によって味の方向がまったく違うことがわかります。

アレンジの楽しみ方

さつまいもを玉ねぎやにんじんに変えたタッカルビのアレンジ

具材は、季節や冷蔵庫の中身に合わせて変えられます。玉ねぎを足すと甘みが増し、にんじんを加えると彩りがよくなります。さつまいもの代わりにじゃがいもを使う場合は、同じ厚さに切って蒸し焼きの時間を同じにします。

辛さを抑えたいときは、コチュカルを小さじ1に減らし、コチュジャンを大さじ3にしてはちみつを小さじ1足すと、子どもも食べやすい甘めの味になります。辛くしたいなら、コチュカルを大さじ2に増やすか、青唐辛子の輪切りを仕上げに加えてください。鶏むね肉でも作れますが、もも肉より火が通るとすぐ硬くなるので、ひと口大より少し大きめに切り、最後の加熱は様子を見ながら短めにします。

よくある質問

残ったタッカルビを保存容器に移して冷ます様子

コチュカルがない場合はどうしますか?

一味唐辛子で代用できますが、コチュカルより辛さが強いので、小さじ1から加えて味を見てください。パプリカパウダーを少し混ぜると、コチュカルのような赤い色が出やすくなります。

トックがない場合は?

トックは省いても作れます。もちもちした食感がほしい場合は、日本の切り餅を小さく切って最後の数分で加える方法もありますが、溶けやすいので加熱しすぎないようにしてください。

作り置きはできますか?

鶏肉を使った加熱料理なので、作ったら早めに食べきるのが基本です。残った場合は粗熱を取ってすぐ冷蔵庫に入れ、温め直すときはフライパンで全体がしっかり熱くなるまで加熱してください。トックは冷えると硬くなるので、温め直すと柔らかさが戻ります。

漬け込み時間は長いほどよいですか?

最低20分あればたれが鶏肉の表面になじみます。長く漬けると味は濃くしみますが、コチュジャンの糖分で焦げやすくなるので、焼きつけの火加減に注意してください。

主な参考リンク

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