干し柿は、むいた渋柿と一本の紐、そして丁寧な手でできる
皮をすっかりむき、乾いた風通しのよい場所に置き、表面を破らないようにやさしく揉みます。少しでも怪しい実は、捨ててください。
軒下の雨のかからない場所に、皮をむいた渋柿が紐に吊るされています。実どうしは触れ合わないように間隔があけてあります。1週間ほどたつと、清潔な指でそっと揉む作業が始まります。干し柿は、渋柿を干して作る日本の食べ物です。ここで紹介する家庭版は、実と紐、風、そして手間をかけるだけで成り立っています。
作り方は、日本の生協パルシステムのレシピサイト「だいどこログ」にある1つのレシピに沿っています。分量と手順はこの1つの版にそろえてあり、産地や業者の製法にある時間や技は混ぜていません。パルシステムのレシピでは、熱湯にさっとくぐらせる工程は任意とされています。この記事ではその工程を入れました。ただし、これはレシピ上の手順であり、実が殺菌されることを保証するものではありません。
干し柿づくりは、天気が安定している時期にだけ行ってください。軒下のような、風通しがよく、できるだけ日が当たり、雨がかからない場所が必要です。雨の日に実を濡らさないための手立ても要ります。住まいや時期がこの条件を満たせないなら、作らないでください。その場合は、食品として売られている市販の干し柿を選びましょう。
このレシピは、世界ごはん紀行では試作していません。乾燥にかかる日数や質感の目安は、家庭向けレシピにある目安です。安全に乾いた証拠でも、決まった仕上がりの合図でも、どんな気候でも成功するという約束でもありません。
これは乾燥であり、家庭での発酵ではありません。湿度や温度の目標値は示していません。また、この記事の写真から、実が十分に乾いているか、食べて安全かを判断することはできません。
道具
- 食品を扱う作業に向く丈夫な紐(1本あたり60〜70cm)
- 皮むき用の包丁またはピーラー
- 手順3の熱湯にくぐらせる作業のための、湯を沸かした鍋と耐熱の道具
- キッチンばさみと清潔なまな板
- 食品用ラップ
- 冷蔵庫に入れたい場合は、清潔なふたつき容器
選び方と代用
渋柿と表示された実を買い、どの実にも紐に掛けられる長さの軸がついているか確かめます。使える軸がなければ、この吊るし方には向きません。
このレシピには、渋柿の代用品はありません。向いている実が手に入らない場合や、乾かすのにふさわしい場所がない場合は、食品として売られている市販の干し柿を買ってください。
乾燥中のトラブル、条件を直し、怪しい実は救わない
食べないでください。確かめるための味見もしないでください。削る、切り取る、洗う、酒で拭く、加熱するといった方法で救おうとしないでください。迷ったときは捨てます。
干し柿の白い粉は糖分(果糖)のことがありますが、見た目だけでは安全とは言い切れません。この記事の写真の中には、表面が白っぽく見える実もあります。それらの写真は、糖とカビを見分ける手がかりにはなりません。
| 気づいたこと | 対処 |
|---|---|
| 雨が来そう | 濡れる前に実を覆うか、移動する |
| 実が濡れた、または乾きが悪い | そのままにしない。風通しがよく乾いた場所へ移し、傷んだと思われる実は捨てる。その条件を用意できないなら、作るのをやめて市販の干し柿を買う |
| 実どうしが触れている | 風が通るよう、紐の上で間隔を取り直す |
| 揉んでいて表面が破れた | 残りの実は、もっと軽い力で揉む。破れた実はよく見続け、傷みが疑われるなら捨てる |
| 目安の日数がたっても、まだ水分を感じる | 日数は目安として、暦で仕上がりを決めない。屋根の下の風通しのよい場所に置き続け、少しでも怪しければ捨てる |
| 正体のわからない白い部分やその他の斑点が出た | 安全だとわかっているのでなければ、その実は捨てる。判断のために舐めたり味見したりしない |
アレンジ、変えてよいことと変えないこと
| 選択 | 変わること | 変わらないこと |
|---|---|---|
| 熱湯にくぐらせない | パルシステムのレシピでは任意の工程なので、省くと手順3がなくなる | 皮をすっかりむくこと、雨を避けること、揉むこと、怪しい実を捨てること |
| 冷蔵または冷凍 | 包んだ実を、どちらに入れてもよい | 一つずつ包むこと |
| 作らずに買う | 家で乾かす作業がなくなるので、条件の合わない住まいや時期に向く | 食品として売られているものを選ぶこと |
ほかの地域の製法は、このレシピに混ぜるバリエーションではなく、別の方式です。その乾燥時間や小屋、加熱器具、処理を、この家庭のレシピに足さないでください。できあがった干し柿はそのまま食べます。この記事のレシピには、干し柿を使った菓子や料理は含まれていません。
背景、家庭の紐と産地の製造
干し柿は、日本でもまったく違う規模で作られています。この記事が沿うのは、パルシステムの家庭向けレシピです。必要なのは紐と、実を吊るすのにふさわしい場所で、特別な設備ではありません。日本のほかの料理は日本の国別ページでも見られます。
農林水産省は、松江の西条柿の干し柿を、これとはまったく違う形のものとして紹介しています。地域の製法と季節の食文化に結びつき、専用の柿小屋を使い、乾燥期間は約1か月です。参考になる話ですが、家庭の台所や家の軒先にはそのまま当てはまりません。
神奈川県農業技術センターの干し柿づくりの資料は、実を離して干すことや、表面が乾いてから揉むことなど、家庭向けレシピと重なる考え方を示しています。天候の安定、雨よけ、皮を残さないこと、段階を踏んで手入れすることも強調しています。そのうえで、加温器具、種抜き、わら、涼しい部屋での保管にも触れていますが、これらは別の方式の話で、このレシピには含まれません。
よくある質問
湿度と温度はどのくらい必要ですか?
この記事には数値を載せていません。家庭での乾燥に安全な基準値を、使った資料が示していないからです。代わりに実際の条件を見てください。天気が安定していること、空気が動いていること、できるだけ日が当たること、実に雨がかからないことです。これらを用意できないなら、市販の干し柿を買いましょう。
白い粉は糖ですか、カビですか?
糖のことがあります。名古屋市消費生活センターには、干し柿の白い物質を顕微鏡で調べて糖類と確認した相談が1件報告されています。ただ、この1例だけでは、あなたの実の正体不明の白い部分が安全だとは言えません。米国のコネチカット大学エクステンションの一般的な助言は、正体不明のカビがついた食品は捨てるよう勧めています。干し柿に限った検査の方法ではありません。見分けられないなら、その実は捨ててください。
カビた部分だけを切り取って、残りを食べてもよいですか?
いいえ。傷んだと疑われる実を、切り取る、洗う、酒で拭く、加熱するといった方法で扱わないでください。捨ててください。
干し柿はどのくらいもちますか?
冷蔵と冷凍のどちらについても、この記事は保存期間を示していません。パルシステムのレシピに期間の記載がないためです。パルシステムは、一つずつ包んで冷蔵庫か冷凍庫で保存するとしています。名古屋市消費生活センターも、小分けにして冷凍することに触れています。常温での保存は、このレシピには含まれていません。
熱湯にくぐらせれば安全になりますか?
いいえ。レシピ上の任意の表面処理であり、殺菌ではありません。清潔な手と道具を使うこと、雨から守ること、怪しい実を捨てる心づもりは、変わらず必要です。
ヒーターで早く乾かせますか?
このレシピでは強制的な加熱を使いません。神奈川県の助言にはヒーターの話が出てきますが、別の方式の一部なので、ここで示した日数や目安と組み合わせないでください。
何個できますか?
このレシピには決まった収量がありません。用意した数だけ作り、1本の紐に6〜7個を目安にします。



















