きりたんぽ鍋:箸に巻いたご飯を焼いて、鍋で煮る
ご飯は粒が約3割残る程度につぶします。成形用の塩水は鍋に入れず、骨つき鶏肉は鍋に残し、せりの葉は最後に加えます。
炊きたてのご飯を、粒が約3割残る程度につぶします。それを2本重ねた割り箸に押しつけて、4本の円筒に成形します。焼いたあと、熱いうちに箸を抜き、斜めに切ります。切ったきりたんぽは、酒、水、骨つき鶏肉、ねぎの青い部分でとっただしの鍋に入れます。ほかに骨なしの鶏肉、ごぼう、白ねぎ、まいたけ、せりも加えます。これが、北国・秋田県の鍋料理、きりたんぽ鍋です。
ここで使う分量と作り方は、JA共済連が秋田のレシピとして公開している2〜3人前の1つのレシピに基づいています。世界ごはん紀行では、このレシピを試作していません。食品の安全に関する注意は、公的な食品安全の資料から別にまとめたものです。どの指示がどこに由来するかは、記事の中で分けて説明します。
きりたんぽは、油を塗ったアルミホイルの上にのせて魚焼きグリルで焼きます。お使いのグリルの取扱説明書でホイルの使用とその置き方が認められている場合に限って行ってください。認められていない場合や判断がつかない場合は、グリルで焼く工程は行わないでください。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 生の鶏肉用と、それ以外の食材用に分けたまな板と包丁(あれば)
- すり鉢とすりこぎ
- 小さめのボウルとざる
- 計量カップと計量スプーン
- 割り箸4組(2本ずつ使うので計8本)
- アルミホイル
- 油と塩水を塗るための刷毛(塩水は指先でも可)
- 魚焼きグリル(取扱説明書でここに書いたホイルの使い方が認められている場合のみ)
- オーブンミトンまたは長い菜箸
- 大きめの鍋、アク取りまたはおたま、トング
- 清潔な料理用温度計
選び方と代用
せり: 食品として売られているせりを使ってください。この記事では野生のせりの採取や植物の見分け方は扱いません。どの根でも食べられるという意味でもありません。
鶏肉: 2種類の鶏肉は役割が違います。骨つき肉は約1時間だしの中で煮ます。骨なしのそぎ切りは、ずっと後で入れます。どちらも同じ部位にそろえると、別の鍋になります。
カップ: AとBの水分は、同じカップで量ってください。
追加の材料: このレシピで確認している代用品はありません。表にないもの、たとえば足しただしやみそを加えると、ここに書いた鍋とは違うものになります。
調理の前に知っておきたい食品安全
レシピに書いた時間は、次の段階へ進む目安です。食品の安全を保証するものではありません。このページの写真も、それぞれの動作を示す例にすぎません。
鶏肉。 厚生労働省は、肉は中心部の温度が75°C以上になった状態で1分以上加熱するよう案内しています。生肉用の器具と容器は他の食品用と分け、肉を扱ったあとは手を洗い、器具は洗って殺菌してください。生の鶏肉は洗いません。 温度を測る位置は、手順56に書きました。
生鮮野菜。 米国食品医薬品局(FDA)は、生鮮野菜を石けんや洗剤、市販の野菜洗浄剤を使わず、流水でよく洗うよう案内しています。まな板や器具が生肉に触れた場合は、野菜に使う前に石けんと熱湯で洗います。できれば別のまな板を使ってください。手は20秒以上洗います。この案内はせり専用のものではなく、洗っても細菌がすべて取れるわけではありません。
ホイル。 ホイルを使ってよいのは、お使いのグリルの取扱説明書が認めている場合だけです。ほかのメーカーや機種で許可されていても、お使いの機種にはあてはまりません。写真は、どの機種でホイルが使えるかを示すものではありません。
うまくいかないとき
| 気づいたこと | 対処 |
|---|---|
| ご飯とホイルの持ち手の間に、木の部分が見えている | 転がす前に、木が隠れるまでご飯をもう一度押して回す |
| 塩水を塗ってから転がしてしまった、または順番がわからなくなった | 次の1本からは、先にまな板で転がし、あとから塩水を塗る |
| グリルの取扱説明書にホイルの記載がない | 判断がつかない場合と同じ扱いにして、グリルで焼く工程は行わない |
| 箸を抜くとき、持ち手がまだ熱い | 素手ではなく、ミトンか菜箸を使い続ける |
| 塩水が余った | 鍋には入れない。成形用だけに使う |
| せりの根に土が残っている | 数分水に浸してほぐし、もう一度流水で洗う |
| 生の鶏肉に触れたまな板や器具を、野菜に使う必要がある | 石けんと熱湯で先に洗うか、別のまな板に替える |
| 温度計が骨や鍋に触れた | いちばん厚い肉の中心に差し直して、もう一度測る |
| 鶏肉が75°C未満、または自信がない | 加熱を続けてもう一度測る。色や時間だけで判断しない |
きりたんぽのほかの形
それぞれ分量と作り方が違うので、この鍋に混ぜず、各ページに沿って別々に作ってください。
| 種類 | 違い | この記事での扱い |
|---|---|---|
| JA共済連の秋田の鍋(この記事) | 酒、水、骨つき鶏肉、ねぎの青い部分でだしをとる | ここに書いた分量の唯一の基準 |
| 農林水産省の郷土料理(鍋) | 鶏ガラのだし、具材の配合が違い、比内地鶏や糸こんにゃくなども使う | 比較用。鍋の作り方に幅があることを示す |
| 内閣府男女共同参画局の甘味噌焼きのきりたんぽ | 成形したご飯に甘味噌を塗って焼き、鍋では煮ない | きりたんぽの別の食べ方。この鍋にみそは入れない |
秋田のきりたんぽ
農林水産省は、きりたんぽ鍋を郷土料理として紹介しています。主に伝わってきた地域として、秋田県の大館市と鹿角市を挙げています。料理の始まりについての話は、確かな史実というより伝承として伝わるものなので、ここでは確定した起源を示しません。農林水産省のレシピも、せりを最後に加えます。これはこの記事の順序と合っています。
同じ国のほかの料理は、世界ごはん紀行の日本料理でも紹介しています。
よくある質問
このレシピは試作していますか?
世界ごはん紀行では試作していません。分量、段階、レシピ上の時間はJA共済連のレシピのものです。食品の安全に関する案内は、下に挙げた公的な資料から取っています。
グリルの取扱説明書がホイルを認めていない場合はどうしますか?
グリルで焼く工程は行わないでください。JA共済連の作り方は、魚焼きグリルでホイルを使います。確認できた代わりの方法は、この記事では紹介していません。別の機種の取扱説明書で許可されていても、お使いの機種にはあてはまりません。
5分や4分煮れば、鶏肉は安全ですか?
いいえ。この時間はレシピ上の目安です。中心75°C以上で1分以上という基準は、厚生労働省の別の案内によるもので、肉の中心で測ります。
せりの葉はどのくらい煮ますか?
JA共済連のレシピは、葉を最後に加えるとだけ書いていて、その後の加熱時間は示していません。そのため、ここでも時間は書きません。葉は流水で洗ってから、煮立っている汁に入れてください。農林水産省のページもせりを最後に加えますが、洗い方は載っていません。洗い方は、FDAの生鮮野菜に関する一般的な案内と、DELISH KITCHENの下処理の記事によるものです。
同時に入れる材料の中で、順番は大切ですか?
JA共済連のレシピは、だしの材料、Cの調味料、鶏肉とごぼうとせりの根、きりたんぽと白ねぎとまいたけを、それぞれひとまとまりにして示しています。この記事では動作を見やすくするために手順を分けました。まとまりの中の順番は、この記事での並べ方で、レシピが決めた順番ではありません。
分量がカップ表記で、ミリリットルが書かれていないのはなぜですか?
JA共済連のレシピは、1/2カップ、1/4カップ、6カップとだけ書いていて、カップの容量を示していません。そのため、換算した数値を作らずに、そのまま載せています。
比内地鶏が必要ですか?
JA共済連のレシピは、比内地鶏を指定していません。比内地鶏が出てくるのは、農林水産省の別のレシピです。
自分で採ってきたせりを使ってもいいですか?
この記事では、野生のせりの採取や見分け方は扱いません。食品として売られているせりを使ってください。































































