ブルゴギ・チュモクパプ ― 味付け牛肉を温かいご飯に混ぜ込む
牛肉は真ん中に隠しません。マリネごとソースが残らなくなるまで炒め、ごま、塩、味付けのりと一緒に温かいご飯へ混ぜ込み、全体をそのまま握って温かいうちに食べます。
チュモクパプ(주먹밥)は、韓国の握りご飯です。韓国観光公社は、蒸したご飯を丸くまとめたものと説明し、名前を「fist rice(こぶしのご飯)」と訳しています。具は一定ではなく、ツナ、卵、牛肉が例に挙げられています。つまりチュモクパプは、ひとつの決まったレシピではなく、握りご飯の大きな仲間です。
この記事で作るのは、その中の名前のついた一版、Su Scott さんのブルゴギ・チュモクパプです。SBS Food が著書『Pocha』の抜粋として公開しています。牛ひき肉をにんにく、ねぎ、しょうゆ、みりん、砂糖、ごま油、黒こしょうで味付けして焼き色がつくまで炒め、炊きたての短粒米に炒りごま、フレーク状の海塩、砕いた味付けのりと一緒に混ぜます。
分量は、SBS Food が2人分として載せているものです。計量スプーンはオーストラリアの規格で、大さじ1は20ml、小さじ1は5mlです。この数値のまま使います。世界ごはん紀行編集部では、このレシピを台所で試作していません。同じ国の料理は韓国のレシピにまとめています。
こぶしで握るご飯 ― この版の位置づけ
チュモクパプは、ひとつの具ではなく「握る」という形で決まる料理です。 韓国観光公社の説明は、手で押し固めたご飯を中心に、具が一つずつ変わること、お弁当に詰めたり、とても辛い料理に添えたりすることにも触れています。SBS Food も、チュモクパプを手で握った味付けご飯として紹介しています。手元にある材料で作れて、おやつやお弁当にも持ち出しやすい、という位置づけです。
その範囲の中でも、レシピはかなり違います。My Korean Kitchen の Sue Pressey さんは、ご飯、塩、ごま油、ごまだけの基本形を紹介し、別に、にんじん入りの牛肉版と、味付けいりこ(アンチョビ)版を載せています。海苔をまぶす方法は任意の仕上げです。これらは分量も手順も別の配合なので、下のレシピには一切混ぜていません。ここで作るブルゴギ・チュモクパプは、牛肉を使った具体的な一版であり、どの家庭でも共通の基準というわけではありません。
| 比べる点 | このブルゴギ・チュモクパプ | 他のチュモクパプ |
|---|---|---|
| 牛肉の入れ方 | すべてのご飯に混ぜ込む | 具はさまざま。ツナ、卵、牛肉がよく挙がる例 |
| ご飯の味付け | 炒りごま、フレーク状の海塩、砕いた味付けのり | 塩とごまだけのものから、ほかの混ぜ込み具材まで幅がある |
| 形 | 手で押して丸く握る | 手で握る点は共通。大きさや表面の飾りはレシピごとに違う |
途中で見つける、味の決め手
道具
- 小さめのボウル
- フライパンまたは中華鍋
- ヘラ
- 食品用温度計
- 大きめのボウル
- しゃもじまたはヘラ
- ラテックス手袋(使い捨て手袋。なくても可)
選び方と代用
ご飯は短粒米を使います。 中粒米でもまとまりやすいです。長粒米は、握ってもまとまらないことがあります。炊き上がりで300gを量り、温かいうちに使ってください。
のりはギムジャバンです。 焙煎して味付けしてあり、すでに砕いてあるのりのことです。巻くための普通の全形のりは、代わりになりません。
このレシピには牛肉とごまが含まれます。しょうゆには大豆が、多くの場合は小麦も含まれます。しょうゆと味付けのりは、包装のアレルゲン表示を確認してください。
安全の基本 ― ひき肉、手、残り物
オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は、ひき肉は中心が75°C以上になるまで加熱し、食品用温度計で確かめるよう勧めています。レシピの炒め時間や牛肉の色は加熱の目安であって、その温度に達した証拠ではありません。FSANZ は、手を洗うこと、器具を清潔に保つこと、生の肉を、そのまま食べる食品から離しておくことも勧めています。このご飯は手で握るので、始める前によく手を洗うか、手袋を使ってください。
このレシピは、握ったご飯を温かいうちに食べるところまでで、保存の日数も、持ち歩ける時間も、冷蔵での日持ちも示していません。FSANZ の一般的な助言は、傷みやすい食品は5°C以下で保つこと、調理済みの食品をあとで使うなら、浅い容器に移すなどしてすばやく冷まして冷蔵することです。これは一般的な助言で、この料理の保存期間を試して確かめたものではありません。
うまくいかないとき ― 手にくっつく、ご飯がべたつく、崩れる
| 困りごと | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 鍋にソースがまだたまっている | 牛肉の加熱時間が足りない | 中火のまま、塊を崩しながらソースがなくなるまで炒める。そのあと温度計で中心を確かめる |
| 牛肉が焦げつく、焦げる | 大きな塊が同じ場所にある | 肉を細かくほぐし、中火で動かし続ける |
| ご飯がべたっとしている | 混ぜるときにかき回した、または押した | 縁から中央へ折るように混ぜ、全体が混ざったらやめる |
| 握っても崩れる | 長粒米はまとまらないことがある | 短粒米か中粒米を使い、調味料はご飯が温かいうちに混ぜる |
| ご飯が熱くて持てない | 混ぜてすぐに握り始めた | 手で無理なく扱える温度になるまで待つ |
| ご飯が手にくっつく | 手が乾いている | 水でもう一度手を湿らせるか、手袋を使う |
他のチュモクパプ、キンパ、おにぎりとの違い
チュモクパプは、具も形もさまざまです。 韓国観光公社はツナ、卵、牛肉を具の例に挙げ、My Korean Kitchen の Sue Pressey さんは、塩とごまだけの基本形に、牛肉版とアンチョビ版を別に紹介しています。ここで作るブルゴギ・チュモクパプは、具を中心に詰めるのではなく、握る前にすべてをご飯に混ぜ込む牛肉の一版です。
キンパは別の料理です。 キンパは、ご飯と具をのりで巻いて切り分けます。このチュモクパプでは、のりは砕いてご飯に混ぜ込み、混ぜたご飯を手で丸く握るので、巻くことも切ることもありません。
チュモクパプと日本のおにぎりは、それぞれ別の名前とレシピを持つ料理です。 どちらも手で握るご飯ですが、別の料理で、名前もレシピも別々です。このブルゴギ版は丸い形で、全体に味がついていて、ご飯にギムジャバンを混ぜ込みます。
よくある質問
何個できますか?
SBS Food のレシピは2人分としていて、個数は示していません。ひとつの大きさで変わります。
牛肉は真ん中に入れますか?
この版では入れません。Su Scott さんのブルゴギ・チュモクパプは、握る前にご飯全体に牛肉を混ぜ込みます。具を詰める作り方をするチュモクパプのレシピもありますが、それは別のスタイルです。
どんなのりを使えばいいですか?
ギムジャバンです。焙煎して味付けしてあり、すでに砕いてあるのりで、このレシピでは大さじ2使います。巻くための普通の全形のりは別の商品で、そのまま代わりにはなりません。
牛肉は何分炒めますか?
SBS Food の手順では、中火で約5分、牛肉に焼き色がつき、ソースがなくなるまでです。これとは別に、FSANZ は、ひき肉は中心が75°C以上になるまで加熱し、温度計で確かめるよう勧めています。時間や色だけで判断しないでください。レシピには準備20分、調理10分という表示もありますが、これは公開されている数字で、世界ごはん紀行編集部が測った時間ではありません。
作り置きやお弁当にできますか?
SBS Food も韓国観光公社も、チュモクパプを持ち歩いたり、お弁当に詰めたりするものとして触れています。ただ、このレシピには保存の日数も、持ち歩ける時間も、冷蔵での日持ちも書かれておらず、温かいうちに食べるところまでで終わっています。調理した食品をあとで使うなら、FSANZ の一般的な助言は、浅い容器に移すなどしてすばやく冷まし、5°C以下の冷蔵庫に入れることです。この料理の安全な保存期間は、お伝えできません。
なぜ大さじ20mlなのですか?
レシピがオーストラリアの計量規格を使っていて、大さじ1が20ml、小さじ1が5mlだからです。
長粒米でも作れますか?
My Korean Kitchen の Sue Pressey さんは、まとまりやすい短粒米か中粒米をすすめ、長粒米はまとまらないことがあると書いています。このレシピは短粒の白米を使います。











